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「カラテカ」をテーマにしたインタラクティブなドキュメンタリー映像「The Making of Karateka」の制作が発表に
「The Gold Master Series」公式サイト
「カラテカ」は,Apple IIを手に入れたことでゲーム制作を思い立った大学生のジョーダン・メックナー(Jordan Mechner)氏の作品で,発売されたとたんに大ヒットを記録したという,ゲーム黎明期の伝説的な作品の1つだ。アニメーションの作り方が分からなかったため,自分や兄弟を撮影した映像を1コマずつトレースして色を塗る,いわゆる「ロトスコープ」という技法を使ったという。その結果,キャラクターの滑らかな動きは,当時としては傑出した出来になった。
「The Making of Karateka」では,そんな「カラテカ」の設計文書やプレイアブルコンテンツ,未公開映像などを収めたアーカイブ集に加え,メックナー氏本人や家族,さらにゲーム業界の著名人らのインタビュー集などをインタラクティブに視聴したりプレイしたりできるという。「カラテカ」はまた,ハリウッドスタイルのラブストーリーという,当時としては珍しい,「物語」を組み込んだ最初のゲームの1つで,その後数十年にわたってゲーム業界に与えた影響についても解説されるという。
プレイアブルコンテンツとしては,コメンタリーモードや実績も実装した「Karateka Remastered」が用意されており,さらに,ピクセル1つ1つにこだわったオリジナル版を復元。プロトタイプ版までもプレイ可能な状態で保存したという。また,メックナー氏が試作し,お蔵入りになっていたツインスティックシューター,「Deathbounce: Rebounded」も公開するとのこと。
カリフォルニアのDigital Eclipseは,「Street Fighter 30th Anniversary Collection」(2018年)や「Atari 50: The Anniversary Celebration」(2022年)など,クラシックタイトルのリマスターやリメイクを得意としてきたメーカーだ。今回の「The Making of Karateka」から始まる「The Gold Master Series」シリーズは,そんなDigital Eclipseが,ゲームだけではなくゲーム開発者やソフトの歴史的意義までをインタラクティブなパッケージで保存しようという新たな試みとなる。
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Karateka
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