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飯伏幸太選手&スーパー・ササダンゴ・マシン選手が激闘! 「【祝!復活】待っていてくれて本当にありがとう!ファイプロ復活祭!」をレポート
「FIRE PRO WRESTLING WORLD」公式サイト
飯伏幸太を生んだのはファイプロだった!
三部構成で行われたこのイベントは,冒頭からスーパー・ササダンゴ・マシン選手,飯伏幸太選手が登場。まずは多くのプロレスファンがそうであるように,2人にとっても思い出深いファイプロにまつわるエピソードが語られていった。
「僕ら言っていいことと悪いことの区別が付かないので」(ササダンゴ選手)というだけに,トークは危険領域をかすめる勢いで展開。自身のファイプロ歴については「(1989年発売の)初代からです」と言う飯伏選手に対し,「深夜のテレ朝で大仁田劇場が繰り広げられていた1999年の『ファイヤープロレスリングG』からです」と語るササダンゴ選手は,コア対ライトで対照的だ。
しかも飯伏選手は,得意技・シットダウン式ラストライドを決めたあとにするガッツポーズが,(平成維震軍の越中詩郎選手によく似た)真誠倒幕軍のサムライ・ジロー選手のサムライパワーボムに影響を受けてのものだと,オドロキの発言。
さらには,とっておきの必殺技・フェニックスプレックスも,ゲームからヒントを得ていたというのだから,ファイプロがあったから飯伏幸太という不世出の天才レスラーが生まれたと言っても過言ではないだろう。
「冴刃 明が飛び抜けて強かった」「クリティカルは気が抜けない」といったファイプロファンあるあるで盛り上がる中,2人がとくに思い出深いシリーズ作としてあげたのが,PlayStationのファイヤープロレスリングG。中でもプロレス大河ロマンを追体験できるストーリーモード「ファイティングロード」にハマったと語り,両社共に(新日本的な)VIEW JAPANルートを体験していたというから興味深い。ちなみにササダンゴ選手は,ケンカキックの使い手・バイオレンス河野が好きだったとか。
新日本プロレスの真夏の祭典「G1 CLIMAX」に,飯伏選手が出場することが発表された直後ということで,リアルプロレスの話題でもトークは盛り上がった。「期待されていなかったらどうしようという不安感はありました」と吐露する飯伏選手に,現在週1で楽しく合同練習を行っているというササダンゴ選手がエールを贈るも,直後に「(G1期間中は合同練習ができず)僕と石川(修司)さんはどうすればいいんだ」と頭を抱えるシーンも。最後はササダンゴ選手が,「G1はファイプロで(結果を)シミュレーションをして,試合は答え合わせだ!」と放談。笑いに包まれながら第一部を終えた。
ファイプロは日本の文化!
熱き思いが炸裂した開発者への質問コーナー
第二部では,FIRE PRO WRESTLING WORLDのともぞう総監督こと,ディレクターの松本朋幸氏が加わり,両選手からの質問に答える形で,新情報を明らかにしていった。
先に開催された4Gamer主催イベントでも語っていたが,なぜこの12年間,ファイプロの(家庭用)新作が発売されなかったかとの問いに松本氏は「売れなかったからです」とキッパリ解答。
ドル箱タイトルであったスーパーファミコン時代をピークに,プロレス人気の低迷にあわせ売上本数は減少。2005年発売の「ファイプロ・リターンズ」では4万本となり,「一時期は社内でファイプロの“ファ”の字も出せない空気だった」と松本氏は振り返る。海外では12〜3万本は売れていたそうだが,「でも,ファイプロって日本の文化じゃないですか」とファンが聞いたら感涙必至の心意気を松本氏は激白。そのための7年間にもおよぶ新作企画プレゼンの繰り返しであったという。
復活させるにあたってこだわったのは,「ファイプロがファイプロであること」(松本氏)。そのため,3Dグラフィックスが当たり前のこの時代に,あえて2D描画とゲーム性を選んだのだという。また,シリーズ初となるリアルタイムオンライン対戦について松本氏は,「ファイプロユーザーってみんな“俺が一番強い”と思ってるけど,上には上がいることを知らしめたい。世界に対して“やれんのか”と試してほしい」と熱弁。
松本氏の熱さに思わず「対戦がガチすぎると疲れませんか?」とササダンゴ選手が問いかけると,「そこはプロレスとして対戦する遊び方もある」と,なんでもありのガチ部屋と,あくまでプロレス道に則って技を競うプロレス部屋がオンラインに用意されることを説明。
また,従来どおりのロジック対戦も可能とのことなので,Steam Workshopでダウンロードしてきたレスラー同士を戦わせて夢のカードを楽しむこともできそうだ。
やはりレスラーとしては新たに収録される新技が気になるようで,「新技を追加する場合,どれくらいの期間で実装できるんですか?」とのササダンゴ選手の質問には「2週間ぐらいでできますよね?」と,開発を担当する田村季章氏を見つつ宣言。それをレスラー2人は「じゃあ(凶器として)MacBookで殴る技を入れてください」,「(ササダンゴ選手から開発委託を受けた)飯伏式リーマンショックは?」と,興味津々。
飯伏選手が「G1に向けて開発している技がある」とこぼすと,すかさずササダンゴ選手が「ゲームに先行収録しましょうよ!」と好アシスト。もし実現すれば,ファイプロが現実のプロレスに先んじる,画期的な仕掛けになるに違いない。……ていうか実現してほしい。すごく。
こちらもすでにお伝えしたように「いわゆる“なんちゃって”と呼ばれる実在のレスラーとよく似たキャラクター」(松本氏)は収録されていない本作。それは,デフォルトで収録されている選手を見たササダンゴ選手が思わず発した「あ,当たり障りのないヤツになってるぅー!」との言葉が的確に表しているだろう。
そうなった理由を松本氏は,「大人の事情」と前置きしつつも「実在の選手を育成するために団体も手間やお金をかけているのだから,それを横取りするのはよくない」と男気発言。その代わりにエディット機能がこれまでにないほどに強化されているのだという。「後ろ髪だけながい角刈りは再現できるの?」「モヒカンで渦巻き模様の髪型は?」と矢継ぎ早に質問を飛ばすササダンゴ選手に,松本氏は「再現できない人はいないです」と断言。「材料はいっぱいある。なのでみなさんで作ってほしい」とも語るように,Steam Workshopを介して,プレイヤー間で自作レスラーをやり取りすることが可能。まさに自分が思い描いた“ファイプロ・ワールド”が実現できるというワケだ。
後楽園ホールと錯覚するばかりの
熱い声援が飛び交った実演プレイ
第二部の終わりと第三部では,選手や来場者を交えてアーリーアクセス版の実演プレイが披露された。この日はぶっちゃけ飯伏選手目当ての女性来場者(ササダンゴ選手いわくそれはフェイクで,実はコアなファイプロマニア)が多く,きっと初めてファイプロを見るであろう人も多かったはず。
しかし,いざプレイがはじまれば,まるで本物のプロレス会場かのように,誰もが試合の展開に一喜一憂し,声援を送っていたのが実に印象的であった。ファイプロがいかにプロレスの試合というものを再現しているかの証拠にほかならないだろう。
ファイプロファンとして目に止まったのが,画面のアスペクト比が16:9になっている点。何気にシリーズ初であるため最初は違和感があったが,すぐに慣れて気にならなくなった。ほかには,毒霧やビッグファイヤーの表現がHD化によってキレイになっているあたりに次世代っぽさを感じつつも,基本はファイプロ・リターンズをベースとした“いつものヤツ”。長年待ち望んでいたファンなら,7月11日(ナナテンイチイチと発声)には,即2000円+税を投じても絶対に損はしないはずだ。
イベントの最後には「あっという間の3時間でした。PC版を買って遊ぼうと思います」(ササダンゴ選手),「やっぱりファイプロは楽しいですね。5個買います!」(飯伏選手)と,両選手ともに大満足な表情でコメント。松本氏にいたっては,まだまだ語り足りないし,口にはしていないだけでさらなる仕掛けを用意しているようなそぶりであったので,今後の展開からも目が離せなそうだ。
なお,欲しい新技といった要望は,Twitterにハッシュタグ「#ファイプロ」「#firepro」を付けて投稿すれば,開発スタッフが目にするとのことなので,バンバンと熱い声を届けよう。
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