インタビュー
4Gamer限定コラボキャラ「ソフィア」のコードを配布中!「マージナル・オペレーション02」の話題も満載の「ガン・ブラッド・デイズ」芝村氏インタビュー
アラタが傭兵会社を設立?
「マージナル・オペレーション02」の見どころ
「ガン・ブラッド・デイズ」と「マージナル・オペレーション」のコラボも動いていますし,ぜひ「マージナル・オペレーション」2巻の内容についても話を聞かせてください。
2巻では,日本を舞台にした物語が描かれていますよね。前回のインタビューでは,とりあえず「日本内戦はやめよう」とおっしゃっていた記憶があるのですが。
芝村氏:
日本内戦は小説版「ガン・ブラッド・デイズ」でやっちゃったし,同じネタでやるのもちょっと良くないですからね。というわけで企画を練りなおして,最初に用意していたいくつかの案の中から,良さそうなものを選びました。結果として,「マジオペの2巻はこの路線で行こう!」という結論は出ました。
4Gamer:
して,その「新しい路線」とは?
芝村氏:
主人公のアラタが傭兵会社を作ろうと奔走して,下請けのような形で政府関係の仕事を請ける,というのが大まかな筋立てになります。それなりに“らしく”作ろうということで,その節にはいろいろな人に協力を仰ぎつつ,なんとか書くことができました。
4Gamer:
個人的にちょっと気になるのですが,現実的に日本で傭兵会社は作れるんですか?
芝村氏:
けっこう真面目な話になっちゃいますが,傭兵会社って,実際の姿は「傭兵会社」ではありません。民間軍事企業とも呼ばず,多くの会社は自分たちのことを「警備会社」と呼んでいます。そして,その警備会社の支部という形で,日本にもけっこうな数が来ているんです。日本に来ている自称「警備会社」の会社が持っているのは,リクルートセンター機能だけなんです。
4Gamer:
リクルートセンターというと,人員募集のための施設ということでしょうか。
芝村氏:
そうですね。要するに,元自衛官などの優秀な人材を海外に送り込むための,人材供給センターです。
4Gamer:
へぇ,現実にそんな施設が存在しているんですねぇ。
芝村氏:
日本で自衛官としてのキャリアをまっとうして,それでもまだまだ働ける人にとっての受け皿になっています。もちろん自衛隊は自衛隊で,民業に対して斡旋もしているのですが,自衛隊の中には「俺は実際に銃を撃ってみたいんだ!」という人もいるので。元の職場である自衛隊の斡旋とは,まったく違った場所で職場を探した結果,そういったスカウトに乗ることって,割とあるようですよ。
4Gamer:
さすがに,アラタのようなズブの素人を雇うってことはないですよね?
芝村氏:
ない,と信じたいですね(笑)。需要はどんどん増えてきているので,正直分からないというのが現状です。コンピュータの発展が,軍事の世界にも影を落とし始めていまして……。
4Gamer:
影ですか。なにか不穏な雰囲気ですね。
よくある話ではあるのですが,オペレーターとして人を雇いたいだとか,プログラム面を調整する技師がほしい,といった需要がかなり増えているんです。フィクションに近づいてきた嫌な時代だな,とは思いますね。
4Gamer:
そういった需要は,具体的にどのようなシーンで生まれているんでしょうか。
芝村氏:
分かりやすいものだと,弾が複雑化してきているんです。昔は,なるべく銃弾を統一規格にするのが正義でした。でも今は,小隊や分隊の持っている武器のバリエーションが増えてきています。たとえば使う弾薬が3種類だと,補給の手間もかなりかかりますよね。そこの処理にコンピュータを絡めて,ロジスティックスに管理するわけです。
4Gamer:
かなり「マージナル・オペレーション」の世界に近づいてきちゃってますね。
芝村氏:
「マージナル・オペレーション」は本来,リアルとリアルでないところの中間くらいを歩く企画だったのですが……。もう,どっちがリアルなのか分かりませんよ。
4Gamer:
アラタが日本で会社を立ち上げるとなると,やはり人材をリクルートする会社になるのでしょうか。
芝村氏:
これがですね,アラタの場合はまったく逆なんです。会社を作るという名目でみんなを連れてきているのですが,本当はアラタは「逮捕されようかなぁ」とか思ってるんです。
4Gamer:
逮捕? アラタは,そんなつもりでいたんですか!?
芝村氏:
アラタの考えは「自分が逮捕されれば,しかる後に子供たちが施設に預けられ,今後銃を持つこともなくハッピーエンドじゃないか」というものでした。「俺のマージナル・オペレーション,完!」という具合にするつもりだったアラタでしたが,そんなワケにもいかず,子供たちを使ってまた戦いをするハメになります。
4Gamer:
なんということだ……。
芝村氏:
1巻は,今を生き延びるために仕方なく子供たちと協力して戦う,というお話なのですが,2巻からは見方が少し変化します。「お金があったら,この子たちに教育を受けさせられるのに」とか「早く稼いで引退したいなぁ」だとか,そんな事ばっかり考えるようになります。
4Gamer:
戦いに身を置く理由は「子供たちのため」という感じになるのですね。
芝村氏:
「マージナル・オペレーション」は,主人公であるアラタの成長を描くお話です。1巻はただガムシャラに頑張れば何とかなったけど,2巻からは,どこか中間管理職の悲哀みたいなものが入ってきます。出世してみんなから褒められたけど,ちょっとした壁に突き当たる,みたいな感覚で。「どうすれば,さらなる飛躍ができるんだろう」と,どこかのサラリーマンのようなことを考え始めます。今思えば,20代で経験しそうなことを30代で経験してますね,彼(笑)。
4Gamer:
では「マージナル・オペレーション」2巻の軸は,傭兵会社の立ち上げとその周囲で起こるゴタゴタになるのですね。
はい。傭兵会社を立ち上げるために請けた仕事が,ひとつの軸になります。政府関係者を名乗る女の人が登場しますよ。「マージナルで黒髪の女の人を出してください! 日本に来たんだから日本の女性を!」という強い要望にお答えして登場するキャラクターです。ただでさえ女の子が過積載なのに,さらに過積載な方向に……。ジブリールも「私も髪は黒ですが?」とか言ってるんですけどね(笑)。
4Gamer:
素晴らしい!
芝村氏:
あと,1巻は「日本人から見た外国の変わったところ」とか「日本人から見た外国と日本のつながり」といったテーマが含まれていたのに対して,2巻は「外国人から見た日本」という点に注目して書いています。
4Gamer:
なるほど。外国から見て,日本のどういった点が特殊なのかは気になります。
芝村氏:
例えば,あまりに自動販売機が多くてドン引きされたり,アラタが自動販売機でジュースを買って渡してやると「冷たい!」って言って落としたり(笑)。
4Gamer:
ああー。自販機そのものをよく知らなかったら,確かにそうなりますよね。
芝村氏:
自動販売機のネタはまだあって,この問題についてアラタは質問攻めに遭うんです。「この機械は休みの日はどうしてるんですか?」という無垢な問いかけに「え,いや動いてるよ」と答える,みたいな具合に(笑)。中東やヨーロッパにおいて,休みというものは神聖なものですので。そこは,かなり大きな認識の差だと思います。
4Gamer:
今回も,国ごとのギャップネタが見られるのですね。楽しみです。
芝村氏:
そのあたりは「ここがヘンだよ!」と言うほどでもありませんが,自分たちの「普通」は決して世界の「普通」じゃないんだよ。というところを読み取ってほしいなと思います。
あと,2巻は伏線祭りです。3巻,4巻のための伏線をせっせと張っているので,色々と探してみてください。その中には「ガン・ブラッド・デイズ」へとつながっていく伏線もありますよ。
4Gamer:
世界観のつながりが,より浮き彫りになっていくと。
芝村氏:
また,「マージナル・オペレーション」の中では,「歩兵の限界」というテーマも描いています。1巻の中では,重くなりすぎた歩兵の武器を運搬するロバ型ロボットが登場したじゃないですか。第二次世界大戦のときに6キロ程度だった装備が,今はもう30キロを超えていると。2巻でも引き続き,歩兵の限界を突破するためのオモシロ兵器が登場します。
4Gamer:
それは,架空の兵器ですか?
芝村氏:
半分架空ではありますが,もうそろそろ実戦投入されそうなアイテムです。もともとの情報の出どころは日本のHAL研究所で,簡単に言ってしまえばパワードスーツ(強化外骨格)です。あれは,みんな介護用だと思っていますが,軍事の人間はぜんぜん違う見方をします。あれを見た瞬間に,多くの軍隊が「これは行ける!」と思ったに違いありません。実際に,アメリカではほぼHALで製作されていたものと同様のレベルのものを作っています。
4Gamer:
さすがアメリカ,手が早いですね。
芝村氏:
といっても,使い方は1巻に出てきたロバ型ロボットと同じで,歩兵の装備を運ぶアイテムです。緊急時には筋力増強装置として使えるかもしれないし,電源が切れたら取り外せる。当然「マジオペ」のアラタとかは,兵器としては時代遅れのものを使うハメになるので,パワードスーツを使うのは敵側です。パワードスーツ対子供たち&アラタ,みたいな構図になります(笑)。
4Gamer:
アラタが持っている戦力は,現時点では子供たちだけですか?
芝村氏:
現地では最初に銃も持っていなくて,途中で犯罪組織から奪い取ったり……。それでも拳銃ばかりで頼りなく,残りの武器を日本で探したりもします。そこでスポーツ用のクロスボウを見つけたり。
4Gamer:
それは良い展開ですね! クロスボウを現代戦で使うという発想がすでに熱いです。
もちろん,軍事用途でクロスボウを使った際の限界も,しっかり描いています。結論としてはまったく使えないわけですけど(笑)。
まぁ,その中でたったひとりだけ,完璧に使いこなしているヤツがいるわけですが。自分がエルフ耳だからという理由だけで,クロスボウの練習をしているヤツがいてですね……。
4Gamer:
分かっちゃった! 今すぐ読みたい(笑)。
芝村氏:
そしてアラタがドン引きするわけですよ。「やっぱりこの人って,本当に斜め上にしか行かない人だな」って(笑)。
4Gamer:
ソフィアはやっぱり相変わらずなんですね。
芝村氏:
といっても,2巻のソフィアは武器を手に取って戦うエルフにチェンジしています。彼女は今回も,全力で斜め上に向かっていますよ。試し読みをチェックした人の反応では,「主人公はどこに行った!」的な内容が目立っていました。そして,ソフィアに対する書き込みのほとんどが「これはないわぁー!」という(笑)。
4Gamer:
一体ソフィアが何をしたっていうんですか!
芝村氏:
アキバの町中を喪服で徘徊して「恋人が死んだので,ここをさすらっています……」とか言っちゃうんですよ。アラタが久しぶりに日本に帰ってきて,某blogを見ていたら,その記事を見つけて「ヤバい,アキバに行くのはやめよう」というシーンがあるんですが,これはお客さんに大好評でした。
4Gamer:
我慢していたというのに……。試し読みの時点でそんなに楽しい事態になっていたというのですか。
芝村氏:
試し読みについては,正直細かく考えていなかったのですが,読者さんの感想はかなり面白かったです。一番面白かったのは「ジブリール党の我々は,今祝福された!」というやつですね。すいません,心の底から病気っぽいんでやめてください……。と言いつつ,公式リツイートで回して,「いいぞもっとやれ!」と思ってみたり。読者の過激な面白さは,そんな矛盾した感情を呼び起こしてくれます。
4Gamer:
そういえば,アラタは結構な数の子供を日本に連れてきましたよね。1巻ではほぼジブリールしかクローズアップされていませんでしたが,2巻以降で,ほかの子供たちの活躍はありますか?
芝村氏:
はい,ちゃんと出始めます。「戦術単位」と呼ばれていたものが,人間の塊だったと知って,これまで記号で捉えていたものが,人の形として浮かび上がり,アラタがショックを受ける……。というのが1巻のおおまかな流れでした。2巻になると,より情報のディテールが細かくなってきて,子供たちの名前が出始めて,アラタはまた苦悩し始めるんです。それぞれに個性があるから,よりうまく扱えるけれど,個性があるからこそ失いたくないと思い始めると。
4Gamer:
あ,相変わらず重いですね……。
芝村氏:
さらに,子供たちの中に「私を第二夫人にしてください!」と言い始める子が出てきたりするんですよ。アラタくんはフラグブレイカーなので。安心といえば安心ですが(笑)。
4Gamer:
まぁ,30代でハッスルしてたら怖いですよね……。当初の希望どおり,逮捕されてしまいますよ!
芝村氏:
あとは,歩兵の時代が変わりつつある,というテーマについてもスポットを当てています。例えば,表紙にモーゼル(グリップが小さく,弾倉を前に配置した拳銃)を持った姿が描かれているじゃないですか。これにはしっかりと意味があって,犯罪組織が大量にモーゼルやトカレフを持っていたからなんです。
4Gamer:
犯罪組織から拳銃を奪い取った,と言っていましたね。その際に入手したわけですね。
芝村氏:
現在の歩兵の防護服ってかなり強力になって,死人が出にくくなっているんですね。防具に関しては各国ほとんど規制がありませんので,日本国内でも防具に関しては最新・最高のものが入手できます。その結果として何が起こるかというと,銃で撃ち合っても死ななくなるんですよ。
4Gamer:
銃で撃たれることが,死に直結しなくなると。
芝村氏:
当たりどころが悪くなければ,戦闘を続行できるくらいのレベルに達しています。その結果としてアメリカの拳銃事情は大きく変化しています。アメリカでは一時期グロック(樹脂素材を採用した軍用拳銃,口径は9mm)が流行った時期がありましたよね。しかし防具性能の向上に合わせてグロックの採用数が減って,弾の口径が上がり,10mm弾に戻りました。さらに,一部の人は45口径(11.43mm)のコルト・ガバメント(大口径・高威力の軍用正式拳銃)まで戻ってしまっています。まぁ防御力が上がった,という理由があったにせよ,アメリカ人はガバメント好きすぎです(笑)。
4Gamer:
100年以上も自国の製品を使い続けるとは……。
とまぁ,そういった背景もあって,「マージナル・オペレーション」の表紙では大口径のモーゼルが採用されています。また,弾倉が別の場所にあって,グリップが小さいから子供でも撃てる,というのも理由になります。これがトカレフとかになると,ジブリールでは使えないと思います。
4Gamer:
といっても,モーゼルはモーゼルでかなり重たいですよね。
芝村氏:
逆に,重いからこそ反動で跳ね上がらないんです。そこもまた,子供でも拳銃を扱える理由になります。
4Gamer:
なるほど,納得しました。最初に表紙の絵を見たときは,なんでモーゼルなんだと思いましたが(笑)。
芝村氏:
軽い銃は非常に扱い易いのですが,その分命中精度は落ちてしまうんですよね。
4Gamer:
聞けば聞くほど興味は尽きませんね……。「マージナル・オペレーション」は,すでに4巻まで出ることが決まっているんでしたっけ。
芝村氏:
予告では3巻までですが,最終的なボリュームとしては5冊くらいを想定しています。
4Gamer:
2巻の巻末に載っている次回予告をチラッと見させてもらいましたが,こういうスタイルは珍しいでしょね。
芝村氏:
小説の世界は,モノにもよりますが,続刊を決め打ちすることがあまりないですからね。
4Gamer:
予告の内容も衝撃的ですよね。汚いわぁ……。この引きは汚いわぁ……。
芝村氏:
お褒めの言葉を,ありがとうございます(笑)。
4Gamer:
ところで,5巻まで想定していると言われると,いずれ日本内戦に追いつくのかな……。なんて思っちゃったりもするのですが。
芝村氏:
追いつくまでには行きませんが,おそらく「ガン・ブラッド・デイズ」から一部の人物が登場すると思います。そうなると,お話的にも相互コラボレーションらしいものになって,楽しくなるでしょうね。
4Gamer:
では「ガンブラッドからマジオペに出すならこいつかな」というキャラクターは,決まっていますか?
芝村氏:
一応,イーヴァは確定です。それ以外がどうなるかは,まだ分かりません。とにかく「ガン・ブラッド・デイズ」は,プレイヤーがいろいろとやらかしてくれそうなので(笑)。
プレイヤーたちの一喜一憂を見て,イベントもリアルタイムにシナリオを書きつつ,色々とセッションを重ねています。日本解放戦線だけは「楽勝ムードだぜ!」くらいの雰囲気ですが,セイバーはどんどんシケた話になっていくという(笑)。
4Gamer:
アラタは子供たちを戦場から離れさせるために戦っているというのに,行き着く先が少年兵だらけの「ガン・ブラッド・デイズ」の世界とは……。
芝村氏:
救われませんねぇ(笑)。
急ピッチで進められた「ガンブラ」×「マジオペ」コラボ
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4Gamer:
続いては,先日発表された「マージナル・オペレーション」と「ガン・ブラッド・デイズ」のコラボについてお聞きしたいと思います。予想はしていましたが,かなり早いタイミングで実現しましたよね。
早かったですねぇ。ブラウザゲームと言うより,このゲーム特有の流れなのかもしれませんが……。コンシューマのゲームだったら,タイアップが完成したのは発売から2年後とか,そんな残念なことになりがちなのに。
4Gamer:
話が立ち上がってから,どの程度でコラボが形になったんですか?
芝村氏:
ほんの1か月程度かな。1か月かかってないかもしれません。盆明けには挨拶があって,その次の日には動き出してました。
4Gamer:
以前掲載したインタビューでは「やるかもしれない」くらいに留まっていたと思うのですが,それがそのまま進んで,もう形になってしまったと。
芝村氏:
そういうことですね。
4Gamer:
企画が立ち上がったきっかけは,やはり「マージナル・オペレーション」の2巻の発売ですか?
芝村氏:
そうです。2巻の発売に合わせて,ケイブさんから「どうせならやりましょう」というお話をいただいたのがきっかけになります。おかげで,コラボがひと月で完成するという状況になりました。
4Gamer:
しかも,キャラクター関連のコラボだけでなく,ストーリー的にも絡んでくるわけですよね。
芝村氏:
「ガン・ブラッド・デイズ」のプレイヤーって,文章を読んでくれる人が非常に多いんです。作業を楽しむ部分が大きいゲームなので,最初に僕たちが想定していたプレイヤーは,メッセージを読み飛ばすような人だったんですが。
4Gamer:
そこはやはり,芝村さんが絡んでいるところが大きいんでしょうね。
芝村氏:
なら,その文脈で「マージナル・オペレーション」から来てくれているプレイヤーのために,新しくストーリーを作りましょう,という流れで今回の企画を用意しました。ちゃんと専用のミッションが用意されて,キャラとの会話もしっかりと行われます。しかも書いている人が同じだから「なんか違う」感も一切ないという(笑)。
4Gamer:
両作品の時間軸は,どの程度離れているんですか?
芝村氏:
時間軸自体は5年ほどズレてますね。「マージナル・オペレーション」が先で,そのあとに「ガン・ブラッド・デイズ」の世界につながる形になります。
4Gamer:
なるほど。つまり「ガンブラッド」に登場するアラタたちは齢を取っていると。
芝村氏:
いえ,そういうことはありません。最初は,ジブリールはちゃんと16歳で出そうかとも思ったのですが,そうすると一部のファンが怖いので……。少なくとも,ジブリール教に属する敬虔な民たちは私を許さないでしょう。「ジブリールは今の年齢だから良いんです!」って(笑)。
4Gamer:
そうですね,その通りです! ……だとすると,パラレルワールドになるのですか?
芝村氏:
梶田さん,さっき自分でヒントを言っていたじゃないですか。「このゲームには同じキャラクターを部隊に入れられる……」って。この世界には「ジュネーブ機関」というものがあって,裏で色々と暗躍していて,そこが結構深く関わってきますよ。……と,ここから先はストーリーを楽しみにしていてください。
4Gamer:
なるほど……。ちなみに,具体的にどのキャラクターがゲーム内に登場するのですか?
芝村氏:
結構出ますよ。まず「マージナル・オペレーション」の2巻から,「マフィア梶田」という人物が,プレイヤーとして参戦しています(笑)。
4Gamer:
ああ,確かにプレイヤーとして参戦してますね(笑)。
しかも我々を裏切って日本解放戦線にいると! 開発スタッフ全員が「ヤツめ,俺たちを裏切って一番強いところに行きおって!」って怒っているわけですが……。まぁ,とりあえずそれはおいておいて,まずは主人公のアラタくんが出て,ほかにもメインのキャラはいろいろ出ます。ちなみに,ジブリールには複数のバリエーションが用意されていますよ。
4Gamer:
俺のソフィアは……。
芝村氏:
ソフィアに関しては,梶田さんが「ソフィアかわいいよソフィア!」って言わなければ,コラボにも,2巻にも登場しなかったでしょう。前回のインタビューで梶田さんがソフィアを推さなければ,ソフィア派はジブリール教に圧殺されていたはずです。
4Gamer:
ソフィア派が圧殺されるのは,ちょっと許せませんね……。あんなにいいキャラなのに,出さなかったら罪ですよ!
そう思って,4Gamerさん専用キャラクターとしてソフィアを用意させてもらいました。このインタビューのどこかに,ソフィアをダウンロードするためのシリアルコードが隠されているはずなので,ソフィア派の皆さん,ぜひ探してみてください(コラボキャンペーン紹介ページはこちら)。
4Gamer:
え,どこ!? どこなの!?
芝村氏:
梶田,後ろ後ろ!
4Gamer:
いやぁ,しかし何だか恐縮してしまいますね……。
芝村氏:
ある種の壮絶なネタですよね。
4Gamer:
メチャクチャ嬉しいです。自分の記事にソフィアのコードが付くなんて!
芝村氏:
自分の記事というか後頭部に……。しかしソフィアについては,梶田さんがいなければ僕ですら,彼女を色眼鏡を通して見ていたかもしれません。結果として,思ったよりも人気が出ましたから。今思えば,梶田さんの言っていたことは世迷言じゃなかったんだなと(笑)。
4Gamer:
未だにソフィアのシリアルコードが見つけられないのですが……そろそろお時間ということで,最後に,プレイヤーの皆さんにメッセージをいただければと思います。
芝村氏:
実際,皆さんが「ガン・ブラッド・デイズ」と「マージナル・オペレーション」の両方を楽しんでいただけているかは分かりませんが,もし可能であれば,両方を楽しんでほしいと思っています。
とは言いつつも,それぞれ独立して楽しめる作品ではありますので,「この世界って広いんだな」とか「物語のつながりって面白いな」などと思っていただけるだけでも幸いです。
あと,Twitter上の発言やゲーム内のチャットなどは,できる限りチェックしていますので,「ガン・ブラッド・デイズ」内で面白い発言や出来事に遭遇したら,ぜひ教えてください。そのチクリが,「ガン・ブラッド・デイズ」のストーリーを変えていくかもしれませんので(笑)。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
「ガン・ブラッド・デイズ」公式サイト
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