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AMD,2013年には次世代GPU「Sea Islands」とAPU「Kaveri」などを投入へ
GPU
まずはGPUからだが,Sea Islandsは,「Fusion System Architecture」あらため「Heterogeneous System Architecture」(以下,HSA)に向けての拡張を施した製品と位置づけられている。「Graphics Core Next」(以下,GCN)アーキテクチャをベースに,64bit仮想メモリ空間をサポートするなどして,CPUの連携をさらに強化するとのことだ。
半導体プロセス技術は「予定どおり」(AMD)28nmプロセス世代に留まることも明らかになっている。
APU
Trinity」(トリニティ)について,OEMベンダーに向けての出荷が始まっていることと,ノートPC向けに,TDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)を,現行AMD A-Seriesの35Wから17Wへと引き下げつつ,2倍の性能を実現することが明らかにされた。AMDはこのTrinityにより,Ultrabook対抗の18mm厚ノートPC「Ultrathin」を実現する計画で,今回の投資家向け会議ではそのリファレンスデザインも披露している。
このTrinityに続き,2013年には28nmプロセスを採用して登場予定なのが,冒頭で紹介したKaveriだ。
Kaveriは,第3世代のBulldozerアーキテクチャコアとなる「Steamroller」(スチームローラ)を統合し,現行のBulldozerコアで不評だったIPC(Instructions Per Cycle,1サイクルあたりの命令実行数)を改善するとのこと。また,GCNアーキテクチャをベースとしたGPUコアを統合してHSAに対応し,APUとしての演算性能で1TFLOPSに達するとの見通しも明らかにされている。
さらに低消費電力版APUでは,「Bobcat」コアに代わり,「Jaguar」(ジャガー)コアを採用した「Kabini」(カビニ)と,「Temash」(テマシ)が追加になる。
KabiniとTemashはいずれも,GPUコアにGCNベースのものを採用。KabiniではJaguarコアを最大4基統合するともされているが,Jaguarが,Bulldozerアーキテクチャのように複数の整数演算ユニットを1コアに統合したモジュールデザインを採用するのか,Bobcatコアのアプローチを踏襲するのかといった詳細は明らかになっていない。
デスクトップPC向けCPU&製品のロードマップ。デスクトップの最上位は,AM3+パッケージの「Vishera」に留まる |
2012〜2013年のサーバー向け製品ロードマップ |
※2012年2月3日12:40追記
初出時,低消費電力版APUのコードネームについて,「AMD側の表記がブレているため,TemashかTameshかか分からない」としていましたが,イベント終了後にAMDへ確認したところ,「Temash」であるとの回答が得られたため,本文の一部を書き換えました。
AMD公式Webサイト(英語)
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Curacao・Aruba(開発コードネーム)
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AMD A-Series(Kaveri)
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AMD A-Series,AMD E-Series,Athlon,Sempron(Temash,Kabini)
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AMD A-Series(Trinity,Richland)
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