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  • ハチノヨン
  • 発売日:2017/08/16
  • 価格:ダウンロード版:1620円(税込)
    パッケージ版:4320円(税込)
    コレクターズエディション:9504円(税込)
読者の評価
90
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UNDERTALE

UNDERTALE
公式サイト http://undertale.jp/
発売元・開発元
発売日 2017/08/16
価格 ダウンロード版:1620円(税込)
パッケージ版:4320円(税込)
コレクターズエディション:9504円(税込)
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このゲームの読者の評価
90
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  • サプライズの海で溺れ死ぬ(※注意。本作は完全なネタバレ無しにレビューすることは不可能です。) 90
    良い点
    ・サプライズに次ぐサプライズ

    本作の優れた要素はとにかくそのサプライズの多さに尽きるだろう。ゲームシステム、世界観、キャラクター、ありとあらゆるところにサプライズが仕込まれている。ここまでサプライズにこだわったゲームは他にはないだだろう。(あえてあげるならばニーアが近いかもしれない)

    ・独特のシステム

    最初のサプライズはその独特のゲームシステムである。なんとRPGのバトルシステムは、シューティングの弾よけなのである。しかし驚くのはまだ早い。驚くべきことに、ほとんどすべての敵キャラクターは、そのキャラクター独特の弾幕を撃ってくるのである。弾幕というバリエーションを増やしやすいシステムを使っているとはいえ、ここまで敵の攻撃パターンが豊富なゲームは他にはありえない。

    さらに、会話によって敵の行動をコントロールしたり、多くの場合に戦闘を回避できるというシステムも搭載されている。上記の「多くの場合に」というのは伊達ではなく、ボス級の敵も含めてほぼ全部の敵の敵との戦闘を回避することが可能である。逆に言えば、ほとんど全部の敵は倒せるということでもあり、一見手も足も出ないほど強力な敵であっても、必ず倒すことが可能である。

    ・独特の世界観

    そして次に驚かされるのは独特の世界観である。本作の世界観では、モンスターは人間との戦争に敗北した力なき種族であり、人間はモンスターに対して圧倒的な戦闘力を有しています。したがって、本作の主人公が人間の子供(たぶん・・・)であるにもかかわらず、モンスターにとっては恐怖と畏敬の象徴となっています。

    この独特な設定から、本作の極めて特徴的な雰囲気が生み出されています。ほとんどのモンスターは人間である主人公を警戒しており、友好的に接して懐柔しようとするもの、過剰に親切にしてご機嫌を取ろうとするもの、主人公の監視を怠らないもの、関わり合いにならないようにしようとするもの、奇策によって主人公を惑わそうとするもの、主人公を利用しようとするもの、主人公を早く殺してしまおうとするもの、そして、本当に素直に主人公を慕うもの、と、それぞれに様々な反応を見せます。

    一見ほのぼのとした世界であるように見えて、その裏ではそれぞれのモンスターの思惑が複雑に絡みあっており、モンスター達は主人公に対して極めて複雑な感情を持っています。それにも関わらず、表面上はそのような殺伐とした雰囲気は感じられないようになっており、簡単には説明の出来ない極めて独特の雰囲気を生み出しています。

    ・独特のキャラクター

    そのような世界観から生まれるキャラクター達は、いずれも強烈な個性をはなつ、ひとクセもふたクセもさんクセもあるやつらばかりとなっており、プレイヤーに強烈な印象を残します。

    本作の世界ではそこらへんでエンカウントするザコ敵ですら、強烈な個性を与えられており、印象に残らないキャラクターというのはほとんどいません。メインキャラクター達はいずれも極めて鮮烈な登場の仕方をし、それぞれに異なる思想信条を持っており、主人公との関わり方もそれぞれに全く異なります。

    ・考察しがいのある謎に満ちたストーリー

    本作には実に様々な伏線が仕掛けられており、その回収のバランスも理想的となっており、考察好きにはたまらない一品となっています。序盤も序盤(というかゲーム開始前)から強烈な伏線が仕掛けられている他、ゲーム中にも多種多様な伏線が仕掛けられています。

    それらの伏線のほとんどは、ゲームをコンプリートすると回収されるようになっており、投げっぱなしではありません。それでいて、全ての伏線を完全に回収してしまうことはなく、考察しがいのあるとても大きな伏線をしっかり残していくという絶妙なまでの手際の良さも見せています。

    ・独特のエンディング

    エンディングについて詳しく語ることは避けるものの、普通で無難なエンディングというのは1つもなく、いずれのエンディングも驚きとサプライズに満ちたものであり、プレイヤーを十分に満足させてくれるものとなっています。

    ・仕込まれた異常なまでの小ネタ

    本作に仕込まれた小ネタの数は尋常ではありません。あらゆるところに様々な仕掛けが用意されており、プレイヤーを楽しませてくれます。

    また、敵を殺すのか見逃すのかプレイヤーが選択できるという性質上、プレイヤーの選択によって生存しているキャラクターが変わってくるのですが、このことによる残されたキャラクターのセリフはとても細かいところまできっちり変化するようになっています。ゲームではありがちな「Aキャラを親しいBキャラを殺したことをAキャラは知っているはずなのに、Aキャラが相変わらず主人公に親しげに話しかけてくる」といったことはありません。

    ・キャラクターの個性が際立つドット絵

    本作のグラフィックはドット絵であり、しかもほとんど白黒というとても独特なドット絵となっています。しかし、キャラクターのドット絵はいずれも極めてクオリティが高く、各キャラクターの個性を見事に表現しきっています。

    ・過去の名作ゲームへのリスペクト

    上記の小ネタの多くに過去の名作ゲームへのリスペクトが仕込まれており、ゲーマーであればあるほど嬉しい要素となるでしょう。

    ・聴き応えのあるBGM

    本作のBGMはいずれも名曲揃いとなっています。

    ・第3ルートラスボス戦

    詳細は省きますが、第3ルートラスボス戦は、敵キャラクター、シチュエーション、雰囲気、戦闘システム、難易度、決着の付き方、戦闘後の顛末、など、あらゆる点で、ゲーム史上に残るラスボス戦であると言って良いでしょう。
    悪い点
    ・メタすぎる

    例によって詳細は省きますが、本作では、一部のキャラクターがもつ能力はあまりにも強力であり、今どきのファンタジー作品であれば封印してしまうようなチート能力が見受けられます。とくに後から振り返ってみると、そんなことができるんだったらアレはなんだったのかと思ってしまうようなところがあります。

    さらに、例によって詳細は省きますが、それらのチート能力を強引にでも押さえつけるために、メタ要素が過剰に使われており、これほど作り込まれた世界であるにも関わらず、プレイして謎が解明されればされるほど、ウソっぽく見えてくるようになってしまっています。最終的には、結局そういうことなら全部どうでもいいじゃないかと思ってしまうような展開が待ち受けています。

    ・あまりにもバリエーションに富みすぎている

    本作では非常に数多くのサプライズが用意されており、その中には、ゲームシステムそのものを変更したり、それまでもゲームバランスを無意味にしてしまうようなものも含まれています。僕はこれを非常に楽しめました。

    しかし、人によっては、毎回毎回ぜんぜん違うミニゲームを強制的にあそばされていると感じてしまうようなものでもあります。端的に言えば、単純作業の繰り返しを楽しいと思えるタイプの人には、本作はまったくもって向いていません。

    ・人によってはかなりの不快感を感じるであろうストーリーの全貌

    例によって詳細は省きますが、最終的には、まあ要するに全部お前らのせいなんだっていう、なんともスッキリしない結論にたどり着くことになります。この世界に素直に感情移入できるタイプの人ほど、強い不快感を感じることになるでしょう。そしてなんとも困ったことに、本作は世界の作り込みが凄まじく、感情移入しやすいのです・・・。

    ちなみに僕はそれはそれとして楽しめる派です。第3ルートは周回し、第3ルートラスボス前で止めています。いつでもラスボスと戦えるように。あれ、これってラスボスの願い叶っちゃってるのかな?

    ・不親切なUI

    インディーズのレトロ風ゲームであることを考慮しても、本作のUIはいささか不親切です。ゲーム性やストーリーに強く関わりがあるわけでもなく、単純にファミコン時代のUIから抜けきれていないだけです。

    ・キャラクター以外のドット絵は雑

    キャラクターのドット絵のクオリティはとても高いのですが、それ以外は微妙なクオリティです。いささか記号化されすぎていて、雰囲気や質感を伝えきれていません。






    総評
    本作はMOTHERとの関連性をよく指摘されますが、実際のところは、RPGというよりも、アドベンチャー、それも日本のアドベンチャーゲームに近いです。雫、痕に端を発し、月姫で開花し、Fateで熟成され、ダンガンロンパで爆発した、アドベンチャーゲームの系譜に含まれると感じています。

    何より素晴らしいのは、これほどまでに作り込まれた世界でありながら、終始一貫性が感じられることでしょう。サプライズの多さ、伏線の多さ、にもかかわらず、基本的な骨組み、主人公の行動の一貫性は常にブレることがないため、他のゲームだったなら超展開と感じるような展開が出てきても、そう感じることがありません。

    もったいないと感じるのは、最終的にメタ要素によって全部コネコネされてしまって、後にはなにも残らないという点です。考察しがいのある要素がいろいろあるのに、あいつがああしてこうすればどうせこうなるだろ、っていう感じになってしまいます。

    とにかく異常なまでのサプライズが仕込まれており、単調だと感じる暇がまったくないゲームです。プレイ中はつねに驚くような演出ばかりが待ち受けており、画面の雰囲気からは想像もつかない展開が待ち受けています。したがって、画面の雰囲気に惹かれたという人にはあまりおすすめではありません。本作よりはそれこそMOTHER2をやったほうがいいでしょう。サプライズの海で溺れ死にたい人にこそおすすめしたい一品です。
    プレイ時間
    20〜40時間
    グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム
    3 5 4 5 5
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