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国取りシミュレーションと一騎当千の爽快感がミックスされた斬新なゲームデザインが魅力の「戦国無双3 Empires」を紹介
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印刷2011/08/25 00:00

プレイレポート

国取りシミュレーションと一騎当千の爽快感がミックスされた斬新なゲームデザインが魅力の「戦国無双3 Empires」を紹介

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 コーエーテクモゲームスは,PlayStation 3用タクティカルアクション「戦国無双3 Empires」を本日(2011年8月25日)発売する。

 本作は無双アクションに国取りシミュレーションの要素を加え,アクション+戦略という二つのゲームシステムを軸に展開していく「Empires」シリーズの最新作。2011年2月に発売されたPlayStation 3用ソフト「戦国無双3 Z」がベースとなっている。
 今作には,従来の「Empires」シリーズになかった新たなモードとして,「織田家」「武田家」「伊達家」「徳川家」「島津家」「毛利家」「長宗我部家」「北条家」「豊臣家」「上杉家」から一つを選び,その大名家が歩んだ歴史を追体験できる“戦史演武”が追加されている。キャラクター個人にスポットが当てられていた「戦国無双3 Z」とは異なり,大名家単位での物語が描かれていくこのモードでは,どのようなドラマが展開するのか,これでのシリーズファンも気になっているのではないだろうか。史実で知られる大名達の物語が,本作でどのように描かれるのかを確認してほしい。

 さて,こうした新たな楽しみも生まれる本作だが,やはり気になるのは「Empires」シリーズならではの要素だろう。本稿では,ついに発売日を迎えた「戦国無双3 Empires」を紹介しながら,「Empires」シリーズの魅力を探っていこう。

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施設を投入して天下取りを目指そう


 冒頭で述べたように,「Empires」シリーズは無双シリーズならではの一騎当千の爽快アクションと,コーエーテクモゲームスらしい,戦国時代の国取りをテーマにしたシミュレーション要素が見事にミックスされた作品だ。実際にゲーム中は,シミュレーション要素である“政略パート”と,アクション要素である“戦闘パート”に分かれており,まるで二つのゲームをプレイしているかのような内容となっている。

 まず政略パートから説明すると,こちらは自分だけの城下町を開発し自国を強化していくという,シミュレーションゲームの要素を強く打ち出したパートで,プレイヤーは大名として内政を行っていくことになる。

今作では,政略パートが箱庭形式のビジュアルでプレイできる。よりシミュレーションっぽくなった?
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 このパートでは,“開発”“合戦”“人材”“交渉”“商店”といったコマンドを駆使しながらゲームを進めていくのだが,プレイ開始直後は開発コマンドと合戦コマンドしか選べない。
 ほかのコマンドは,開発コマンドで“施設”を増やしていくことによって,使用できるようになる。施設には,寺,市,畑,長屋,道場,番所,奉行所,聚楽第(じゅらくだい),御用所,鍛冶屋など,多数のバリエーションが存在し,それぞれの施設(ユニット)を建設することで効果を得られる。例えば,市であれば金銭収入が上昇するといった具合だ。それを加味しながら,プレイヤーが望む城下町を作っていく様は,シミュレーションゲームそのもの。

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 ちなみに,市などの基本となる施設は条件を満たすことによって「LV3」までレベルアップしていく。LV1からLV2へアップさせる条件は「同種の施設が両脇に存在していること」。つまり同じ施設を縦か横に三つ並べると,中央の施設がレベルアップするという仕組みだ。これをゲーム中では,施設の“進化”と呼んでいる。

 また,施設は自由に移動させることも可能だ。LV3の市,LV3の畑,LV3の長屋など“LV3”の施設は,同じものを田の字で4つ組み合わせるなど,特定の組み合わせ方を行うことでコンボが発生し,施設の種類が変化する。施設の変化を視野に入れた戦略を立てているのならば,移動を駆使してプレイすることになるだろう。また,施設は壊すことも可能だ。開発をやり直したい時などは,思い切って施設を破壊してしまうのも,一つの立派な戦略といえる。ちなみ,レベルが高い施設は撤去費用も多くかかってしまうので,そこは注意しよう。

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 こうして,農業に特化した町を作りたいのであれば水田や畑を中心に配置し,派手な町を作りたいのであれば,配下の武将から提案されて設置できる“提案施設”や,“進化施設”などをうまく配置して見た目に凝ってみると良いだろう。こうして,いろいろ試行錯誤していくうちに,“町”自体に愛着が沸いてくるはずだ。

 そのほか政略パートでは,人材コマンドを使って,ほかの国の武将を登用したり,自国武将の配置換えや未発見の武将を探索するといったことができ,商店コマンドでは,装備品の強化などが可能だ。さらに,同盟コマンドで他国と同盟を結べば,その国から攻められなくなるというメリットも生まれる。こうした,“無双”というジャンルでありながらアクション一辺倒ではなく,内政による天下取りへの戦略の幅が楽しめることが,「Empires」シリーズの魅力の一つと言えるだろう。

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一騎当千の爽快感だけではなく,拠点の確保といった駆け引きの要素も熱い“合戦”


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 さて,政略と双璧を成す本作もう一つの醍醐味なのがなんといっても“合戦”だ。これは「無双」シリーズのアクション部分をベースとしたモードで,一騎当千の爽快感が楽しめるのが一番の特徴。
 合戦は,政略コマンドの“合戦”を選んで,侵攻先を選択することによって開始される。なお出撃の際には,武器,鎧,龍手,足袋,靴といった装備品の変更が可能。このあたりは「無双」シリーズでお馴染みのコマンドなので,「無双」シリーズの経験者であれば,とくに悩むことなくプレイできるはずだ。

 合戦では,敵味方ともに“兵力”を持っており,敵の武将を倒したり,拠点を奪ったりしながら敵軍の兵力を減らしていくことが,戦場での最初の目標となる。そして,敵の兵力が0になると総大将が登場。この総大将を倒すことによってその合戦に勝利したことになり,プレイ内容に応じた戦利品が獲得できる。ちなみにプレイヤー側も,兵力が0になると“本陣守備頭”が本陣に出現し,それが撃破されてしまうと敗北になるので注意しよう。政略パートで兵力を上昇させる“道場”や,兵力の回復量を上昇させる“兵舎”を設置することで,より合戦を有利に進めることができるだろう。

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 ちなみに戦場に設置されている拠点にはレベルの概念があり,それにより制圧の難度が変わる。さらに,さまざまな効果を持つ拠点が複数あるため,一つの拠点を制圧する,もしくは制圧されることで,戦況は大きく変化する可能性もある。合戦ではやみくもに敵本陣に向かっていくのでなく,ミニマップで各拠点のレベルを考慮したり,効果を頭に入れて攻略の道筋を考えていくことが望ましいだろう。例えば,うまく二つの拠点間を移動できる“鷲拠点”を制圧しておけば,戦況が変化したときの対処もより迅速なものにできるというわけだ。
 挑んでくる敵をすべてを蹴散らしていく,そんな一騎当千の爽快感が楽しめる本作だが,政略による兵力の強化や拠点の制圧など,いろいろと考えをめぐらせて合戦場全体を把握して戦う,そんな戦略面が楽しめるのも大きな魅力となっているのだ。

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 このように,政略をメインとした思考型の要素と,合戦によるアクションの爽快感が程よくブレンドされた「戦国無双3 Empires」だが,政略パートと戦闘パートという要素がうまく絡み合うことで,おなじみの無双アクションにこれほどの戦略性が生まれるのかという印象を受けた。また,二つのゲーム性の異なったパートが存在することで,そこで気持ちが切り替えられ,筆者としてはメリハリのあるゲームプレイが楽しめたように感じている。
 無双アクションも戦国シミュレーションも楽しみたいという欲張りなファンはもちろんのこと,アクションがずっと続くのは疲れるという人や,ガチガチのシミュレーションゲームになると難しそうでちょっと苦手という人も楽しめる内容だ。本作に興味を持った人はプレイしてみよう。

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