インタビュー
歴代スペランカー開発者が,最新作「みんなでスペランカーZ」のために集結。3氏が語る新旧開発エピソードとゲームへの思い
このステージには,本作のディレクターを務めるTozai Gamesの坂野拓也氏に加えて,ファミコン版「スペランカー」を手がけた同じくTozai Gamesのスコット津村氏,そしてAtari-8bitの初代スペランカーを開発した,いわば生みの親であるTim Martin氏が登壇した。坂野氏だけでなく,スコット氏とティム氏も「みんなでスペランカーZ」の開発に関わっており,本作はまさに歴代の開発者を総動員したタイトルになる。
4Gamerはこの3人にインタビューする機会を得たので,その模様を本稿でお届けしよう。
インタビューを行った時期に,北海道教育委員会の取り組みである「ノーゲームデー」が話題となっていたこともあり,新旧スペランカーの開発エピソードだけでなく,“ゲームについて回る議論”などについての考えも語ってもらっているので,ぜひ最後まで読み進めてほしい。
ファミコン版スペランカーの高難度は
スーパーマリオが関係していた?
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。スコットさんにはこれまで2回ほど4Gamerでインタビューさせていただきましたが,坂野さんとティムさんにお話をうかがうのは今回が初めてとなります。まずお2人がこれまでどのようにスペランカーの開発に携わってきたのかを教えていただけないでしょうか。
では私からお話ししましょう。もともとゲームが好きで,1980年代は特にアーケードゲームに夢中になっていました。それからある開発会社に入って,ゲームのプログラミングを仕事として始め,主にAtari 2600(Atari VCS)向けの開発をしていたんですが,そのAtari 2600の売れ行きが急激に悪化したあおりを受けて,会社が倒産してしまって。
4Gamer:
俗に言う「アタリショック」ですね。
ティム氏:
はい。そこで数人の仲間とともに,自分達の会社(MicroGraphic Image)を立ち上げて,新たにゲーム作りを始めたんです。当時,私は趣味でニューメキシコ州にある鉱山などをよく探検していたんですが,その経験から「スペランカー」のアイデアが生まれたんです。
4Gamer:
なるほど。もしかしたらもしかするとは思っていたんですが,やっぱりティムさん自身がスペランカーだったんですね。ただ,ちょっと疑問が……最初のスペランカーは,Atari 400/800向けでしたよね。厳密に言えばAtari 2600とは違うプラットフォームとはいえ,在籍していた会社が倒産するきっかけになったAtariにあえてリリースしたのはなぜだったんでしょう。
ティム氏:
私がAtariのホームコンピュータのファンでしたから,Atariのために作ろうと決めました。実際の開発作業でも,Atariのハードウェア性能を目一杯引き出したいと常に思っていたんです。といっても,ゲームの全データサイズが88キロバイトという規模でしたが。
4Gamer:
時代を感じます。
ティム氏:
当時,「スーパーマリオブラザーズ」のように,軽快に動き回れて,高いところから落ちても平気,というゲームキャラクターは一般的ではありませんでした。加えて,私は実際に洞窟や鉱山を探検したリアリティをスペランカーに持ち込みたいと思っていたので,ファミコン版ほどではないにせよ,難度が高めになったんです。洞窟探検は狭い場所を苦労しながら移動しなければなりませんし,ちょっと油断すればケガをするものですから。
4Gamer:
もともと難しいゲームとして作られていたんですね。
ティム氏:
みなさん「すぐ死ぬ」と言われますけど,そもそも,ビルのような高い場所から落ちて平気な人はいないですからね(笑)。
4Gamer:
(笑)。確かにおっしゃる通りです。
ティム氏:
そうした結果,ほかにはないゲームになりましたし,自分で言うのもなんですが,傑作になったと思いますよ。
4Gamer:
はい。傑作だからこそ,今なお語り継がれて,新作も作られるんだと思います。その新作を手がける坂野さんは,何がきっかけでスペランカーに携わることになったのでしょうか。
今回発表した「みんなでスペランカーZ」の前作に当たるPlayStation 3の「みんなでスペランカー」で企画原案と制作総指揮を担当したのがきっかけです。ただ,実はゲームの開発に携わったのはそれが初めてだったんです。
4Gamer:
え,いきなり制作総指揮ですか?
坂野氏:
ええ。といってもゲーム業界歴は今年でもう20年くらいになります。以前はMicrosoftに所属して,据え置き型ゲーム機の,主にサードパーティタイトルの編成責任者を務めていました。
4Gamer:
なるほど。開発現場は「みんなでスペランカー」が初めてだったと。ただ,同じゲーム業界とはいえ,サードパーティタイトルの編成業務から開発への転身というのはちょっと意外です。そのあたりの詳しい話も聞かせていただけますか。
坂野氏:
はい。私がMicrosoftで編成業務を担当していた頃は,レトロゲームのブームが来ていた時期でした。名作のグラフィックスをリニューアルしたタイトルも数多くリリースされていましたが,私はそこからもう一歩踏み込んで,「当時できなかったことが今の技術でできるようになった」というタイトルを出したいと思っていたんです。Xboxがネットワークに強かったというのもあって,思いついたのがマルチプレイで楽しむスペランカーでした。
4Gamer:
それが「みんなでスペランカー」の原案ですね。
坂野氏:
そうです。私がMicrosoftを辞めることになって,結局Xboxでリリースすることはできませんでしたが,編成業務を通してスペランカーの権利を持っている津村さんと知り合ってはいましたので,フリーの立場で「一緒に作らせてほしい」と押しかけました。それから「スペランカーコレクション」「まいにちスペランカー」といったシリーズ作品にプロデューサーとして関わっています。
4Gamer:
そうすると,プロデューサーとしては「スペランカー」専門,という感じでしょうか。
坂野氏:
いえ,そのほかにも「いっきおんらいん」「ELEVATOR ACTION DELUXE」といったタイトルをプロデュースしました。
4Gamer:
どちらもレトロゲームの名作のリニューアル作品ですね。
坂野氏:
「みんなでスペランカー」が成功して,そのノウハウを広げようという狙いでプロデュースしたタイトルですね。
4Gamer:
なるほど。さきほど坂野さんとスコットさんの出会いについての話が出ましたが,スコットさんとティムさんが初めて会ったときのことは覚えていらっしゃいますか。おそらくファミコン版のスペランカーを開発するときのことだと思いますが。
ファミコン版のスペランカーは,私がその前に手がけたアーケード版「ロードランナー」と同じように,当時権利を持っていたブローダーバンドからライセンスを受けて作ったんです。ティムと初めて会ったのはブローダーバンドのオフィスだったような気がするんですけど……。
4Gamer:
覚えていらっしゃらないですか(笑)。
スコット氏:
なにしろ昔のことですから。ティムもしっかりとは覚えていないみたいで「確かどこかで会ってたんじゃないか?」と(笑)。
4Gamer:
名作が生まれるにふさわしい出会いのエピソードを期待していたんですが(笑)。
ではファミコン版の開発中,スコットさんとティムさんが実際に顔を合わせることはほとんど無かったんですね。ティムさんは,ファミコン版があのような難度になることを開発の段階でご存じだったんですか。
ティム氏:
「難しくなる」とは聞いていました。私の手元に機材が無かったので,テスト版を送ってもらってプレイするといったことはできず,やりとりはすべて電話で行っていたんです。
もともと自分で作ったオリジナル版も難しくしたつもりでしたから,まぁ大丈夫だろうと思っていたのですが,発売後に送られてきた製品版をプレイして「いや,これは難しすぎる!」と(笑)。
4Gamer:
その様子が目に浮かびます(笑)。
スコット氏:
日本人は我慢強くて,ひとつのことに熱中する人も多いですから,ある程度難しくしても,「達成はできる」と思ってもらえればプレイしてくれるんです。ただ,アメリカでは文化も違いますし,あの難度だと「難しすぎる」「これじゃ進めない」とゲームを投げ出してしまう人も多いだろうと思いました。そういう理由もあって,ファミコン版の開発は日本側が独断で突っ走った面もありますね。
4Gamer:
なるほど。ただ,自分の予想以上に難しいものになっていても,ティムさんはそこで「これはスペランカーじゃない!」とは思わなかったんですね。作品数が多いシリーズになると,初期の開発者が「これは認められない」的な発言をすることもありますが。
ティム氏:
まぁ,難しいとは言っても同じゲームですよ。さきほどスコットさんも話していましたが,アメリカでは忍耐力が低い子も多いですし,市場も日本とアメリカでは違いますから,オリジナル版をそのまま日本でリリースしても,あそこまで売れなかったでしょう。ああいう形で,スコットさん達が作った新しいバージョンが提示されなかったら,こうやってスペランカーの原作者としてインタビューを受けることも無かっただろうと思っています。
スコット氏:
私は,間に入っていたブローダーバンドがうまくクッションになって,大きな問題にならなかったんじゃないかと思っています(笑)。
4Gamer:
ああ,ブローダーバンドの担当者がティムさんへマイルドに伝えていたのかもしれないですね(笑)。そういえば,「スペランカーコレクション」に収録された初代スペランカーは,ティムさんが中心になって開発した一番最初のものではなく,その後ブローダーバンドに権利が移ってから出された改良版になっていますけど,これはティムさんが改良版の収録を推したからと聞いています。わざわざ自分が関わっていないほうを推すというのが不思議だったのですが……。
ティム氏:
最初に作ったものについては,私自身,イントロのアニメーションや,ゲーム中のちょっとした挙動などを直したいと思っていたんです。ブローダーバンド版はイントロがとても良くできていましたし,いろいろな部分が改善されていて,むしろ本来自分が目指していたものに近かったんですよ。ブローダーバンド版のイントロについて付け加えると,流れているBGMは私が作曲したもので,それが以降のバージョンにも引き継がれました。
4Gamer:
ファミコン版のタイトルBGMもそれですよね。そしてスコットさんが,映画「冒険者たち」にヒントを得て,ファミコン版のゲーム中に流れるメインテーマを,タイトルBGMと対照的なものにしようと思い立った……という話を以前のインタビューでお聞きしました。
スコット氏:
はい。その通りです。そういえば,さきほどティムさんの話に「スーパーマリオブラザーズ」が出たけれど,ファミコン版の「スペランカー」は「スーパーマリオブラザーズ」の影響も受けているんですよ。
4Gamer:
それは気になる話ですね。詳しく聞かせてください。
スコット氏:
ファミコン版スペランカー発売の約3か月前に,スーパーマリオブラザーズが出て,大ヒットしましたよね。スペランカーもスーパーマリオも同じ横スクロールのアクションゲームですから,下手をすると“二番煎じ”になりかねない。
4Gamer:
意図していたかどうかは別として,実際にスーパーマリオみたいなタイトルはたくさん出ましたね。
スコット氏:
そこでどう差別化しようかと考えたんです。スーパーマリオはカジュアルで明るいイメージだし,とんでもなく難しいというわけではないですから,スペランカーはその逆で行こうと,原作よりさらに難度を高くしました。もちろん繰り返し挑戦すればクリアできるものにはしましたが。
4Gamer:
なるほど。スーパーマリオがあの難度に一役買っていたとは……。
スコット氏:
結果,最弱の主人公が生まれたわけです(笑)。
新しいチャレンジである「みんなでスペランカーZ」は
新しいプラットフォームでリリースしたかった
4Gamer:
現在最新作として「みんなでスペランカーZ」が開発中ということですが,今回はスクウェア・エニックスがパブリッシャですよね。スペランカーとスクウェア・エニックスという組み合わせがまず意外でした。
スペランカーチームとして次の展開を考えたとき,スペランカーのことを知らない人も含んだ,できるだけ広い層に遊んでいただきたいとまず考えました。ただ,単独ではできることに限界がありますから,強力なパートナーと組みたいということで,スクウェア・エニックスさんにお願いすることを考えたんです。Tozai Gamesとスクウェア・エニックスさんは以前から親交があって,津村や私の知り合いも多いですし。
4Gamer:
スコットさんと坂野さんの経歴を考えたら,かなりの人数になるでしょうね。
坂野氏:
はい。スクウェア・エニックスのプロデューサーの方からも「みんなでスペランカー」を気に入っていると聞いていましたので,今作のコンセプトが固まった段階で持ちかけてみたら,私達がびっくりするくらい乗っていただけて,とんとん拍子に話が進んだ,という感じです。
4Gamer:
なるほど。ただ,幅広い層をターゲットにするとしたら,まだ発売から約1年しか経っていないPlayStation 4より,前世代のゲーム機向けにしたほうが,よりプレイする人も増えるのではないかと思うのですが……。
坂野氏:
そこについては,幅広い層を狙いつつも,「新しいことにチャレンジしよう」という方針でスクウェア・エニックスさんと一致したからです。「コンシューマゲーム機の横スクロールアクションで,基本プレイ無料」というのは,なかなかほかに例がなくて,新しいチャレンジなので,プラットフォームも最新世代にしようと。シェアプレイが楽しめるというのも決め手の1つになりました。「みんなでスペランカー」は実況動画でも人気でしたが,シェアプレイ機能を使えばそれがもっと手軽になりますから。
4Gamer:
最近よく見られる「日本市場では携帯ゲーム機やスマートフォンが強くて,あまり据え置き機は好まれない,今後伸びない」という意見についてはどうお考えでしょうか。
スコット氏:
まぁ,日本は電車や地下鉄が発達していて,その移動時間にプレイできる携帯ゲーム機やスマートフォンが手軽だというのは分かります。
坂野氏:
確かにそういうデータもあるようですが,据え置き機でしか体験できない魅力というものもありますよね。
私が若いときは部屋がいっぱいになってしまうくらい大きなプレーヤーとスピーカーで音楽を聴いていましたが,今の若い人達はスマートフォンとイヤフォンですよね。求めているものが違うのだと思いますし,別にそれ自体は悪いことではないですが,自分が知らない世界を体験しないのはもったいないと思います。ちょうどそれが据え置き機とスマートフォンにも言えると思うので,普段携帯ゲーム機やスマートフォンでしかゲームを遊んでいない人にプレイしてほしいですね。
4Gamer:
はい。では「みんなでスペランカーZ」は,これまでのシリーズ作品に比べて,どのように進化しているのでしょうか。
坂野氏:
プラットフォームがPlayStation 4になって,グラフィックスを始めとするあらゆる面で進化していますが,中でも目玉の1つが着せ替えですね。「みんなで〜」とタイトルに付くくらいなので,マルチプレイが楽しいタイトルですが,今作ではプレイヤーがそれぞれのキャラクターをコーディネートして見せ合うことができます。
4Gamer:
前作のマルチプレイではプレイヤーごとにキャラクターの色が変わるだけでしたが,今回はコスチュームやアクセサリーにこだわれるんですね。
坂野氏:
はい。ですがそれは見た目だけではなくて,キャラクターの性能にも影響があるんです。例えば,あの弱いスペランカーがちょっとだけ強くなるとか。
4Gamer:
ちょっとだけ(笑)。確かに強くなりすぎたスペランカーは見たくないような気もしますが。
坂野氏:
プレイヤーそれぞれのスペランカーが作れて,コミュニケーションが盛り上がると思います。
もう1つの目玉が,ペットです。洞窟探検は孤独なものなので,ペットがいれば楽しくなると。ただ,これもただ見た目が可愛いだけではなくて,スペランカーを助けてくれるんです。例えば犬の「シロ」は,洞窟内に埋められているお宝を掘り出してくれます。
4Gamer:
昔話みたいですね(笑)。ペットは犬のほかにもいるんですか。
坂野氏:
はい。いくつかの種類を用意しています。
4Gamer:
ペットというのはいままでのスペランカーシリーズにまったく無かった要素ですが,ティムさんは初めてこのアイデアを聞いたとき,どう思いましたか。
ティム氏:
「これはいいな!」と。これは偶然なんですが,私の娘が白いマルチーズを飼っていて,一緒にハイキングに出かけては山の中を歩いたり,川に入って遊んだりしているので,とても気に入りました。
4Gamer:
なるほど,親子2代でスペランカーなんですね(笑)。
スペランカー開発者3人は
ゲーム否定論をどう考える
4Gamer:
ちょっと「スペランカー」から離れてしまうのですが,今回,長い間ゲームに携わっていらっしゃる方が3人揃うということで,ぜひお聞きしたいことがあります。先日,北海道の教育委員会が,毎月第1・第3日曜日を「ノーゲームデー」とする呼びかけを行いました(関連記事)。
取り組みそのものの主旨はさておいて,今回に限らず,ゲームにはまるで宿命のように否定論が出てくる印象があるのですが,これについてみなさんが思うところをお話いただければと。
スコット氏:
子供たちがずーっとゲームに熱中しているということが問題なら,まず,親子でもっとコミュニケーションをとるべきじゃないかな,とは感じます。ゲームはゲームですから、それ自体を否定してもあまり意味はないですよね。スマートフォンを例に挙げるまでもなく,何か新しいものが出てくれば,ゲームはそれに付いて回るようになっていますから。もはや社会とゲームは切り離せないのではないかと思います。
4Gamer:
確かに。インターネットがオンラインゲームを生んで,GPSが位置ゲーを生みました。
スコット氏:
ですから,子供が1人で遊んでいて親子の会話が生まれないというのであれば,「家族で遊べるゲームを作ってほしい」と私達開発者に言ってほしいんです。
4Gamer:
実際,ゲームをすることで親子の会話を増やすことはできると思います。
スコット氏:
もう1つ付け加えると,日本では昔から「遊びは堕落」という考え方があるのかもしれませんね。映画館に行くのは不良,ゲームセンターに行くのは不良,といった感じでね。
4Gamer:
さらに昔,喫茶店に行くのが不良だった時代もあったようですね。
スコット氏:
だから,親子の会話が減るとか,長時間熱中してしまうという以前に,「子供が遊んでいる」ということ自体を無意識に悪いものとしてとらえてしまう部分があるんじゃないでしょうか。直接はつながらないでしょうが,そういう観念が,ゲームそのものを否定する動きの一因になっているようにも思います。
4Gamer:
なるほど。ちなみに,アメリカでは今回の北海道の事例のような,ゲームがことさらに否定される傾向はあるのでしょうか。
スコット氏:
いえ,私が知る限り,「ノーゲームデー」のような呼びかけは聞いたことがありませんね。
ティム氏:
あくまでも個人の視点ですが,暴力的なゲームについては,アメリカでも議論の対象になっていると感じます。暴力的なゲームが子供に与える影響についての議論ですね。「スペランカー」について言わせてもらえば,一貫してそういった要素は排除してきました。エンターテイメントであると同時に,願わくばプレイヤーにとっての学びの場になってほしいと思っていたからです。今作も含めて、最近の「スペランカー」はマルチプレイモードもありますし,家族で楽しめるものになっていると思いますよ。
4Gamer:
ええ,まさに会話が増えるゲームだと思います。坂野さんはいかがでしょうか。
坂野氏:
私自身は子供の頃にものすごくゲームをやって,親に怒られてばかりだったんですよ。子供がゲームばかりしている,という状況は決していいものではないと思うんですが,もし自分が子供の頃にゲームが制限されていたとしても,隠れてゲームやりますよね(笑)。
4Gamer:
自分も親の目を盗んでやると思います(笑)。禁じられていることを隠れてやるスリルって,子供は大好きですから。
坂野氏:
だから逆に,今回の北海道の取り組みがどういう効果をもたらすのかは,ちょっと見てみたいんです。やってみたら、ものすごく効果があったりして……いや、でもそれはないかな。
4Gamer:
スコットさんの「ゲームそのものを否定することは無意味」という話にもつながりそうですね。
もっとお話をうかがいたいところなのですが,そろそろ最後の質問になってしまいそうなので,みなさんそれぞれから,「みんなでスペランカーZ」を楽しみにしている人達へのメッセージをお願いします。
ティム氏:
最初にスペランカーのプログラムを書いていた頃,まさか30年後に日本でこんなインタビューを受けることになるなんて,想像すらしませんでした。とても光栄で,今回招待していただいて感謝しています。スペランカーを好きな人にも,嫌いな人にも,この“伝統芸”のようなゲームをプレイいただいたこと,そしてこれからもプレイしていただけることに対してお礼を申し上げたいです。
坂野氏:
スクウェア・エニックスさんという強力なパートナーを得て,ここにいる歴代開発者総出の開発作業も大詰めになっています。1人でも多くの方に楽しんでいただきたいと思っていますので,期待していてください。
スコット氏:
プレイヤーへのメッセージは,史上最弱のキャラクターが,最強のパブリッシャと組んで強くなる……と思ったら大間違い! ということかな(笑)。
4Gamer:
覚悟しておきます(笑)。本日はありがとうございました。
「みんなでスペランカーZ」公式サイト
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