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「バイオハザード」ファンが生み出した,“90年代ホラーゲーム愛”溢れるサバイバルアクション。日本語版の発売を控える「デイメア: 1998」を紹介
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印刷2020/02/19 18:00

プレイレポート

「バイオハザード」ファンが生み出した,“90年代ホラーゲーム愛”溢れるサバイバルアクション。日本語版の発売を控える「デイメア: 1998」を紹介

 海外では2019年9月にリリースされ非常に高い評価を得た「デイメア: 1998」PC / PS4。原題:「Daymare: 1998」)の日本語版が,いよいよ明日(2020年2月20日)DMM GAMESから発売される。

画像集#001のサムネイル/「バイオハザード」ファンが生み出した,“90年代ホラーゲーム愛”溢れるサバイバルアクション。日本語版の発売を控える「デイメア: 1998」を紹介

 「デイメア: 1998」は,“大のバイオハザードファン”によって設立されたイタリアのデベロッパであるInvader Studiosが手掛ける,三人称視点のサバイバルホラーアクションだ。タイトル名に「バイオハザード 2」の発売年である1998という数字が入っているとおり,1990年代のホラーゲームを彷彿とさせる世界観や物語,そしてゲームシステムが特徴となっている。
 1月にはInvader Studiosの所在地であるオレヴァノ・ロマーノを訪問する,日本語版発売を記念したメディアツアーが行われ,開発中の日本語版が披露された。本稿では,販売中の英語版のプレイとメディアツアーでの日本語版の試遊をとおして,本作のゲーム性やその魅力を紹介したい。

日本語版「デイメア: 1998」の試遊会場の様子。メディアツアーでは,スタジオやゲームの舞台となった町の見学,開発者インタビューなどを行った。その模様は後日お届けする予定だ
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「デイメア:1998」公式サイト


「バイオハザード」を彷彿とさせる物語が

3人の主人公の視点で描かれる


 まずは「デイメア: 1998」の開発経緯について触れておこう。
 本作が処女作となるInvader Studiosは,ローマ近郊の田舎町を同郷とする「バイオハザード」シリーズファン有志たちにより結成されたという,同人的な成り立ちを持つ開発会社だ。「バイオハザード 2」の非公式リメイク版「Resident Evil 2 Reborn」を制作し,2015年7月にリリースされたデモ動画は数日間で100万ビューを超えるという大きな話題を呼び,それは“本家”であるカプコンの目に留まり,本社のある大阪へと招待されるまでになった。
 正規リメイク作品「バイオハザード RE:2」PC / PS4 / Xbox One)の発表によって彼らのリメイク版制作は終了となったが,帰国後にあらためてプロを目指してスタジオを設立。4年近くの開発期間を経て制作されたのが「デイメア: 1998」だ。

画像集#017のサムネイル/「バイオハザード」ファンが生み出した,“90年代ホラーゲーム愛”溢れるサバイバルアクション。日本語版の発売を控える「デイメア: 1998」を紹介
※以下,使用している画像はPC向け英語版と開発中の日本語版のもの

 そんな「デイメア: 1998」の始まりとなる「Chapter 1: Signal Lost」の物語は,アメリカ・ワシントン州のとある島の研究施設で発生した異常事態によって幕が開く。漏れ出したガスの影響によって身体が腐食し,そして凶暴化する施設の職員たち。そこに,事態の把握と収拾,元凶となったガスのサンプル回収などの任務を受けた特殊部隊「H.A.D.E.S.」のヘリが向かっていく。
 現地に向かったH.A.D.E.S.のメンバーは,隊長のサンドマン(Sandman)と経験豊富な隊員のリーヴ(Liev),ヘリコプター操縦士のレイヴン(Raven),無口なクレイン(Crane)という4人。プレイヤーは施設へと降り立ったリーヴを操作し,ミッションをこなしていくことになる。

近接戦闘術や銃器の扱いを得意とするリーヴ。ロシア出身であること以外,その経歴には謎が多い
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 物語の基本的な部分を理解するうえで重要であるため,ここではチャプター 1で知り得る情報を交えながら,物語のバックグラウンドをもう少し詳しく紹介したい。ネタバレにもなる部分なので,読み進める際には注意してほしい。

 研究施設での異常事態の大元には,第2次世界大戦中のとある出来事があった。それは,日本軍の特殊部隊が極秘開発した生物兵器が,アメリカ本土にばらまかれようとしていたというものだ(もちろんこれはゲーム内の架空の事件である)。
 この計画は未然に防がれ,潜水艦によって持ち込まれようとした生物兵器はアメリカ政府によって回収された。国によって研究が進められるものの成果が上がらず,それはバイオテクノロジー企業「ヘキサコア バイオジェネティックス」に譲渡される。ヘキサコアによる新たな研究は,1990年代に刺胞動物のヒドラを使った培養に成功し,医学的なブレイクスルーを起こす。

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 やがて人間へのDNA移植が可能なCSR-3が精製され,それは人体の強化による“スーパーヒューマン”誕生への道筋となるが,しかし旧海軍基地を利用した同社の研究施設「Aegis」にてそれが漏洩。施設の職員たちに感染してしまう。その事態を収めるべくやってきたのが,ヘキサコアの私設部隊であるHexacore Advanced Division Extraction and Search。つまりH.A.D.E.S.だったのだ。
 そして,H.A.D.E.S.に与えられた本当の任務は「CSR-3のサンプルを回収と,生存者もろとも施設を“処分”する」というもの。ゲーム開始当初からなかなか怪しい雰囲気が漂ってはいるのだが,事態の把握と収拾の“収拾”とは,ここで行われていたことを施設ごと隠滅するというものだったのだ。
 これらはチャプター 1を進めることで,リーヴとサンドマンの無線や端末を使ったやりとり,施設の各地に散らばっている書類や手紙などからその詳細が分かってくる。
 
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隊長のサンドマン。リーヴとは過去に何かあったようだ
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リーヴとは別の区画から施設の探索に入るクレイン

 プレイヤーはリーヴを操作し,なんとも非情なミッションをこなさなければならないのだが,このリーヴという男もなかなかの曲者で,「そもそも人の命に興味がないのでは?」と思わせる冷酷さで,手段も選ばずどんな命令も淡々とこなしていく。「生存者に対してそれは……。こんな主人公はゴメンだよ」と思わされるほどのアンチヒーローっぷりを見せてくれるので,このあたりも注目のポイントだろう。

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 任務を達成し,大嵐のなか引き上げるリーヴたち。しかし,機内でのとあるトラブルによって,CSR-3が入ったキャニスターごとヘリが墜落するというイベントムービーでチャプター 2は始まる。
 ヘリが墜落したすぐ近く,ヘキサコアの施設がある田舎町「キーンサイト」では,アウトブレイクによって住民たちが狂暴なゾンビやクリーチャーになるという大惨事が起きていた。

ヘリの墜落や地方の町でのアウトブレイクなど,このあたりの展開は「バイオハザード」シリーズや“ゾンビモノ”好きは思わずニヤリとしてしまうだろう
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川岸の港や大樹に囲まれた静かそうな家屋,レンガ作りの建物が並ぶダウンタウン,大きな病院などが特徴のキーンサイト。決してアメリカっぽい風景ではないが,地方の町の寂れた雰囲気はよく出ている
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 ここからは,ヘリの墜落から生き延びたリーヴ,墜落中に投げ出されるもののかろうじて生き残ったパイロットのレイヴン,そしてキーンサイトの住人で,町の外れの森林保護区で一夜を明かしていたため“ゾンビ化”を免れた森林レンジャーのサミュエル(Samuel)という3人の主人公を操作し,1つの物語を追っていくことになる。

左から,リーヴ,レイヴン,サミュエル。レイヴンはかつてNASAのパイロットだったが,任務失敗によって解雇されヘキサコアにやってきた。サミュエルは,不安や妄想,幻覚を引き起こす「デイメア シンドローム」に悩まされる,キーンサイトに住む森林レンジャーだ
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 本作の特徴となっているのが,Invader Studiosが“ストーリー・ザッピング”と呼ぶストーリーテリングだ。極限状況にある彼らの感情剥き出しの物語が,それぞれの視点で描かれる。物語のボリュームだが,メインストーリーや用意されたファイルをじっくり読み込むと15時間ほどはかかるという。非正規の雇用者を含めて15人ほどの小さな開発チームが作ったと考えると,相当なボリュームであると言えるだろう。

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ゲームメカニクスもクラシカルな“バイオ風”


 1990年代後半という時代やアメリカの地方の町という舞台。バイオテクノロジー企業の秘密実験が大惨事の発端となる物語。H.A.D.E.S.といった作中に登場する組織など,世界観や物語のあらゆるところで制作チームの“バイオハザード愛”が散見される本作。それは,あえてクラシカルなゲームメカニクスを基本コンセプトに据えたであろうゲーム性からも感じられる。

 まず,ゾンビはなかなかタフで,軽快にひたすら銃をぶっ放して突き進むというアクションではない。弾薬も貴重なため,タフなゾンビたちを手あたり次第にキルしていては,すぐに弾が尽きてしまうのだ。
 入手できるところでは忘れず手に入れ,周りに敵がいない場面でしっかり銃のリロードや消費アイテムのチェックを行う。こういった慎重さがなければ生き延びるのは困難だ。現代的なサバイバルアクションとして考えるとスローペースで,このあたりも「バイオハザード 2」を強く意識して作られたことが感じられる。

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 そもそもリロード自体,最近の“優しい”アクションゲームの操作法に慣れていると,当初は混乱するかもしれない。プレイヤーはD.I.D.(Digital Interchange Device)という小型デバイスを左腕に着用しており,そのパネルを使って所有アイテムのマネジメントを行うのだが,ここでマガジン(弾倉)が1つのアイテムという扱いになっているのがくせ者だ。
 マガジンに弾丸の補填をするだけでも,D.I.D.を立ち上げて「COMB」機能を選ぶというひと手間がかかる。D.I.D.を開いている間も時間は経過するので,ゾンビと戦いながらの弾丸補充はひと苦労だ。戦闘中でも簡単にリロードできるようにするには,予備のマガジンをクイックスロットに割り当てる必要がある。
 しかしマガジン単位で1アイテムのため,クイックスロットでリロードをするということは,装着していたマガジンを床に捨てるという動作を意味する。つまり,不用意にリロードを行うと,予備のマガジンが尽きてしまうというわけだ。

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 チュートリアルはあるものの,ほかのゲームのリロード感覚でゲームを進めてしまうと,結果「カチッ,カチッ」と序盤で弾切れを起こすということも起きかねない。まさに筆者はその状況に陥り,ちょっとしたパニックになった。ゲームに慣れてからは煩雑な作業に感じることはあるかもしれないが,ほかの同ジャンルのゲームとの差別化になっており,ある種のリアリティ表現としても評価できるのではないだろうか。

 体力回復などの消費アイテムも,弾丸と同様D.I.D.を開くか,クイックスロットに割り当てるかで使用可能だ。
 こちらも戦闘中にD.I.D.からアイテムを選ぶのは困難なので,なるべくクイックスロットにセットしておきたいところだが,もちろんスロット数には限りがある。ほかにも鍵やや配線といったゲーム進行に必要なアイテムもあるので,「どのアイテムを優先的に使いやすくするか」というリソースマネジメントについては,かなりシビアに設定されている印象だ。

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ゲームの作り込みが気になる点をカバーした良作


 ここからは,本作の重要な要素で,一癖も二癖もあるゾンビと謎解きについて触れていこう。
 大抵のゾンビはプレイヤーよりも移動速度が遅く,対処できないほどの数が一か所に集まっているということも少ない。一見オーソドックスなゾンビだが,しかし,前述したとおり彼らはタフである。倒したと思って隙を見せていると,気付かぬうちに起き上がって「ウーッ」という唸り声とともに背後から襲ってくるということもしばしば。ヘッドショットは有効だが,これも必ずしも1発で倒れるわけではないので気が抜けない。

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 ゆっくりと向かってくるかと思えば急に速度を変えて突進してくることもあり,メレーアタックは相手をノックバックできるがキルできないため,接近戦となると不利な状況になる。貴重な弾薬をキープする意味でも,状況においてはむやみに戦わず,ドアで隔てられた次のエリアに向かってダッシュで駆け抜けるのが得策だ。
 ボスキャラクターのような特定の敵の場合,倒すまでそのエリアから抜けられないということがある。そういった意味でも,常に弾薬数や消費アイテムの確認といった戦闘準備は怠らないようにしておきたいところ。

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 謎解き要素は,パズルのようにパネルの配線をつなぐものや,表示されたシンボルに合わせてオブジェクトを動かすもの。ダイヤルロックの数字を合わせたりD.I.D.でハッキングしたりして開錠するドアやロッカーなど,その種類もさまざまだ。なかには,日本人には難度が高い「ギリシャ文字のキーボードでパスワードを入力する」といったものもあるので,日本語化はとてもありがたい。

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 多くはその謎が仕掛けられたエリアや,エリア近くの部屋にヒントが隠されている。PCや書類のファイル,絵画,落書きなど,怪しいと感じたものはチェックしておこう。ストーリー進行に重要なだけではなく,施錠されたロッカーなどから弾薬や回復アイテムも入手できるので,貴重なアイテムを取りこぼさない意味でもテキストを読み込んでおくことが重要となる。メモを取っておけば何度も往復する手間も省けるだろう。

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 ゾンビを相手にしたアクションや謎解き以外に,限られた時間内で目的地に駆け込むというタイムアタック的な要素も存在する。
 全体的に一本道で進むゲームだが,こういった場面ではまずは目的地を探すという要素があり,時間に追われながらゾンビをよけつつゴールに滑り込むというのは,なかなかスリルあるゲーム体験となるはず。英語版では,発売後にこのタイムアタック要素を活かしたゲームモード「Dead End」が無料DLCとして配信されている。日本語版も発売後に配信が予定されているようなので,こちらも期待してほしい。

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 巨大で無機質な雰囲気の研究施設や,木材やレンガ作りの家が並ぶ不気味な空気に包まれた田舎町は,ホラーゲームの舞台として良く表現されている。
 何らかの争いがあった形跡や,床いっぱいに広がる血。壁にもたれかかるようにして死んでいる住人。首を吊って自ら命を絶った軍人……。それらからはアウトブレイクによってパニックになった状況が浮かぶし,基本的に暗いなかを懐中電灯などを用いながら進むため臨場感も高まる。
 町角の落書きといったイースターエッグには「プレデター」や「トータルリコール」といった1990年前後の“ネタ”もあり,90年代に青春を謳歌したのであろうゲーム開発者たちの懐古趣味的な部分も垣間見えるのも面白い。

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あちこちに店舗があり,町には配達用トラックが止まっている日本食レストラン「Sakemura」。ゲームの世界での人気チェーンか?
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 気になる点もいくつかあった。雰囲気作りやゲーム性に比べて,キャラクターモデルやアニメーションはまだまだ改善の余地があるのでは? と感じさせられたのだ。
 とくに,良く作り込まれたものと手抜きな印象を受けるものが両極端だったゾンビのデザインと,イベントムービー時の人物描写が「キャラクターアートまで1990年代風?」と皮肉ってしまいそうになるほどフラットな顔立ちのときがあること。また,倒れたゾンビが,キルされたのかそれともまだ動けるのかが分かりにくいという,ゲームプレイに影響が出る部分もある。

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 ボリュームある物語と豊富な収集要素にも惜しいと感じる点があった。
 本作では「ファイル」「オーディオ」「IDタグ」という3つで集めるものや,ゲーム内で手に入れたコードを1990年代後半のウェブデザインをイメージしたヘキサコア公式“風”ダミーサイト(リンク)に入力すると閲覧できるものなど,さまざまな形でゲーム世界のバックグラウンドや物語の詳細な情報が入手できる。
 それらはなかなか面白い試みなのだが,「メインストーリーで分かる情報」「3つの収集要素で分かる情報」「ヘキサコアのサイトで閲覧できる情報」の3つの線引きがあいまいで,「なぜこの情報は普通に知れて,これはサイトにアクセスしなければならいのだろう」という部分が気になり,せっかくの作り込まれたストーリーが散漫になっているようにも感じたのだ。

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ヘキサコアのダミーサイト(リンク)。現在は英語版のみで,ゲームを進めるうえでの重要な情報はないが,世界観やストーリーを奥深くまで知りたいという人は翻訳サイトなどを活用し,その内容を呼んでみると良いだろう。DMM GAMEによると,日本語への翻訳は検討中とのことだ
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 とはいえこうした部分を“未熟だ”と取り上げるわけではなく,そもそも「デイメア: 1998」のようなインディーズゲームにとって,それらを細かく指摘することは大きな意味をなさない。それよりも,約4年という長い開発期間があったとはいえ,少数メンバーの独立系開発会社がこれだけのボリュームとクオリティの作品を仕上げたことへの驚きの方が上回る。とくに日本の「バイオハザード」ファンなら,遠い国にいる同じゲームのファンがここまでの作品を作り上げたことが何より評価となるだろう。
 さまざまな伏線が張られた物語からは,続編の展開や今後の世界観の広がりも期待できる。「バイオハザード」ファンはもちろん,ホラーアクション好きであればプレイする価値があるゲームだろう。

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