プレイレポート
「トイ・ウォーズ」はOBT以降どう進化していくのか? 先行プレイレポート&運営スタッフインタビューを掲載
OBT以降は,どのように展開していくのか?「トイ・ウォーズ」運営スタッフインタビュー
4Gamer:
よろしくお願いします。まずは,トイ・ウォーズの武器についてお聞きします。現段階で,武器は7タイプありますが,今後増えるといった予定はありますか?
現在は,この7タイプを維持する形で考えています。今後,火炎放射器,日本刀といった武器を追加する予定はありますが,これらも既存の7タイプのどれかに属する形で追加されます。
とくに近接武器はネタ系のものが用意しやすいので,近いうちに日用品をモチーフにした物だとか,ネギやゴボウといった,今までのFPS/TPSになかった変わった武器も出せると思うので,ご期待ください。
4Gamer:
なるほど。これは,近接武器の「トイ・スコップ」に変わる,「バール(のようなもの)」とかにも期待したいです(笑)。
あとCBTでプレイしていて気になったのですが,店売りの装備が初期装備に比べ少し強めという印象がありました。今後装備が購買部(ゲーム内ショップ)に追加されていくにつれ,新しい装備を手に入れないと,まともに戦えなくなるのではといった心配もあると思うのですが。
齋藤氏:
基本的には,ポイントを消費してアバターや武器を買って楽しんでいくというコンセプトです。極力バランスが大きく変わらないように調整しています。本作では,MAXでレベル100まで上げられますが,レベル20程度以降になると,能力の成長自体は止まってしまうんですよ。RPGのようにレベル31になったらレベル31の強い装備が使えるといったことではないので,それ以降は,レベルで開放されるキャラクターのアバターを楽しむという遊び方になります。
なおCBT後のアンケートで,武器のバランスが悪いというご意見をいただいており,OBTには間に合わせる予定で,現在調整を行っています。
4Gamer:
対戦ツールはバランス取りが大変だと思いますが,より面白くなるよう期待しています。武器についてもう1点お聞きしたいのですが,1人のキャラクターで,7種類の武器タイプを同時に使い分けられることが,トイ・ウォーズの特徴の一つです。しかし,1人でなんでもできるとチームプレイをする上で,役割分担がしづらくなるのではないですか。
齋藤氏:
トイ・ウォーズのゲーム性として,役割分担をはっきり分けた遊び方も面白いとは思いますが,初心者の方がそういった遊び方に耐えられるかという心配があります。一方で,慣れたプレイヤーさんであれば,クランなどのコミュニティの中で自然に役割分担が生まれてくると考えています。
実は,日本向けにカルチャライズするときに,そういった武器の制限をかけようかという話も出たんですよ。でも開発チームからは,フリーに遊ばせてあげたい,ほかのゲームでは例えば3つしか武器が持てない,でもこのゲームは7つも持てて自由に遊べるんだ,という特徴を潰したくないという意見が出ました。我々もそれには同意できましたし,今の,みんなが前に出て戦えるような,おもちゃらしい戦いは残しておきたいと思っているんですよ。
4Gamer:
たしかに,ゲームの雰囲気としてはFPSのように,ガチガチに役割分担を決めてから相手を攻めるという感じじゃないですね。
そうです。遊び方という意味では,将来的には近接武器だけのモードなどを追加したりと,選択肢を増やしていきたいと思っています。あとはプレイヤーさんのコミュニティの中で,特定の武器は禁止という遊び方をしてもらえればと思います。また大会などを開催することで,トイ・ウォーズならではのクラン戦の勝ちパターンだとか,駆け引きの見せ方というものも出てくると思います。
4Gamer:
大会というのは,いわゆるオフラインイベントのようなものを考えているんですか?
波光氏:
ええ,オフライン大会はぜひやりたいと思っています。基本はネットカフェ単独での大会をベースにしたいと考えていて,それをガンホー側で支援するという形になると思います。加えて,それとは別にガンホーが主催の大会を毎月一回,いろんな地方を飛び回ってやっていこうと準備をしています。
4Gamer:
そして,ガンホーフェスティバルでトイ・ウォーズの全国大会を開催したりとか。
波光氏:
そうですね。最終的には年末を目処に,「ラグナロクオンライン」のRJCのようなトイ・ウォーズの大会がやりたいですね。それと同時にガンホー主催,協賛に関わらず,大会の動画配信を行ってプレイヤーさんのモチベーションを高めて,コミュニティの活性化を中心に力を入れていきたいです。
4Gamer:
大きな大会があると,盛り上がり方もまた変わってきそうです。一方で,本作にはFPSなどのシューター初心者がわりと多い印象をCBTでは感じました。OBT以降ではまた変わるかもしれませんが,そういったプレイヤーがチュートリアル以外で,十分に練習できるようなモードの追加はありますか?
齋藤氏:
OBTには間に合わないのですが,並行して開発しているものに練習モード(初心者モード)があります。部屋を作るときにチェックを入れておくとキル数・デス数が記録に影響されない部屋が作れます。
また将来的には,PvEなどの協力戦といったものも検討していますし,できるだけプレイヤーさんにやさしい環境を作れるよう努力しています。
また1月に行った本作のプレスカンファレンス(関連記事)でもちらっとお話させていただいたんですが,ゲーム内のフィギュアと,Webコミックで展開しているフィギュア所有者のキャラクターがクロスするガイドシステムを今後実装します。そちらで,「今日は何キル獲得しましょう」といったミッションをこなして,ストーリーを楽しんでいただければと思います。
4Gamer:
なるほど,ストーリーと合わせて楽しみながら上達できるのは良いですね。ところで,先ほど,オープンβテストで追加されるアバターを見せてもらいましたが,一つ気になっていることがありまして。すでに,トイ・ウォーズでは,「涼宮ハルヒの消失」とのコラボを発表していますが,これはいつ頃実現しそうなのでしょうか。
波光氏:
フィギュア☆スターシリーズという形で,OBT後の3月後半には「涼宮ハルヒの消失」アバターが実装されます。実は,すでにお見せできるものがあるんですよ。
4Gamer:
おお……団長ですね。
ええ,団長です(笑)。また,タイアップアバターに関しては,これだけではなく5月に「ストライクウィッチーズ」とのタイアップも決まっています。このように,隔月に1つずつ,タイアップアバターを入れていく予定です。近いうちに,次のビッグタイトルが発表できると思いますので,そちらにもご期待ください。
4Gamer:
どんな作品なのか楽しみです。それにしても,フィギュアがベースになっているだけあって,いわゆるコラボとは凄く相性が良いタイトルですよね。どんな選択でも世界観的にあまり問題ないですし。
波光氏:
そうなんですよ。今後はタイアップアバターを継続していき,海洋堂のリボルテックやfigmaみたいに,「フィギュア☆スター」シリーズを,一つのブランドにしていければと思っています。
4Gamer:
そういえば,この涼宮ハルヒのアバターを見ていて気になったのですが,使っていた声はデフォルトで用意されていたものですよね。
齋藤氏:
はい,そうですね(笑)。
4Gamer:
何を言わんとしているか悟られている気がしますけど,いわゆるハルヒの声(CV:平野 綾さん)は入らないのでしょうか。
齋藤氏:
ええ,申し訳ないのですが,今回のタイアップコラボでは声は入っていないんですよ。
4Gamer:
そうなんですか。あのハルヒのアバターを見ていると,どうも頭の中で声が再生されるんですよね(笑)。
ところで,ほかの声優さんボイスを追加する予定はありますか? 自由に声が変更できるシステムなので,いろいろな声を楽しみたいプレイヤーも多いと思います。
齋藤氏:
ボイスの追加は検討していて,プレイヤーのみなさんの声をお聞きして,どういった声が良いのかを考えようと思っています。
現在,フィギュア3シリーズにそれぞれ3人ずつ声優さんを起用していますが,今後アバターが追加される中で,イメージが決まっているキャラクターについては,なんとか実現していきたいとは考えています。ただ,タイアップに声優さんまで含まれると,難しい点も出てきますので,まずはアバターの外見からのコラボレーションですね。
4Gamer:
見た目と声が揃うとファンには嬉しいと思います。逆に,すでに起用されている声優さんが演じているキャラクターとのタイアップという形でも期待したいですね。専用の声ではなくても,イメージが近いでしょうし……もちろん,専用だと嬉しいですけど(笑)。
ところで,トイ・ウォーズの特徴はキャラクターが人間でなくフィギュアだというところですが,今後,フィギュアならではのギミック,例えば空を飛んだり,変形して走りだしたりといったフィーチャーが登場するという可能性はありますか。
齋藤氏:
実はやってみたいとは思っていて,開発チームに話したことがあるんですが,難しいと言われています。そのときは,変形して空を飛ぶロボットのようなものを提案したんですが……開発側に「それはちょっと…」と却下されました(笑)。
しかしまだ諦めずに検討しています。いきなり空を飛ぶキャラクターというのは難しいですが,少しだけ地面から浮いているように見せるというのはできそうですし,可能なところからやっていければと思います。
波光氏:
ほかにも,普通の人間とフィギュアの大きな違いとしてスケール感の違いがありますよね。家の中での対戦でもカップラーメンの裏に隠れたりとか,通常では考えられないスケール感の面白さというのは前に出していきたいですし,そういうギミックもトイ・ウォーズらしさだと思います。ですので,動きだけじゃなく,サイズの部分での違いをプレイヤーさんにより感じてもらって,トイ・ウォーズの面白さにつなげていければと思っています。
4Gamer:
分かりました。では,最後に4Gamer読者へのコメントをお願いします
波光氏:
CBT後のアンケートで,FPS/TPS未経験のプレイヤーさんから,数多くのご回答をいただいています。このようにトイ・ウォーズは,FPS/TPS初心者プレイヤーさんにも楽しんでもらいやすいタイトルだと思います。
実際に初心者プレイヤーさんにも,安心してプレイしていただけるように環境作りを段階的に行っていき,FPS/TPS業界全体を盛り上げていけるような作品にしていきたいと思います。
齋藤氏:
CBTを終えまして,さまざまなご意見をいただきました。その声に応えるべく,武器のバランスであったり,移動速度であったり,さらに細かいところまで,OBTに間に合わせるように最終調整を行っています。
OBTでは,また新しい形のトイ・ウォーズをお楽しみいただけると思っていますので,どうぞお楽しみにお待ちください!
4Gamer:
本日は,ありがとうございました。
「トイ・ウォーズ」公式サイト
- 関連タイトル:
トイ・ウォーズ
- この記事のURL:
(C)2010 SK-IMEDIA Co.,Ltd./ Gravity Co., Ltd./ GungHo Online Entertainment,Inc./NQ Games Co.,Ltd