プレイレポート
[TGS 2011]場所を問わずに楽しめる快適なプレイ環境が実現。iPad版「428〜封鎖された渋谷で〜」のプレイレポートをお届け
428といえば,2008年にWii用ソフトとして発売され,アドベンチャーゲームファンから非常に高い評価を受けたサウンドノベルの名作だ。その後,PS3やPSPにも移植され,今なお多くのゲーマーに親しまれている。
iPad版の特徴として挙げられるのは,やはりタップやスワイプ,フリックといったタッチパネルならではの操作性だろう。タップしたときの反応も快適で,プレイしていて非常に心地良い。また,指定された位置を押すのではなく,画面内のどの部分をタップしてもテキストが進んでいくというのも好印象だった。ベッドで寝転がりながらや,電車内で気軽に楽しむというプレイスタイルには最適で,428だけではなく,サウンドノベルというジャンルがタブレット端末と非常に相性が良いことを,あらためて実感できた。
またグラフィックスも,PS3版に勝るとも劣らない出来映えで,オープニングムービーもしっかりと移植されていた。開発作業も大詰めの段階にきているそうなので,ファンは発売日の発表を楽しみに待っていよう。
最後に,会場にいたチュンソフトのマーケティングプロデューサーである廣葉健太氏に,iOS版428について聞いてきたので,その内容をお届けしよう。
廣葉健太氏(以下,廣葉氏):
ゲーム専用機は,基本的にゲームが大好きな限られた人しか持っていなかったハードです。ですが昨今,スマートフォンを筆頭に新しい端末が普及してきたことによって,コアゲーマーではない方々がゲームに触れるきっかけが増えてきたと思うんです。428は,本を読むような感覚で気軽にプレイできるので,これを機により多くの人にプレイしてほしいと思ったのがきっかけですね。
――なるほど。ではターゲットとしては,普段ゲームをやらないライトユーザーを,かなり意識して作られたのですか?
廣葉氏:
そうですね。難しい操作が必要なゲームでもないので,電子書籍を読むような感じで,普段ゲームをプレイしない人にも気軽にサウンドノベルというゲームに触れてほしいです。もちろん,従来のファンの方にも2回目,3回目のプレイをしてもらえるよう,操作性の調整にはかなり時間をかけました。
――もともとがコンシューマ向け作品ということで,移植した際のボリュームが気になるのですが。
廣葉氏:
コンシューマ版の中身はほぼフルで入っていると思ってもらって結構ですよ。ただ今回は,ダウンロードしてプレイするものなので,データサイズについてはあれこれ工夫しながら制作しました。
――iOS版というと,やはりインタフェース周りが気になるのですが,注目してほしい部分はありますか?
廣葉氏:
タッチパネルでのプレイになるので,とにかく直感的に操作できるよう心がけました。メニューの配置などにも相当気を使いました。スマートフォンユーザーさんやタブレットユーザーにとっては,とにかく快適な操作性になっているのではないでしょうか。
――Androidでは「かまいたちの夜」がすでに配信されていて,iOSでは428が配信されますが,この二つのプラットフォームはなぜ分けられたのですか?
廣葉氏:
今は,各プラットフォームがどのように成長していくのか分からない部分もあるので,チュンソフトとしてもアレコレ実験している状態です。
――では,今後iOSでかまいたちの夜が,Androidで428が遊べる可能性もありそうですね。
廣葉氏:
今のところ予定はないのですが,プレイヤーさんの声を聞きながら,どのようにプラットフォーム展開していくかを考えていきたいですね。
――ありがとうございました。
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