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ロケなぞ - リアル謎解き
  • ナムコ
  • 発売日:2016/03/14
  • 価格:基本プレイ無料+アイテム課金
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印刷2016/03/14 21:54

イベント

街巡りイベントアトラクション「ロケなぞ」が発表されたナムコの「リアルゲーム新事業展開 メディア向け発表会」をレポート

 ナムコは本日(2016年3月14日),東京都・新宿区のなぞともCafe新宿店にて,「リアルゲーム新事業展開 メディア向け発表会」を開催した。同社が展開する「リアルゲーム」関連の紹介や,「なぞとも」ブランドの新展開である“街巡りイベントアトラクション”「ロケなぞ - リアル謎解き」(以下,ロケなぞ)の発表が行われたイベントの模様をお伝えしていこう。

関連記事:現実の街と連動するナムコのリアルゲーム「ロケなぞ」,iOS版が配信スタート



 最初に登壇したのは,ナムコ代表取締役社長の萩原 仁氏。萩原氏は,「なぞともCafeはお客様からのご支持もあり,順調に発展してきています。我々の感触としては非常に将来性のあるものだと認識しています」と,「なぞとも」ブランドへの期待を語った。

ナムコ代表取締役社長の萩原 仁氏
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 続いて,ナムコ新規事業企画部ゼネラルマネージャーの浦田健一氏が壇上に登り,リアルゲームとは何かを紹介した。氏は,リアルゲームとは「ネット上のゲームをリアル化したものであり,ネットとリアルが融合したもの」だと述べ,ナムコは2011年頃から「謎解きゲーム」が流行したことを受け,リアルゲームに着目してきたのだという。そして,さまざまな調査とテストを行い,今回の会場になっているなぞともCafe新宿店を,2014年にオープンさせた。
 なぞともCafeは,ドリンクや軽食を楽しめる「パブリックスペース」と,テーマや難度で分かれた謎解き専用の小部屋である「キューブ」の2つで構成されたエンターテイメントスペースだ。事前予約は不要で,用意された謎の中から好きなものを選び,ナムコにちなんだ765秒の制限時間の中で,客同士で協力して挑戦していくのだ。

ナムコ新規事業企画部ゼネラルマネージャーの浦田健一氏
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 浦田氏いわく,なぞともCafeはリアルなプラットホームをクリエイターに提供し,魅力ある多彩なコンテンツをプレイヤーに提供することで拡大していくビジネスモデルであるとのこと。
 2015年には,大阪になぞともCafeなんばパークス店がオープン。さらに2016年には国内で20店舗,3年後には50店舗の拡大を計画しているとのこと。海外展開として中国の広州市内に2店舗,イギリスのロンドン市内に1店舗のテスト展開も進めており,浦田氏は「国内外における多店舗の展開を今後加速させていきたいと思います」と,今後の展望を述べた。
 また浦田氏は,謎解きイベントのポータルサイトである「なぞとも」についてもアピール。「なぞとも」はただ情報を提供するだけではなく,イベント参加者の送迎,クリエイターの発掘や発表の場の提供などを行う,リアルゲーム市場の拡大を狙ったものであるとのこと。「リアルゲーム市場の拡大が,ナムコの施設展開の拡大に繋がる」と浦田氏は語った。

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なぞともCafe新宿店の内装はこのようになっている。謎解きは番号が振られた小部屋,「キューブ」の中で楽しめるほか,店内のあちこちに散りばめられた謎を解いていく回遊型のものもある
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 続いて,浦田氏から新展開であるロケなぞが発表された。ロケなぞは,店舗のような限られた空間での展開という概念を飛び出して,実際の街を舞台に楽しむリアルゲームだ。浦田氏は「リアルゲームユーザーに,まるで街全体がテーマパークになったかのような体験をお届けしたい」とコメントしていた。

 プレイヤーは,スマートフォンアプリをダウンロードして,用意されたコンテンツの中から好きなものを選択。コンテンツの内容は,東京や大阪といった現実世界の街と連動した回遊型アトラクションとなっており,謎解きを行ってストーリーを進行していく。ストーリー進行に必要な謎は,アプリ上で示されるだけでなく,実際に電話やメールが着信して伝えられることもある。また,指定された現実世界の場所を捜索して謎を解くこともあり,「日常の中の非日常」を体験できるのが特徴だ。

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 プレイ料金はゲーム途中での課金を要求するものではなく,最初に参加料を徴収する方式。ただし,コンテンツの参加受け付け期間は決まっており,一度参加してしまえば何度でもプレイできるが,期限が過ぎてしまうとそのストーリーはプレイできなくなる。
 また,ストーリーによっては公共機関や公衆電話などを利用する必要があることにも気を付けたい。それらの料金は自費負担となるため,参加費以外にも多少のお金がかかってしまう。ただ,関係者に話を聞いたところ,参加料以外での支払いの発生は,できるだけ抑える方針であるとのことだった。

 コンテンツの開発には,“コンテンツマネジメントシステム”が導入されている。ナムコが運営するプラットホームにクリエイターがコンテンツを提供し,ナムコ側がコンテンツの使用料を支払う形だ。さまざなクリエイター達によるコンテンツの中から,プレイヤーは好きなコンテンツを選んで参加できる。
 第1弾として用意されているコンテンツは3種類。参加費無料で全国で体験できる「ダブル・スパイの誕生」,そして有料コンテンツである「ダブル・スパイの覚醒」の東京限定版と大阪限定版が,本日から公開されている。今春にはロケなぞの名古屋版と広島版も配信予定であるほか,今後はそのほかの地域と連動したコンテンツも予定しているとのこと。

 ロケなぞの説明の後,スマートフォンと一枚の紙が配られた。今回はこれらを使って,とあるコンテンツの最後に待ち受けている謎解きを体験してみることになったのだ。

こちらが今回用意されたものだ。紙には何らかの模様が描かれているが……?
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 ネタバレになってしまうため詳細は伏せておくが,スマホに実際にメールが届いたり,電話が着信したりといった演出によって,「自分が物語の登場人物になっている」感覚を強く覚える。謎解きの内容に関しても,淡々と進めていくだけでなく,「まさかそんなところに答えがあるとは」と驚いてしまうようなものも用意されていた。謎は解いていけば次のものが伝えられるようになっているため,途中で謎を見失ってしまう可能性は低そうだ。
 なお,参加者が途中で詰まってしまった場合は,アプリによって誘導が行われるようだ。ストーリーには主人公を助けるお助けキャラが用意されており,そういった存在がヒントを与えることもあるとのこと。コンテンツのプレイには制限時間などはないため,じっくりと謎に挑むこともできる。謎解き初心者も安心だ。

 最後に,なぞともブランドのマネジメントを担当した浦田氏へのインタビューの様子をお伝えして,本記事の締めくくりとしたい。

――本日はよろしくお願いいたします。なぞともブランドを企画した切っ掛けは,なんだったのでしょうか。

浦田健一氏(以下,浦田氏):
 今の20代,30代といった小さい頃からデジタルで遊んできた方々は,アナログな遊び方に関して,逆に新鮮さを覚える時代になってきました。リアルな,アナログならではの遊びを楽しむというのは,私達が「ナンジャタウン」や「ワンダーエッグ」で培ってきたビジネスの延長線上にあると思ったんです。そこの部分を掘り下げていきたいと考えて,リアルゲームを始めました。

――事業が開始されてから1年半ほどが経ちましたが,感触はいかがでしょうか。

浦田氏:
 このビジネスの面白いところなんですが,普通のレジャー施設は最初にお客様がドッと来て,その後は落ち着くということが多いんですね。ただ「なぞともCafe」は少し特殊で,訪れていただいたお客様がお友達を誘って,というように新しいお客様がどんどん増えていってるんです。今は週末や,平日の夕方くらいには2時間や3時間待ちになっている状態ですね。

――利用される客層はどういった年代の方が多いのでしょうか。

浦田氏:
 おおむね20代から30代の真ん中くらいです。あと,女性の比率が非常に高いですね。もともと女性はクロスワードパズルなどが好きだからなんでしょうか。

――ロケなぞは,どういった遊び方を想定しているのでしょう。

浦田氏:
 基本的には1人や2人で遊ばれる方が多いと考えています。ただ,ほとんどのお客様はSNSなどで連絡を取り合っていますし,実際の距離はあっても参加者が一緒に進めていく,というのが多いのではないでしょうか。

――謎解きのネタバレについてはどのようにお考えでしょうか。

浦田氏:
 面白い映画を見た時,「新しく見る人達がいるかもしれないから内容は黙っていよう」と思いますよね。それと同じような心理が働くので,ネタバレは基本的にほぼ起こらないかと思います。万が一起きてしまった場合には,プレイヤーの方々による力が働いたりするので,ネタが先走りしてしまう,というようなことはあまりないですね。

――最後に,リアルゲームやロケなぞに期待している皆さんに向けて,メッセージなどをお願いします。

浦田氏:
 リアルゲームは自分が主人公となってゲームを進めていくものです。ライトノベルがアニメや映画になっていくように,リアルゲームも物語メディアの1つになれるのではないかと思っています。コンテンツが映画や小説になっていくようなところまで発展させていきたいですね。
 今後は,施設を飛び出したリアルなイベントを,幅広い方々に体験していただきたいですし,リアルゲームに参加する人も,作る人も増やしていきたいです。

――ありがとうございました。

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