連載
ミュージック フロム ゲームワールド:Track 52 「V.D.−バニッシュメント・デイ−」「もし、この世界に神様がいるとするならば。」
新年度も始まり,引っ越しをして新たな環境で生活を始める人も多いこの時期ですが,ゲーマーならまず確認しておきたいのは,家から一番近いゲーセンとゲームショップの場所のはず(?)。先日,引っ越しをしたばかりの筆者ですが,最寄駅の周辺にはそのどちらもなく,ゲーセンが減りつつあるとはいえ,ちょっと寂しい今日この頃です。それでは,桜も見頃な今週も「花よりゲーム音楽」な「ミュージック フロム ゲームワールド」,始まります!
感情を揺さぶられるスリリングな戦場音楽
「V.D.−バニッシュメント・デイ− サウンドトラック」
タイトル | V.D.−バニッシュメント・デイ− サウンドトラック | |
発売日 | 2016年2月29日 | |
価格 | 2000円(税抜) | |
発売元 | SweepRecord | |
コピーライト | (C)DMM.com POWERCHORD STUDIO / GCRAFT, Inc. Development by GCRAFT, Inc. / fuzz, Inc. |
DMM.comがサービス中のタクティカルバトルRPG「V.D.−バニッシュメント・デイ−」(PC/iOS/Android)。音楽を下村陽子氏が担当していることで長らく音源化を期待されていましたが,このたび待望のサントラがリリースされました。今週の1枚めは,この「V.D.−バニッシュメント・デイ− サウンドトラック」を紹介します。
世界地図から消滅し,異空間に飛ばされた日本で少年少女達が戦うというストーリーが展開する本作のサントラには,その世界観を緊迫感と絶望感あふれるスリリングなサウンドで描いた楽曲が多数収録。精神的に追い詰められた状況で入り混じる,さまざまな感情を表現した楽曲の数々に,思わず息を飲むような瞬間もあります。まずは穏やかで牧歌的な「旅立ち」でスタートし,その後はガラッと雰囲気が変わって,アルバムの核ともいえる部分に突入していきます。
一転して不穏な空気感に包まれる「Built a Fire」,キャラクター達の不安な心情を描く「出撃!」と続き,それらをすべて飲み込みながら突撃をしていくかのような「Rock on the Heaven」は,中盤のピアノパートが一瞬だけ見せる人間の弱さを感じさせ,感情を揺さぶられます。
その後は,甘美で刹那的なメロディが印象的な「緋色の花が咲く夜に」,希望と絶望の狭間でもがき苦しむかのような展開の「The Brave Force」と,それに続く希望に満ちた「Our Truth」といった楽曲が並び,ラストはピアノ演奏がメインのインストバラード「その答えは誰も知らない」が,戦いの空しさを語りかけて締めくくります。
下村陽子氏の作るメロディラインの素晴らしさを実証するかのように,グサグサと胸に突き刺さってくる曲の数々。自分に気合いを入れたいときのBGMにも効果的な1枚です。
「V.D.−バニッシュメント・デイ− サウンドトラック」公式サイト
シングルリリースされたイメージソングを含む全曲を収録!
「もし、この世界に神様がいるとするならば。 オリジナルサウンドトラック」
タイトル | もし、この世界に神様がいるとするならば。 オリジナルサウンドトラック | |
発売日 | 2016年2月24日 | |
価格 | 3500円(税抜) | |
発売元 | Rejet | |
コピーライト | (C)2015 Rejet |
7年前の自分から届いた手紙をきっかけに,さまざまな事件に巻き込まれていく主人公達のドラマを描いた女性向け恋愛ゲーム「もし、この世界に神様がいるとするならば。」。オープニングやエンディングテーマを含む全楽曲をCD3枚組で収録したサントラが登場したので,今週の2枚めはこの「もし、この世界に神様がいるとするならば。 オリジナルサウンドトラック」をご紹介!
サウンドプロデュースはプロキオン・スタジオで,同スタジオの土屋俊輔氏が作・編曲を手掛けており,DISC1には全7曲のボーカル曲が収録されています。1曲めの「アワーグラス」は,細波エース(CV.鳥海浩輔)と来実マサト(CV.緑川 光)が歌うゲームのオープニング曲。瑞々しいアレンジと爽やかなツインボーカルによる,青く広がるメロディアスなポップチューンです。
4曲のエンディングテーマはすべて,Orphée -yumi×lasah-がボーカルを担当。優しいメロディと歌唱が印象的な「神様、もう一度だけ」,悲壮感をリズミカルなビートに乗せたデジポップ「もしも話」,力強い歌を聴かせてくれるスローテンポなロックナンバー「イフの箱庭」,アコースティックギターの音色とシンプルなアレンジが心地良い「可能性のメモリア」と,ストーリーごとに用意されたエンディングテーマを立て続けに堪能できます。
また,イメージソングとしてシングルリリースされた「相反定理の緋い糸(RED STRING)」と,その英語バージョン「THE RED STRING OF RECIPROCITY」が収録されているのも嬉しいところ。こちらもOrphée -yumi×lasah-によるボーカルです。
DISC2以降に収録されたBGMも,ボーカル曲に負けない良作揃い。バイオリンの演奏が上品な雰囲気を作り出している「曙」や「If God is」といった曲を軸に,ミニマムでキュートなサウンドの「戯ける蝶々」や,デスボイスを取り入れたクラシカルな「Raging Red」等,意外性のある曲も多数あり。
ラストにはピアノソロによる「If God is -sin edition-」と,オルゴール音源でアレンジされた「If God is -old color edition-」という2曲のアレンジ曲を収録し,原曲のメロディの美しさをより堪能できます。
ボーカル曲とBGM,どちらも高いクオリティのサウンドを聴かせてくれるこのサントラ。イメージソングも収録されており,これ1枚で「もし、この世界に神様がいるとするならば。」の楽曲群をコンプリートできる好盤です。
「もし、この世界に神様がいるとするならば。」公式サイト
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- 関連タイトル:
V.D.−バニッシュメント・デイ−
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V.D.−バニッシュメント・デイ−
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もし、この世界に神様がいるとするならば。
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(C)DMM.com POWERCHORD STUDIO / GCRAFT, Inc.
Development by GCRAFT, Inc. / fuzz, Inc.
(C)DMM.com POWERCHORD STUDIO / GCRAFT, Inc. Development by GCRAFT, Inc. / fuzz, Inc.
(C)DMM.com POWERCHORD STUDIO / GCRAFT, Inc. Development by GCRAFT, Inc. / fuzz, Inc.
(C)2015 Rejet