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[TGS 2011]「Dance Central 2」の開発元にインタビュー。Harmonixが音楽ゲームに抱くこだわりとは
「Dance Central 2」公式サイト
――本日はよろしくお願いします。まずは,「Dance Central 2」の特徴をお教えください。
Alex Rigopulos氏 |
前作は1人で踊るゲームでしたが,2人同時にゲームを楽しめのが最も大きな特徴です。
――「Dance Central」はKinect対応タイトルの中でも記録的なヒットとなりましたね。
Rigopulos氏:
ゲーム開発者として,自分達の成果物が大成功するのは,非常に嬉しいことです。このゲームはダンスをテーマにしています。ダンスは,人々に深い喜びを与えるものです。何百万人もの人達がダンスを楽しんでくれたことが,私にとって最も嬉しいことです。
――前作はKinectと同時に発売されましたが,新しいデバイスを採用するにあたり,開発で苦労されたことはありましたか。
Rigopulos氏:
ゲームを創る者は,常に何か新しいものを加えたいと考えているので,どういうものであっても「もっとやりたかった」という気持ちは残るものです。
私達はどんなゲームを出すにしても,プレイヤーに対して「どういった部分が気に入っていますか?」「どういった部分がいまいちでしたか?」といったコミュニケーションを常にとっています。そしてプレイヤー達が考えていることを,次のゲームに反映させていくという方針です。
――シリーズを重ねていくにあたり,プレイヤーの要望を重視されたわけですね。
Rigopulos氏:
プレイヤー達とのコミュニケーションにもとづき,「Dance Central 2」ではどういう部分を重視するか,大きく分けて3つのポイントを決めました。
最初に,先ほどもご説明した通り,2人同時プレイを可能にすること。
2番目に,クルー(チーム)のキャラクターを登場させ,ナレーションを入れることによって,クルー同士がダンスを競い合っている内容にすること。ゲームにストーリー性を持たせ,1人や2人でも楽しんでいただけるようにしました。
第3に,“プラクティスモード”を前作よりも充実させたことです。本作ではゲーム全編にわたって音声認識に対応しているのですが,プラクティスモードはとくに有効です例えば,ある曲を練習するときに,20種類のムーブがある中で15のムーブは問題なくできるが,残りの5つのムーブがよく分からない……といったときには,その5つのムーブに絞って練習することができます。
――世界的な人気を誇るアーティストの楽曲が多く収録されているのも大きな見どころですよね。
Rigopulos氏:
サウンドトラックもさらに充実させ,大物アーティストの曲が多く楽しめるようになっています。今回,日本のアーティストの楽曲としてEXILEの「I Wish for You」も収録しました。
――「I Wish for You」は海外版にも収録されているのでしょうか。
Rigopulos氏:
そうです。収録する楽曲の選択については,Harmonixの日本人スタッフが担当しています。ダウンロードコンテンツとして追加曲の配信もできるので,収録してほしい曲のリクエストをいただければ,検討いたします。
――ということは,日本で人気の高いアーティストの楽曲を日本向けに配信する,といったことも可能なわけですね。
Rigopulos氏:
そうですね。また,前作「Dance Central」を持っているならば,前作の全収録曲を「Dance Central 2」へとエクスポートすることも可能です。楽曲のライセンスの都合により,ほんの少しだけお金を払っていただく必要はありますが,「Dance Central 2」のシステムで前作の楽曲がプレイできます。
――過去の作品に収録されている曲を最新作にエクスポートできるというのは,海外の音楽ゲームではポピュラーな機能ですよね。
Rigopulos氏:
今となってはそれが当たり前になっていますが,実はHarmonixが「Rock Band」シリーズでその機能を初めて導入したんです。
――Dance Central 2を開発しているスタッフは,Rock Bandと共通のチームでしょうか。
Rigopulos氏:
Rock Bandに関わった人もそうでない人も,Dance Centralの開発チームにいますね。Rock Bandではロックの楽曲がメインでしたが,Dance CentralではポップスやR&Bが入ったので,本作の開発を始めた途端,社内のポップスやR&B好きなスタッフが一斉にDance Centralチームに移りました(笑)。
――ダンスのムーブについては,前作と共通のものが多いのでしょうか。
Rigopulos氏:
「前作で見たな」と思うムーブもありますが,そんなに多くはありません。
――そうなると,前作をやり込んだ人も,新しいムーブを覚えていく必要がありそうですね。
Rigopulos氏:
その通りです。本当にたくさんの新ムーブが加わっています。ジムに行くよりも,Dance Centralで楽しんでいただけたほうが,運動になるかもしれません(笑)。
――TGS 2011会場のマイクロソフトブースでも,「Dance Central 2」の試遊台は常に賑わっていましたね。
私達は10年以上,ずっと日本でゲームをリリースしたいと考えておりついに実現できました。私達の商品が日本で好評を博しているのを目の当たりにして,とても嬉しく思います。
――日本の音楽ゲームファンにとって,Rock Bandシリーズはプレイしたくてもなかなか手にすることが難しいタイトルでした。「Dance Central」で初めてHarmonixのタイトルの日本版が発売されるようになり,喜んでいる人が多いと思います。
Rigopulos氏:
ええ,私もそのように思っています。
――本日はありがとうございました。
「Dance Central 2」公式サイト
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