このゲームの読者の評価
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ほどほどの面白さを持った佳作 80 - 投稿者:てぃるほ(男性/40代)
- 投稿日:2017/06/11
- 良い点
- ・敵キャラを鹵獲できる
本作を特徴づける最大のシステムだと思います。
敵キャラに魅力を感じ「味方にしたい」と思うプレイヤーはもちろん、敵キャラに魅力を感じない人でも、敵キャラを鹵獲し(そして味方と「合成」し)なければ味方キャラのパラメータの上昇が望みづらいという事で、自然と鹵獲を狙うように仕向けられており、「一部のプレイヤーにのみ向けられたシステム」となってないところは良いと思います。
・BGM
各画面にマッチし、なおかつ程よく耳に残るメロディで、BGMとしてはなかなか良好なものに仕上がっていると思います。
・HEX戦
カードゲームあるいはそれに類するバトル形式ではなく、HEXマップ上でユニットを自分で動かして戦闘を行うため、単純な力押しだけではなく、敵のAIが狙いそうなユニットを囮にして敵を惹きつけ、その脇を俊足ユニットが駆け抜けて敵拠点を撃破し勝利する、という事も出来たりもします。
・多彩なキャラ
キャラ数も膨大で本文章執筆現在(2017/06/11)では毎週のように、(獲得可能な期間は限定されるものが多いですが)新キャラが追加され、しかも、(世界観的に普通のボイスが不適当と思われる「悪堕ち」「マグマ軍」キャラを除いた)すべてのキャラがボイス付きという豪華さ、そして単に数が多いだけではなく、筋肉娘や「ぽっちゃり」、マグマ軍の単眼など、あまり「萌えゲー」では出てこなさそうなタイプなキャラもおり、おそらく誰か一人は心底惚れ込めるキャラが居る事でしょう。
・ガチャ要素が少ない
このゲームで「ガチャ」と言えるのは、「限定(or復刻orテーマ)製造」という物のみで、それも「特定のキャラの獲得確率が〇%」であり、他のゲームのように「レア度△のキャラが〇%(そのレア度△のキャラうちどのキャラが当たるかはランダム)」といったものではないため、他のゲームよりは獲得確率が高いのではないかと思います。
そしてこの「ガチャ」で獲得できるキャラたちも、多くは主に容姿等の面での獲得欲求をそそらせるものとなっていて、性能面で突出したモノを持っているキャラというのはほとんどありません。なので、「札束で殴り合うゲーム」とは無縁の状態となっています。 - 悪い点
- ・各ローディングが遅い
特に、所持キャラを増やしたら、「部隊の編成」を行おうとするたびに大量のキャラをロードする事になるため、結構待たされるようになります。この辺は、キャッシュをうまく使うとかして改善してほしいです。
・初期所持キャラ枠が少ない
サービス開始直後はまだしも、いろいろとキャラを獲得できるシステムが増えた現在、サービス開始直後と同じ「50人」はあまりにも少ないと思います。当然商売なので、「兵舎増築(所持枠増加)」が売れなければ苦しいのはわかりますが、それでも少しは増やした方が良いと思います。
・戦闘に時間がかかる
HEX戦という事で、自分でユニットを動かさなければならないため、どうしても手間がかかります。
「自動戦闘」もあることはありますが、ゲームデザイン上「強デッキで低Lvマップを周回」という事をあまりやる必要がない=そこそこ強い相手と戦うことがほとんどの為、「自動戦闘」ではいささか不安があり、あまり利用する機会はありません。
・「共闘」が面倒
「共闘」は参加の面倒くささに比べて報酬が少ないと思います。そのため、私は「共闘」の対象(遊撃要塞)が発生しても放置することが多いです。もう少し報酬を多くした方がいいのではと思います。
・プレイヤー間の交流機能が皆無
プレイヤー間でメッセージを送る機能は皆無で、「戦友」システムもとってつけたような内容でしかなく、唯一自己アピールできるのは「戦競」の部隊名、という状態となっています。
ソロプレイが苦手な人はかなり不満を持つことになると思います。 - 総評
- ゲームタイトルがパロディ風味で、また女の子キャラばかりのため「出オチだけの萌えゲー」と思いきや、意外とそこそこ楽しめるゲームとなっております。
もちろん本格的なウォーSLGと比べると天と地ほどの差はありますが、基本無料のブラウザゲームでここまでのシステムなら上等と言えるでしょう。
運営面も、致命的な障害や不具合は少なく、数々の「悪名をとどろかせる」企業が多いこの業界においては、良心的な部類に入るのでは、と思います。
決して「傑作」とは言えませんが、そこそこ楽しむには十分な「良い佳作」と言えるでしょう。 - プレイ時間
- 6〜12ヶ月
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 5 5 4 4 4 -
しょっぱいゲームシステムに裏打ちされた素人っぽさ溢れる一品 30 - 投稿者:mizka_0711(男性/20代)
- 投稿日:2017/01/03
- 良い点
- ・敵のキャラクターを「鹵獲」できる
ウリにしているシステムだけあって、面白い部分だと思います
単純に考えて自分で使えるキャラが敵の分だけ増えるということなので
キャラの見た目が気に入ればプレイが楽しくなると思います
敵キャラクターのマグマ軍はニッチな需要盛り沢山です
・マップ攻略のランダム要素なし
・レベリングをすればよほどのことが無い限り積むことナシ - 悪い点
- ・インターフェースがかなり安っぽい作り
類似品として例を挙げるならPSvita版「艦○これくし○ん」
今日日ここまで味気ない画面も珍しい
・キャラ種類ごとの戦闘バランスはほとんどあって無いようなもの
基本的に火力防御バイザイゲーなので現代戦特有の小細工は一切ナシ
レベリングに割いた時間だけが物を言う無駄な廃人仕様
不遇キャラの弱さがゲームシステムの根底部分の問題によるものなので
はっきり言って現状ほぼ救いようがない
このゲームはマップの駒を自分で動かすタイプのゲームですが
ゴリ押し正義なバランスではただ動かすのが面倒なだけにも思えるレベル
SLGとして見たらほぼ最低レベルの要素しかない底の浅さです
ぶっちやけ現代戦をモチーフにする意味があったのでしょうか
・迂闊に自動戦闘を続けるとキャラがすぐ死んでロストする!
これに関してはプレイヤー自身がキチンとキャラ育成すれば回避できる部分ですが
そもそも戦闘が単調すぎるので自分では操作したくないというのが本音で
それを許さないがごとくのキャラロスト率を誇ります
この辺りの問題で即引退してしまった他ゲーからの移住者も多いのでは?
・追っかけにしたって出来の悪すぎるスキル(?)要素の数々
そこいらで手の込んだスキルゲーが大量に存在する今のソシャゲ界でも
このゲームに存在するスキル要素のしょっぱさは格別
ここでも不遇なキャラはどうしようもない
・実質的なガチャ
このゲームは艦○れとほぼ同じキャラクターの製造方法を採用していますが
とある時期より「限定製造」と題したガチャっぽいシステムが導入されました
SP製造材という専用のアイテムと一定の資源で製造を行うものですが
それによって出現テーブル内に追加されるキャラは何時も大体1〜2人程度のみ
それ以外は全員通常の製造でも出現するキャラばかりというラインナップ
ただ、課金ガチャ専用キャラの出現率自体は高いです
・へんに扱いが悪い課金ガチャ専用のキャラたち
ガチャのラインナップ変更が無駄に速い、復刻の方法が適当なのに加えて
その課金キャラの肝心なステータス自体は特に身を見張るほどの物ではないという謎
最近はそのガチャ専用キャラが最初から持っている装備の強さばかりが目立つので
商品としての魅力が逆転している、普通はキャラ>装備なのでは・・・?
・期間限定イベントがつまらない
というのも、そもそも「イベント」と言っておきながら
実質は低レベル帯の適当な作りのマップを用意するだけで
そこを踏破したら半分終わり、残りはクエストの達成までひたすら
クリア済マップを規定数まで攻略したり、イベ限キャラを期間中にレベリングしたりと
ぶっちゃけ通常プレイでも行う行為に無駄な激重ノルマが乗っただけという作りです
・ゲーム自体が重い
ブラウザ毎の動作相性にも目に見えて差があるので一部のユーザーは遊びにくいかも - 総評
- 正直なところ、数ある艦○れフォロワーの中では出来の悪いほうだと思います
出来の悪さというのは単にサービス開始直後からというわけではなく
サービス開始からもう半年以上も経過してこのザマという意味合いが強いです
キャラが可愛いから、音楽がカッコイイから、プレイの手間がかからないから、操作が快適だから
・・・と言いった辺り障りの評価でさえ、ちょっと苦しいものがあります、実際このゲームはプレイに無駄が多すぎますし、操作は不便な面が多いです
特に放置プレイすら円滑に行えないのは今のソシャゲとしてはかなりマイナスです
何かの片手間に遊べる、というこの手のゲームだからこその特徴を潰してでも作り上げたものが
この作りの甘さだとしたら、開発に携わった人々に対して本気で素人目を向けざるを得ません
ここまでくると、このゲームが陸上自衛隊がモチーフである理由にも疑問符が付きます
ゲーム内で解説される自衛隊絡みのネタもどこかなあなあな雰囲気が感じられますし
そもそもキャラクターたちもなんだか良くも悪くもキャラ付けが濃い人が多く
素直に好きになれる陸自キャラが少ないです、正直擬人化の方向性はちょっと雑だと思います
最近はレーザー戦車?みたいなSFみたいな武器娘も当たり前のように登場するようになり
ますますネタギレ感と共に元ネタリスペクトの雰囲気から遠ざかっています
これなら怪獣映画にでも託けてみた方がらしくなったのではないでしょうか・・・
今頃このタイプのゲームに言うのも酷ですが
せめてデザインの統一感には気を配って欲しかったと思います
公式サイトには「細部まで拘った擬人化グラフィック!」と宣伝されていますが
ぶっちゃけそう言い切れる程に上手い絵師さんは一部だけです
そしてとても残念なことですがその中でも特に際立っていた絵師さんは
既にこのゲームから仕事の手を引いてしまっています、これでは完全に名折れなのでは・・・
そして凄く主観的な好みなのかもしれませんが
どうもこのゲームは敵キャラクターのマグマ軍に魅力を持ってかれている感じが強いです
このテのゲームの敵キャラは擬人化としての要素が意図的に薄くテイストされて
どちらかというと本来の敵キャラとしての味が多めなことが多いので
そういう意味でもこのゲームが陸自をモチーフにした意味が薄いというか・・・
結論:劇的な変化によって一気に神ゲーとなる気配は全くしないので、いつ始めればいいかというタイミングはありません。むしろなるべく早く始めた方が課金限定キャラを入手できる機会が増えますし、何より不具合や不便なシステムがじわじわ改善されていく過程がある分、もしかしたらそれがモチベになるかも・・・ - プレイ時間
- 1〜3ヶ月
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 2 2 2 1 3 -
後発の擬人化育成ゲームとしては低品質だが、光るものもあり。 30 - 投稿者:reset-64(男性/20代)
- 投稿日:2016/07/31
- 良い点
- ■SLGジャンルの原点に回帰した操作性
戦闘は完全オートではなく、マップ上のキャラクターを自由に選択・操作するシステムとなっている。そのため「意図した敵を攻撃してくれない」「戦闘終了までの時間が退屈」といった問題はほぼ起こらない。
本質的なゲームジャンルが違うと捉えればその通りではあるが、ある意味では原点回帰。一応オート戦闘の機能も実装されているが、そちらについては問題が多い。詳しくは<悪い点>にて記述する。
■敵軍ユニットの鹵獲機能
軍事物SLGジャンルとしては陳腐な物であるが、こと擬人化育成ゲームの機能としては画期的と言える。
プレイヤーは資源消費による製造や戦闘報酬としてドロップしたユニットの他に、敵ユニットである「マグマ軍」のキャラクターを戦闘中に鹵獲し、そのまま自軍ユニットとして転用することができる。 鹵獲した敵キャラクターは他の陸自娘と同じく強化・育成を行うことができる他、解体し資源や装備を回収、または通常のユニットと同じく強化素材などとして利用することもできる。
勿論マグマ軍側のキャラクター達も実在の兵器をモチーフとした擬人化キャラであり、なかなかに個性的な外見を持った者が多い。好みな人はガッチリと魅力にひかれること請け合いなので、陸自側のキャラと共に未プレイの方でも一見する価値は大いにアリ。
■ゲーム進行において制限となるシステムが無い
「スタミナ」「疲労」などのキャラクターの能力や行動回数を制限するようなシステムは無く、資源がある限りは好きなだけゲームを進行することができる。資源の回復速度もやや早めで、クエストの報酬で入手できる資源量もそれなりに多く、遠征での資源収集を延々こなすといった作業はあまり重要ではない。
■評価システムの撤廃
キャラクターへのHPダメージに起因したランク変動システムが存在せず、経験値は攻略マップごとの固定値+MVPボーナス+αで加算される。このため多少の損害を気にせずレベリングやマップ攻略を進行することができるので、プレイ進行上で余計なストレスを感じる場面は少ない。
■ロストしたキャラクターへの救済機能
ダメージによってHPが0となったキャラクターは「ロスト」となり所持枠から消滅してしまうが、使い捨ての課金アイテムである「復活材」を使用することで、ロスト時のLvをそのまま引き継いで復活させることができる。ロストのシステムがある以上は当然とも言えるのだが、救済措置があるということ自体はとてもありがたい。
戦闘中におけるキャラロストを防ぐ消耗品としては「個人携帯救急品」が存在する。
こちらは課金アイテムだが、通常マップや期間限定イベント等のクリア進行度に応じて複数入手することができるので、下手にキャラクターを扱わない以上キャラロストで努力を無に帰されることは早々起こらない。
■その他
・ガチャ要素無し
・ランダムルート要素(≒羅針盤)無し - 悪い点
- ■拡張性に乏しく大味すぎる戦闘要素
本作の戦闘バランスを端的に表すと「ゴリ押し」のただ一つである。
単純に攻略を目指すなら攻撃力と防御力に物を言わせ、敵ユニットを誘い出しつつ足並みが崩れた所を各個撃破するか、損害を覚悟で敵拠点へと殺到しダメージレースに勝利すればよいのだが、このバランスによって一部の要素が非常に不遇な存在となっている。
大まかな兵種間のバランスについて、ゲーム内で表されるステータスである「対装甲・対空・対歩兵」という3つの攻撃力を見た場合は以下の様に種別できる。
●[装甲]戦車系ユニット(主力戦車・軽戦車・中戦車)
攻撃力:高
防御力:低〜高
射程:中
移動:やや高
攻撃力は対装甲に特化している。
装甲が厚いがアウトレンジ攻撃や攻撃ヘリ系ユニットに対する有効な攻撃手段を持たない。
●[装甲]榴弾系ユニット(榴弾砲・自走榴弾砲・自走ロケット砲)
攻撃力:中〜高
防御力:低
射程:中〜長
移動:遅
攻撃力は対歩兵に特化している。
射程が長いが装甲が薄く足が遅い。
●[装甲]ロケット砲系ユニット(自走ロケット砲)
攻撃力:高
防御力:低
射程:中〜高
移動:中
攻撃力は対歩兵に特化している。
殆どの主兵装が範囲攻撃武器となっており、一度に多くの敵を攻撃できる。
●[装甲]対空砲系ユニット(高射機関砲)
攻撃力:中〜超高
防御力:低〜中
射程:長
移動:中
攻撃力は対航空に特化している。
射程が長いが装甲が薄めで足もやや遅い。
●[歩兵]歩兵ユニット(駐屯娘)
攻撃力:低〜高
防御力:低
射程:低〜高
移動:低〜高
3つの攻撃力のうち全てに対して平均だが
役割に応じて装備を使い分け特化の傾向を変えられる汎用性を持つ。
十分な成長と武器を揃えれば、どの兵種に対しても有効な攻撃力を発揮でき、回避能力も高い。
射程も戦車・攻撃ヘリ系より長い武器を持てるため、それらに対しアウトレンジ攻撃を行える。
ただし、それらの代償として装甲がかなり薄いため打たれ弱く、移動力を最重視した場合は攻撃力が犠牲となる。
●[航空]攻撃ヘリ系ユニット
攻撃:高
防御:中
射程:中
移動:高〜超高
3つの攻撃力のうち対装甲と対歩兵に特化しており、足が速い。
装甲も厚めだが、対航空に特化したキャラクターは火力が非常に高いので、それらに対して脆い。
このうち榴弾系ユニットとロケット砲系ユニットは
○低速・薄装甲・対歩兵特化
○武器の命中率が低く、対して標的である歩兵ユニットは回避が高い。
○戦車系ユニットは装備次第で対歩兵にもある程度の適正を持たせられる。
○装甲・航空ユニットは「鹵獲」を行えない
などの理由により、該当するキャラクター達は軒並み苦しい立場におかれている。
また、本作は同一のキャラクターを一つの編成に複数人組み入れることができる。
この為、性能的に見ればその時点で最も強力なキャラクターを何人も編成へと加え、マップを攻略するのが最適となり、多少の性能差があろうと同じ役割を持ったキャラを複数使って戦うという従来の形はなくなった。
しかしこの場合、兵種内の相対的な性能差、つまり「いらない子」と呼ばれる者達が往々に存在してしまうのがこの類のゲームにおける常ではあるが、本作はそんなキャラ達の出番を最初から奪ってしまったも同然となる。
また、本作はキャラクターの初期所持枠がやや狭く(課金アイテムで拡張可)、鹵獲やマップ攻略と共に増え続けるキャラクターを整理する際、どうしてもステータスで劣るキャラを手放したくなる衝動に駆られがち。特に歩兵系ユニットはキャラクター数の多さと共に性能差も大きく、長い目で見た場合の不遇さは如何ともし難い。
現状において致命的な開きがある訳では無いが、今後の追加イベントや新エリアの実装に伴い、ますます弱いキャラ達の立場は無くなっていくだろう...
■「キャラクターのロスト制」と「オート戦闘システム」の致命的な食い合わせの悪さ
オート戦闘中の友軍ユニット達は非常に無鉄砲な挙動を見せ、戦力が整っていない序盤や、ステータスによる戦力差が均衡しているような場合での使用は非常に危険を伴う。
1ターン内に同じキャラへ攻撃が集中した場合、度重なるダメージによって撃破→ロストという現象が起こりうる本作の戦闘において、現状のオート戦闘はかなりのリスクが付きまとう。とてもでは無いが「手間の軽減」どころの話ではない。まともに機能するのは敵を圧倒できるようになるレベルまでキャラが成長した後である。
本作はSLGとして最低限の操作性を持つゆえ、主だったプレイ中は常にゲーム画面を見ながら確認・操作を行う必要があり、従来の擬人化育成ゲームにおける「ながらプレイ」の環境下で育ったプレイヤーにとっては、ある意味で地雷とも言える機能になってしまっている。
しかもゲームの進行スピード自体で見た場合「オート戦闘を使わず手動クリック連打した方がカットイン等の演出の省略が速い」という有様であり、離席放置でもしない限りオート戦闘を使用するメリットが一つも無い。
■あらゆる面で粗悪な出来のUI
○画面移動などに逐一ロード処理が挟まるにも関わらず、ボタンクリック時に画像の点滅処理が入り、あらゆる場面で操作にウェイトが掛かるため非常に鬱陶しい。
○装備アイテムの廃棄画面において、所持している装備品を1つ1つ並べて表示する形のため、表示ページ数が膨大となり選択が面倒。それでいて一度に選択できる装備品の数は何故か20個に制限されている。
○装備品製造の出現確率一覧ページに画像が多用されており、廃棄画面と同じくページ数が肥大化し確認に手間取る。
○製造する装備品は最大4つのツリーに分岐する「装備開発Lv」を上昇させることでラインナップを拡充する形だが、この開発Lvごとのアイテム出現率にムラがあり、ツリー成長の組み合わせによっては約7%でドロップできる物が、何故か全ツリー成長後には約4.5%に出現率が低下する。しかも開発Lvは巻き戻し等を行えない。
○解体/除隊の一括選択機能が無い
○装備アイテムのロック機能が無い
○達成クエストの一括報告&報酬入手の機能が無い
○キャラクターや装備品の製造、またはキャラのドロップ入手時に挟まる演出の恒久的なスキップ機能が無い
○戦闘マップ上の地形効果を参照できない
○キャラクター強化に関連したクエストの達成ノルマが「素材としたキャラ数」ではなく「強化を実行した回数」なので、ノルマの早期達成のためには1体ずつ手作業で選んで強化を実行しなければならない。
○達成済クエストのクエスト内容が確認できなくなる
・・・と、あらゆる点で機能性に乏しく、無駄な手間と時間とが費やされ続ける作りとなっている。
■無意味に多い戦闘マップと「派遣」システム
マップごとの敵ユニット編成はやや多様性に乏しく、同じような布陣の敵を何度も相手取る形となる。元より基本的な戦闘システムが単調であることも相まって、継続プレイのモベーション維持がなかなか困難。
「派遣」システムは編成部隊を既定の時間だけ拘束し、完了時に資源報酬を得るという従来のそれだが、この内「〜駐屯地祭」という名を冠したミッションは全て単一の資源報酬量であり、クリアしてもその駐屯地祭に関するこれといった紹介や解説もない。
更にはレア報酬として資源以外のアイテムも入手可能な別ミッションと比較しても、時間辺りの資源効率が最低値という、実に無意味な物となってしまっている。
■面白味の無い世界観と魅力に欠ける陸自側のキャラクター達
とりあえず拵えたという感じでしかない説明不足な・・・というより、それらしい「ストーリー」というものは現状殆ど存在していない。
具体的なものは公式HPのストーリー解説以外では殆ど語られず、とりわけ武器娘は元ネタが元ネタだけあって波乱万丈、紆余曲折としたバックストーリーは殆ど持ち合わせていない。
かといってオリジナリティを含んだシナリオがあるという訳でもなく、イベント等で主役に抜擢されることの無いキャラは何時まで経っても影が薄い。
取って付けたかのような元ネタ解説にはこの際目を伏せるとしても、妙にキャラ付けに灰汁の濃い面子が多く、キャラボイス量もやや少なめ。何度も聞くことになる場面でのボイスが1つしか用意されていないことも多く、そのくせ初見以外ではスキップされがちな製造orドロップ入手時における登場台詞は妙に長口上であることが多い。
そのためキャラクターの性格・設定に対する魅力が全体的に乏しく、プレイヤー側から見てどうにも魅力の掘り下げの余地が薄い。
また、「武器娘」は元ネタとなった兵器の正式名称そのものが自身のキャラクター名となっている者が非常に多い(●●式戦車や●●式自走●●など)。これは「キャラクターの名」ともすれば「人の名」として覚え辛くく呼び難い。そのことがキャラクタへの印象を薄めてしまう原因ともなりかねない。
生まれが海外である武器娘たちにはそれらしい愛称(実在の兵器に付けられた物)がしっかりと存在しているため、ますますプレイヤーにとっての親近感に差が生じてしまう。これは擬人化育成ゲームにおける印象付けとしては如何ともしがたい欠陥であると思える。
期間限定イベント等におけるAVDシーンでの会話は山無しオチ無し、泣けせず笑えもせず燃えもしない、あるのは1〜3人程度のキャラによる非常に平坦かつ退屈な紙芝居ばかりである。
追加or専用BGMといった華も無く、会話シーンの殆どは通常戦闘曲やメニュー画面曲の使い回しのみ。
「派遣」における駐屯地祭での掘り下げが無いことや、陸自側キャラのボイス不足(偏り)もそれらの退屈さに拍車を掛け、なんとも言い難い雑な仕事ぶりを感じざるを得ない。
■バラエティに乏しく面白味の欠けるイベント群
捻り様の無い単調さがにじみ出るマップ構成を始め、無駄にノルマの重いイベント専用クエストなど、ダレる要素ばかりが満載。
「このマスは武器娘のみで攻略、このマスは駐屯地娘のみで攻略、このマスは鹵獲したマグマ軍のみで...」と、ただ只管に面倒な条件を付け加えただけの戦闘マップが散在するのみで、これといった攻略の面白さは全く無い。
通常では鹵獲できない一部の敵キャラクターを、限定イベントの攻略報酬などではなく、単なるログインボーナスの累積景品として用意するなど、エンドコンテンツ的な要素を実プレイ時間の長さや頻度のみに絞るような粗悪な作りも目立つ。
特にキャラクター関連では「60式自走無反動砲(通称:まめたん)」というキャラに対する贔屓が強く、これが様々な問題を生んでいる。
この「まめたん」というキャラ、陸自側の装甲ユニットではほぼ最低クラスの戦闘能力を持ち、3つの消費資源を最低値にして製造を行うと100%の確立でこのキャラを製造できるという、言わばマスコット的な存在である。
ただ、そのようなキャラは通常攻略プレイでは早々にステータスを他キャラに追い抜かされてしまうので、所謂「キャラ愛」での運用がプレイヤーに求められる。
しかし本作の開発陣(あるいはイベント担当者)は、そんな「まめたん」に対し実に奇妙で不可解な「梃入れ」を行い続けている。
まずイベント内にて「まめたんオンリーの編成でしか出現できない戦闘マップ」を追加、普段扱わないキャラの育成に不必要な手間と時間をプレイヤーへと課す。
続けて「性能差を持たせたカラーバリエーションのまめたんを複数実装、それらを使用して攻略するイベント」を開催、ただでさえ狭いキャラクター保有枠を無駄に圧迫させ、イベント終了後には何の補填やおまけ報酬もなく、しかもそのカラバリまめたんの全てが元のまめたんの性能を食っている。
さらに上記のイベントが終わった後の別イベントにて、またもまめたんオンリー戦闘マップを登場させ、大事に保持していたプレイヤーはそれまでの枠圧迫で不必要な苦労と課金を費やし、カラバリを解体してしまったプレイヤーは繰り返される謎の徒労に頭を悩ませる。
邪険となってしまうが、もしかするとゲーム開発メンバー内にもキャラに対する一定の贔屓差が生じているのかもしれない。
(※この傾向は「まめたん」のイラストの担当した絵師や声優の意向ではなく、あくまでゲーム開発・企画陣の一存です。まめたん自体に罪はありません※) - 総評
- ◇ゲームバランスに対する見方◇
●戦闘バランスに関する総評として、まずゲームシステムが簡素な物である事より、兵種ごとの特徴が希薄なものとなってしまい、そのためステータス的に不遇な立場に置かれているキャラクターが比較的多いという点があげられる。
早い話が「弱いキャラができることは強いキャラでもできる」ということであり、本作の期間限定イベントで見られる「使用できる兵種の制限」という方法では、全くと言って良い程解決のきっかけにはならない。
使用キャラの制限は全体の尺度を切り詰めただけであり、相対的な優越の差は何一つ変わらない。
●敵歩兵ユニットは戦車系ユニットの防御力を突破する手段を徐々に失い、次第にその存在は一定の段階を経るまでお飾り同然となる。
そのため対歩兵火力の増強はとあるエリア群の攻略が可能になるまでそれほど急務ではなく、防御力が高いため致命的ダメージを受け難い戦車系ユニットが片手間レベルで対処できるようになってしまう。
●戦闘マップが小さく、戦車系ユニットなら約2〜3ターン、一部の攻撃ヘリ系ユニットと、空挺装備を施した歩兵ユニットに至っては1ターンで敵拠点を攻撃射程に収められる程。空挺歩兵に関しては装備が整っているならそのまま敵拠点を攻撃・撃破して戦闘勝利、という形も珍しくない。
そのため足が遅く戦車系・攻撃ヘリ系ユニットと比較して攻撃射程が同等又は短いユニットは正面からの撃ち合いで活躍しにくい。
低速・薄装甲・長射程・対歩兵特化である榴弾系ユニットは、この時点で相当のハンデを持っている。
●「装甲」と「回避」という二つの防御ステータスがあり、それぞれが装甲ユニットと歩兵ユニットにおける特権的な防御性能となっている。
しかし、装甲ユニット同士の撃ち合いにおいては装備品の命中補正が非常に強いため「回避」はほぼ機能しておらず、一方で榴弾系ユニットの武装は命中率が低く、標的である歩兵ユニットが回避重視という点も重なり、成長していないと攻撃を命中させることもままならない。
●歩兵ユニットは装備を強化することで装甲・歩兵・航空の3種に対し臨機応変に対応できるようになり、攻撃の要である戦車やヘリに対して射程における有利が生じる。
これによりアウトレンジ攻撃を行うことで自身の防御力の低さを補うことができるが、榴弾系ユニットは足の遅さが欠点として付きまとい続けるため、扱いが難しい。
●攻撃ヘリ系ユニットはある程度の防御力を持ち、成長しきっていない歩兵ユニットによる対空攻撃は危険が伴う。そのため長射程かつ対空火力に特化している対空砲ユニットが活躍する。
つまり局所的なジャンケンの構図が成立しているのだが、対装甲と対歩兵についてはほぼ「レベルを上げて物理で殴れば良い」という世界である。
対装甲に特化したユニットは装備品による強化・変更で対歩兵もある程度こなせるため、結果として「対装甲によってダメージ受け対歩兵に特化した兵種」が必然的に割を食う羽目となる。
●鹵獲できる敵側ユニットに「対歩兵に寄った性能だが防御面は戦車に近いユニット」として「突撃砲」という兵種が存在している。そのせいでますます榴弾砲系ユニットの立場が無い。
●装甲・航空ユニットは「鹵獲」を行えないため、歩兵ユニットは一定の編成採用率を常に持つ。Lvと強化で成長して火力と射程が伸びれば尚更。
●「索敵」というステータスがあり、これは偵察アイテムを使用した際の偵察成功率を左右する要素。偵察が成功すると先行ターンを取れ、自身がユニットを配置する前に敵の配置を先に確認することができるという物である。
しかし敵の布陣を先に確認するメリットはほぼ皆無であり、役立つ場面としては戦闘中の消費アイテムである「支援爆撃要請」が敵に命中しやすくなる(敵が布陣のまま固まっているため)ぐらいである。
索敵ステータスに特化した「偵察警戒車」なる装甲ユニットも存在してはいるのだが、カテゴリ上は軽戦車であり、しかも戦車系ユニットがありながら唯一移動力に劣る。
そしてこのユニットの索敵ステはトップではなく「トップタイ」である。更に能力値的にみると上位の戦車系ユニットにほぼ誤差レベルまで詰め寄られている。
全体的に見れば「気軽に遊べるライトなゲーム」と言えなくも無いが、それ以上に根本的なゲームメカニズムの底の浅さと、「ながらゲー」の系譜を中途半端に受け継いだことによるSLG部分の出来の悪さが目立つ。何よりUIの完成度の低さはゲームプレイ上の苦痛として如実に表面化しており、万人受けするとは言いがたい一部キャラクターの灰汁の濃さも気になる点。
陸上自衛隊がモチーフであることはともかく、早々にグッズ化やキャラ要素の売り込みを強めるような発言がゲーム開発陣から度々聞こえる辺り、この類のゲームルーツである某艦隊ゲームにおける二次創作の流行りを曲解し「まず名で売れることが前提」という姿勢が垣間見える。事実、最近では多数のプラットォームでの同時展開が度々行われており、1つのプラットフォームでの固定客確保には殆ど無頓着であるかのような印象を受けざるを得ない。
-----------------------------------------------------------------
最後にやや個人的な見解ではあるが、本作の企画に主導的な立ち位置で携わっていると思われる人物(「監督」名義)のSNS上での振る舞いについて言及しておきたい。
●一プレイヤーの質問に対して、まだゲーム内で語られていない世界観設定やアップデート内容(恐らく確定していない草案時点の物や、単なる個人的な妄想も含む)をベラベラと喋り尽くす。世界観への言及については「その場の思い付きで追加していく物」とのことだが、現在に至るまで、それらをゲーム内ストーリーのネタとして活用している場面を見た事が無い。
●アカウントの利用が公私混同甚だしい。彼は同人イラストレーターとしてもある程度のキャリアを持ち、本作にも駐屯地娘1人のイラストを担当しているが、何故かそちら名義でのアカウントは所持していない。上記の通り、まだゲーム内の仕様として確定していない事についても度々言及することがあるので、プレイヤー側から見てどうにも危なっかしい雰囲気を拭えない。
●
------------------------------------------------------------------ - プレイ時間
- 3〜6ヶ月
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 3 4 2 1 2 -
某船や塔、花騎士とは違うのだよ(多分 70 - 投稿者:黒まてりや(男性/30代)
- 投稿日:2016/05/11
- 良い点
- スタミナ制でなく資源消費で進めるゲーム。初日からだとすぐ資材が尽きる船や塔と違って、こちらはウィークリーの任務達成報酬が合わせて1万ちょっと資源がもらえる。主要任務(一回きりの奴)といつの間にかクリアしている任務達成報酬だけでかなり遊べます。
戦場で自軍ユニットを自分で動かすタイプの戦闘。「あーなんでこの敵を集中狙いしてくれないんだ!?」なんていう心配はなし。オートバトルもできますが後述する悪い点のせいでほぼ機能しません。格下で油断してもいいような相手なら…。また、一回の戦闘で一度だけ支援爆撃を好きな自軍ターンで使えます。まぁこっちは運任せなところがありますが。
敵兵器の鹵獲が可能。歩兵や要塞(ボス)、敵のリーダーユニット以外ならばどんだけ見た目がボスっぽかろうが中破させた後(できれば大破)自軍の歩兵(駐屯地娘)で殴れば確率で鹵獲可能。個人的には3人鹵獲要員を用意して根気よく殴ってれば鹵獲できない奴はいないかな。取り逃がしても諦めない忍耐力は必要です。なおこちらの武器娘も闇落ち状態で出てきますが鹵獲可能。一部は製造するより鹵獲したほうがコストを割けたり。
疲労なし、HP1から修復終了までの時間は多くても10分くらい。高速修復材もありますがほぼ使いません。 - 悪い点
- 疲労度がないからひたすら進撃してるといつの間にか資源が…ということも。修理が速いのも資源消費に一役買ってくれてます。後半になるほど部隊の消費資源も増え、しっかり派遣に出さなければいけないかも?
戦闘は常にロストの危機が隣に。このゲームも大破状態で敵から攻撃されると撃破(ロスト)します。ストッパーなんぞあって無い物。ターン制でありなおかつ敵が集中して一人を殴りに来るとか普通です。装甲付けた戦車ならまだしも狙われているのが歩兵や装甲の薄い武器娘だと敵のターンで落されることが。前線はなるべく戦車に任せましょう。オートバトルだとひたすら自軍が突っ込んで逝きます。
初期保有枠が少ない。最初は50人までしか持てません。そこから先は課金で枠を増やすことに。もしかしたら運営が枠を増やしてくれる…といいなぁ。これからも敵味方ともに増えますし。課金額もハンコイン等の端数が気になるのが×。
ボイスが少ない。敵のユニットなんか合成音声でギーギー言うくらいです。武器・駐屯地娘もつついても1パターンしかセリフがないのは…。 - 総評
- 出来はいいほうだと思うし敵ユニットを使いてぇぇぇぇ!!とかいう人も対応されているいいゲームだと思います。敵AIが弱いと思うかもしれませんがそれでも油断してるとロストする緊張感も。大破が出たら撤退大事。自分は敵ユニットに魅力を感じてやり始めましたが、大体鹵獲できたので追加のユニットが出るまで待っている状態です。イベントもちょくちょくしてマップも追加されましたがまだまだボリューム不足ですね。開発の方に期待しています。
オート戦闘ばかりのゲームをしてつまらないと思ったら手を伸ばしてみてはいかがでしょうか。 - プレイ時間
- 1〜3ヶ月
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 5 3 4 2 2
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