インタビュー
「LOST ARK」オープンサービス開始で見えた課題と2020年から2021年にかけてのロードマップについて聞いてきた
2020年7月に実施されたクローズドβテスト(以下,CBT)では5万人近くのプレイヤーが集まり,その後のオープンサービスに向けた事前登録者数は10万人を超えるなど,期待の高さをうかがわせた本作。満を持してのサービスインは,盛り上がりを見るに順調そうだが,運営側としてはどう感じているのだろうか。
今回,LOST ARK日本運営プロデューサーである嶋田真人氏に,現在のLOST ARKの状況や,運営したことで分かった課題などについて聞いた。すでに発表されているロードマップの詳細や,2021年のアップデートについての話も聞けたので,LOST ARKプレイヤーはぜひ一読してほしい。
想像以上の盛り上がり。ゴールド市場やサーバーの混雑など,開始半月で見えてきた課題
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。9月23日にLOST ARKのオープンサービスが始まりました。プレイヤーの反応はいかがですか。
MMORPGの市場は勢いが少し落ちているので,盛り上がりは少ないのではと思っていたのですが,非常に盛り上がっていて驚いています。「初めてMMORPGをやった」とか「PCゲームのMMORPGを初めて触った」という声が結構あり,コンシューマゲームに慣れている方や,ほかでゲームをされていた方も,LOST ARKを遊んでくださっていると感じています。
4Gamer:
その要因はどこにあるのでしょう。
嶋田氏:
あくまで私見ですが「懐かしさ」をアピールできたのが大きいと思っています。名作が多いRPGの面白さ,いま風に言えばエモさをCM動画で喚起させ,さらに天野喜孝先生のイラストでファンタジー感を押し出したことで,うまくアピールできたのではないでしょうか。
4Gamer:
懐かしさと言えば,LOST ARKはクラシックなMMORPGを今の技術で構築し,さらに多彩な演出をてんこ盛りにしたという印象です。そんなクラシカルさが,いまのプレイヤーに刺さったというのは不思議な感じがします。
嶋田氏:
CM動画にも挿入されているダイナミックなイベントシーンだったり,豪華な声優陣だったり,ストーリーの良さだったりが,新しくMMORPGを遊ぼうという人に刺さったのだと思います。
4Gamer:
実際のところ,どれくらいプレイヤーがいるのでしょう。
嶋田氏:
実数は公開できませんが,いま流れているCMが300万回再生(※10月12日に実施したインタビュー時。10月23日時点では400万回再生を記録) を記録していまして,それも呼び水になって日々新規プレイヤーさんが増えている状況です。
4Gamer:
再生数300万回以上というのは,結構な数字ですね。
嶋田氏:
CM自体の評価も高くて,コメント欄を見ても「昔を思い出した」とか,「広告なのに飛んできちゃった」とか,そういった声が多いですね。時間も130秒と長めですが,多くの人に最後まで見ていただけているというデータもありますから,良い動画だったと思っています。
4Gamer:
実際にプレイしていても,盛り上がってるのが分かります。一方で,運営側としては見えてきた課題もあると思うのですが,いかがでしょうか。
多くの方々がさまざまなコンテンツに触れているため,チェックの必要な事項が非常に増えていますが,開発元とリアルタイムで協力し,不具合や要望などを重要度によって素早く対応しています。
これからも問題点や要望を対応するために努力しますし,もちろん皆さまに送っていただいた意見もすべてチェックしています。なお,ゴールドの供給バランスについては対応を進めていきます(※10月21日のアップデートでゴールドに関する調整が実施された)。
4Gamer:
では,ゲーム外で感じている課題はありますか。
嶋田氏:
LOST ARKをまだ広く伝えきれていないと感じています。今はもっと多くの人に知ってもらい,プレイしていただくというフェーズだと考えているんです。高スペックPCが必要なタイトルではなく,数世代前のPCやノートPCでも十分プレイ可能なので,「まずは触ってください」とアピールしていきたいですね。
4Gamer:
始まったばかりですから当然ではありますが,新規プレイヤー向けの施策に重点を置くということでしょうか。
嶋田氏:
基本的にはそういう流れになると思います。ただ,それとは別に,毎月行われるアップデートで既存のプレイヤー向けのコンテンツは増えていきます。
4Gamer:
先ほど新規プレイヤーが増加しているとおっしゃっていましたが,気になるのはサーバーの混雑状況です。
嶋田氏:
現状だとピークタイム(21時〜23時ぐらい)は,AMANとKHARMINEのどちらのサーバーも混雑している状況なのは把握しています。
4Gamer:
ゲーム内はチャンネルで分かれているので,基本的に混雑がプレイに影響することはそこまで多くないと思うのですが……例えば,航海協同クエストには人数制限があり,チャンネルが分かれているにも関わらず,現地で参加できないことがあります。このクエストは“歌”や“島の心”などに必要な「海賊のコイン」を入手する良い手段ですが,ここでつまづくとプレイヤーのモチベーションに影響が出るのではという懸念があります。かくいう私も初めて参加したときは,どれにも参加できずで大赤字でした(※)。
※大赤字:航海協同クエストは海上を舞台に4つのクエストが連続で発生する。クエストは危険海域で行うものが多く,船の修理のために海賊のコインを消費するなど,そこそこのコストがかかる
嶋田氏:
航海協同に関しては10月28日のアップデートで一部改善を図ります。詳細は当日までお待ちいただきたいのですが,それ以外の部分に関しても今後開発元と協議を重ねて,問題がある部分は改善を行っていく予定です。
4Gamer:
分かりました。ともあれ,AMANサーバーは混雑具合が限界のように思うのですが,KHARMINEサーバーはまだ余裕があるのでしょうか。
嶋田氏:
同じくらいにはなっていますが,若干KHARMINEサーバーに余裕はありますね。
4Gamer:
若干程度の余裕となると,新サーバーも視野に入ってくるのでは。
今後もプレイヤーを増やしていくという計画がありますし,新サーバーの設立の計画はなきにしもあらずというところですが,今はまだきちんとお伝えできない状況です。実のところ早期に離脱する人もいますので,それも考慮に入れた流入バランスを見てからの判断になりますので。
4Gamer:
では,現在のプレイヤーはどんな状況なのでしょう。LOST ARKはレベル50からがスタートだ,みたいなところもありますが,今現在どれぐらいのプレイヤーがレベル50に到達しているのでしょうか。
嶋田氏:
現在アクティブユーザーのほとんどは50レベルを達成し,ガーディアンレイドやカオスダンジョン,アビスダンジョンを含め,さまざまなエンドコンテンツを楽しんでいます。人数に関しては僕らの想定よりも多い数ですね。
4Gamer:
どれくらいを想定していたのでしょう。
嶋田氏:
次のアップデート前後に多くの方がレベル50に到達して,エンドコンテンツで装備レベルを上げていくだろうと考えていました。ですので,ちょっと驚いています。
4Gamer:
そのエンドコンテンツ以降の装備なのですが,ベルンに到達してエンドコンテンツが開放されて以降,シュシャイアー大陸のクエストやダンジョンで得られる装備品は,実質的に無価値になってしまうのが気になります。今後のアップデートで新大陸などが実装されても,そこで得られる装備品に意味がないのではないでしょうか。
嶋田氏:
そのあたりは今後のアップデートに関わることなので,いま詳細をお話しするのは難しいです。
ただ装備については今後,新しい装備が入る予定です。装備の強化は継承できるので,いま育てていただいても損をすることはないと思います。
4Gamer:
ちなみに,アビスダンジョンを始めとしたエンドコンテンツを積極的に遊んでいるプレイヤーはどれくらいいるのでしょう。
嶋田氏:
日に日に増えていますが,レベル50に到達し装備強化を行っているプレイヤーさんは積極的に参加していますね。装備レベル400をオーバーしているプレイヤーさんもいます。
4Gamer:
350を超えるのも一苦労なのに,400はすごいですね……。とすると,そのほかのプレイヤーは,遠征隊領地のために生活コンテンツをやっていたり,島をめぐってコンテンツ貨幣やトークンを集めたり,もしくは別のクラスを育成していたりするのでしょうかね。
嶋田氏:
ええ,そうだと思います。
4Gamer:
ところで,先ほど早期に離脱するプレイヤーもいるとおっしゃっていましたが,どのあたりが離脱のポイントになっているのでしょうか。
嶋田氏:
ログインして少し遊んでみたものの,クォータービューのゲームが合わなかったり,操作になじめなかったりというプレイヤーさんが結構います。これについてはしょうがないと思う一方,もう少し遊んでもらえれば面白さに気づいてもらえるのに,と。ここは私どもの力不足を感じています。
4Gamer:
合う合わないはしょうがない部分ですね。そこ以外にも離脱ポイントはあるのでしょうか。
嶋田氏:
レベル20前後がストーリー展開の助走にあたる部分になっており,ダンジョンはあるもののメインクエストに関係ないため,少し展開が緩やかに感じやすいんです。そこが,離脱しやすいポイントになっているようです。
4Gamer:
攻城戦のところまで話が進むと大きく盛り上がるので,次へ次へとなると思うんですが,一歩手前が壁になっているわけですね。そのあたりを解決するような施策は何か考えているのでしょうか。
嶋田氏:
ゲーム内コンテンツの改善については,基本的に開発元の協力が必要なので協議になりますが,運営としてはレベルアップキャンペーンや報酬を増やして,プレイのモチベーションを上げるような施策を考えています。
そしてもう1つ,離脱ポイントとは少し異なりますが,レベル50以降に何をしたらいいのか分からないという声が結構あります。
4Gamer:
確かに,ベルンのメインクエストを終えたあたりで,デイリークエストに相当するエポナ依頼だったり,トークンを含めたシステムだったりと,やれることが一気に増えてしまって,そこまで直線的な流れで進んでいただけに,何から手を付けていいのか分からなくなりますよね。特殊な貨幣やトークンにしても,どう増やせばいいのか分かりづらいですし。
嶋田氏:
なので海に出てどうしよう,キャラクターのレベルが上がらないけどどうしよう,という方がそれなりにいますね。エポナ依頼は島をめぐるものが多く,毎日こなさくてはならないという意識から,ダレるというより,疲れてしまう方もいるようです。
4Gamer:
基本的な活動が海上ばかりになりますからね。MMORPG慣れしている人はまだしも,初めてMMORPGをプレイした人向けにレベル50以降の導線の整備を行う考えはありますか。
嶋田氏:
YouTubeでガイド動画を配信していくので,そちらを参考にしてもらえればと思います。私が経験してきた運営スタイルと違って,いまは動画でいろいろな見せ方ができますし,そちらのほうが分かりやすいという意見も多いので,積極的に動画を中心にアピールしていきたいと思います。
4Gamer:
それ以外で離脱しそうなポイントとなると,「守護石の欠片」など強化に必要なアイテムが足りなくなるとかでしょうか。もう少し周回できるようにしてほしいと思う一方で,緩和されるとコンテンツそのものを一気に消化してしまいそうなので難しいと思いますが。
嶋田氏:
そうですね。「守護石の欠片」などは,課金アイテムとして限定販売は行ってはいますが,常時販売にすると,課金したか否かでプレイヤー間で大きな差が出てしまいます。かといって緩和すると,おっしゃるとおりコンテンツの消費スピードが上がってしまいます。ですから,今はまだバランスを見ているところですね。開発元もそこを重要視していて,注視しつつどうしようかと考えているところだと思います。
4Gamer:
運営チームが挙げた問題点とは別に,プレイヤーから強い要望があったものはありますか。
嶋田氏:
CBTからだとゲームパッドに対応して欲しいという声が大きかったですね。オープンサービスでは,XInputタイプの一部ゲームパッドに対応できるようになりました。まだ細かなところで,対応できていないものがありますが,今後も正式対応パッドを増やしていく予定です。
オープンサービス後に多かったのは,テキストの不具合やゲームの不具合のお問い合わせです。とはいえ,トータルで見ると自分の経験上,クリティカルなバグは非常に少ない印象です。サーバーも安定していて,重くなることもないですし。
4Gamer:
定期でないメンテナンスは,2回あったくらいですよね。それも短時間でした。
嶋田氏:
ゲーム内に関してはバラバラで,この意見が多いというのものはとくにないですね。それこそ周回数を増やして欲しいとか,領地周りについてとか,あまり敵が強いコンテンツを入れるなとか,自分が力を入れているコンテンツに対して意見を送ってくれている感じです。
4Gamer:
個人的には,所々で翻訳の精度で混乱することがありました。
嶋田氏:
テキストの不具合とか誤字は結構ご連絡があるので,その都度直しています。テキスト量がこれまでのタイトルよりも格段に多いので,翻訳チームもほかのタイトルとは違う特殊な対応を行い,なんとか間に合わせたといった感じです。
4Gamer:
テキスト量は確かにすごいですよね。ストーリーもそうですが,街中を歩いていると,NPCの日常的なやり取りが文字だけでなく耳からも入ってきて,世界が息づいている感じがしますし。
嶋田氏:
NPCのボイス数は5000以上ありますね。200人以上の声優さんが参加しているのですが,現場では声優さんや収録エンジニアさんがすごく大変だったとのことで,頭が下がる思いです。
4Gamer:
かなり大規模ですよね……。声優で言うと,CBTでの要望に「プレイアブルキャラクターの声を日本語化する」とありましたが,オープンサービス前に急遽収録したのでしょうか。
嶋田氏:
実はCBTに向けた収録時に,とりあえずといった感覚で収録していたものなんです。オープンサービス時にはプレイアブルキャラクターの日本語ボイスを入れる予定がなかったのですが,CBTの盛り上がりを見た開発元が「オープンサービスで日本語ボイスを入れるべきだ」とプッシュして,実装される運びとなりました。
年末に向けて大型アップデートが目白押し!
4Gamer:
オープンサービス前の配信で2020年内のロードマップが公開されていますが,改めて詳しい日程や内容についてお願いします。
嶋田氏:
まずは10月28日にアビスレイド「ミスティック」と,ギルドコンテンツ「シルマエルの戦場「ギルド対戦」「討伐戦」が実装されます。
4Gamer:
アビスレイド「ミスティック」は,CMで登場している,ドラゴンを討伐するレイドバトルですね。
はい。4人パーティ2組で挑む,合計8人によるレイドです。参加に必要な装備レベルは370となっておりますが,その条件で運営チームが挑んだところ瞬殺されました(笑)。
適正レベルでがんばればクリアできると思うのですが,即死攻撃みたいなギミックがあるので,アイテムなどで対策をしないとすぐ死ぬと思います。戦闘はフェーズが3つあって,それぞれをクリアしていく形になっています。「ミスティック」に挑戦できるのは1週間に1回となります。
4Gamer:
例えば,最初のフェーズをクリアできず全滅したら,そこでその週の挑戦権はなくなるのですか?
嶋田氏:
いえ,報酬を得るまでは何回でも挑戦できます。報酬はフェーズごとに提示されます。
4Gamer:
なるほど。フェーズのクリアごとに報酬が積み上がり,どこかでまとめてそれらを得たら,その週は終わりなんですね。
嶋田氏:
そうです。ただ,少し難度が高いので,易しくなる方向へ調整が入るかもしれません。まずはそのまま実装して,皆さんの攻略具合を見てどうするかといった感じですね。
4Gamer:
調整前の状態で戦ってみたい気はしますね(笑)。ギルドコンテンツのシルマエルの戦場「ギルド対戦」「討伐戦」はどういったコンテンツになるのでしょうか。
嶋田氏:
「ギルド対戦」は最大8人vs.8人で戦うPvP,「討伐戦」は1体のボスモンスターをどれだけ早く倒せるかを競うタイムアタック的なPvEです。
4Gamer:
現在のLOST ARKで,PvPは盛んに行われているのでしょうか。
嶋田氏:
一部のプレイヤーさんがずっとやっている感じです。コンテンツのプレイ回数はすごく多いのですが,参加している人はそんなに多くありません。今はそれよりも装備の強化を優先している方が多い印象です。また,個人よりもギルド単位でやっている方が多いですね。
韓国では大会も行っていて,PvPに力を入れていこうという話があります。観戦モードもあり,PvPを放送できるシステムもあるので,いずれは日本でも大会を開けたらと思います。
4Gamer:
続いて,11月のアップデートについてですが,新クラスのランスマスターが目玉ですね。
嶋田氏:
はい,ファイターの新規派生クラスですね。
4Gamer:
当たり前ですが最初から育てないといけないですよね。正直なところ,2キャラめ以降の育成はすごく大変じゃないですか。長いメインクエストをクリアして,レベル50にするのは結構キツい。これを緩和するような施策は,なにか考えていますでしょうか。
嶋田氏:
遠征隊レベルが上がっていれば,基礎パラメータにボーナスが付くので戦闘面では多少楽にはなります。ただ,強さだけの問題じゃないんですよね。運営チーム内でも2キャラめ以降を育てるのは,ちょっと辛いなあという話が上がっていて(苦笑)。
実は韓国では一気にレベルを上げるジャンピング的なシステムが導入されてます。
4Gamer:
というと,キャラクターがいきなりレベル50に成長するというものですね。サービス1か月での導入は早すぎる気がしますが,でも2キャラめ以降の育成の手間を考えると実装はしてほしいものですよね。
嶋田氏:
日本でどういう形で導入するか,そもそも導入するかどうかを開発元を交えて検討を行っているところです。
このほかに,シルマエルの戦場に最大16人vs.16人で相手ギルドと戦う「要塞戦」が実装されます。「要塞戦」はマップの両端にそれぞれの要塞があって,それをめぐって両ギルドが戦う形となります。
4Gamer:
12月のアップデートはずいぶん盛りだくさんです。これは,すべて同日のアップデートになるんですか。
詳しい日程はまだお話できませんが,すべて同時実装となります。12月のアップデートでは,ロヘンデル大陸と新アビスダンジョン「夢幻宮」,出現するボスが異なる「新ガーディアンレイド」のほか,カオスダンジョンとガーディアンレイド,タワー,キューブにそれぞれ上位難度が追加されます。
4Gamer:
ロヘンデル大陸が実装されるということは,ストーリーも追加されるんですよね。
嶋田氏:
はい。ロヘンデル大陸では,もう1つのアークをめぐる物語が展開します。
4Gamer:
ロヘンデル大陸のダンジョンは,どれくらいの装備レベルで入場可能になるのでしょうか。
嶋田氏:
現在サービスが行われている韓国とロシアでは,装備レベル400となっています。日本でもおそらくそうなると思いますが,もしかしたら少し調整が入るかもしれません。
4Gamer:
400ですか。現在の育成具合を考えると,はるか彼方といった感じですが,日々エンドコンテンツを回していれば到達できるレベルなのでしょうか。
嶋田氏:
オープンサービス開始から毎日コツコツとプレイしていただけていれば,おそらく届いているレベルだと思いますが,実装が近くなってきた時の状況次第で調整が入るか否かの判断を下すことになると思います。
ただ,ストーリー的にその前となるシュシャイアー大陸とのアイテムレベル差が大きいので,エンドコンテンツを遊ばずにストーリーを楽しもうとするプレイヤーさんの壁になってしまわないか懸念しています。
4Gamer:
先ほども少し話題になりましたが,ベルン以降は入手できるアイテムの装備レベルが低い(※)ですし,実質カオスダンジョンでの装備入手と強化が必要になりますからね。
ロヘンデル開放時には,現状よりも上位の装備が追加されるとおっしゃっていましたが,それが受け皿になるというわけではない?
※シュシャイアーで入手できる装備はレベル250相当。カオスダンジョンでは装備レベル302のアイテムが手に入る
嶋田氏:
ロヘンデル開放時の装備は,12月アップデートで追加されるカオスダンジョンの上位難度や,新ガーディアンレイドでドロップするものなんです。
4Gamer:
ということは,根本的な解決にはならないんですね。ストーリーを楽しむのに大きな壁があるのは望ましくないと思うのですが。ロヘンデル大陸の実装時には,レベルキャップ開放などは行われないのですか。
嶋田氏:
レベルキャップは50のままです。実は韓国でもまだそうなんですよ。装備レベルは1000を超えていますけど。
4Gamer:
1000……と聞くと途方もない気がしますね(笑)。新しいアバターやペットなどのリリースについてはいかがでしょう。
嶋田氏:
各アップーデートと同時にリリースする予定です。例えば10月中にはハロウィンっぽいアバターを販売できればと考えています。その後も季節にちなんだアバターや,韓国などで先行実装されたアバターもリリースしていきます。アップデートの詳細は,先日公開されたロードマップ特設サイトに掲載する予定なので,ぜひそちらもご覧になってください。
2021年前半には新大陸「ヨーン」「フェイトン」が実装。新クラス「アサシン」とその派生クラスも
4Gamer:
公開できる範囲で2021年のアップデートについても教えてもらえないでしょうか。
現在は開発元と2021年アップデートについて協議中です。新規大陸とそれに従うさまざまな島が多数アップデートされる予定で,さまざまなパターンのガーディアンレイドや多人数で協力し合うアビスレイドも登場します。クラスに関してはどのように実装するかは未定ですが,参考に韓国ではアサシンやホーリーナイトなど6種の新しいクラスが実装されています。
4Gamer:
ホーリーナイトは現在の派生クラスの上位ではなく,4つめの派生クラスですか。
嶋田氏:
上位ではなく,レベル10のウォリアーからクラスチェンジできる派生クラスです。
4Gamer:
立て続けに新クラスが実装されるとなると,育成とキャラスロットを考えなければ。アクティブなプレイヤーさんは,いま1アカウントあたりどれぐらいキャラクターを育てているのでしょうか。
嶋田氏:
だいたい平均すると1.6〜1.7キャラぐらいじゃないかと思います。いまは1キャラに集中している人が多いと思いますが,本格的にレイドなどに参加するようになると,ロールを意識してキャラを育成したり,同じ派生クラスでもビルド違いを用意するようになるのではないでしょうか。
4Gamer:
トライポッドのおかげで融通の利くキャラクタービルドができるゲームなので,6つの初期キャラスロットでも余裕はある方だと思いますが,残り6スロットの有料開放分も視野に入れる必要がありそうです(笑)。
しかし,こうキャラクターが増えてくると先ほどのジャンピングシステムも欲しくなってきますが,例えば既存のキャラクターをクラスチェンジさせる転職チケット的なものもあれば嬉しいですね。
嶋田氏:
恐らくアップデート時には,ジャンピングシステム的なものか,育成キャンペーンなどの施策が走るのではないかと思います。
4Gamer:
これらのアップデートは,2021年のいつぐらいの時期になりそうでしょうか。
嶋田氏:
現状正確な日程はお伝えできませんが,そのうちに2021年における詳細アップデート内容を,公式サイトにて順次公開する予定ですので,楽しみにお待ちください。それと,2021年はコラボなども増やしていきたいと思います。
4Gamer:
分かりました。アップデートの詳細は,来年に改めて教えてもらえればと思います。最後にプレイヤーに向けて,メッセージをお願いします。
嶋田氏:
無事にオープンサービスを迎えられ,ひとまずの成功という形に導けたと思います。しかし,ここからが本当のスタートです。止まることなくプレイヤーさんが楽しんでいただけるように,そしてLOST ARKを知らない方々に知ってもらえるよう広めていくことが,我々が一番力を入れるべきところです。
初めてMMORPGをプレイする方でも楽しめるゲームですし,またMMORPGファンにはガッツリ楽しめるエンドコンテンツも山盛りですので,どちらのプレイヤーさんも飽きさせず,ゲーム内外で盛り上げていけるように頑張っていきますので,これからもよろしくお願いします。
4Gamer:
本日はどうもありがとうございました。
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