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【PR】アクトレスの撮影が隊長の新たなタスクに。「アリス・ギア・アイギス」の大型アップデート&開発者インタビューを掲載
本作は,キャラクター監修・キャラクターデザイナーの島田フミカネ氏や,さまざまなアニメ作品でメカニックデザインを担当する海老川
兼武氏,柳瀬敬之氏など,いわゆる“メカ×美少女”の先駆者的存在として知られるスタッフが集結したタイトル。アクトレスと呼ばれる可愛らしい少女達に目を奪われるのはもちろんだが,アクションシューティングとして高いレベルのゲーム性を実現しているのも見どころだ。
今回4Gamerは,1月22日に1周年を迎えた本作に追加される新要素を,事前に体験する機会を得られた。本稿では,アップデートの内容を紹介しつつ,後半では開発会社であるピラミッドの主要スタッフへのインタビューをお届けする。
「アリス・ギア・アイギス」公式サイト
まずは,新要素について項目別に紹介していこう。
●イベント「あんなのクイズでぴょん!ぴょん!」
最初に体験できたのは,2月20日にスタートしたイベント「あんなのクイズでぴょん!ぴょん!」。イベントのストーリーはニュースキャスターとしてお馴染みの宇佐元杏奈(うさもと あんな)のナビゲーションのもとで,チームを作りクイズに挑戦していくことで進んでいく。
アドベンチャーパートでは,兼志谷シタラ(かねしや したら)とバージニア・グリンベレーが番組のアシスタントして登場し,新作のバニー衣装を披露してくれる。そして,イベント報酬はもちろんバニー衣装である(いいね!)。
遊び方はシンプルで,クイズに挑戦し,ストーリーを開放していくという流れになっている。クイズに不正解だとプレイヤーのライフが減少するので,ライフが0にならないよう規定の問題数をクリアしなければならない。
クイズの内容はまさに「テレビのクイズ番組」そのもので,クエストごとに設定されたジャンルに合ったクイズが出題される。とくにゲーム内の世界観とも関係ないガチクイズなので,これから初めてゲームに触れる人でも問題なく楽しめるはずだ。
クイズゲーム部分もかなり作り込まれており,非常に本格的な仕上がり……というか,イベント専用にクイズゲームのシステムが新規に組み上げられていた。1つのクエストに割り当てられている問題も相当な数が用意されているようで,複数回同じクエストを周回してみても,同じ問題が出題される気配がまるでない。これならば,周回を重ねるのも苦にならないだろう。
あまりに凝っているために忘れがちになるが,クイズは3月18日までの期間限定イベントだ。それまでに目一杯楽しんでおこう。
●新システム「新アクセサリーシステム」
今回のアップデートでアクセサリーに関するシステムに大きく手が加えられ,今までは最大2個しか装備できなかったアクセサリーの装備枠がコスト制へと変更された。コスト上限は12コストで,3個以上のアクセサリーを装備することも可能。以前と比較すると大幅に自由度が増している。
これらの数値は全キャラクターで統一された仕様で,コストを開放するために何らかのアクションを取る必要はない。また,コスト設定とアクセサリーの出自やレアリティは無関係のようで,単純にテクスチャサイズや処理負荷などに依存している。
注目ポイントは,メガネや指輪,イヤリングといった小さめのアクセサリーだ。今までは見た目の大小に関わらず1枠を専有していたが,これらを気軽に組み合わせられるようになった点は大きい。アップデート後には手持ちのアクセサリーを確認しつつ,お気に入りのアクトレスの外見をカスタムしてみよう。
●実験的機能「バトル中カメラモード」
「アリス・ギア・アイギス」の設定項目には「実験的機能」と呼ばれるものが存在し,その中には文字どおり“実験的”な便利機能が詰め込まれている。
今回はそんな実験機能の1つとして,バトル中に画面を静止して自由にカメラを動かせる「バトル中カメラモード」が実装された。実験機能は実装段階ではOFF状態になっているので,利用したい人はオプションから「バトル中カメラモード」をONに変更しておこう。
設定変更後,バトル中にメニューアイコンをタップすると,画面の左上にカメラ型のアイコンが表示される。この状態で画面を操作すると,360度自由にカメラを動かせる。ただし,カットイン演出中は画面を止められないのでご留意を。
射撃時にちょっとカメラをズラしてみたり,カメラを寄せて肩越しに敵を見据えてみたり,逆に敵側からアクトレス側に視線を合わせてみたりすると,かなり迫力のある絵が撮影できる。アクセサリーや武装を交換しながら,いろいろな構図を試してみよう。
さて360度自由自在となれば,やはり“アレ”を試すしかあるまい。ということで,さっそくスカート系のコスチュームに変更し,白かったり黒かったりするアレの撮影を敢行した(同行したyusukeが撮れとうるさかった)。
しかし,なんということだろうか。カメラが仰角30度ほどに達したところで,突如として画面に黒いノイズが走る。ノイズはキッチリとアレを覆い隠し,4Gamer調査班は撮影を断念せざるを得なかった。真下から覗いても一切見えません。
■実験的機能の設定方法
トップ画面から「メニュー」を選び,続いて右下の「オプション」を選択する。するとさまざまな項目が表示されるので,画面を下へとスクロールしていこう。設定項目の中の「その他」の上部に,灰色の文字で格納状態になっている「実験的機能」の項目をタップすることで設定可能となる。
ちなみに実験的機能はあくまでも実験的な機能や仮機能なので,今後変更される可能があるとのことだ。
また,今回のアップデートで追加されたバトル中カメラモード以外にも,環境次第では非常にゲームが快適になる機能も存在する。バトル中の入力漏れ軽減や,セミオートとマニュアル操作の統合など,気になる人はそちらも試してみよう。
自由な発想から続々生まれる新機能
開発/運営元ピラミッドのキーマンにインタビュー
ここからは,開発/運営会社ピラミッドの代表取締役社長であり,「アリスギア」プロデューサー/開発ディレクターでもある柏木准一氏と,運営ディレクターの加賀 純氏へのインタビューをお届けしていく。アップデートで追加された各機能の開発の裏側に加えて,今後の開発の方針についても聞けたので,ぜひ読み進めてほしい。
柏木准一氏 |
加賀 純氏 |
4Gamer:
少し遅れてしまって恐縮ですが,サービス開始から一周年おめでとうございます。
柏木准一氏(以下,柏木氏):
ありがとうございます。ちょうど一周年イベントが落ち着いたところで大きなアップデートを入れるという,なんともちぐはぐな流れで恐縮ですが……。
加賀 純氏(以下,加賀氏):
普通に考えたら順序が逆ですよね。
4Gamer:
とはいえ,一周年の際にもアクトレスの追加や“10大ニュース”など,しっかりと動きがあったじゃないですか。その直後にこれだけ大きなアップデートを用意しているとは思いませんでした。もともと,どういった計画で活動されていたのですか?
柏木氏:
一周年とは別に長期計画で開発していた内容が重なってしまって,重大ニュースの発表とは異なった実装になってしまいました。本来であれば一周年に合わせて機能の発表などができれば良かったのですが,機能的に間に合ったので,出すことになりました。そもそも一周年の予定もいろいろズレておりましたので,そこに関してもお叱りの声などもいただきました。
加賀氏:
もちろんイベント自体は記念日に用意していたのですが,アップデートはそこから一週間ほど外れてしまいましたからね。やはり期待されていたユーザーさんも多かったので,タイミングがズレてしまったことで不安感を与えてしまったのかもしれません。
柏木氏:
で,2月に実装できる機能をまとめていたら「これは頑張った内容なのでは?」と気づいてしまったんですね。この内容ならしっかりとアピールしたいと考えて,メディアの皆さんに機会をいただいたというワケです。
4Gamer:
今回のようなアップデートでの機能開発は,積極的に行われているのでしょうか。
柏木氏:
そうですね。ウチ(ピラミッド)はゲーム開発が長いプログラマーの多い会社なので,頑張っちゃう人達が多いんですよ。その中で出来上がった“おもしろ機能”的なものを定期的に実装しているんですが,今回はとくに大きな機能追加になっています。
4Gamer:
それらの内容も含め,2月20日のアップデート内容についてお聞かせいただきたいです。まずは,イベント「あんなのクイズでぴょん!ぴょん!」ですが,あまりの作り込みに驚きました。どういった経緯から,今回のイベントを企画されたのですか?
去年の今頃に「杏奈のやって★トライ」というテレビ番組風のイベントをやっていて(関連記事),それに続く形式のイベントをやってみよう,というのがコトの始まりですね。
スタッフ内で前回の後半「杏奈のえらんで★トライ」はなんちゃってバラエティクイズ番組だったので,「今回はちゃんとしたクイズ番組にしよう」と企画を定め,ちゃんと作っていたらいつの間にか本格的なクイズになってしまいました。
4Gamer:
まさか,あそこまでガチのクイズが出てくるとは思いませんでした。問題の内容もさることながら,1つのクエストに割り当てられている問題数も相当ですよね。これは,内部ですべて制作されているのですか?
柏木氏:
せっかくちゃんとしたクイズゲームを作るのであれば,UIやゲームとしての演出面はもちろん,問題もしっかりとしたモノを用意したいじゃないですか。とはいえ,自分たちで問題を作るとなると,いろいろと扱いが難しい部分も出てきてしまう。
そこで今回は,クイズの問題制作を請け負う“クイズ屋さん”にご連絡をして,問題提供をいただいています。ゲーム内では「問題提供」という形でクレジットを入れさせていただきました。
4Gamer:
内部的には何問くらい用意されているんですか?
加賀氏:
制作会社さんのライブラリには30万問くらいあったんですが……。全部入れるわけにもいかないので,その中から約5000問をチョイスして入れています。
4Gamer:
プレイ時は「本当にテレビ番組で使われるような内容だな」と思っていたんですが,本当にプロの方が制作されていたんですね。5000問もあれば,期間中はどれだけ周回しても新鮮に楽しめそうです。
加賀氏:
難度に関しては,リリースに向けて最終調整中です。本日プレイいただいたものだとやはり難しすぎるという声が社内でも多くあがっておりましたので。そのあたりは,プレイしてみてのお楽しみということで。
(※編注:事前プレイとインタビューは2月15日に実施しています)
4Gamer:
これって,期間限定のイベントですよね。なんというか,終わってしまうのがもったいなく感じてしまいます。何らかの形で,終わったあともプレイできる可能性などは検討されていますか?
柏木氏:
そうですね。今回のイベントが好評をいただければ,クイズシステムを改良しつつ使っていくこともできると思いますよ。ただ,現状は期間限定イベントという形になります。
4Gamer:
今回はシタラとバージニアがフィーチャーされ,バニー衣装が追加されました。モーションから何から非常に素晴らしいものでしたが,こちらについてはいかがでしょう。
柏木氏:
一年前の番組型イベント(杏奈のやって★トライ)では,シタラとバージニアがアシスタントになる予定だったのに,それが実現しなかったというシナリオ描写があったんです。それを補完する意味でも,一年経った同系のイベントで(シタラとバージニアに)衣装を着せてあげよう,というのがコンセプトになっています。
4Gamer:
音楽や効果音なども非常に凝っていましたが,もしかして専用に収録されていたり……?
柏木氏:
はい,「ZUNTATA」さんにお願いしてジングルや曲を書き下ろしてもらいました。ライフが厳しくなると曲が変わるので,そのあたりにも注目していただければと。ちなみに,タイトルコールも一緒に作っていただいて,伝統を感じるコールもぜひとお願いしました!
4Gamer:
なんというか,期間限定のイベントって普通はここまでやらないですよね。もちろんユーザー的には嬉しいのですが,何がどうしてここまで豪華になったんでしょうか。
柏木氏:
「今回はクイズをやります」と決まった直後から,すぐに理想のクイズゲームの設計を始め,それを実装してしまったという形です。本編や新キャラ追加の作業も並行して進めているので,シナリオライターやスクリプターの方にとってカロリーの少ないように,クイズという形式を選んだハズなんですけど,結局シナリオライターさんがノリノリでお話を書いてしまい,誰も楽になりませんでした(笑)。
4Gamer:
続いては,アクセサリーのシステム変更について聞いていきたいと思います。まずシンプルに,なぜ今回の調整を行ったのでしょうか。
加賀氏:
ユーザーさんからの要望を受けて,というのが一番大きな理由です。ハッキリと実装を企図したタイミングとしては,アニバーサリーリングの実装タイミング(2018年7月)だったと思います。
装備制限が個数基準だと,見た目への影響が少ないアクセサリーも枠を食ってしまうので,「記念にアニバーサリーリングを装備したいけど,見た目の制限が厳しい」という意見が続出したんです。
柏木氏:
それでプログラマーに話しをしたら「だから最初に,あとからの変更は大変だと説明したじゃないですか」と怒られました(笑)。
4Gamer:
仕様を構築する側としては,一度作ったシステムを運用中に変更するのは大仕事でしょうね。
柏木氏:
それでもデザイナーやプランナーも粘り強く調整を重ねてくれて,内部のデータ構造を新システム用に修正しつつ,ようやく実装となりました。半年くらい前から手を付け始めて,最終的に形になったのは一周年付近くらいのタイミングですから,出来上がったのはわりと最近ですね。
4Gamer:
今までは2個までだったアクセサリーが,リニューアルでコスト制になりましたよね。レアリティなどの区分けもないようですが,どういった基準でコストを分けているのでしょうか。
柏木氏:
3Dモデルにおいて,一番メモリを食うのがテクスチャなんですよ。だから,テクスチャサイズが大きいものや,アニメーションが仕込まれているものは高コストに設定されています。言ってみれば,ハードウェア上の制限を鑑みたうえで,最大限のカスタマイズができる仕組みを構築しました。
4Gamer:
ということは,アクセサリーのコスト上限は最初から完全に開放されているのですか?
加賀氏:
もちろん,全キャラ一律で12です。コストを低くしておき開放するのにお金がかかるといった仕組みや,キャラのレアリティと絡めるという案も検討だけはしましたが……。
柏木氏:
それを商売にしてしまうと,いま遊んでくださっているユーザーさんは大きなストレスに感じてしまうだろうと思い,かなり初期段階から「無し」という結論で進めていました。目先の利益以上のものを失うことになるんじゃないかなと。
4Gamer:
一年間遊び続けてきたユーザーにとって,これほど嬉しい言葉もないでしょう。では,そんな新要素を実装するにあたって,とくに大変だった点があれば教えてください。
加賀氏:
とにかく数の暴力ですね……。アクセサリーは現状でも相当な数があって,同じアクセサリーでも装備するキャラによって内部データが違うので,それを全部新システム用に対応を進めつつ,旧システム上でもイベント用アクセサリーをどんどん足していかないといけないわけなので,実は全セクション,かなり苦労していました。ぱっと見では大して変わっていないのですけど(笑)。
柏木氏:
確かに数は多かったですね。トータル1000以上はあったと思います。島田フミカネさんのデザインを3Dで再現するために,キャラクターごとにかなり細かくモデルを調整をしているんです。だから,同じアクセサリーを装着してしまうと,見た目に不具合が起きてしまうんですね。同じ名前のアクセサリーでも5個くらいのモデルが用意されている場合もあります。
加賀氏:
頭にチョコンと載せるタイプのものであれば,ちょっとした位置調整で済んだりするんですけどね。身につけるアイテムになると,細かな調整は必須です。同じリボンでも,キャラクターによっては髪への干渉具合が異なりますので,デザイナーとプランナーが全部目視して調整しています。
4Gamer:
最後にカメラモードについてのお話になります。現状では実験機能としての実装ということですが,こちらはどんな流れで実装に至ったのでしょうか。
柏木氏:
やはり「かっこいいスクリーンショットを撮りたい」という要望に応えるため,というのが一番ですね。より楽しく自由に撮影が楽しめる機能を作ろうと。
これはデザイナーとプログラマーが話し合いながら作った機能で,最初はもう少し煮詰めてから実装する案もあったのですが,現状では基本機能だけ作った状態での実装になっています。
4Gamer:
というと?
加賀氏:
いろいろと機能を付け足してから出すことも可能なのですが,今回に関しては新鮮さが大切だと思っていて。まずは「これだけでも面白いから,まず遊んでみて」という感覚で実装しました。ユーザーさんの反応を見つつ,今後の舵取りを考えようかと思っています。
4Gamer:
ということは,カメラモードを利用したスクリーンショットの撮影が受け入れられて,新たな機能に関する要望が集まれば,今後の機能拡張が実現される可能性もあるということでしょうか。
加賀氏:
そうですね。ぜひ遊んでみて,ご感想などいただければと思います。
4Gamer:
現状のカメラモードは基本機能だけ,とのことでしたが。実装に至らなかったまでも,開発にあたって案が挙がっていた機能などがあれば教えてください。
加賀氏:
案だけならたくさんありますよ…本当に案だけですが,画像を撮影してSNSに投稿したいとか,撮影時にコマ送りをしてベストショットを探したいとか,フィルターやフレーム,スタンプを付けて加工したいなどなど,夢は無限に広がります(笑)。
柏木氏:
こんな具合で作り続けているとキリがないので。まずはユーザーさんが触れられる形のモノをお出ししようということで,速度感を重視した形式でのリリースになったわけです。
4Gamer:
あ,そういえば。「実験機能だしワンチャンあるだろ」と思いつつカメラを下方向に回してみたら,しっかりノイズが“アレ”を隠していましたね。バトル中でもあの機能が動くとは……。
柏木氏:
アレに関しては,カメラの位置から視線を飛ばし,特定の要素にヒットするとノイズが走るといった仕組みになってます。担当スタッフも力を入れて新しいシェーダを用意しており,通常時とは演出を変えているのもミソだと思います。
加賀氏:
ハンガー画面はバーチャル空間だけど,バトル中は生身の人間が戦っているという設定なので,同じエフェクトは変だよなと。そういうワケで,新しい演出を導入することになりました。
4Gamer:
SNSなどでは「エディット画面のガードには抜け道がある」と若干話題になりましたが……。そのあたり,こそっと教えていただけますか?
柏木氏:
いや,基本的にはそういうことが無いように作っているので,アレが見えてしまうのは本当に想定外なんです。「仕込んでるの?」みたいに言われることもあるんですが,とくに仕込みはありません(笑)。
4Gamer:
単なるアイデアに留まらず,キチッと必要な部分は盛り込まれているのは流石というべきでしょうか。この速度感と製品としての完成度のバランスを保つのは,なかなか難しいんじゃないかと思います。
柏木氏:
たぶん,かなりギリギリのバランスだと思います。実際,作って実装可能段階まで行ったけど(クオリティ的に)お客さんには出せないな,と判断した機能はいっぱいあるんです。「作ってすぐ出している」的なことを言いましたが,見せられるクオリティに達していないものは出していません。
4Gamer:
そもそも“実験的機能”という概念自体が,どこかPCゲームっぽいといいますか,あまりスマートフォン向けのゲームでは見かけない施策ですよね。
柏木氏:
プログラマー主導で作った機能は挑戦的なものが多いんですよ。でも,便利な機能があればどんどん実装していきたい。実験機能という形式を導入することで,それを実装可能にしているイメージです。
4Gamer:
良い意味でスマホゲーらしくないと言いますか,とてもライブ感があって良いですね。今までは,どんな機能が制作されてきたのでしょうか。
柏木氏:
現在実装されているものでは,バトルボタンの反応速度上昇とか,スタート画面の音量調節とか,システムに根付いた部分から小さな変更までさまざまです。そういった動きは積極的にやっているので,プログラマー的にはすごく楽しい現場なんじゃないかなと。その“楽しさ”がにじみ出てきてしまったのが,実験的機能の内実ですね。
4Gamer:
せっかくの機会ですので,今後についての話も聞ければと思います。一周年を迎えたあとの方針や目標など,現時点で教えていただけることはありますか?
柏木氏:
ゲームとしてのバリューをもう少し増やしたいというのが目標の1つです。クイズがその一例になるかと言われれば少し微妙なのですが,「アリス・ギア・アイギス」というコンテンツが持つ遊びの幅をもうちょっと拡張したいなと。
また,去年の1年間は調査任務を中心に遊んでいただいたのですが,そろそろ新しい遊びがほしい頃だと思います。何らかの新要素を導入するために,今動いているところですね。
4Gamer:
イベントや機能面以外にも,いろいろと内部的には制作が進んでいるんですね。
柏木氏:
そうですね。内部の制作に関しては比較的順調です。敵キャラのバリエーションなどに関しても制作が進んでいて,これに関しては早いうちにユーザーさんにもお見せできる形になるかと。
4Gamer:
初期の頃から機能も大幅に拡張され,管理運用も大変になってきた頃だと思いますが,人員の拡張などは行われましたか? また,それによって変化を感じたことなどがあれば,お聞かせください。
柏木氏:
多少は人員の拡張も行いましたが,それほど大規模な変化があったということはありません。いつの間にか一年が経ってしまったというか。
4Gamer:
何を開発するにせよ,ゲームの面白さを最優先に開発されているということをひしひしと感じます。いわゆる流行に乗るような短期的なコラボに頼ることもなく,ピラミッドさんは面白さを制作側から主導している印象があるので,この熱量を内部的な入れ替わりもある運営業務において一年間維持するのは,中々大変だろうなと。
柏木氏:
シナリオの人であったり,一部のセクションの作業量が増大しているのはおっしゃるとおりです。それに応じて徐々に人は増えているのですが,根本部分の「面白いものを作る」というスジは変わっていません。
むしろ(人員が増えて)開発にエネルギーを回せるようになったぶんカロリーが高い開発が可能になってきて,大変そうだけど,開発陣は楽しそうですね。
4Gamer:
ゲーム全体で言えば,メカと美少女という組み合わせは流行の中心とは言えませんが,確実にコアなファンが根付いているジャンルであるのは間違いないでしょう。そんな作品の開発姿勢としては,とても正しい姿勢だと思います。
柏木氏:
島田さんや海老川さん,柳瀬さんをお招きしつつ「新しいコンテンツ,IPを作り上げましょう」というのがことの始まりですからね。あまり類似性のあるモノを作っても仕方ないので,最初から流行を追いかけるという考えはありませんでした。
ゲームシステムに関しても,昔ながらの3Dシューティングゲームをスマートフォン向けに落とし込むのが着想のスタート地点ですし,ソーシャル的な要素とはとくに関係がないんですよ。
加賀氏:
とはいえ,もちろんユーザーさんの声を聞いていないワケではありません。自分たちで面白いモノを作るという姿勢は貫いていきますが,あくまで楽しむ主体はユーザーさんですから。いただいたご意見は,しっかり精査して,できるものから反映していきますよ。
柏木氏:
商業的な意味だけでなく,僕らは常に「一番身近なゲームプラットフォーム」でゲームを作りたいと思っていて,それはやっぱりスマートフォンなんですよ。
リビングのテレビの前に座って据え置きハードを起動するのは,どうしても時間とエネルギーが要る。そんな中で,手元で簡単に遊べるアクションゲームを作れるとすれば,それは僕らが遊んでほしかったゲームなんですね。そうした根本部分の考え方がブレない限り,僕らは大丈夫じゃないかなと思っています。
4Gamer:
では最後に,二周年に向けた目標と,4Gamer読者に向けてのメッセージをいただき,インタビューを締めくくりたいと思います。
柏木氏:
今でも多くのユーザーさんにお楽しみいただいていますが「もっと色んな楽しみ方」を提供できるよう,今後はいろいろなコンテンツを仕込んでいく予定です。
「アリス・ギア・アイギス」はゲーマーに向けた片手で簡単に遊べるアクションシューティングという独特なスタイルで頑張っています。この記事を読んで気になった人は,ぜひ遊んでいただきたいですね。
加賀氏:
4Gamerさんの読者さんは,まさに「アリス・ギア・アイギス」のメインターゲットです。まだ触れたことがないという方は,ぜひお使いのスマホで触れてみてください!
4Gamer:
ありがとうございました。
「アリス・ギア・アイギス」公式サイト
※画像は開発中のものも含みます。
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