壁を叩いてうるさい隣人達を黙らせる。iOS向けアクション「壁ドンの達人」を紹介する「（ほぼ）日刊スマホゲーム通信」第75回

スマートフォンには相当な数のゲームが存在しているが，「じゃあ，どれが面白いの？」「そもそも，数が多すぎて好みのタイトルが探せない！」と思っている人も少なくないはず。　そんな問題を解決すべく，スタートした連載が「（ほぼ）日刊スマホゲーム通信」だ。話題の新作タイトルからネタ要素多めのオモシロ系まで，スマートフォンのゲームを片っ端からプレイして（ほぼ）毎日お届けする。

　iOS向けゲームの中でも異彩を放つ「新型中二病」「新型5月病」という作品をご存じだろうか。珍妙な世界観とあざといキャラクター達が特徴で，コアなファンを持つ一風変わったタイトルである。それらを手掛けたuseFoolのiOS向けアクション「壁ドンの達人」を今回は取り上げてみたい。本作も相変わらずのセンスと，シュールな世界観が炸裂するのだ。

「壁ドンの達人」ダウンロードページ

こちらが主人公のカノンちゃん。キュートな見ためとは裏腹に，ネットゲーム好きで腹黒という設定だ

　本作の主人公は，カノンという名前の女の子。昼間からネットゲームを楽しんでニヤニヤしている女の子なのだが，そんな彼女の楽しみを奪う事件が起こる。それは，彼女の部屋の上下左右に住む住人からの騒音。怒りが限界に達した彼女はとうとうブチ切れ，部屋の壁を叩いて周囲の住民を黙らせ，平穏なネトゲ生活を取り戻そうとするのだ。

　……と，useFoolらしい意味不明かつツッコミどころ満載のストーリーでゲームがスタートする。プレイヤーは，画面の上部に表示される菱形のアイコンに合わせて，アイコンの上に色が付いていれば天井を，アイコンの下に色が付いていれば床を，といった具合で部屋の上下左右をタップしていけばいい。
　次々とアイコンが表示されていくので，テンポ良く指定された場所をタップしていこう。

画面上部のアイコンに合わせ壁や天井などをタップ。「ネギッ」「ボラ」といったよく分からない擬音と共に，カノンちゃんが壁や天井を叩いていくのだ

　ここまで聞くと，「何となく本作は“音ゲー”なのかな」と思うかもしれないが，実はそうではない。アイコンが特定の位置に来たらタップ，というわけではないので，どちらかというと反射神経が重要になってくるのだ。

　本作では，タップに成功すると「Score」としてカウントされ，Scoreが高まるにつれてLevelが上昇していく。Levelが上がると，アイコンが表示される速度や数が増えてくるので，徐々に難しくなる。一度でもタップを間違えると即ゲームオーバーなので，落ち着いて対処していこう。

　また，本作には，通常のゲームモード以外に「ドラムモード」も用意されている。これはプレイヤーが自由に壁や天井を叩けるモードで，音楽に合わせてドラムを叩くように壁ドンができるのだ。BGM以外に自分の好きな曲が選択できるので，お気に入りの曲を聴きながら壁ドンを楽しむといいだろう。

　ゲーム自体は，ただ壁や天井を叩くだけという内容だが，意外と遊べてしまう本作。尖った設定と脱力しそうなゲーム性ながら，やけにクオリティが高いカノンちゃんなど，なかなか魅力的な作品だ。無料で楽しめるので，この世界観を味わってみてほしい。

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著者紹介：トリスター/目代将規
　ゲームやアニメの書籍企画，編集，シナリオライティングや広告制作なども手がける編集プロダクション「トリスター」所属。スマートフォンならではのゲームや，一瞬で遊べてしまうゆるいゲームが大好物。好きなゲームのジャンルはRPGとアドベンチャー。“モンハン”好き。

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