ミュージック フロム ゲームワールド：Track 70 「スプラトゥーン」「逆転裁判6」

Illustlation by しなぷう

　そろそろ夏休みも終わりに近づいていますが，学生の皆さんは宿題を済ませましたか？　「まだ大丈夫！」と自分に言い聞かせて，友達と遊び呆けていないでしょうか。まあ，これは学生時代の筆者のことですが……。
　さて，秋葉原での待ち合わせの定番と言えば電気街口改札ですが，今週の四音ちゃんは万世橋で待ち合わせの様子。風情があって実にイイですね！　ということで，今週も「ミュージック フロム ゲームワールド」の始まりです。

シオカラーズの魅力がいっぱい詰まったライブアルバム！

「SPLATOON LIVE IN MAKUHARI -シオカライブ-」

タイトル	SPLATOON LIVE IN MAKUHARI -シオカライブ-	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2016年7月13日
価格	2500円（税抜）
発売元	KADOKAWA
コピーライト	（C）2015 Nintendo

　2015年10月にリリ−スされた「スプラトゥーン オリジナルサウンドトラック -スプラチューン-」は，現在までに累計7万枚以上を売り上げ，ゲーム音楽のサントラとしては異例の大ヒットを記録。その人気を受けて，イカ世界のトップアイドルである“アオリ”と“ホタル”の2人による音楽ユニット・シオカラーズが，2016年1月の「闘会議2016」と，4月の「ニコニコ超会議2016」でライブを行いました。
　今週の1枚めは，熱狂の渦を作り出したその2本のライブの模様を，当日のMCも含めてすべて収録した待望のライブアルバム「SPLATOON LIVE IN MAKUHARI -シオカライブ-」を紹介します！

　アルバムは，オーディエンスの歓声に混じって流れてくる1stライブの「オープニング〜MC1」でスタート。続いてロックンロールナンバーの「キミ色に染めて」，パンキッシュな「イマ・ヌラネバー!」とアッパーな曲で畳み掛けてきます。曲の合間に入るMCが，ライブならではの雰囲気を伝えてくれるのも嬉しいところです。
　以降は1980年代のテクノポップを思わせる「ハイカラシンカ」，ミディアムテンポの「マリタイム・メモリー」をしっとりと聴かせつつ，シオカラーズのお祭りソング「シオカラ節」で締めくくり。1stライブで披露された全5曲を一気に駆け抜けていきます。

　そして，10トラックめからは2ndライブ編に突入。こちらはキュートなテクノポップ調の新曲「トキメキ☆ボムラッシュ」，同じく新曲で演歌の要素を取り入れた，情緒感たっぷりの「スミソアエの夜」等，1stライブよりも音楽性に幅を持たせた構成で楽しませてくれます。
　さらに，ライブだけでなくオリジナル音源の楽曲も全曲収録されており，新曲の2曲をスタジオ録音で聴けるのもポイント。また，同時収録された貴重な初期デモ音源「ハイカラシンカ（Shy-Ho-Shy Demo）」からは，完成されたアレンジとは違った生々しさを感じることができます。

　シオカラーズの魅力がたっぷり詰まった，このライブアルバム。「スプラトゥーン」のミュージック旋風は，まだ始まったばかりです！

「Splatoon（スプラトゥーン）」公式サイト

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異国のテイストを取り入れた，緊迫感ある法廷サウンド

「逆転裁判6 オリジナル・サウンドトラック」

タイトル	逆転裁判6 オリジナル・サウンドトラック	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2016年7月13日
価格	3000円（税抜）
発売元	カプコン セルピュータ
コピーライト	（C）CAPCOM CO., LTD. 2016 ALL RIGHTS RESERVED.

　今週の2枚めは，カプコンから発売中の「逆転裁判6」のサントラ，「逆転裁判6 オリジナル・サウンドトラック」をご紹介！　作・編曲は，「逆転裁判5」の楽曲を手がけた岩垂徳行氏と，カプコン・サウンドチームが担当。異国情緒あふれる楽曲からスリリングな法廷シーンのBGM，さらにシリーズ過去作のアレンジ曲まで，今作も充実した楽曲を楽しめます。

　DISC1の1曲めは，神秘的な雰囲気の「静かな祈り」。2曲めの「逆転裁判6・序章」は，短いながらも中盤から入る太鼓の音に思わず鼓動が高まります。続く3曲めの「クラインの町 〜ぶらり異国旅」は落ち着いたサウンドで，弦楽器の音色が心に染みる曲です。

　さらに「ロジック・コンストラクト」のデジタルサウンドや，チップチューン的な要素を取り入れた「It's show time!」等のゲームミュージックらしい楽曲も，安心して聴けるクオリティ。ツーバスを交えた疾走ドラムと歪んだギタープレイがカッコいいハードロックチューン「ポットディーノ 〜Head-Banging」もインパクト抜群で，タイトルどおりヘッドバンギングしながら聴きたくなります！

　DISC2で，ぜひ注目してほしいのが4曲めの「留置所 〜鉄格子のエレジー」。弦楽器のゆったりとしたコードストロークが哀愁漂い過ぎで，個人的にはたまらないポイントです。そしてラストは，和音の広がり爽快な四つ打ちポップチューン「Will you marry me?」で締めくくり。今作も，バラエティに富んだサウンドで「逆転裁判」の世界をたっぷり堪能できる1枚に仕上がっています。

イーカプコン「逆転裁判6 オリジナル・サウンドトラック」

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■■風のイオナ■■ マーベルランドで産まれ，フェアリーランドで育ち，さざなみの島で一攫千金を夢見るも，バビリム王国に連れ去られて塔建設の奴隷として働く。巨大宇宙船に密航して惑星あくあへ逃亡後，仕事の都合でモタビア星に移住し，ハンターとして惑星ラグオルの調査をして生計を立てていたが，現在はNEO TOKYOを拠点に活動中。ゲーム＆ゲーム音楽に加えて邦楽インディーロック＆サブカルアイドル追跡，自転車旅行，広島東洋カープの応援などが趣味。2016年で編集＆ライター生活20周年を迎えてしまいました。