連載
そうだ アニメ,見よう:第128回はガンプラ40周年記念映像「ガンダムビルドリアル」。高校生チーム“ブライト”の青春模様を描いた実写作品
バンダイから発売されている「機動戦士ガンダム」のプラモデル,通称“ガンプラ”。1980年代に一大ムーブメントを巻き起こし,現在も多くの愛好者を抱えている,このガンプラを使用した架空のシミュレーション競技が“ガンプラバトル”だ。
ガンプラバトルは,これまでアニメの「ガンダムビルド」シリーズや,ゲームの「ガンダムブレイカー」シリーズなど数多くの作品で展開されてきたが,その最新作が2021年3月に登場した。
というわけで,「そうだ アニメ,見よう」第128回は,いつもと趣向を変えてガンプラバトルがテーマの実写作品「ガンダムビルドリアル」をお届け。監督は映画「青春群青色の夏」の田中佑和氏が担当し,総監督を「踊る大捜査線」シリーズなど数々のヒット作を手掛けてきた本広克行氏が務めている。
「ガンダムビルドリアル」
地方都市で暮らす主人公のヒロは,小学生時代に仲間とガンプラバトルのチーム「ブライト」を結成。みんなでお小遣いを出し合って購入した1体のガンプラ「ナナハチ」をグレードアップさせ,地区大会優勝を目指していた。
しかし大会前日,ヒロ達はカバンに入っていたはずのガンプラを紛失してしまう。動揺したヒロはメンバーの一人を犯人扱いし,喧嘩に発展。チーム「ブライト」は大会に出場しないまま,解散してしまった。
4年後,ヒロ達が高校1年生になったある日,メンバーの一人からの伝言により,チーム「ブライト」のメンバーは再会を果たす。パイロットのヒロ(山崎竜太郎),ビルド《機体担当》のタクミ(野島透也),プログラマの健太郎(大友一生),指揮官の中丸(菊池銀河),アルマ《武器担当》の颯太(石川雷蔵)の5人は,再びガンプラバトルの全国大会を目指すことになるのだった。
ガンプラ40周年を記念したCG+実写作品
本作は,2020年のガンプラ40周年記念プロジェクト「GUNPLA LINK PROJECT」の一環として,BANDAI SPIRITSとサンライズがタッグを組んで制作した記念作品だ。ガンプラバトルを通じて,少しずつ成長していく高校生達の青春群像劇を,CGと実写を融合した映像で描いている。ガンプラは知っているが,ガンプラバトルの細かいルールを知らないという人も多いと思うので,ここでおさらいしておこう。
ガンプラバトルは,自分の組み上げたガンプラをスキャニングし,特殊ドローンによって実物大に投影された,AR(拡張現実)のガンプラを操作して戦う対戦ゲームだ。スキャンした際に,ガンプラの製作技術(組立・塗装・武器の改造など)が攻撃力,防御力,必殺技,スピードとして測定され,機体に反映される。そのため,操縦技術だけでなく,いかに完成度の高いガンプラを製作したかが,勝敗を左右することになるわけだ。
ガンプラバトルの参加者の多くは,パイロット担当やビルド担当,プログラマなど得意分野を生かしたチームを組んで,地方大会を勝ち抜き,全国の頂点を目指す。作中では,eスポーツと同様に世界で流行し,海外のトッププレイヤーは年間で億を超える賞金を手に入れているという。
CGによる大迫力のガンプラバトル
第1話では,地方のローカルイベントでのRX-0 ユニコーンガンダムとの戦いが描かれている。主人公のヒロ達のチームは,RG(リアルグレード)の1/144 RX-78-2 ガンダムをベースにした「ナナハチ」でイベントに出場。いわゆる初代ガンダムとなるのだが,彼らなりの想いが詰まった一品だ。武器としてバズーカ「アルマゲドン」を装備し,これが今回のお話のキーとなっている。
スキャニングされた2機は,実際の街中にその巨大な姿を現すのだが,この戦闘シーンのスケール感が凄い。18メートルを超えるロボットが巻き起こす土煙や振動により,実際に戦闘しているかのような臨場感を与えてくれる。ランドセルからビームサーベルを抜くギミックやバズーカの発射プロセスなど細かい演出も見逃せない。
しかも,この戦闘の模様は,参加者ではない一般の人も観戦できるようになっているので,お祭り感も抜群だ。なるほど,世界中で流行しているという設定もうなずける。
ともあれ,初挑戦となるチーム「ブライト」の対戦結果がどうなったのかは,ぜひ自分の目で確かめてほしい。
第2話は4月26日配信予定
現在,ガンダムチャンネルでは第1話「再会」が配信中だ。まだまだガンプラバトルに不慣れなチーム「ブライト」が,今後どのような成長を遂げていくのか,気になるところ。第1話を見る限りでは,チームの友情物語だけでなく,どうやら彼らの恋物語も描かれるようだ。
第2話は,4月26日に配信予定で,BS11での放送も決定している(6月中旬放送予定)。それ以降の配信スケジュールは,まだ明らかにされていないが,本作が気になった人は公式サイト(リンク)の情報を順次チェックしておこう。
なお,作中には現在発売中のガンプラをカスタマイズしたものが多数登場する。実際の商品を塗装して組み立てることでリアルな再現が可能となっており,その再現&制作方法が公式サイトで公開中。さらに,作中に登場するガンプラの発売も予定されているとのことだ。
「ガンダムビルドリアル」公式サイト
ガンダムチャンネル公式サイト
放映データ |
---|
2021年3月29日〜 |
キャスト | |
---|---|
鈴木ヒロ:山崎竜太郎 | |
清水タクミ:野島透也 | |
成田健太郎:大友一生 | |
中丸太一:菊池銀河 | |
松本颯太:石川雷蔵 |
スタッフ |
---|
原作:矢立肇 富野由悠季 |
総監督:本広克行 |
監督:田中佑和 |
脚本:山内直哉、田中佑和 |
音楽:野崎良太(Jazztronik) |
プロデューサー:志田香織(サンライズ)、田口博丈(BANDAI SPIRITS)、岡林修平(LDS) |
共同プロデューサー:稲葉もも(Production I.G) |
撮影:川越一成 |
設定考証:イシイジロウ |
企画協力:BANDAI SPIRITS |
音楽制作:サンライズミュージック |
制作プロダクション:LDS |
制作協力:創通、Production I.G |
企画・製作:サンライズ |
劇中に登場するガンプラについて
■ナナハチ
(BASED GUNPLA:RG 1/144 RX-78-2 GUNDAM)
チーム「ブライト」が使用するガンプラ。“RX-78-2 ガンダム”の通称。ヒロたちが小学生時代にお小遣いを出し合って購入。試合の度に修理や改良を重ねてきた愛機。
■シャアザク
(BASED GUNPLA:RG 1/144 MS-06S シャア専用ザクII)
強豪チーム「モンストル」が使用するガンプラ。『機動戦士ガンダム』を代表するライバル・シャア専用のザク(機体)。量産型ザクの3倍の速度という設定を再現したライバルの愛機。
(C)創通・サンライズ
- 関連タイトル:
New ガンダムブレイカー
- この記事のURL:
(C)創通・サンライズ (C)創通・サンライズ・MBS (C)創通・サンライズ・テレビ東京
- 【PS4】New ガンダムブレイカー プレミアムエディション【予約特典】予約すると手に入る! 1日1回開催のスペシャルミッション「その名はすーぱーふみな」がプレイできるプロダクトコード (配信)
- ビデオゲーム
- 発売日:2018/06/21
- 価格:¥3,826円(Amazon) / 1730円(Yahoo)