プレイレポート
「Dragon's Dogma Online」αテストのインプレッションをお届け。ほかのプレイヤーと遊ぶDragon's Dogmaは,やはり面白かった
2015年内に正式サービス開始を予定している本作は,2009年に発売されたアクションRPG「Dragon's Dogma」の世界観をベースにしたオンライン専用のタイトルだ。プレイヤーは,弱りつつある白竜から生み出された覚者となり,レスタニア大陸に迫る魔物の脅威に立ち向かうことになる。
今回は,本作のαテストに参加できたので,そのインプレッションをお届けしたい。なお,αテスト版のスクリーンショットは掲載できないため,記事内では過去の公式素材を使用している。この点はあらかじめご了承いただきたい。
「Dragon's Dogma Online」公式サイト
細部までこだわれるキャラクターメイキングや,黒帯が消えてスッキリしたゲーム画面に注目
ゲームをスタートすると,初めにプレイヤーの分身となるキャラクターを作ることになる。キャラクターメイキングでは,顔のパーツや体格などをスライダーで細かく調節でき,筋肉量や首の長さ,足腰の大きさまでこだわることが可能だ。また,男女共通の髪型が48種類あり,用意された12種類のボイスは,ピッチをいじることで声質を変えられる。
こんな具合に,調整できる部分がたくさんあるので,キャラクターメイキングにこだわる人はこの時点で相当な時間を費やしそうだ。なお,男女それぞれに15種類のプリセットが用意されているので,キャラメイクに時間をかけたなくないという人は,そこから選んで気になる部分だけをいじることもできる。
キャラクターの容姿と名前が決まったら,次にジョブの選択だ。今回のαテストでは,「ファイター」「ハンター」「プリースト」「シールドセージ」の4種類が実装されていた。それぞれの特徴は後述するとして,ジョブはゲーム中いつでも変更できるので,あまり悩まずに第一印象で決めてしまっても構わない。
キャラクターの作成を終えると,さっそく新米覚者としてレスタニア大陸に降り立つことになり,ここからしばらくはソロプレイで進めることに。今回のαテストでは,序盤のメインストーリーと,レスタニア大陸の各地で発生するワールドクエストの一部が開放されており,ゲーム開始時のプロローグクエストでは,ゲームの基本操作を学ぶことができた。
操作感については,Dragon's Dogmaとほぼ同じなので,同作の経験者であれば,すんなりとなじめるはず。それとは別に筆者が気になったのは,ゲーム画面のほうだ。
Dragon's Dogmaでは,画面の上下に黒い帯が表示されていたため,ゲーム画面が狭く感じられたのだが,本作にはそれがないので,広い表示領域でDragon's Dogmaの世界を堪能できるのが嬉しいところ。この変更は,シリーズのプレイヤーにとって大きなポイントになるはずだ。
Dragon's Dogma Online |
Dragon's Dogma |
プロローグクエストが終わると白竜神殿レーゼに飛ばされ,ここから本格的な冒険がスタートする。覚者達の本拠地となるレーゼは,白竜と主要NPCがいる謁見の間を除いたすべてのエリアがロビーとして機能しており,ほかのプレイヤーとの交流の場になっているのが特徴だ。また,レーゼはいくつかの区画に分かれており,商店区では装備品の買い物が,宿場区ではジョブの転職やスキル・アビリティの強化などが行える。
レーゼが,ロビーにいる全プレイヤーの共有エリアとして機能している一方で,外にあるフィールドは,パーティメンバーだけで共有するインスタンスエリアになっていた。
フィールドでは,ゴブリンやスケルトンといった下級モンスターだけでなく,サイクロプスやスフィンクスといったボスクラスのモンスターも闊歩しており,いつ出くわすか分からないドキドキ感は,まさにDragon's Dogmaそのもの。この世界をほかのプレイヤーと冒険できるというのだから,ファンとしては興奮せざるを得ないだろう。
αテストで開放されていたエリアは,「ハイデル平原」「ミスリウ森林」「ブリア海岸」の3つだけだったが,これらは1つ1つシームレスにつながっているため,オープンワールドの世界で遊んでいると感じるには十分な広さに思えた。
また,フィールド上にある各拠点には,ワープポイントとなる礎が置かれており,礎に触れてマイ拠点に登録しておけば,そこまで瞬時に移動できる。そのため,移動が面倒に感じることはなかった。
さて,メインストーリーをしばらく進めていくと,ポーン郷とよばれる拠点に到着し,ポーンの開放クエストを受けることに。
ポーンとは,異世界の戦士としてプレイヤーの付き人となるNPCのことだ。ポーンもプレイヤーキャラクターと同様に,細かいところまでメイキングが可能で,口調やセリフの頻度なども設定できる。また,ポーンは独自のステータスを持っており,冒険に連れて行くことで成長していく。自分のポーンは,ほかのプレイヤーに貸し出すこともできるようだが,αテストでは実装されていなかった。
パーティプレイでは,各ジョブの個性が光る。8人コンテンツはまさにお祭り騒ぎ
ポーンを手に入れると同時に,本作の目玉ともいえる最大4人でのパーティプレイと,世界各地で発生するワールドクエストが開放される。ワールドクエストには,NPCから依頼されるものや,フィールド上で突発的に発生するものなどがあり,どこで何が発生しているのかは,レスタニアニュースで確認できる。
筆者の場合,ハイデル平原を散策している途中で,偶然にもサイクロプスに遭遇し,そのまま討伐クエストがスタートした。当然ながら,レベルの低い序盤でボスクラスのモンスターに1人で挑むのは無謀でしかないので,一度レーゼに引き返してサイクロプス討伐パーティを募集することに。
今回突発的に発生したクエストは,すでにレスタニアニュースに掲載されていたため,本来ならば,そこからクイックマッチでパーティが組めるはずだったのだが,αテストではクイックマッチは未実装となっていた。よって,αテスト期間中は,チャットのシャウト機能を使ったパーティ募集が頻繁に行われており,筆者もシャウトで募集をかけた結果,1分もしないうちにメンバーが揃った。みんなボスモンスターとの戦いに飢えていたようだ。
というわけで,ここからは,αテストで実装されていた各ジョブの簡単なプレイフィールを,パーティプレイの模様と交えてお届けしよう。
◯ファイター
剣と盾を装備したファイターは,前線で安定した活躍を見せる近接職だ。敵を空中に切り上げて,落下してきたところを切り刻むコンボが面白く,連続攻撃の入力タイミングを遅らせて別の技に派生させるといったこともできる。
パーティプレイでは,率先して敵の集団に飛び込んでいけるタフさを持っており,大型モンスターとの戦いでは,敵の身体にしがみつき,弱点を剣でグリグリとえぐるアクションが痛快だった。使い勝手は,Dragon's Dogmaのファイターと同じものだと思っていいだろう。
◯ハンター
ハンターは,弓を使って離れた場所からダメージを叩き出す遠距離職だ。弓での攻撃には適正距離が設定されており,遠すぎても近すぎてもダメージがでないので,このジョブを使うときは適正距離の把握が重要になるだろう。また,矢をリロードする際にタイミングゲージが表示され,指定のエリア内でバーを止めることができれば,リロードを素早く済ませたり,次に放つ矢が3本になったりといったボーナスが得られる。
パーティプレイでは,攻撃を加えると爆発する矢を使った連携プレイが強力で,大型モンスターとの戦いでは,弱点を狙い続けることでダメージディーラーとして活躍できた。
◯プリースト
プリーストは,回復や支援魔法でパーティを支えるサポート職だ。ドーム状のオーラをまとうことで,周囲の味方を回復したり強化したりするため,パーティプレイでは,弱った味方のもとに駆けつけて回復したり,敵によじ登っている味方をサポートするために自身も登ったりなど,戦場を忙しなく駆け回ることに。
まとったオーラは味方に転移することもでき,状況に合わせてさまざまな支援が可能なので,パーティプレイには欠かせないジョブだろう。
◯シールドセージ
シールドセージは,大盾を使ってパーティメンバーを守るタンク職だ。光を灯したメイスを振りかざして敵の注意を引くことができ,大盾で受け止めた敵の力は,そのまま自身の力に変えることもできる。また,属性魔法の使い手でもあり,味方の武器をエンチャントして攻撃力を上げるといったサポートも可能だ。
派手なことができるジョブではないが,敵の波状攻撃を大盾一枚でしのぐその姿は,自分で操作していながらも惚れ惚れしてしまった。タンク職が好きな人にオススメしたい。
ちなみに,αテストで筆者が討伐したボスクラスのモンスターは,「サイクロプス」「ワイト」「ドレッドエイプ」「スフィンクス」「リンドブルム」の5種類。なかでも,サイクロプスやスフィンクスといった大型モンスターは,怒り状態になると凶暴化するため非常に厄介だった。
ただ,怒り状態の時はチャンスでもあり,このとき身体にしがみついて疲労させるとダウンを奪えるので,臆せず掴みかかりたいところ。αテストでのパーティプレイでは,怒り状態になった瞬間に全員で掴みかかり,素早くダウンを奪う戦法が多く見られた。
そして,テスト期間の後半では,8人でパーティを組んで挑むコンテンツ「グランドミッション」が実装された。グランドミッションに参加する際は,ミッションエントリーと呼ばれるマッチングシステムを使って,ジョブやレベルの条件にあったパーティを簡単に見つけることができる。
今回発生したグランドミッション「グリッテン砦攻防戦」は,砦に攻め込んできたオークの軍勢を撃退するといった内容だ。このミッションでは,四方八方からオークの軍勢が攻めてくるだけでなく,ボスクラスのモンスターが同時に複数登場するため,戦場はまさにお祭り状態。敵味方入り乱れる光景はとても迫力があり,このように大人数で楽しめるコンテンツこそが,Dragon's Dogma Onlineの醍醐味なのだろう。
最後にジョブの育成についても触れておこう。ジョブを育成する際の鍵となるのが,クエストのクリア報酬などでもらえるジョブポイントだ。各ジョブには,固有のスキルとアビリティが用意されており,ジョブポイントはそれらを習得したり,強化したりする際に必要となる。
スキルは,任意のタイミングで発動させるカスタムスキルと,常時発動している固有のスキル(いわゆるパッシブスキル)があり,カスタムスキルは4つまでセットできる。要するに何をセットしておくかでプレイスタイルが変わるというわけだ。
一方のアビリティはDragon's Dogmaと同じく,一度習得したものは,どのジョブでもセットできる仕様になっている。たとえば,ファイターが習得できる盾関連のアビリティは,シールドセージとも相性がよく,プリーストの炎耐性のアビリティは,どのジョブでも有用といった感じだ。
その代わり,各アビリティにはコストが設けられており,コストの上限を超えてセットすることはできない。このように,アビリティの組み合わせを試行錯誤しながらジョブをカスタマイズできるのも,本作における醍醐味の1つとなっている。
本作は,「ほかのプレイヤーと一緒にDragon's Dogmaの世界を冒険したい」というファンの思いを見事に実現した作品であり,今回は動作確認やバランス調整を目的としたテストだったとはいえ,このままリリースできるのではと思えるくらい,ゲームの完成度は高かった。
2015年夏には,PC版およびPS4版を加えた3つのプラットフォームで,クローズドβテストが予定されているとのこと(関連記事)なので,今回のαテストに参加できなかった人や,本稿を読んで興味をもった人は,テスター募集の続報に目を光らせておこう。
「Dragon's Dogma Online」公式サイト
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