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[E3 2016]Piranha Bytes史上最も野心的なアクションRPG「ELEX」は2017年前半にリリース
Piranha Bytesでストーリーを担当するゲームデザイナー,Jennifer Pankratz(ジェニファー・パンクラツ)氏によると,このエレックスには人々から感情をなくしてしまうという副作用があるという。本作の主人公はエレックスの能力を使って,人々を奴隷化していたクレリック(僧兵)集団の一員であった。ところが,何らかの原因で主人公からエレックスを扱う能力が消されてしまい,人々を苦しめてきたという罪悪感が芽生えてしまう。
クレリックから追われる身となっている主人公は,自分の出生を言わずに平民たちの社会に協力しつつ,敵に打ち勝つためにどこまでエレックスの力を復活させていくかというモラルの選択に悩むことになる。もちろん,エレックスに頼り過ぎれば,人々とのつながりを失ってしまうので,どうやって自分のキャラクターを成長させていくかがプレイヤーにとっての悩みどころとなるだろう。
ゲーム中,理由もなくNPCを殺してしまうことも可能で,目撃者がいない限りは“社会的な問題”になることもないという。もちろん,見つかってしまえばプレイヤーの評判が低下して,村中の人々から命を狙われるらしい。殺害したNPCが後々のクエストに関わってくることもあるらしく,ビョーン・パンクラツ氏は「その場合は,もちろんクエストが遂行できなくなってしまい,ゲームストーリーの流れも異なるものになっていく」と話していたのが興味深いところである。
今回のデモは,特別な設定でカメラをフライバイモードにしつつ,火山地帯や雪山などの,本作で描かれているさまざまなエリアを見て回るというものになっていた。パッと見は,Piranha Bytesシリーズの作品にみられるような,強過ぎない光と深い緑色が印象的だ。大きく異なるのは,隕石衝突前に存在していたであろう文明の遺跡があちらこちらにあるということで,遺跡と言っても非常に栄えていたらしく,未来的な外壁と大きな窓や,大きな工場,研究施設といった趣の建物が多い。
エレックスの力によってミュータント化してしまった動物だけでなく,昔の文明に作業ロボットとして利用されていたらしいメカなども登場する。今回のプレビュー版では,すでにこうしたモンスターやロボット,盗賊風のキャラクター達とも戦えるようになっており,ゲームの開発は順調に進展している様子だった。
「ELEX」はゲームのフィーリングやシステムそのものはPiranha Bytesらしさがありつつも,プレイヤーの行動によるモラルシステムをさらに練り込んでいるとのことで,ストーリーが実際にどう展開されていくのか非常に気になるところだ。ここしばらくのPiranha Bytes作品は,バグが多いなどの作り込み部分で不満は多いものの,Nordic Gamesという新しいパブリッシャのサポートにより,このあたりでの変化にも期待つつ,その続報を楽しみにしていきたい。