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「カオス ヒーローズ オンライン」,賞金総額250万円の公式大会「SUPER BATTLE TOURNAMENT」レポート。新登場の「幻妖獣」が勝負の鍵を握る
大型アップデート「ACT3 時空の亀裂」(以下,ACT3)の実装直後に行われた本大会には,国内のゲーム大会としては高額の賞金総額250万円がかけられ,オンライン予選を勝ち上がってきた強豪チームが激突した。本稿では,白熱の決勝戦の模様をお伝えしていく。
会場には事前応募に当選したCHOプレイヤー達が集い,戦いの行方を見届けた |
「カオス ヒーローズ オンライン」公式サイト
新ヒーロー「ザカリアス」の情報が明らかに
順番は前後してしまうが,まずは大会の終盤に公開された,9月30日実装予定の新ヒーロー「ザカリアス」に関する情報をまとめておこう。
ザカリアスは,サメのような姿をしたヒーロー。「深海からの暗殺者」というキャッチフレーズのとおり,敵を急襲するのに適したスキルが特徴だ。ステルス状態となったうえ,攻撃した相手を気絶させられる「ダイブ」。周辺にいる瀕死の敵の視界を得るのに加え,さまざまな効果(攻撃速度アップ+追加物理ダメージ+被ダメージ減少)が発生する「ブラッドハント」,攻撃時に追加物理ダメージが発生し,一定確率で攻撃がクリティカルになる「キルセンス」,指定した地点に移動してダメージを与える効果があり,最大3回まで使用可能回数が累積する「マロード」といったスキルを使用できる。
公開されたムービーでは,スキルがヒットしたときに鮮血が飛び散る様子が確認できるなど,ダークなイメージを漂わせている。とくに一風変わった効果を持つブラッドハントは,研究のしがいがありそうだ。
激変した環境では「幻妖獣」の存在が鍵を握る
8月下旬に実装されたばかりのACT3では,陣営制度の復活に加え,マップに「幻妖獣」という大型クリーチャーが新たに出現するようになった。そのため,今回の大会では激変した環境に対する研究の成果が問われると言ってもいいだろう。
陣営制度の復活により,プレイヤーは自チームがプレイする陣営のヒーローしか選べなくなった。また,8分30秒ごとに出現する幻妖獣は,トドメを刺したチームの味方となるので,両チームの間で幻妖獣の取り合いは避けられず,敵ヒーローとの戦いだけでなく,幻妖獣の動向にも気を配らなければならない。
SUPER BATTLE TOURNAMENTのスケジュールは,9月13日にオンラインで1回戦〜準々決勝戦が行われており,そこで勝ち上がったチームが決勝戦と3位決定戦に進出している。なお,DiveとZone①の組み合わせとなった3位決定戦はオンラインで実施され,Diveが3位の座をつかみ取っている。
その後,会場ではStyxとVooVによる決勝戦が行われ,第1ラウンドはStyxが神聖連合,VooVが不死軍勢をそれぞれプレイすることになった。
試合は,Styxがトバルカイン(Realroot選手),カザード(軒下のモンスター選手),エルシド(madoo選手),フロード(HAKU-MEN選手),シャピナ(アザレア選手)。そして,VooVがライデン(タンポポマン選手),セドリック(Aiden選手),セルベリア(suitan選手),カザード(EAstErEgg選手),メデューサ(ares選手)というヒーローの編成でスタートした。
ファーストブラッドを決めた勢いそのままにキルを重ねたVooVは,最初に出現した幻妖獣「フリームスルス」を仕留めて味方にすることに成功。その後,相手の陣営に攻め込み,ACT3実装後の変化に適応した戦い方でStyxを圧倒する。逆転を狙うStyxも2頭めの幻妖獣「ムスペル」の奪取を狙うが,一歩先んじたVooVがこちらも味方にしてしまったことから反撃の機会を逸してしまう。優勢に試合を進めるVooVは,油断することなく3頭めの幻妖獣「シャドウビースト」も倒して,第1ラウンドを制した。
第2ラウンドは陣営を入れ替え,Styxが不死軍勢,VooVが神聖連合をプレイすることになった。Styxはライデン(Realroot選手),カーリー(軒下のモンスター選手),メデューサ(madoo選手),レクター(HAKU-MEN選手),デュラハン(アザレア選手)。VooVはメルシード(タンポポマン選手),ライカン(Aiden選手),エルシド(suitan選手),カザード(EAstErEgg選手),ディズィー(ares選手)というヒーローの編成となった。
両チーム共にキルがなく,タワーを破壊した数も同じという,がっぷり四つに組んだ立ち上がりとなったが,VooVがシャドウビーストを倒して,Styx側のタワーを次々に破壊すると試合が動き始める。
VooVはタンポポマン選手とチームメイトが巧みに連携を取り,一気に5キルを決めてStyxを突き放すが,Styx側も意地を見せる。2頭めに出現した幻妖獣「ヒュドラー」を倒して反撃を開始すると,ほとんど互角の状態にまで巻き返した。
その後,Styxは3頭めのムスペルに攻撃を仕掛けるが,VooVが巧みにラストヒットを奪ってムスペルを仲間にしたことで,パワーバランスはVooV側が有利に傾く。Styxは4頭めに出現したフリームスルスを奪われた後も果敢な戦いぶりを見せたが,集団戦で抜群のチームワークを見せたVooVがStyxの本陣を陥落。見事,優勝の栄冠に輝いた。
優勝したVooVには,賞金150万円とチャンピオンリング(中央),チャンピオンアイコン,Razerのゲーミングデバイス,インテルのSSDなどが贈られた。準優勝のStyxには賞金50万円とカオスヒーローズオンラインオリジナルマウスパッドなどが贈呈されている |
プロデューサー 遠藤峻亮氏への合同インタビュー
「MOBAの魅力を一から伝える取り組みを続ける」
大会終了後,遠藤氏への合同インタビューが行われた。本稿の締めとして,MOBAの普及に意欲を燃やす氏の意気込みをお伝えしたい。
遠藤峻亮氏(以下,遠藤氏):
たくさんのプレイヤーさんに来ていただけたのは,2年間コツコツと運営を続けてきた結果だと思っています。日本におけるMOBAの認知度はまだまだですが,熱い志や想いを持った方がこれだけ集まってくださったことで,このジャンルの魅力を再確認できたことがとても嬉しいです。
――日本のMOBA系ゲームの大会としては最高額となる賞金総額250万円という設定にした理由は?
遠藤氏:
「MOBAというジャンルは,これだけの賞金をかけて大会ができるものなんだ」という思いがあり,こうしてCHOが先陣を切れば,ほかのタイトルも続いてくれるのではないかと考え,賞金をかなり奮発しました。
――先日開催された東京ゲームショウでは,FPSが大々的な大会を行っています。MOBAでも同規模の大会を開くためには,今後どういった取り組みが必要だと思いますか。
遠藤氏:
まずはプレイヤーさんの数を増やすことですね。今後,CHOに続く大型タイトルが日本でサービスを開始したときが,MOBAというジャンルの勝負どころではないかと思っています。タイトルが増えることで市場も牽引されるし,それぞれの特色もより深くご理解いただけるようになるということです。今回の大会も「MOBAとは何か」という解説から始めさせていただきましたが,このようにMOBAに触れたことのない方に,一から魅力を伝えていく取り組みを続けていかなければと考えています。
――ACT3の実装後,環境が大きく変化した状態での大会となりましたが,いかがでしたか。
遠藤氏:
以前のバージョンでは試合が停滞することがありましたが,ACT3ではジャングルを回るメリットが増え,さらにどちらに味方するか分からない幻妖獣が登場することから,見ているほうも飽きさせない試合になったと思います。
――今後,MOBA系ゲームが増えていくと予想されますが,意気込みをお願いします。
遠藤氏:
MOBAはプレイしていて間違いなく面白いジャンルです。ほかのタイトルと共に業界を盛り上げていければと思います。
――どうもありがとうございました。
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