プレイレポート
VR ZONE SHINJUKUのVRアトラクション「戦場の絆 VR PROTOTYPE Ver.」メディア体験会レポート。VRの宇宙空間で連邦対ジオンの戦いが始まる!
VR ZONE SHINJUKUには,一部準備中のものを含めて15のアトラクションがあり,この戦場の絆VRは16番目となる。体験のために必要なチケットは,規定の4種類のうち,どれでもOKで,「1day4チケットセット」(税込み4400円)なら,最大で4回のプレイが可能となっている。
ゲームでは連邦軍とジオン軍のどちらかを選択し,最大4人対4人での対戦プレイが展開する。万が一,メンバーが足りなかった場合は,CPUのプレイヤーが不足分を担当するそうだ。
館内のプレイスペースには連邦とジオンで4台ずつの専用筐体と,ブリーフィング時に使用するテーブル型のディスプレイ,そして直前の戦闘シーンがリプレイされるディスプレイが設置されていた。コクピット型の筐体には,戦場の絆と同じ2本のレバーと2つのペダルがあり,VRヘッドセットはHTC Viveが採用されている。もちろんマイク付きのヘッドホンも用意されていて,チーム全員とのボイスチャットも可能だ。
4人チームを組んでのプレイが基本となる。こちらは緑のランプが点いたジオン側のシート |
戦場の絆と同タイプのレバーを採用。親指で押すボタンと,人差し指で押すトリガーが左右にある |
ペダルは右(写真手前)が加速,左(写真奥)がブーストを消費する急加速となる |
戦場の絆シリーズではこれまで,ゲームのすべてが地上戦だったが,今回VRとなったことで初の宇宙戦を実現している。宇宙空間での立体的な戦闘を行うために,操作系に上下移動が追加された。これまでと同様,レバーを倒して前後左右に移動し,左右のレバーを前後交互に倒すことで旋回する操作に加えて,左右のレバーを外側に倒して上昇,内側に倒して下降するようになっている。
宇宙空間に上下の概念はあるものの,機体を上下方向に向けることはできず,方向が分からなくなって混乱してしまうことをある程度抑止している。
両陣営のモビルスーツ(以下,MS)は,メイン武器(右トリガー)とサブ武器(左ボタン)による射撃と,格闘(左トリガー)による戦闘が行える。上下にも動ける宇宙空間での戦いとなったことで,敵をロックオン(右ボタン)しての射撃が重要だ。なおロックオンは視界内のみ有効で,敵が視界から外れるとロックが解除されてしまう。
両陣営でチームを組むMSは決まっていて,連邦はガンダム1機とガンキャノン3機,ジオンはザクII(シャア専用)1機とザクI 3機という組み合わせだ。ガンダムとシャアザクはリーダー機であり,機体の性能もほかの僚機より格段に高くなっている。それだけにゲーム中は常に多くの敵に狙われることになるので,覚悟のうえで乗り込んでいただきたい。また僚機は目の前の敵と戦うだけでなく,リーダー機の護衛も頭に入れて戦う必要があるだろう。
ガンダムはメインが弾数制限のあるビームライフル,サブが頭部バルカンだ |
ガンキャノンはメインにマシンガンを装備。ショルダーキャノンはサブ武器だ |
シャアザクはメインがザクマシンガン,サブが対マゼラン攻撃用の対艦ライフルだ |
ザクIのメインはシャアザク同様にザクマシンガン,サブはザクバズーカとなる |
戦闘前のブリーフィングが終われば,いよいよ戦闘開始だ。宇宙空間にはコロニーや戦艦の残骸が浮遊していて,その中に連邦のマゼランとジオンのムサイが1隻ずつ配置されている。
連邦のマゼランは,ムサイに対して特攻をかけるために前進していて,これを破壊されないよう,ジオンのMSによる攻撃を防ぐのが連邦側の主な目的だ。一方のジオンは,特攻を防ぐためにマゼランを破壊しなければならない。それを遂行するのが,リーダー機のシャアザクである。
シャアザクはサブ武器に「対艦ライフル」を装備していて,これを5発マゼランに命中させて破壊すれば特攻を防げるのだが,当然ながら簡単にはいかない。対艦ライフルを当てるにはある程度マゼランに接近する必要があり,さらに1発撃った後は10秒間のリロード時間を必要とする。
もちろん,連邦のMSはシャアザクの射撃を防ぐために優先して攻撃してくるため,僚機による援護はとくに重要となる。
こうした攻防の中で,マゼランを守り切って特攻が成功すれば連邦の勝利,マゼランを破壊して特攻を未然に防げばジオンの勝利となる。
今回筆者はジオン側でザクIを,連邦側でガンダムを操作してみたのだが,やはりガンダムの強さが印象的だった。ガンダムはメイン武器にビームライフルを装備していて,その破壊力は凄まじく,1発で敵MSに大きなダメージを与えられる。
ただし1回の出撃ごとに10発しか撃つことができないという条件がある(※撃墜されてると初期状態で再出撃できる)。そのため使いどころも考える必要があるのだが,強力なガンダムは敵に集中攻撃されるため,撃墜されることを前提にビームライフルを撃ちまくるという戦い方もありそうだ。
今回は時間の都合でシャアザクに乗ることはできなかったのだが,実際に乗った担当編集者によれば,対艦ライフルを撃つときは予想以上にマゼランに近づかなければならないとのこと。さらに,ロックオンに要する時間が少々長い。
撃つ機会が限られる対艦ライフルがサブ武器なので,敵MSへの攻撃手段は実質2つ(メイン武器のザクマシンガン,格闘のヒートホーク)しかなく,やや上級者向けの機体と言えるかもしれない。
「連邦の白い悪魔」と呼ばれたガンダムは,圧倒的な強さを誇る |
一方の「赤い彗星」は,ルウム戦役の活躍を再び見せられるか |
宇宙空間での戦闘については,戦場の中心となるマゼラン以外の目立ったランドマークがなく,移動範囲も広いので,敵味方の位置を瞬時に把握するのが少々難しかった。ボイスチャットによる声かけも,必然的にマゼランとの位置関係が基準となるので,これからプレイするという人は意識してプレイしてみるといいかもしれない。
個人的な感想ではあるが,敵MSの撃墜が主な目的となる連邦よりも,敵艦への射撃やリーダー機の護衛など,より意思の疎通が必要なジオンのほうが,チーム戦のゲームとしては楽しく感じられた。
もちろん,連邦側も宇宙でガンダムやガンキャノンを操作できる感覚は格別ではあるし,ジオンよりもフレキシブルに戦える魅力も捨てがたい。両軍ともに試してみる価値はあるだろう。
「PROTOTYPE Ver.」のタイトルのとおり,今後新たな展開があることも想像できるので,そちらにも期待しつつ,11月10日からの稼動を楽しみにお待ちいただきたい。
「戦場の絆 VR PROTOTYPE Ver.」公式サイト
- 関連タイトル:
機動戦士ガンダム 戦場の絆
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