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[E3 2012]一見スマブラ,でも触ってみると結構と違う? 「PlayStation All-Stars Battle Royale」の体験プレイレポートを掲載
本作はPlayStation系タイトルの人気キャラクターが多数登場し,バトルを繰り広げる対戦アクションゲームだ。基本的に複数のプレイヤー同士が戦うことに主眼を置いており,最大で4人のプレイヤーによる白熱した対戦が楽しめる。
今回のプレイアブル版で選択できたキャラクターは以下の8人。ほかにもキャラクターが登場するのかは,今のところ不明だ。
- クレイトス(KRATOS):「God of War」より
- パラッパ(PARAPPA):「パラッパラッパー」より
- ぽっちゃりプリンセス(FAT PRINCESS):「ぽっちゃりプリンセス」より
- スウィート・トゥース(SWEET TOOTH):「Twisted Metal」より
- ラデック(RADEC):「KILLZONE 2」より
- スライ・クーパー(SLY COOPER):「怪盗スライ・クーパー」より
- ネイサン・ドレイク(NATHAN DRAKE):「アンチャーテッド」より
- ビッグダディ(BIG DADDY):「Bioshock」より
今回体験できたバージョンでは,ゲームルールはいわゆるバトルロイヤル方式になっていて,制限時間内いっぱいまで戦って「KILL数−DEATH数」の値が,最も高かったプレイヤーが勝利となる,というもの。
キャラクターの操作は[□]が通常攻撃,[○][△]にはそれぞれ異なる特殊攻撃が割り当てられており,すべての攻撃は[↑]や[↓]などの方向キーと共に入力することで性能が変化するようになっている。
[×]はジャンプ,[L1]はガードで,ガードを入力したまま左スティックを左右に振ると,回避動作が発動する。また相手の近くで右スティックを操作すれば,投げ技が使える,といった感じだ。
では実際のプレイフィールはというと,本作の画面を見て誰もがまず考えるように,方向性としては任天堂の「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズや,KONAMI,タカラトミー,ハドソンの共同制作によって生まれたPlayStation 2用ソフト「ドリームミックスTV ワールドファイターズ」に近い。みんなでワイワイ騒ぎながら,パーティ感覚でプレイできる作品だ。
ならば本作が,ゲームとして上記2作と異なっている点はどこか。まず大きな違いととしては,目に見えるライフや,場外への落下が存在しないことが挙げられる。本作では,プレイヤーキャラクターが相手のキャラクターに攻撃を加えたり,たまに出てくるエネルギー球を集めたりすることで専用のゲージが溜まっていく。このゲージが1本以上あるときに[R2]を押すと発動する「スペシャルアタック」で相手を倒していくのである。
このゲージは最大3本まで溜めることができ,何本溜まった状態で発動したかによって,スペシャルアタックの性能は大きく変化する。3本溜まった状態で発動すると,各キャラクター専用のカットインと共に圧倒的な攻撃を繰り出すことができるが,制限時間によっては3本溜めるのは難しいこともある。どのタイミングでスペシャルアタックを発動するかはプレイヤーの戦略次第なので,人によってプレイスタイルが大きく分かれる要素となりそうだ。
キャラクターの性能もかなり尖っていて面白い。
たとえばクレイトスはリーチの長い剣や弓による広範囲の攻撃を得意とするタイプ,ラデックは銃撃による遠距離攻撃特化タイプだ。ぽっちゃりプリンセスは,自身はあまり強くないが部下を呼び出して戦わせることができ,低レベルのスペシャルアタックが使いやすい。スウィートトゥースは隙が大きい代わりに重たい近接攻撃を放てる。ビッグダディは動きが遅いものの,反撃をもらってもひるまない,いわゆるスーパーアーマーが強力なキャラクターだ。
ネイサン・ドレイクとスライ・クーパーはトリッキーなキャラクターで,前者は手榴弾やドラム缶を投げながら接近戦を避けるスタイルで,後者はガードの代わりに持つステルス能力を利用して戦っていく。そして個人的に最も面白かったのがパラッパだ。
パラッパはリーチが短い代わりに,連続攻撃によるラッシュが可能なカンフースタイルの近接攻撃キャラだ。体も小さいので攻撃範囲はかなり狭いが,ゲージを溜めるエネルギー球を断続的に生み出すラジカセを設置できるという技を持っている。
生み出したエネルギー球はどのキャラクターでも取れるため,パラッパがいると対戦が加速してスペシャルアタックが飛び交う激しい戦闘になりやすい。要するに星の取り合いになるためド派手な対戦が楽しめるのである。
パラッパの基本戦術は,ラジカセを設置してエネルギー球を回収しつつ,邪魔しにきた相手をカンフーで返り討ちにするという感じ。リーチが短いかわりに,相手をおびき寄せる技があるのはいいバランスだ。
と,こんな感じでどのキャラクターにも固有の戦略があり,意外というと失礼かもしれないが奥深いゲームになっていると感じられた。キャラクターのバランスに若干偏りがある気はするものの,そこはまだまだ開発段階ということで,今後変わっていく可能性は高いだろう。
なお,本作はPlayStation 3とPlayStation Vitaの連携強化を目的とした「cross platform feature」 に基づくタイトルだ。実際,会場ではPS3版とPS Vita版両機種を交えた対戦を楽しめるようになっていた。
オンラインマルチプレイや画面分割プレイが楽しめる作品には事欠かないPlayStation 3だが,本作のように複数人が集まって和気あいあいと楽しめる作品は意外と少なかった印象がある。友達を家に呼んでさくっと盛り上がれるような作品をPlayStationプラットフォームで探していた人には,嬉しいタイトルになるかもしれない。
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- 関連タイトル:
プレイステーション オールスター・バトルロイヤル
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(C)2012 Sony Computer Entertainment America LLC
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