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PCベンチマーク「PCMark 10」の無償版「Basic Edition」公開。4Gamerからダウンロード可能に
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印刷2017/06/23 02:00

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PCMark 10

発売元:UL(旧称:Futuremark)

Text by 佐々山薫郁


画像集 No.002のサムネイル画像 / PCベンチマーク「PCMark 10」の無償版「Basic Edition」公開。4Gamerからダウンロード可能に
 日本時間2017年6月23日,Futuremarkは,PC総合ベンチマークソフトPCMark 10」の個人向け無償版「Basic Edition」と,29.99ドルで買い切りの個人向け有償版「Advanced Edition」を公開した。
 Futuremarkの公式ミラーサイトとして,4GamerではBasic Editionのインストーラを公開したので,最新のベンチマークソフトでPC性能をチェックしてみたい場合は,ぜひ試してみてもらえればと思う。

2024年10月7日:Version 2.2.2704(最新版)

2020年2月7日:Version 2.1.2165
2020年2月21日:Version 2.1.2177
2020年9月15日:Version 2.1.2506
2021年2月15日:Version 2.1.2508
2021年6月16日:Version 2.1.2519
2021年8月23日:Version 2.1.2523
2021年10月15日:Version 2.1.2525
2022年5月6日:Version 2.1.2556
2022年11月1日:Version 2.1.2574
2023年4月10日:Version 2.1.2600
2023年8月3日:Version 2.1.2636
2023年11月17日:Version 2.1.2662
2024年6月25日:Version 2.2.2701

 なお,4Gamerでも利用を開始済みの商用向け有償版「Professional Edition」は,日本時間6月6日にリリース済みで,こちらは年額1495ドルとなっている。


9つのワークロード,4つのテストグループ,そして3つのテストからなるPCMark 10


 PCMarkはもともと,実際に存在するアプリケーションや,現実の挙動に基づいてWindows環境のシステム性能を計測しようというコンセプトのベンチマークソフトだが,PCMark 10は,そんなPCMarkシリーズにとって,2013年リリースの「PCMark 8」以来,久しぶりのメジャーアップデートとなる。

 製品概要は6月8日掲載の記事でお伝え済みだ。なので詳細はそちらを参照してもらえればと思うが,本稿でも簡単にまとめておくと,PCMark 10は,実在のアプリケーションを用いた,以下の「ワークロード」(workload,語義は「仕事量」だが,ここでは「仕事の内容」くらいの意)を用意している。

  • App Start-up:アプリケーションの起動に要する時間を測るワークロード
  • Web Browsing:Webブラウジングの性能を測るワークロード
  • Video Conferencing:1対1または多対多のビデオ会議をシミュレートするワークロード
  • Writing:ワープロソフトの処理性能をシミュレートするワークロード
  • Spreadsheets:表計算ソフトの処理性能をシミュレートするワークロード
  • Photo Editing:写真に対するフィルタリング処理の性能をシミュレートするワークロード
  • Video Editing:動画加工処理の性能をシミュレートするワークロード
  • Rendering and Visualization:レイトレーシングによる3Dグラフィクス制作をシミュレーションするワークロード
  • Gaming:「3DMark」の「Fire Strike」を実行するワークロード

ワークロードの例。左がVideo Conferencing,右がSpreadsheetsだ
画像集 No.005のサムネイル画像 / PCベンチマーク「PCMark 10」の無償版「Basic Edition」公開。4Gamerからダウンロード可能に 画像集 No.007のサムネイル画像 / PCベンチマーク「PCMark 10」の無償版「Basic Edition」公開。4Gamerからダウンロード可能に

 そしてそのうえで,これらワークロードをいくつか組み合わせて,以下のとおり4つの「テストグループ」としている。

  • Essensials:PCの基本性能を測るテストグループ。App Start-upとWeb Browsing,Video Conferencingのワークロードからなる
  • Productivity:ビジネスアプリケーション性能を測るテストグループ。WritingとSpreadsheetsの両ワークロードからなる
  • Digital Content Creation:コンテンツ制作における性能を測るテストグループ。Photo EditingとVideo Editing,Rendering and Visualizationのワークロードからなる
  • Gaming:ゲーム関連の性能を測るテストグループ。含むのはGamingワークロードのみである

 話はこれで終わりではない。
 PCMark 10ではスコアを取得できる「テスト」の種類が3つある。

  • PCMark 10(以下,無印):EssentialsとProductivity,Digital Content Creationのテストグループを実行
  • PCMark 10 Express:EssentialsとProductivityのテストグループを実行
  • PCMark 10 Extended:すべてのテストグループを実行

スコアのオフライン閲覧
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 3つあるテストのうち,Basic Editionで選択できるのは無印のみだ。また,テストグループ内でどのワークロードを実行するかといったテストのカスタマイズや,ベンチマーク結果のオフライン閲覧といった機能を利用できるのもAdvanced Edition以上となる。

各テストの概要
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ユーザーの多くが目にすることになるであろう,Basic Editionのメインメニュー
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 一般的なPC性能を計測するだけなら,EssentialsとProductivity,Digital Content Creationのテストグループを実行する無印でも十分だとは思う。なので,まずはダウンロードおよびインストールのうえ,一度実行してみることを勧めたい。テスト結果をオフラインで管理したいとか,そういう場合には有償版が必要となるので,そういう気持ちになったらAdvanced Editionを検討してみるのもアリだろう。
 2017年7月5日までの期間限定で,Advanced Editionの価格は通常価格から6ドル引きの23.99ドルになるとのことだ。

 なお,各テストを実行するのに必要なPCスペックは以下のとおり。32bit版OSは対象外となっている。

画像集 No.003のサムネイル画像 / PCベンチマーク「PCMark 10」の無償版「Basic Edition」公開。4Gamerからダウンロード可能に

新世代PC総合ベンチマークソフト「PCMark 10」は何が新しくなったのか? テスト項目を細かくチェックしてみた



バージョンアップ履歴


Version 1.0.1275


 フィンランド時間2017年6月28日,正式版リリース後初のマイナーアップデートとなるバージョン1.0.1275がリリースされた。本バージョンは,正式版に残っていたバグを修正するもので,ベンチマークスコアは影響を受けないとのことだ。

●Version 1.0.1275で解決した問題(全エディションに共通)
  • Language(※表示言語)に「中文」(※簡体字中国語)を選択すると,「Valid Score」と「Invalid Score」の訳語が入れ替わっていた問題
  • 「OPTIONS」ページの「Version details」欄にある[VERIFY]ボタンを押しても,インストールしたファイルの検証が行われなかった問題


Version 1.0.1403


 フィンランド時間2017年11月13日,バージョン1.0.1403が公開になった。ほぼ5か月ぶりのマイナーアップデートとなる今回は基本的に,Web Browsingワークロードにおけるバグ修正を行ったものと理解していい。
 マイナーアップデートの通例どおり,ベンチマークテストのスコアは影響を受けないとのことだ。

●Version 1.0.1403の新要素(全エディションに共通)
  • ハードウェア検出に用いるSystemInfoモジュールをバージョン5.3.629に更新
  • App Start-upとSpreadsheets,Writing,およびWeb Browsingの各ワークロードにおけるログ記録を改善

●Version 1.0.1403で解決した問題(全エディションに共通)
  • Web BrowsingワークロードにおけるVideoテストが始まらないことのある問題
  • プロキシサーバーを利用する環境で,Web Browsingワークロードが始まらないことのある問題


Version 1.0.1413


 フィンランド時間2017年12月19日,バージョン1.0.1413が公開になった。前バージョンである1.0.1403から,番号がほとんど変わっていないことからも想像できるとおり,今回も,いくつかの問題を修正するマイナーアップデートとなっている。
 ただ,PCMark 10が起動中にハングアップしたり,起動しても一部ワークロードが正常に実行できなかったりといった,比較的重要度の高い問題に修正が入っているのは,要注目と言っていいだろう。

 なお,今回もベンチマークテストのスコアは影響を受けないとのことだ。

●Version 1.0.1413の新要素(全エディションに共通)
  • Photo Editingワークロードに含まれる「ImageMagick」のログ記録を改善

●Version 1.0.1413で解決した問題(全エディションに共通)
  • PCMark 10が起動中にハングアップすることのある問題
  • Rendering and Visualizationワークロードで,「POV-Ray」をインストールできないことのある問題
  • 一部のデバイスでサウンドコーデックが読み出されていない場合に,Web Browsingワークロードが失敗することのある問題


Version 1.0.1453


 フィンランド時間2018年1月31日,バージョン1.0.1453が公開になった。テスト内で使うアプリケーションのインストール時や起動時の問題を修正したマイナーアップデートとなっており,ベンチマークスコアの影響はないとのことだ。

●Version 1.0.1453の新要素(全エディションに共通)
  • ハードウェア検出に用いるSystemInfoモジュールをバージョン5.4に更新
  • .NET Frameworkのインストーラを「.NET Framework 4.5.2」対応版に更新

●Version 1.0.1453で解決した問題(全エディションに共通)
  • Rendering and Visualizationワークロードで,「POV-Ray」をインストールできない問題
  • App Start-upおよびWeb BrowsingワークロードでChromiumブラウザを起動できないことのある問題


Version 1.0.1457


 フィンランド時間2018年1月31日リリースの1.0.1457は,バージョン1.0.1453で修正したはずの問題へ十全には対策できていないことが判明した結果を受けた緊急アップデートという位置づけだ。

●Version 1.0.1457で解決した問題(全エディションに共通)
  • 「App Start-upおよびWeb BrowsingワークロードでChromiumブラウザを起動できないことのある問題」が,1.0.1453のリリース後もごく一部の環境で再現された問題


Version 1.0.1493


 フィンランド時間2018年4月11日付けで登場したバージョン1.0.1493は,細かなアップデートが入ったマイナーチェンジである。もちろん,スコアに影響はないという。

●Version 1.0.1493の新要素(全エディションに共通)
  • ハードウェア検出に用いるSystemInfoモジュールをバージョン5.6に更新
  • テスト結果が表示するシステム情報にDPIスケーリング設定内容を追加


Version 1.1.1722


 フィンランド時間2018年6月20日,バージョン1.1.1722が公開になった。スコアに影響を与えないマイナーアップデートとなる今回は,ベンチマークが起動しないことのある問題に修正が入っている。また,Systeminfoモジュールの更新によりハードウェアの互換性が向上したのもトピックと言えるだろう。

●Version 1.1.1722で新要素(全エディションに共通)
  • ハードウェア検出に用いるSystemInfoモジュールをバージョン5.10に更新
  • システムが搭載するグラフィックスメモリの総容量を表示するよう結果表示を改善
  • アプリケーションの更新通知を改善
  • FuturemarkからULへのブランド変更に合わせた,ブランドロゴ,テキスト,Webページへのリンク,およびファイルパスの変更

●Version 1.1.1722で解決した問題(全エディションに共通)
  • 実行ログの記録周りの不具合が原因でベンチマーク実行に失敗することのあった問題


Version 1.1.1739


 フィンランド時間2018年7月5日,Version 1.1.1739が公開になった。今回は「Version 1.1.1722でアプリケーション側のアップデート機能に問題があり,PCMark 10からのアップデートが行えない」という問題にメスが入ったマイナーアップデートとなっている。問題が問題だけに,Version 1.1.1722からの更新には公式ミラーサイトからのダウンロードと手動でのインストール作業が必要となる点は注意してほしい。

●Version 1.1.1739で解決した問題(全エディションに共通)
  • ハードウェア検出に用いるSystemInfoモジュールの実行に失敗するとベンチマークがクラッシュする問題
  • アプリケーションのアップデートサービスが正常に機能していなかった問題


Version 1.1.1761


 フィンランド時間2019年4月1日,バージョン1.1.1761が公開になった。Windows 10 October 2018 Updateを導入済みの環境において,Windowsの文字入力方式がラテン文字以外,それこそ日本語などに設定されていると,Windows 10側のバグによって一部のワークロードがクラッシュする問題など,複数の問題に対処したマイナーアップデートとなっている。
 マイナーアップデートの通例どおり,ベンチマークスコアの影響はないとのことだ。

●Version 1.1.1761の新要素(全エディションに共通)
  • ラテン文字(ラテンアルファベット)以外を含むフォルダ名がインストールパスとして指定された場合に警告を発してインストールを禁じる機能の追加

●Version 1.1.1761の新要素(Advanced Edition)
  • ライセンスキーのチェックで大文字と小文字を区別しないようにする改良

●Version 1.1.1761で解決した問題(全エディションに共通)
  • Windows 10の入力方式がラテン文字以外の言語に設定されていた場合,Windows 10 October 2018 UpdateのバグによってRendering and Visualizationワークロードがクラッシュすることのある問題
  • 計測結果のファイルをネットワークドライブに保存できない問題

●Version 1.1.1761で解決した問題(Advanced Edition)
  • カスタム設定でベンチマークを行う場合に生じていたOpenCLデバイス選択の問題(※詳細は明らかになっていない。原文は「Fixed an OpenCL device selection issue when using custom benchmark settings.」)


Version 2.0.2106


 フィンランド時間2019年5月27日,PCMark 10初のバージョン2世代となるバージョン2.0.2106が公開になった。有料のProfessional Editionに,Microsoft製のOfficeスイートにおける性能をテストする「PCMark 10 Applications」と,ノートPCにおけるバッテリー運用時の性能や駆動時間を調べる「PCMark 10 Battery Profile」というテストグループが追加されたのがトピックだ。
 新要素の詳細は,こちらの紹介記事を参照してほしい。

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 フィンランド時間2019年5月27日,ULは,PC総合ベンチマークソフト「PCMark 10」で,2種類の新テストを追加したバージョン「2.0.2106」を公開した。新テストはProfessional Edition専用で,MicrosoftのOfficeスイートを使ったテストや,ノートPC向けのバッテリーテストなどが行えるようになったのが見どころだ。

[2019/06/06 17:34]

 新テストの追加以外は,テスト結果の表示画面に改良が加わった程度のマイナーアップデートとのことで,ベンチマークスコアに対する影響はないとのことだ。

●Version 2.0.2106の新要素(全エディションに共通)
  • 計測結果の表示画面で,スコアの確認や比較をしやすいように改善

●Version 2.0.2106の新要素(Professional Edition)
  • 新しいテストグループ「PCMark 10 Applications」と「PCMark 10 Battery Profile」を追加


Version 2.0.2115


 フィンランド時間2019年6月6日,バージョン2.0.2115が公開になった。マイナーアップデートとなる今回は,OpenCVライブラリの互換性に関する修正や,中国語または韓国語のIMEを使っている場合に生じていた問題を修正するものだ。
 マイナーアップデートの通例どおり,ベンチマークスコアに影響を与えないとのことである。

●Version 2.0.2115の新要素(全エディションに共通)
  • Video Conferencingワークロードで使用するOpenCVライブラリを,OpenCV仕様に準拠するように更新

●Version 2.0.2115で解決した問題(全エディションに共通)
  • Windows 10で中国語,または韓国語のIMEを使用している場合に,Rendering and Visualizationワークロードが失敗していた問題


Version 2.0.2144


 フィンランド時間2019年10月4日,バージョン2.0.2144が公開になった。SpreadsheetsおよびApp Start-upワークロードにおいて,動作の安定に関わるバグを修正したマイナーアップデートとのことだ。
 マイナーアップデートの通例どおり,ベンチマークスコアに影響はないという。

●Version 2.0.2144で解決した問題(全エディションに共通)
  • SpreadsheetsおよびApp Start-upワークロードにおいて,動作の安定性に関わる問題


Version 2.1.2153


 フィンランド時間2019年12月11日,バージョン2.1.2153が公開となった。
 バージョン2.1.2153では,2019年1月掲載のインタビュー記事で予告があったストレージ向けテスト機能「PCMark 10 Storage Benchmarks」がProfessional Editionに追加されたのが見どころである。

画像集 No.011のサムネイル画像 / PCベンチマーク「PCMark 10」の無償版「Basic Edition」公開。4Gamerからダウンロード可能に

 新しいストレージベンチマーク機能は,PCI Express接続の高速なSSDから,オーソドックスなSerial ATA接続のHDDまで,異なる種類のストレージが混在する今どきのPC環境を想定して開発を行ったという。

 具体的には,以下に示す4種類のテストが導入されており,OSやアプリを起動してストレージの帯域幅や平均アクセス時間などから総合スコアやを割り出している。

  • Full System Drive Benchmark:幅広い項目を検証する総合テスト
  • Quick System Drive Benchmark:小容量ストレージを対象とする短いテスト
  • Data Drive Benchmark:ファイル保存用ストレージを対象としたテスト。USB接続のストレージもテストできる
  • Drive Performance Consistency Test:重い負荷を継続的にかけ続けて,ストレージの性能変化を確認するテスト

Full System Drive Benchmarkの結果表示画面。総合スコアのほか,帯域幅(Bandwidth)と平均アクセス時間(Average access time)が記録されている
画像集 No.012のサムネイル画像 / PCベンチマーク「PCMark 10」の無償版「Basic Edition」公開。4Gamerからダウンロード可能に

 先述したとおり,PCMark 10 Storage Benchmarksは,Professional Edition専用の機能であり,ゲーマーが使うであろうBasic EditionやAdvanced Editionでは利用できない。
 それ以外の修正について確認してみたが,PCMark 10 Technical Guideを見る限り,「(その他のテストにおける)ベンチマークスコアに影響はないとある」だけなので,純粋に新テストを追加しただけのようである。

●Version 2.1.2153の新要素(Professional Edition)
  • PCMark 10 Storage Benchmarksを追加


Version 2.1.2165


 フィンランド時間2020年2月6日,Version 2.1.2165が公開になった。今回のアップデートは,Professional Editionに含まれる「PCMark 10 Applications」テストに改良を加えて,2020年1月にMicrosoftがリリースしたWebブラウザ「Microsoft Edge」(以下,Edge)の新バージョンを使ったテストに対応したことがポイントだ。

 PCMark 10 Applicationsには,Windows 10の標準WebブラウザであるEdgeを使ったWebブラウジング性能計測機能が組み込まれている。既存のEdgeは,内部のレンダリングエンジンにMicrosoft独自の「EdgeHTML」を採用していたが,新しいEdgeでは,オープンソースのエンジンである「Chromium」を採用するという大きな変更が行われ(関連リンク),名前は同じでも,まったく別のWebブラウザに生まれ変わった。そのため,PCMark 10側でも,新しいEdgeに対応する必要があったというわけだ。
 ULによると,既存のEdgeと新しいEdgeで性能比較を行ったところ,平均して約10%以上の性能向上を確認したという。

 なお,新しいEdgeは,世界市場ではすでにWindows Update経由での配信が始まっているものの,日本市場に対しては,オンラインでの確定申告に悪影響が出ないようにという配慮によって,2020年4月1日以降に配信を始めることが決まっている(※MicrosoftのWebサイトからダウンロードすることは可能)。Windows Updateによる配信が始まれば,Windows 10の標準Webブラウザが新しいEdgeに置き換えられるので,Edgeを使ってWebブラウザベースのゲームやコミュニケーションサービスを利用している人は,なんらかの影響が出るかもしれないことを念頭に置いておこう。

 新しいEdgeに対応したこと以外は,Windows 10のバックグラウンドプロセス認識に関する修正が入った程度のマイナーアップデートである。マイナーアップデートの通例どおり,ベンチマークスコアの影響はないとのことだ。

●Version 2.1.2165で解決した問題(全エディションに共通)
  • PCMark 10のテストプロセスが,Windows 10によってバックグラウンドプロセスとして認識されることのあった問題

●Version 2.1.2165の新要素(Professional Edition)
  • PCMark 10 ApplicationsテストがChromiumベースの「Microsoft Edge」に対応


Version 2.1.2177


 フィンランド時間2020年2月20日,バージョン2.1.2177が公開になった。マイナーアップデートとなる今回は,Version 2.1.2153で実装となった「PCMark 10 Storage Benchmarks」が,英語以外にドイツ語,ロシア語,簡体字中国語に対応したのが主なトピックとなっている。また,Version 2.1.2165で対応したChromium版Microsoft Edgeに対する互換性の向上なども行ったという。
 マイナーアップデートの通例どおり,ベンチマークスコアに影響を与えないとのことだ。

●Version 2.1.2177の新要素(Professional Edition)
  • PCMark 10 Storage Benchmarksテストがドイツ語,ロシア語,簡体字中国語に対応
  • PCMark 10 ApplicationsテストがChromium版Microsoft EdgeのVersion 80.0.361.54との互換性を確保
●Version 2.1.2177で解決した問題(全エディションに共通)
  • ハードウェア検出に用いるSystemInfoモジュールがPCにインストールされていない場合,PCMark 10がインストールを促す表示を行うようになった
  • マイナーなUIの問題


Version 2.1.2506


 フィンランド時間2020年9月10日,バージョン2.1.2506が公開になった。本バージョンは,Professional Editionにのみ含まれるいくつかのテストで生じていた問題を修正するマイナーアップデートで,Basic EditionおよびAdvanced Editionには影響がないとのことだ。ベンチマークスコアに影響がないのは,マイナーアップデートの通例どおりである。

●Version 2.1.2506で解決した問題(Professional Edition)
  • PCMark 10 Battery Profileに含まれるビデオ再生テストが,最新版のWindows 10に含まれる「映画&テレビ」と互換性がなかった問題
  • PCMark 10 Applicationsに含まれるMicrosoft製アプリ「Word」を使ったテストで,「command not available」エラーが表示される問題


Version 2.1.2508


 フィンランド時間2021年2月11日,バージョン2.1.2508が公開になった。リザルト画面における翻訳の問題を修正したマイナーアップデートとのことで,ベンチマークスコアに影響はないそうだ。

●Version 2.1.2508で解決した問題(全エディションに共通)
  • リザルト画面における翻訳の問題(※詳細未公開)


Version 2.1.2519


 フィンランド時間2021年6月14日,バージョン2.1.2519が公開になった。本バージョンは,カスタム設定でベンチマークを実行した場合,リザルト画面にサブスコアが表示されないことがある問題を修正したものだ。有料版の機能に関わる修正なので,無料版のBasic Editionには影響しない。また,マイナーアップデートの通例どおり,ベンチマークスコアにも影響はないそうだ。

●Version 2.1.2519で解決した問題(Advanced EditionおよびProfessional Edition)
  • カスタム設定でベンチマークを実行した場合,リザルト画面にサブスコアが表示されないことのある問題


Version 2.1.2523


 フィンランド時間2021年8月20日,バージョン2.1.2523が公開になった。マイナーな状況で生じるリザルト画面のバグを修正したマイナーアップデートであり,ベンチマークスコアに影響はないとのことだ。

●Version 2.1.2523で解決した問題(全エディションに共通)
  • システムに未フォーマットのストレージが接続されている場合,リザルト画面が表示されないことのある問題


Version 2.1.2525


 フィンランド時間2021年10月14日,バージョン2.1.2525が公開になった。本バージョンは,GeForce GPU向けドライバソフト「GeForce 496.13 Driver」以降を導入した環境では,「Rendering and Visualization」ワークロードで互換性の問題が生じていたことに対する修正版であるという。
 マイナーアップデートであり,ベンチマークスコアに影響はないそうだ。

●Version 2.1.2525で解決した問題(全エディションに共通)
  • 「GeForce 496.13 Driver」を導入した環境で,「Rendering and Visualization」ワークロードに生じていた互換性の問題


Version 2.1.2556


 フィンランド時間2022年4月28日,UL Benchmarkは,バージョン2.1.2556を公開した。本バージョンは,Professional Editionで生じていた1件の問題を修正するマイナーアップデートで,Basic Editionに影響はないという。なお,マイナーアップデートの通例どおり,ベンチマークスコアに影響はないそうだ。

●Version 2.1.2556で解決した問題(Professional Editionのみ)
  • Excelファイルに結果をエクスポートしないテストで,「名前を付けて保存」メニューから,「Excel」の項目を削除


Version 2.1.2574


 フィンランド時間2022年10月31日,バージョン2.1.2574が公開になった。PCMark 10 Applications(関連記事)において,テストに失敗することがあった問題を修正したバージョンである。
 マイナーアップデートであるため,例によってベンチマークスコアに影響はないそうだ。

●Version 2.1.2574で解決した問題(Professional Editionのみ)
  • 「PCMark 10 Applications」の「Microsoft PowerPoint」を用いたテストでPDFでの書き出しを行うときに,一部のシステムでテストに失敗することのある問題


Version 2.1.2600


 フィンランド時間2023年3月29日,UL Benchmarkは,バージョン2.1.2600を公開した。本バージョンは,一部のPCで,「Video conferencing test」の実行に失敗するという稀な問題を修正したものだ。マイナーアップデートの通例どおり,ベンチマークスコアに影響はないそうだ。

●Version 2.1.2600で解決した問題(全エディション共通)
  • 一部のPCで,「Video conferencing test」の実行に失敗することのある問題


Version 2.1.2636


 フィンランド時間2023年7月31日,UL Benchmarkは,バージョン2.1.2636を公開した。本バージョンは,テストが失敗したり,バッテリー情報が間違って報告されるバグ修正を行ったマイナーアップデートである。
 ベンチマークスコアに影響はないとのこと。

●Version 2.1.2556で解決した問題(全エディション共通)
  • PC上に,PCMark 10とは別に「ImageMagick」がインストールされていた場合,テストが失敗する問題
  • 「PCMark 10 Battery Profile」をカスタム実行した場合,テスト開始時のバッテリー残量を間違って報告することのある問題


Version 2.1.2662


 フィンランド時間2023年11月13日,UL Benchmarkは,バージョン2.1.2662を公開した。本バージョンは,PCMark 10が使っているJavaランタイムや「Microsoft Visual C++」のランタイムを更新したうえで,いくつかのバグを修正したマイナーアップデートである。
 マイナーアップデートの通例どおり,ベンチマークスコアに影響はないそうだ。

●Version 2.1.2662で解決した問題(全エディション共通)
  • PCMark 10 Battery Profileのテストで,システム情報が失われることのある問題
●Version 2.1.2662の新要素(全エディション共通)
  • SystemInfoのDLLが破損していて計測結果が無効である場合,リザルト画面で無効であることを通知するようになった
  • JavaランタイムをOracle v1.8.0_91からOpenJDK v11.0.20に変更
  • Microsoft Visual C++再頒布可能パッケージ2015-22を,14.36.32532.0に更新
  • UIの軽微な修正と更新


Version 2.2.2701


 フィンランド時間2024年6月24日,バージョン2.2.2701が公開になった。
 ULは,本バージョンの一部のワークロードでOpenGLを使用する方法を変更して,デフォルトではOpenGLを無効にしたことを明らかにしている(※有効にすることは可能)。これにより,LibreOfficeの「Writing」と「Spreadsheets」のワークロードで,スコアが1%弱変動する可能性があるとのことだ。
 そのほかにも,さまざまな新要素や修正が加わっている。

●Version 2.2.2701の新要素(全エディション共通)
  • PCMark 10 Battery ProfileのVideoシナリオで,ビデオ再生アプリケーションとして「Windows Media Player」か「Movies&TV」(映画&テレビ)のどちらを使うか選べるようになった
  • Armプロセッサ搭載Windows PC(Windows on Arm)でベンチマークを実行する場合,64bitモードで実行できるようになった
  • 計測結果をまとめたXMLを並べ変えられるようになった。これにより比較やエクスポートが容易になったとのこと
  • ハードウェア検出に用いるSystemInfoモジュールをバージョン5.73に更新
  • PCMark 10がインターネットに接続するときに,プロキシ経由で接続できるようになった
  • LibreOfficeの「Writing」と「Spreadsheets」のワークロードでは,OpenGLを無効にした。有効にするオプションはある

●Version 2.2.2701で解決した問題(全エディション共通)
  • 選択したOpenCLデバイスの情報がベンチマーク結果で正常に表示されないことのあった問題
  • LibreOfficeの「Writing」と「Spreadsheets」のワークロードが,CPUコア数が非常に多いテスト環境でクラッシュする問題
  • 計測結果をPDFにエクスポートしたときに,ハードウェア監視グラフが欠落することのある問題


Version 2.2.2704


 欧州時間2023年10月3日,UL Benchmarkは,バージョン2.2.2704を公開した。本バージョンは,Windows 10搭載PCで,PCMark 10 Battery Profileテストを実行したときに生じる問題を修正したものだ。マイナーアップデートの通例どおり,ベンチマークスコアに影響はないとのこと。

●Version 2.2.2704で解決した問題(全エディション共通)
  • Windows 10搭載PCで,バッテリー駆動時に休止状態が有効になっていると,「PCMark 10 Battery Profile」テストを実行しても結果が生成されない問題


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