「PSO2」EP5実装直後と現在の環境はかなり違う。最近の装備事情や追加クエストを知り，スムーズに復帰しよう

　セガゲームスがサービスを展開中のオンラインRPG「ファンタシースターオンライン2」（PC / PlayStation 4 / PlayStation Vita / Nintendo Switch 以下，PSO2）は7年目のシーズンに突入している。これだけ長期にわたってサービスを継続しているオンラインゲームなので，以前にPSO2をプレイしていたものの，さまざまな理由で現在は休止中という人も多いだろう。

　とくに2017年7月に開幕した「EPISODE5」では初の上級クラス「ヒーロー」が実装されたが，その直後にPSO2から離脱したプレイヤーが多かったという。上級クラスらしく，ヒーローは機動力と攻撃力が突出しており，その万能さが仇となって，既存の通常クラスを愛するプレイヤーからEPISODE5に対する落胆の声が上がったのだ。


　しかし，あれから1年以上が経過し，PSO2の環境は大きく変わった。そこでEPISODE5実装からの変化を踏まえつつ，最近の装備事情やクエストの立ち回りなどを紹介したいと思う。「以前の装備しかないから……」「今のトレンドが分からないから……」と，復帰に足踏みをしている“かつてのアークス”の助けとなれば幸いだ。

通常クラスのバランス調整と新スキル

　前述のとおり，EPISODE5から登場した上級クラス・ヒーローは性能が突出していた。そのため，通常クラスを使い続けたいプレイヤーの不満につながってしまった。
　それを解消するべく，PSO2チームは大規模なバランス調整を実施。現在までに通常クラスの通常攻撃やPA（フォトンアーツ）が大幅に強化されており，ヒーローと同等，もしくはそれ以上の火力を出すことが可能になった。また，一部のPAは高速移動を伴う攻撃へと挙動が変更になり，機動力も向上している。
　バランス調整はすべての通常クラスに施されており，その内容は多岐にわたっている。詳細は以下の特設ページで確認してほしい。

「EPISODE5改善アップデートまとめ」特設ページ

　通常クラスには新スキルも多数追加されている。クラスレベル80に達すると「ハイレベルボーナス○○」（○○はクラス名）が習得可能になり，最大105％のダメージボーナスが得られる。また，レベル85ではスキルポイントを消費することなく，クラス専用スキルの習得が可能だ。

【レベル85で習得可能なクラス専用スキル】

■ハンター
ウォーアトラクト：ウォークライの効果が強化され，ジェルンの効果が追加される。

■ファイター
リミットブレイクインシュランス：LB（リミットブレイク）中に戦闘不能となるダメージを受けても，LBが解除されるだけでHPが1残る。効果が適用されるたびに，発動時のリキャスト時間が延長される。

■バウンサー
ドッジオートフィールド：ミラージュステップで回避時，習得したフィールドが自動発動する。スキルのリキャストは発生しない。

■レンジャー
EXトラップ：すべてのツール系スキルの発生速度や爆発範囲などの効果が強化される。

■ガンナー
アナザーSロールアーツモード：スタイリッシュロールアーツの威力が上昇し，攻撃が範囲攻撃に変化する。

■ブレイバー
ブレイバーコンビネーション：カタナギア解放中，バレットボウに切り替えるとクリティカル率が上昇し，カタナギア解放状態を維持する。

■フォース
フォトンフレアロッドSC：フォトンフレア発動から20秒間，ロッドのテクニックチャージ時間が短縮される。

■テクター
パーティーアシスト：自身が使用するシフタやデバンドがフィールド内のパーティーメンバー全員に有効になる。

■サモナー
アルターエゴハーモニー：アルターエゴ発動中，ペットを出している間はペットが受けたダメージしか受けつけない。

　8月29日のアップデートでは，さらに2つの共通スキルが追加された。
　レベル20以上で習得可能な「ファーストアーツJAアディション」は，最初の通常攻撃やPAがジャストアタック扱いになるスキル。PA前の初撃に通常攻撃を入れる必要がなくなるのだ。
　また，「ネクストジャンプ」はレベル40以上で習得可能だ。クラスや武器種を問わず，二段ジャンプが可能になり，通常クラスの機動力を高めてくれる。

「ハイレベルボーナス〇〇」の習得にはスキルポイントが必要。そのほかの新スキルはレベル条件さえ満たせば，スキルポイントを消費せずに習得できる

最近の装備事情と追加クエストの戦い方

　オンラインゲームに復帰する際，気になるのが装備やクエストの最新事情。PSO2ではアップデートによって，さらに高性能の武器やユニットが実装されていくため，「以前の装備では力不足かも……」といった不安を感じるかもしれない。
　PSO2を休止したタイミングによって，プレイヤーが所持している装備は異なるはずだが，「EPISODE4」まで進めていてレアリティ★13武器やレアリティ★12ユニットを所持しているのであれば装備を気にする必要はないだろう。ただ，最近ではレアリティ★14武器の入手難度が緩和されているので，ぜひ入手を狙ってみよう。

■レアリティ★14武器の入手方法

　現在の最高レアリティである★14武器には，クエスト報酬やエネミーからのドロップによって入手できるものと，レアリティ★13武器をアップグレードすることで入手できるものがある。前者より後者のほうが性能は控えめだが，入手難度が低い。まずはレアリティ★13武器のグレードアップを目指してみるといいだろう。

【アップグレード武器 アトラシリーズ】
　アップグレードで入手できるレアリティ★14武器のうち，アトラシリーズはメセタさえあれば容易に入手できる。また，クラフト系の素材を消費すれば，ほかの武器種への変更も可能。いろいろなクラスで使用できるので重宝するはずだ。

アップグレード元となるレアリティ★13のバルシリーズはマイショップで購入できる。価格によっては，ドロップを狙うより買ったほうがいい場合も

アップグレードに必要な「時還石クロノス」は，バルシリーズを＋35まで強化すると獲得できる称号の報酬になっている

時還石クロノスのほかに，クラフト系の素材が2種類必要。装備を分解するか，マイショップで購入して手に入れよう。アップグレードはNPCのジグが行ってくれる

【「紋章」を集めてレアリティ★14武器と交換】
　レアリティ★14武器の一部は，「覇者の紋章」や「王者の紋章」との交換が可能だ。ただし，ドロップした武器とは異なり，最大強化値が＋30となっている。
　なお，8月29日のアップデートによって，覇者の紋章はクエスト報酬やキャンペーンでの入手できなくなった。その代わり，新たに追加された王者の紋章1個につき，覇者の紋章2個と変換することが可能だ。

【覇者の紋章と交換可能なレアリティ★14武器】

• アカツキ（ソード）
• クヴェレスカーレット（ダブルセイバー）
• カザミノタチ（カタナ）
• ユピテルトゥルス（デュアルブレード）
• スプレッドニードル（アサルトライフル）
• クヴェレウィンディア（ツインマシンガン）
• エターナルサイコドライブ（ロッド）
• ラヴィス＝カノン（ウォンド）
• リュクロス・スタッフ（タクト）

　一方，王者の紋章は特定の緊急クエストやクライアントオーダーをクリアすることで入手可能だ。王者の紋章を効率よく集められるキャンペーンが定期的に実施されるので，「PSO2」公式サイトをチェックしておこう。

【王者の紋章と交換可能なレアリティ★14武器】

• デモニアセイバー（ソード）
• デモニアブラスター（ツインマシンガン）
• デモニアフェザー（タリス）
• ジルドギローラ（パルチザン）
• ギア・エクスペリエンス（ナックル）
• デュアルバード（ツインマシンガン）
• ギレスヴァイエン（ジェットブーツ）

レアリティ★14武器との交換に必要な紋章は500個。キャンペーンで効率よく集めていけば，1〜2か月ほどで入手できるだろう

【ドロップを狙うなら“幻惑の森探索”】
　レアリティ★14武器のドロップを狙うなら，EPISODE5で実装されたフリーフィールド「幻惑の森探索」がおすすめだ。クエストの目的は最深部に待ち構えるボスの撃破だが，道中のマルチパーティーエリアに出現するエネミーからドロップするチャンスがある。緊急クエストとは異なり，常設コンテンツなので人気が高く，参加プレイヤーも多いはずだ。

■レアリティ★12ユニットの入手方法

　ユニットに目を向けると，以前の人気が高かったレアリティ★11のサイキシリーズでも十分に活躍できるが，最近ではレアリティ★12ユニットの入手難度も緩和されている。なかでも比較的入手しやすいのは，幻惑の森探索やほとんどの緊急クエストで手に入るイヴリダシリーズだろう。
　また，海外で先行実装されていた「リア／ウェラボード」「アーム／ハングボード」「レッグ／タッグボード」が幻惑の森探索で入手可能になっている。これらは打撃力/射撃力/法撃力が＋40，PPも＋10となる高性能ユニットだ。最近の流行している装備なので，レアリティ★14武器とセットで狙いたい。

レアリティ★12ユニットの「サブ／ステラウォール」も攻撃力やPPが上昇する

サブ／ステラウォールは，いずれかのクラスをレベル75まで上げると獲得できる称号「新たなる境地」の報酬だ。同時に3個入手できるので，強化して各部位に装備しよう

　装備に付与する「特殊能力」は，復帰直後であればあまり気にしなくてもいい。ただ，2017年12月のアップデート以降，「S級特殊能力」という新カテゴリが追加された。S級特殊能力はS1からS4までの4タイプに分かれており，それぞれに対応するスロットを持つ武器に1つ付与できる。
　なお，通常の特殊能力と枠を共有しており，付与の方法も変わらない。プレイに慣れてきたら，S級特殊能力にも挑戦してみよう。

8月29日のアップデートにより，アイテムラボで「S級特殊能力の受け渡し」が可能になった。S級特殊能力のスロット枠が空いていれば，メセタを消費して確実にS級特殊能力を追加できる。強力な武器や有用なS級特殊能力を手に入れたときに活用しよう

■レイドボス系 緊急クエストの戦い方

　8人から12人まで参加可能なマルチパーティーエリアで，超大型エネミーと戦うレイドボスクエスト。EPISODE5では現在までに4種類のクエストが追加されており，頻繁に配信されている。難度自体は過去のレイドボス戦とさほど変わらないが，従来とは少し異なる進行条件やギミックが用意されている。スムーズに参加できるように，クエストの流れを簡潔に紹介しよう。

●魔神城戦：不断の闘志
　クエストのクリア条件は魔神城の撃破，または制限時間の経過。自分の拠点であるバスタータワーがすべて破壊されると，クエストは失敗となる。
　広大な長方形マップの北側に魔神城，南側に4本の破界塔（バスタータワー）が建っている。基本ルールはバスタークエストと同じく，「防衛」と「攻撃」のフェイズがあり，それぞれ目標が異なるというものだ。


　序盤は迫りくる魔物種やダーカーを迎え撃ち，破界塔を守ろう。一定数のエネミーを倒すと，城壁の前に破界鎚（バスターパイル）が出現するので，こちらもタワーと同様に破壊されないように。
　無事に破界鎚を守り切ると，ようやく魔神城を攻撃するフェイズとなる。ここで城壁を破壊するには一定数の破界鎚が必要だが，エネミーに破壊されて不足していると，再び破界塔の防衛を繰り返すことになる。
　魔神城の城壁を破壊後，内部のコアに一定のダメージを与えると，最後の防衛フェイズへ。ここで激しい敵の攻撃をしのぎ切ると，いよいよ最終フェイズに突入する。魔神城の左右にある階段を上り，両腕を撃破すれば頭部への攻撃が可能になるので，完全撃破を狙おう。

●壊城に舞う紅き邪竜／崩城に甦る黒衣の邪竜
　クエント城跡へと続く橋を突破し，奥に潜む邪竜を倒すことが目的となるクエスト。序盤の橋には分岐がなく，次々に現れる魔物種やダーカーを撃破しながら進むだけだ。城跡に到着すると，レイドボスである邪竜との戦いに突入する。邪竜は弱点を攻撃しないとダメージを与えにくいため，戦闘中に出現するラコニウムソードを使用し，弱点を発生させる（弱点化）必要がある。邪竜の弱点はラコニウムソードによる攻撃を青く光る部位に当てることで発生する。このとき，通常攻撃ではかなり時間がかかってしまうので，チャージ攻撃を当てるようにしよう。


　一定のダメージを与えると邪竜の羽に青い光が現れるが，ここでも同様に弱点化からの破壊を狙う。その後，破壊の有無にかかわらず，邪竜が空に飛ぶようになるので，フィールドに設置されたマナ速射砲で火炎弾や巨大な火球を迎え撃とう。
　火球の破壊に成功すると，邪竜が一定時間ダウンする。ここで左右の翼を破壊できれば，最終フェイズへ移行。これまでと同様，ラコニウムソードで弱点を攻撃して邪竜を撃破を完遂しよう。
　なお，「崩城に甦る黒衣の邪竜」には，より強力な黒い邪竜が出現する。制限時間の経過のほか，全員の戦闘不能回数が累計3回になるとクエストは失敗だ。参加可能人数が4人と少なく，非常に難度が高いが，基本的な戦い方は「壊城に舞う紅き邪竜」と変わらない。

●異界に紡がれし知の化身
　クエストのクリア条件は，オメガファルス・ルーサーの撃破。「現れる偽りの覇者【敗者】」とほぼ同じ流れなので，同クエストをプレイしたことがあれば悩むことはないだろう。
　オメガファルス・ルーサー戦では左右の腕を破壊後，腹にある時計を狙うというのがセオリー。ただ，時計を壊さなくても高速攻撃をしてこないため，火力が高いパーティーメンバーが揃っていれば，時計を狙わくてもいい。
　なお，時計の蓋を開けるにはミラージュでなく，ポイズン状態にする必要がある。破壊を狙う場合には，相手をポイズン状態にする武器，またはレンジャーのポイズントラップが便利だ。


●地底を染めし女王の悪夢
　オメガファルス・アプレンティスの撃破が目的となるクエスト。防衛戦とは異なり，異世界オメガを舞台とした新しいクエストになっている。
　序盤は戦車のような「自走式高出力フォトン粒子砲」を守りながら，最深部を目指していく。フォトン粒子砲は攻撃を受けたり，移動したりするとマナを消費し，これが尽きると破壊されてしまう（クエストは失敗）。そのため，道中では襲ってくるエネミーの撃破が重要だ。
　マナはフィールドに落ちているマナ結晶を拾ったり，大きな魔晶石を破壊したりすることで回復できる。攻撃に集中しすぎると，マナゲージの減少を見落としやすいので注意しよう。最深部に到着すると，オメガファルス・アプレンティスとの戦いに突入する。


　オメガファルス・アプレンティス戦では，強制的にダークブラスト「ルーサーフォーム」に変身して空中戦を繰り広げることに。ダークブラストの育成状態にかかわらず，全スキルが使用可能なので，相手の弱点である肩や羽を破壊し，最後は腹部にある弱点を狙おう。ここで一定のダメージを与えると，通常の姿に戻って地上戦に移行する。
　最終フェイズでは腕や胴などに現れるコアを攻撃するだけだ。とくに難しいことはなく，最後まで集中して攻撃を叩き込もう。

■EPISODE5の新要素「ダークブラスト」
　ダークファルスの力を纏い，一時的に強力な攻撃を繰り出せるようになる「ダークブラスト」。特定のエネミーを倒す，またはEPISODE5のストーリーを進めることで使用可能になる能力だ。　
　なお，ダークブラストの発動には，エネミーにダメージを与えると上昇するダークブラストゲージを最大値まで溜める必要がある。クエスト中に1回だけ発動できるので，「ここぞ」という場面で使用したい。
　
　ダークブラストには3種類のフォーム（エルダー/ルーサー/アプレンティス）があり，それぞれ使用可能なスキルやPAが異なる。クエストクリア時に得られる経験値と引き換えに新しいスキルを習得したり，能力を伸ばしたりすることも可能だ。しっかりと成長させれば難度エクストラハードのクエストでも活躍できるので，育成を進めておこう。

獲得した経験値はスキルの習得やレベルアップに使用する。なお，無条件でスキルレベルのリセットが可能で，消費した経験値が還元される

　さて，ここまでに紹介してきた情報は「復帰への不安を取り除くためのもの」であって，「何が何でも頭に叩き込むべきもの」というわけではない。実際のところ，久しぶりにログインしていくつかのクエストに参加してみれば，徐々に過去の記憶が蘇ってくるだろう。そう，必要以上に怖がることはないのだ。
　そして，分からないことが出てきたら，かつての仲間や新たな友人に聞いてみればいい。それこそがオンラインゲームの醍醐味なのだから。

「EPISODE5改善アップデートまとめ」特設ページ