連載
ブラック企業のゲームをプレイしたが,もう俺は限界かもしれない。仕分けゲーム「社畜と化せ!!」を紹介する「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」第218回
スマートフォンには相当な数のゲームが存在しているが,「じゃあ,どれが面白いの?」「そもそも,数が多すぎて好みのタイトルが探せない!」と思っている人も少なくないはず。 そんな問題を解決すべく,スタートした連載が「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」だ。話題の新作タイトルからネタ要素多めのオモシロ系まで,スマートフォンのゲームを片っ端からプレイして(ほぼ)毎日お届けする。
「楽しい雰囲気の明るい職場です!」というメッセージに惹かれて人材募集に応募してみたら,実は過酷な労働条件のうえ薄給のひどい会社だった……といった話は,社会人なら一度は耳にしたことがあるはず。
本日の「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」は,すっかり知名度を得た感もある「ブラック企業」をテーマにした「社畜と化せ!!」(iPhone / Android)を紹介していこう。なお,本作の設定はあくまでジョークなので,そのつもりでプレイしていただきたい。
「社畜と化せ!!」ダウンロードページ(App Store)
「社畜と化せ!!」ダウンロードページ(Google Play)
プレイヤーはブラック企業の社長となり,採用面接へと挑む。次から次へと現れる入社希望者を,「ブラック観察眼」(今名付けた)にかけ,彼らが「社畜に相応しいか」を見極めるという,何ともブラックジョークの効いたゲーム性になっている。ブラック企業だけに。
さて,どうやって社畜か否かを見分けるのか,その方法を解説していこう。まず,入社希望の男たちは「優秀」「野心」「責任感」「素直」という4種類のステータスのうち1つを持っている。ステータスは人物の下にタグで表示されており,優秀と野心は赤,責任感と素直は青というように色分けもされているのだ。
そして,プレイヤーが男たちをタップすると,このステータスが「不要」または「洗脳」というように変化。不要な人物はさっさと出て行ってもらい,洗脳に成功した人物は社畜として雇う,という流れだ。
もう少し詳しく説明すると,赤の優秀・野心タイプはタップ(罵倒して不愉快にさせるらしい)で不要に,青の責任感・素直タイプはタップ(恫喝して洗脳するらしい)で洗脳へと変化する。
つまり,優秀だったり野心的だったりする人物はブラック企業の天敵(?)となるので不要,逆に責任感が強かったり素直だったりする人物は社畜の絶好のカモなので洗脳して採用……というわけだ。
採用する際は人物を右側へスワイプ,不採用のときは左側へスワイプすれば成功となるので,ステータスを変化させたらすばやく左右へスワイプしていこう。なお,スワイプによる「仕分け」は,ステータスが不要か洗脳のときのみ行える。
こうして社畜仕分け……もとい採用活動を行うことで,「ブラック力」がどんどん溜まっていく。ブラック力はハイスコアとして記録されるほか,「ブラック企業レベル」を上げるためにも必要となるので,どんどん社畜を囲い込み,優秀な人材にはお引き取り願おう。
メニューの「面接者一覧」から,現在のブラック企業レベル,累計ブラック力,次のレベルまでの必要ブラック力を閲覧できる |
「面接者一覧」では,雇った社畜たちも確認できる。社畜の種類によって取得できるブラック力が変化するのだ |
ゲーム中,一度に登場する入社希望者は最大で4人だが,このとき複数人をまとめて採用または不採用にすると,「コンボボーナス」が取得できる。コンボを継続するとさらにボーナスポイントがもらえるので,2人以上の採用・不採用を軸にプレイするとスコアが伸びやすい。逆に1人だけ採用または不採用にしてしまうとコンボが途切れるので,十分注意しよう。
1プレイの制限時間は40秒で,終了時には,ブラック社長から真っ黒な至言(?)がいただける本作。色々と皮肉が効きすぎな面もあるが,入社希望者を瞬時に見極め左右へ仕分けていくこの感覚は,意外とハマれる。
タップ感知に若干問題があるようにも感じたが,全体的な完成度は高く,単純にゲームとしてよくできている。あなたの会社がブラック企業かそうでないかは置いといて,このゲームで日本の闇を垣間見るのもひとつの社会勉強になる……かも知れない。
著者紹介:トリスター/目代将規
ゲームやアニメの書籍企画,編集,シナリオライティングや広告制作なども手がける編集プロダクション「トリスター」所属。スマートフォンならではのゲームや,一瞬で遊べてしまうゆるいゲームが大好物。好きなゲームのジャンルはRPGとアドベンチャー。“モンハン”好き。
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