「スペシャルフォース2」の2013年アップデート予定も公開。日韓代表クランが対決した「SPECIAL EXHIBITION MATCH 2012」レポート

　2012年12月23日，NHN JapanはオンラインFPS「スペシャルフォース2」（以下，SF2）のオフラインイベント「SPECIAL EXHIBITION MATCH 2012」を，東京都内のベルサール秋葉原にて開催した。このイベントは「第6回 秋葉原PCゲームフェスタ」のステージイベントとして開催されたもので，2012年におけるSF2の2つの大会で優勝した2クランと，プレイヤー投票によって選出された1クランがリーグ戦で争い，勝ったクランが来日した韓国代表クランと戦うという内容だ。

イベント開始直前には，NHN Japanのハンゲ太郎氏が前説に登壇し，会場を盛り上げる一幕も

「SPECIAL FORCE 2」運営プロデューサー 佐野 亘氏

　また会場では，SF2の運営プロデューサーを務めるNHN Japanの佐野 亘氏より，2013年のアップデート予定も発表された。
　2013年1月には，新マップ「Bridge」が登場する。このマップには新たなルール「突破モード」が適用され，攻撃側は橋上に設置された3つの防衛ラインを制限時間内に突破すれば勝利，逆に防衛側はそれを阻止すれば勝利となる。また防衛ラインを突破すると，背後の橋がミサイルによって壊されていくという演出も見どころの一つとのことである。


　新たな銃器としては，EOTechスコープ付きFA-MAS 特殊Camoバージョンが登場。そして「クイックリスポンシステム」は，チームデスマッチや占領モードなど，リスポーンが可能なモードで，リスポーン時間を短縮できるという機能だ。使用にあたっては，1回につき50SPを消費する。
　このほか，まだ実装要素が存在するとのことで，詳細は追って発表される予定だ。

　さらに，2013年実装予定で，現在開発中のコンテンツも紹介された。「スナイパーモード」は，その名のとおりスナイパー専用の新モードで，川を挟んで2つの建物が配置されたマップが戦場となる。
　また爆破モードのマップに「Satellite」が追加されることも発表された。これは前作「SPECIAL FORCE」に登場した定番マップのリメイクバージョンで，若干のアレンジが施されているものの，基本的な戦略/戦術は踏襲できるよう作られているという。

　2013年春には，新たなプレイアブルキャラクターも登場する予定だ。この新キャラはブロンドの美しい女性で，先日実装されたCalros.Mと同じ舞台に所属しているという設定とのことだ。


　大会関連では，2013年1月から「パーティリーグ」の募集を開始する。この大会はオンライン上で開催され，通常の大会における真剣勝負とは異なり，楽しい雰囲気になるとのことだ。
　続く2013年2月には，通常のオンライン大会の募集も始まる。2013年は計5回のオンライン大会を開催し，さらにオフライン大会も開催する予定だ。

いずれ劣らぬ実力を持つ日本の3クラン。対する韓国最強のKORpmlは？

　それでは，会場で行われた試合をレポートしていこう。リーグ戦に参加したのは，SF2の「SUPER LEAGUE 1st Season」で優勝したAX-Fivestars，「Hi-Speed Tournament」で優勝したZAP-CARD，そしてプレイヤー投票で選ばれたSTRIFEの3クランだ。

AX-Fivestars

ZAP-CARD

STRIFE

　STRIFEとAX-Fivestarsが戦った第1試合は，実力の拮抗した戦いとなり，一進一退の攻防が繰り広げられた。結果，リーダーのStanSmith選手，daiconman選手，そしてスナイパーのSPYGEA選手の活躍が光ったSTRIFEが，AX-Fivestarsを一歩上回り，勝利を収めた。


　第2試合のSTRIFE対ZAP-CARDは，第1試合の流れに乗ったSTRIFEが第1セット/第2セットともにストレートで勝利するという展開に。SPYGEA選手が1人対3人，StanSmith選手が1人対2人という不利な状況をそれぞれ逆転した場面からも，STRIFEの勢いに乗った感じが読み取れた。


　2試合を制したことで，STRIFEが韓国代表クランのKORpmlへの挑戦権を獲得することとなったのだが，AX-FivestarsとZAP-CARDによる第3試合も行われた。第3セットでは，ZAP-CARDに5-2でマッチポイントを取られたAX-Fivestarsが，そのあと3ラウンドを連続で取得してファイナルラウンドに持ち込むという粘りを見せた。結局，最終ラウンドはZAP-CARDが取得したのだが，この大接戦は会場を大きく沸かせていた。

会場では，KORpmlのトークコーナーも設けられた。このコーナーでは，選手達が大会での集中力を養うために毎日5〜6時間連続で練習していることや，日々，コミュニケーションの強化に努めていることなどが明かされた

　最後の試合は，日本代表のSTRIFEと，韓国代表のKORpmlとの対決だ。KORpmlは，SF2の韓国プロリーグにて優勝した「STX SOUL」のメンバーを中心に，このイベントのためだけに結成されたというクランで，主力となるキム・ジフン選手を筆頭に，数々の大会で優秀な成績を収めたメンバーが集まっている。

　第1セットは，KORpmlが得意というマップ「工事現場」を，STRIFEが敢えて指定。その第1ラウンドでは，KORpmlが相手の出鼻をくじこうと考えたのか，猛ラッシュを仕掛けるも，STRIFEが返り討ちにするという展開。しかし第2ラウンド以降は，KORpmlが的確なエイミングによるヘッドショットと，緩急のある戦術──とくに攻めるときは一気に展開して勝負を決めるという連携を見せ，そのあとの6ラウンドをあっという間に取得した。
　「バイオ研究所」が舞台となった第2セットも，KORpmlが圧倒的な強さを見せ，連続で4ラウンドを取得。第5ラウンドこそSTRIFEが取ったものの，結局6-1でKORpmlが勝利を決めた。


　試合終了後，KORpmlの選手達は，喜びを表すとともに「お互いに強くなって，また戦いましょう」とSTRIFEの健闘を称えた。一方，STRIFEのStanSmith選手は，応援してくれたSF2プレイヤーに感謝の意を示し，「会場の皆さんには残念な思いをさせてしまったかもしれませんが，今日の試合で自分達が得たものは大きいです」と話していた。
　最後に，試合の実況を務めたOooDaさんがKORpmlの連携をあらためて賞賛。また運営プロデューサーの佐野氏は，「日本の3クランの実力は相当なものだが，今日の試合で見られた韓国代表の圧倒的な力を参考に，さらなる高みを目指してほしい」と述べ，イベントを締めくくった。

「スペシャルフォース2」公式サイト