プレイレポート
PS4「GUNDAM VERSUS」クローズドαテストバージョンをプレイ。オンライン2on2バトルがさらに楽しく,奥深くなる新システムが明らかに
同シリーズはアーケードとコンシューマの双方で人気を博しているが,GUNDAM VERSUSではコンシューマ向けに特化した独自の展開を予定しているという。
■コンシューマ向けのシリーズ作品
第1世代 | 機動戦士ガンダム 連邦VS.ジオンDX | PS2/ドリームキャスト |
機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ | PS2 | |
機動戦士ガンダム ガンダムvs.Ζガンダム | PS2/ゲームキューブ | |
第2世代 | 機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T. | PS2 |
機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合vs.Z.A.F.T.II PLUS |
PS2 | |
機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T. PORTABLE |
PSP | |
第3世代 | 機動戦士ガンダム ガンダムvs.ガンダム | PSP |
機動戦士ガンダム ガンダムvs.ガンダム NEXT PLUS | PSP | |
第4世代 | 機動戦士ガンダム EXTREME VS. | PS3 |
機動戦士ガンダム EXTREME VS. FULLBOOST | PS3 | |
機動戦士ガンダム EXTREME VS. VS-FORCE | PS Vita | |
第5世代 | GUNDAM VERSUS | PS4 |
今回,2016年11月26日と27日のクローズドαテストで使用されたαバージョンをプレイする機会を得た。従来のシリーズ作品とはどこが変わるのか,シリーズ伝統のオンライン2on2バトルがどう進化しているのか,早くも気になっているプレイヤーは多いはずだ。明らかになったバトルシステムや操作感覚を中心にプレイレポートをお伝えしよう。
なお,掲載している情報やスクリーンショットは,すべて開発中のもの。今後,クローズドαテストで寄せられた意見や要望に応じて変更となる可能性が高い点をご了承いただきたい。
「GUNDAM VERSUS」ティザーサイト
機動戦士ガンダム VS.シリーズは,人型兵器「モビルスーツ(MS)」を操ってチーム戦を繰り広げるチームバトルアクションゲームだ。MSには撃墜されたときに消費する「コスト」が設定されており,敵チームの「戦力ゲージ」をゼロにすれば自軍の勝利となる。MSの性能に応じてコストが異なるのが特徴で,ザクのような量産機はコストが低いため,出撃可能回数が多い。一方,ガンダムのようなワンオフ機はその逆となる。
GUNDAM VERSUSではこうした基本システムや操作方法を継承しつつ,新たな試みが行われている。
基本操作は従来と同様だ。射撃([□]ボタン)や格闘([△]ボタン),ジャンプ([×]ボタン),ターゲット切り換え([○]ボタン)を駆使して攻めつつ,相手の攻撃を「ブーストステップ」で回避したり,あらゆる行動をキャンセルする「ブーストダッシュ」でステージを飛び回ったりとスピーディな展開が楽しめる。
■クローズドαテストのプレイアブル機体
ガンダム |
ガンキャノン |
グフ |
νガンダム |
ウイングガンダムゼロ |
トールギス |
ユニコーンガンダム |
シナンジュ |
ガンダムエクシア |
ガンダムキュリオス |
ガンダム・バルバトス |
フルアーマー・ガンダム |
ボールやモビルワーカーなどの量産機と戦える
クローズドαテストで明らかになった主な新要素は,「ストライカーセレクト」「ブーストダイブ」「覚醒システム」の3つだ。
ストライカーセレクトについては,「機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム NEXT PLUS」の「モビルアシスト」,「機動戦士ガンダム EXTREME VS.」の「アシスト」に近いと言えば,シリーズファンには分かりやすいだろう。バトル中に味方機(ストライカー)を呼び出して,援護を受けられるというものだ。
呼び出せるストライカーは,αバージョンではMSごとに3種類ずつ設定されており,そのうちの2種類を選択できた。たとえばガンダムなら,「ガンキャノン」「ボール」「ジム」のうち,2種類を選べる。
ストライカーを呼び出すには,時間経過とともに蓄積される「ストライカーゲージ」が必要だ。ストライカーは「射撃」と「格闘」に分類されており,ボールなら大砲で射撃,ガンキャノンなら格闘といった攻撃を自動的に仕掛けてくれる。射撃なら連携や追い討ちに有効,格闘なら迎撃に有効といったところはモビルアシストと同様だ。
なお,αバージョンではストライカーゲージを1回分しかストックできないため,従来よりも使用するタイミングが重要になるだろう。機動戦士ガンダム VS.シリーズでは,アシストが存在するMSと存在しないMSがいたが,GUNDAM VERSUSではどのMSでもストライカーが設定可能で,立ち回りの幅が広くなる印象だ。
さらに注目してほしいのが,ストライカーのラインナップに「ボール」や「モビルワーカー」といった通好みの量産機が入っている点。戦場に多数投入されてボロボロにやられてしまう量産機は,ガンダムシリーズの世界設定を表現するうえで重要な存在だ。
しかし,シミュレーションゲームならまだしも,機動戦士ガンダム VS.シリーズのようなアクションゲームではプレイアブル機体に採用しづらいだろう。しかし,各MSに複数の機体が用意されているストライカーなら,さまざまな量産機が登場できるというわけだ。
従来のアシストは「原作に登場する味方機」が選ばれることが多かったが,GUNDAM VERSUSのαバージョンではグフのストライカーとしてガンダムを選べた。どうやら原作ではありえない,自由な組み合わせが実現できそうだ。個人的には「ボールK型」(機動戦士ガンダム 第08MS小隊)や「AEUイナクト」(機動戦士ガンダムOO)といった,面白い量産機の登場にも期待したい。
急降下で敵を翻弄する「ブーストダイブ」
2つ目の新システムとなるブーストダイブは,空中から急降下できるアクションだ。「EXTREME VS.」シリーズのトールギスIIIが同様の性能を持っていたことを思い出せる人も多いだろう。なお,ジャンプやブーストダッシュなどの空中機動時に消費する「ブーストゲージ」が必要となる。
ブーストダイブの特徴は,ブーストステップと同じくあらゆる直前の行動をキャンセルできる点。文字にすると地味だが,空中で急に軌道を変えたり,障害物の陰に急降下したりと,さまざまな立ち回りが可能になる。
機動戦士ガンダム VS.シリーズでは,相手の着地を狙い撃つのがセオリー。そして,ブーストゲージが尽きると「オーバーヒート」状態になり,大きな隙をさらしてしまう。空中でブーストゲージが尽きるとピンチとなるのだが,GUNDAM VERSUSではオーバーヒート時に機体にスパークが走るため,ほかのプレイヤーに悟られるようになった。
しかし,ブーストダイブによってオーバーヒートを起こす前に着地したり,障害物の陰に着地したりできる。冒頭に触れたとおり,GUNDAM VERSUSはコンシューマ向けに特化した独自の展開が予定されているが,「オーバーヒートの可視化」とブーストダイブはアーケードにも逆輸入してほしいシステムだと感じた。
再統合された「覚醒」システム
相手にダメージを与えると蓄積される「覚醒ゲージ」を消費して,自機をパワーアップさせる覚醒は,シリーズファンにはおなじみのシステムだ。操作は「射撃+格闘+ジャンプ」または[R3]ボタンとなっている。
アーケードで稼働中の「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス マキシブースト ON」には3種類の覚醒(EXバーストシステム)が存在するが,GUNDAM VERSUSでは「BRAZE GEAR(ブレイズギア)」「LIGHTNING GEAR(ライトニングギア)」の2種類から選択できる。
BRAZE GEARは短時間ながら格闘の追従性能が上昇し,一気に畳み掛ける瞬発型。一方,LIGHTNING GEARはロックオン距離が延長される持続型という違いがある。
さらにユニークな点が,覚醒すると僚機にも好影響を与えるところ。どちらのタイプも僚機のブーストゲージを回復し,LIGHTNING GEARの場合は弾数も回復する。追い詰められた僚機を助けるために,覚醒を発動するといった活用が考えられる。
もちろん,覚醒中に発動できる「覚醒技」も健在。ガンダムの「ラストシューティング」,ガンダムエクシアの「GNアーマー TYPE-E」といった覚醒技があり,派手な演出は必見だ。
現時点で完成度は高く,今後が楽しみでならない
チームバトルでのプレイフィールについては,機動戦士ガンダム VS.シリーズそのものであり,シンプルな操作で戦場をビュンビュンと駆け巡る爽快感は格別だ。ストライカーやブーストダイブを使えなくても,従来のシリーズ作品と同様に楽しめる。
そのうえで新システムを把握すれば,2on2バトルがより奥深くなるという印象だ。
グラフィックスの面でも,土埃が舞い,陽炎が揺らめき,火花が散るといったエフェクトが美しい。また,開発中にもかかわらず,ロード時間が非常に短かったことに驚いた。「このままアーリーアクセス版としてリリースしてほしい」と思ったほどだ。
GUNDAM VERSUSはコンシューマ向けに特化した展開を標榜しているということだが,1人用モードではなく,オンライン2on2バトルがさらに楽しく,奥深くなる新システムが披露されたのは意外だった。開発スタッフによれば,クローズドαテストの実施に際し,テスターの反応次第では新システムを白紙に戻すことも視野に入れていたそうだが,実際の評判は上々。αバージョンのシステムをベースに調整を続けていくとのこと。
今回,筆者も新要素を含めた2on2バトルの完成度を実感したので,今後の展開がとても楽しみでならない。
「GUNDAM VERSUS」ティザーサイト
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