プレイレポート
「大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-」第2話のインプレッションを掲載。演出やカメラワークの見直し,テンポやスピード感が大幅に改善【ネタバレ注意】
また,「大逆転裁判2」のプロデューサーを務める江城元秀氏への合同インタビューも行われたので,興味のある人はご一読を。
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なお,第2話のストーリーを紹介しているため,多少ネタバレにつながる部分がある。その点はご理解いただきたい。
「大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-」公式サイト
今回プレイしたのは,「大逆転裁判2」の第2話「吾輩と霧の夜の回想」。この話の被告となるのは,前作「大逆転裁判 −成歩堂龍ノ介の冒險−」の第4話で殺人容疑をかけられた夏目漱石である。
のちに文豪として数々の名作を世に送り出すことになる漱石だが,「大逆転裁判2」では英国に留学している一介の貧乏学生。そんな彼が主人公・成歩堂龍ノ介の弁護により,晴れて無罪放免……となったわずか2日後,また別の殺人容疑をかけられてしまった。
事件の被害者は,漱石と同じ下宿の1階に暮らす役者のウィリアム・ペテンシー。事件解決の手がかりとなる情報や証拠品を集める「探偵パート」では,龍ノ介に同行していたシャーロック・ホームズが,現場の状況から「ペテンシーが毒殺された」という推理を展開する。
ただ,その推理はところどころにおかしな点が見られるため,前作同様,龍ノ介が「共同推理」することによって,正しい推理へと導くのだ。
その後の「法廷パート」では,漱石を弁護する龍ノ介の前に強敵(検事)が立ちはだかる。こちらも前作に登場した“死神”ことバロック・バンジークス卿だ。
ここでは前作と同じく,証拠品や証言のムジュンを指摘して,6人の陪審員を説得する「陪審バトル」が繰り広げられる。とくに第2話に登場する陪審員は,前作の第4話における顔ぶれとほぼ同じ。前作をプレイしているニヤリとできるやり取りも楽しめる。
ゲームの基本的な進行は,従来の「逆転裁判」シリーズおよび前作「大逆転裁判」を踏襲している。探偵パートで集めた情報や証拠品をもとに,法廷パートで証言のムジュンを暴いて,被告の無罪を勝ち取るというものだ。
一方,「大逆転裁判2」で大きく変わったのは「プレイフィール」。とくに前作ではキャラクターのモーションをはじめ,演出面が過剰気味だったため,テンポやスピード感が損なわれるという意見が見られた。その点,「大逆転裁判2」では改善されているようで,モーションの多彩さはそのまま,極めて自然かつスムーズに進行できるように感じられた。
ちなみに,江城氏によると「ストーリー面においても,前作で回収されなかった伏線がすべて明らかになる」とのことだ。
ここからは江城氏への合同インタビューの模様を掲載する。「大逆転裁判2」から採用される新要素についても言及があったので,ぜひご覧いただきたい。
江城氏:
共同推理は前作で初めて採用したシステムですから,開発側も手探りでした。そのため,演出が冗長になってしまっていたんです。今回はそれを踏まえて,テンポを良くしつつカメラワークにメリハリを付けるといった改善を施しました。
──前作ではカットシーンにアニメーションを採用していましたが,今回はゲーム中のキャラクターモデルを使っているように見受けられました。
江城氏:
今回,カットシーンは可能な限り,ゲーム中に登場するものと同じキャラクターを使っています。また,キャラクターの演技にはモーションキャプチャーを採用しています。
──Bボタンを押し続けるとメッセージをスキップできますが,キャラクターのモーションも早送りするようになりましたね。
江城氏:
前作でもメッセージのスキップはできましたが,キャラクターのモーションが途中でカットされる形で切り替わっていたので,見た目が美しくなかったんです。そこで,今回は内部処理を速めることにより,滑らかに見えるように改善しました。
──前作から引き続き登場するキャラクターが多いようですが,やはり前作をプレイしたほうが楽しめますか。
江城氏:
「大逆転裁判2」から始めても,しっかりと楽しめるように作っています。でも,前作を知っているほうがより楽しめるのは確かですね。前作を遊んでいない方には「大逆転裁判1&2 限定版 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-」がおすすめです(笑)。
──第2話では前作と同じ陪審員でしたが,新たな陪審員はどのくらい登場するのでしょうか。
江城氏:
全体的には新しい陪審員が多いですね。第2話は漱石が一度無罪になってからの「また捕まってんの,アンタ!?」という天丼ネタをやりたかったので,同じ顔ぶれになっています。
──BGMが印象的でした。「大逆転裁判2」には新曲が収録されていますか。
江城氏:
もちろんあります。前作と同じ場所では,あえて同じ曲を使うという趣向もありますね。そうしないと,話のつながりがおかしくなってしまいますから。
──前作の「ランドストマガジン」のようなDLCを用意していますか。
江城氏:
今回,DLCの配信予定はありません。その代わり,数量限定特典として「遊べる! 大逆転物語 2本セット」を用意しました。今まさに巧(ディレクターの巧 舟氏)がシナリオを書いているところです。
今回の取材では,前作「大逆転裁判」のダイジェスト映像が公式サイトなどで順次配信される予定であることもアナウンスされた。6月9日より公開となるダイジェスト映像は全4話で構成されており,シナリオはゲーム本編と同じく巧氏が書き下ろし,ボイスも新たに収録したとのこと。今後,8月3日の発売日に向けて,新情報を続々公開していくそうなので続報に期待したい。
「大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-」公式サイト
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