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シューティングゲーム開発者が,作品が減少しているように見える現状などについて語る。「BitSummit Vol.6」のSTGトークショーをレポート
●「Shooting Game Panel」登壇者
- ジェームス・ラグ氏 元ピラミッド(現デジカ)/「ダライアスバースト」シリーズ
- トリスタン・チャップマン氏 個人開発者/「Devil Engine」
- 柏木准一氏 ピラミッド/「ダライアスバースト」シリーズ,「アリス・ギア・アイギス」
- 九十九百太郎氏 元テクノソフト サウンドチーム/「ハイパーデュエル」,「サンダーフォースV」
なぜシューティングゲームが減っているように感じられるのか
タイトルの減少について,チャップマン氏は「シューティングは一見作りやすそうだが,実は難しく,途中で挫折してしまう」と,ジャンルとしての開発しづらさを指摘する。それに対し,柏木氏は「絶対数はそんなに変化していないが,昔のようにブーム的な売れ方をしているものが減っている。また,RPGにおける“定番御三家”のようなタイトルが無くなっているのも,数が少なく見える原因ではないか」,ラグ氏は「ゲームセンターのようなタイトルの目立つ場所がなくなり,それに伴って開発やプロモーションの費用も減少,数はあるが目立っていない」として,メディアや市場における露出度の問題ではないかと推測した。
シューティングゲームにはハイテンポな曲が多いが,スローな曲はあわないのか
ここでは九十九氏が「『ライザンバー』の最終面や『ダライアス』の海底基地など,スローな曲でも画面に合わせたものならシューティングゲームのBGMとして成立する。ただし合わせることを忘れると,曲自体が一人歩きして自己陶酔のものになってしまう」と,BGMとしての大切さを語った。実際のところ,「レイクライシス」の「司教は言った『それは奇跡じゃない』」や「レイディアントシルバーガン」の「THE STONE-LIKE -石の様な物体-」,「虫姫さま」の「鎮魂の空」のように,ラスボスBGMを中心としてスローテンポの曲は散見され,熾烈な戦いを効果的に盛り上げてくれている。
なぜシューティングゲームを作りたいのか
このテーマには柏木氏,九十九氏,ラグ氏の3人が回答。「シューティングゲームを作りたくてゲーム会社に入り,14年ほどの時間を経てやっと念願が叶いました。まだまだシューティングゲームを作りたいです」(柏木氏),「入った会社がシューティングゲームに傾倒していたんです。シューティングゲームの曲を作ることが多かったので,やがてこうした曲を作るのが得意になりました。肌に合っていたということに尽きますね」(九十九氏),「初めて遊んだゲームが,シューティングの究極,ジャンルのコアメカニクスが詰まった『スペースインベーダー』でした。ここから各クリエイターが自分の味を加えていったのがシューティングゲームで,見るのも遊ぶのも好きなので,今後も携わっていきたい」(ラグ氏)と,三者三様の答えとなった。
良いシューティングゲームを作るうえで大切なものとは何か
柏木氏は「敵を破壊して気持ち良くなるゲームであるということが一番大事ですね」,チャップマン氏は「爽快感はとても大事。また,ゲームバランスの調整も大事で,徐々に難しくなっていくようにしていかないとプレイヤーが断念してしまう」と,爽快感をいかに味わわせられるかが重要だということで一致。ゲームの根源的な面白さの大切さが,改めて強調された。
BitSummit 公式サイト
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