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[GDC 2019]魔法の筆が美しい絵を描き,メロディも奏でる。「Concrete Genie」のコンポーザーが語った音楽制作
「Concrete Genie」は,寂れた漁村に生まれ育った少年アッシュの物語を描くアクションアドベンチャー。絵を描くことが好きな心優しいアッシュだが,そこにつけこまれてか,ほかの子供にいじめられている。そんな彼は,あるとき不思議な筆を手に入れ,その力によって町に活気を取り戻すための冒険に出ることになる。
独特のシステムとなっているのが,壁に絵を描くことで不思議な力が生まれる魔法の筆だ。草木や花,そして「かいぶつ」などを描いて,行けなかった場所に移動したり,追いかけてくるいじめっ子を追い返したりできる。そしてこの筆は,暗く荒んでしまった町に活気を呼び戻す奇跡の力を持つという。
本作の特徴として,カラフルなグラフィックスや自由度の高い操作性,そして音楽がある。魔法の筆で絵を描くと,筆使いに合わせてさまざまなメロディが流れるのだ。
本作独特の世界観に深い関心を抱いたというSamuel Marshall氏は,AAAタイトルからインディーズまで,さまざまな作品の楽曲制作に携わってきた人物だが,そんな氏であっても,40分にわたる楽曲がボツになるなど,本作の楽曲制作ではかなり苦悩したという。
迷いながらたどり着いたのは,ゲームの3つの柱となっている部分。1つ目は「幼年期」。遊び心や無邪気さ,創造性への喜びだ。2つ目は,アッシュが迎えることになるであろう,いじめ,成長とそれへの葛藤といった「立ち向かうもの」。そして3つ目は,魔法の筆を振るって描く絵とそれによって起こる奇跡と不思議な異世界という「魔法」だ。それらに立ち返ることによって,ゲーム内の楽曲や筆使いとリンクしたメロディが流れる「The musical brush chime system」が生まれたそうだ。
また,ゲーム作品における「静寂」の重要性も語られた。常日頃から音楽をループさせる必要性について考えているというSamuel Marshall氏は,「静寂があるからこそ,次にどのような展開で音楽が鳴るかという期待が生まれ,音楽が大きな力を持てるようになる。静寂は作品を構成するうえでの選択です」と話した。
「アッシュと魔法の筆」公式サイト
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