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  • RS34
  • 発売日:2019/06/13
  • 価格:2000円(税込)
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「ラジルギスワッグ」プレイレポート。超高速で迫りくる圧倒的弾幕をアブゾ,アブゾ,アブゾの連発で切り抜けて,月まで突っ込むでごじゃる!
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印刷2019/06/13 10:00

プレイレポート

「ラジルギスワッグ」プレイレポート。超高速で迫りくる圧倒的弾幕をアブゾ,アブゾ,アブゾの連発で切り抜けて,月まで突っ込むでごじゃる!

 RS34から本日(2019年6月13日),Nintendo Switch用ダウンロードソフト「ラジルギスワッグ」が発売された。本稿では,そのプレイレポートをお届けしたい。

 本作は,ポップなビジュアルとクールな音楽,ビターな裏設定で根強いファンを持つ,縦スクロール式シューティングゲーム「ラジルギ」シリーズの最新作。今回の主人公は,旧作ではオペレーターだった相田タダヨだ。時系列としては2005年にリリースされた初代「ラジルギ」の後で,アンブラ事件への関与で退学処分となって新宿のとある廃駅に転がり込んだタダヨが,端末スーツに搭乗して廃品回収のバイトに励む。

「ごじゃる」口調が特徴の相田タダヨでごじゃる
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オペレーター役はアトラという新キャラクターに。プレイ画面の左端に表示されるオーダーをこなすことで装備アイテムをくれたりもするが,それが役立つかはプレイヤー次第だ
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アトラは,前主人公のシズルと同じく電波アレルギー(Radio allergy,略してラジルギ)を患っているらしい

 本作のストーリーは,廃品回収をしながら月近くの小惑星を目指すというもの。マップは5つのエリアがシームレスにつながっている(そのためアイキャッチが無くなったのはちょっと残念)。自機は「ラジルギ」の小次郎に似た“白虎”と,「ラジルギノア」のプロトタイプ金撒に似た“金撒チラクタ”のどちらかを選択する。

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マップは固定だが,敵の出現パターンはある条件に基づいて変化する。ヒントは出撃画面の……?
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エリアボスなどは存在しない。「ラジルギ」のシステム的な前作にあたる「カオスフィールド」はボスしかいなかったが,その逆バージョンといったところだろうか

 ゲームシステムは,ショット / ソード / シールド / アブゾネット(いわゆるボム。約2.2秒間だけ自機が無敵になり,与ダメージ&敵弾消しの効果があるフィールドを発生させる)という4種類のアクションを駆使して敵を撃破していくという,同シリーズでお馴染みのもの。だが「ラジルギ」に存在した地上アイテムや,「ラジルギノア」に存在した敵接触ダメージとアイテム取得によるショット切り替えは無くなっており,「自機と敵弾」の関係性に特化したゲームシステムとなっている。

ショットは1機体につき2種類あり,ボタン押下(デフォルトは[ZL]ボタン)により任意のタイミングで切り替えられる。画像ではちょっと分かりにくいが,白虎のショットは前方拡散型と十字型だ。また,耐久力は旧作同様にバッテリーとして表示されているものの,残機制でなく体力制になっているうえ,バッテリーらしく自機の操作でも僅かに減少する
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 本作で特徴的なのが,「速度」という概念が存在することだ。速度は“速”アイテムを取得することで上昇し,背景スクロールや自機,敵弾などがスピードアップする。
 速度のレベルは画面右上のWi-Fiマークに似た“Wee-Feeゲージ”で可視化されている。これが一定量以上になると,“電波過多状態”が発生。電波過多状態では,敵が増加したり,敵の攻撃が激化したり,敵撃破時のSEが変化したりする。

電波過多状態で,未知なる力に目覚めるタダヨ! 知らん……何それ……怖……
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 Wee-Feeゲージが高い状態の敵弾は,「回避に反射神経を要求される」などという生易しいものではなく,「目視での回避は不可能」なレベルとなる。「弾道を見てから避けよう」と思っていたら,撃たれた直後に被弾するだろう。

 そのため,電波過多状態になったらアブゾネットの展開による弾消しが基本的に必須となる。もちろんアブゾネット展開が終了すると危険に晒されるので,アブゾネット展開中に敵を倒すことでアブゾネットゲージ(画面右側にある水色のバー)を溜めていく。ただ従来作と同様に,敵配置は固定でなく早回しを前提としたテーブル式……要するに,画面内の敵編隊を手早く殲滅しないと次の敵編隊が出現せず,アブゾネットゲージをうまく溜められない。

 というわけで,本作の基本的なプレイスタイルはこうなる。電波過多状態になったら敵弾の発射に合わせてアブゾネット展開,アブゾネットが閉じるまでの約2.2秒間で敵編隊を手早くかつ的確に殲滅,ゲージが溜まったらアブゾネット展開,敵編隊を手早くかつ的確に殲滅,アブゾネットを展開,敵編隊を殲滅……。

今回のアブゾネットゲージは時間経過でも溜まっていく。ゲージがMAXならアブゾネットを展開している最中でも再展開できるようになっており,終盤はアブゾネットを連発するシーンも多い
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 無敵状態で敵集団を撃滅するのは非常に爽快だが,一歩間違えば致命的なピンチへとひっくり返ってしまう。弾幕シューティングゲームは「1ドット隣の死」をかすめていくスリルが魅力だが,本作は「1フレーム先の死」に追い付かれないよう必死で駆け抜けていくところにスリルと魅力がある。

 初代「ラジルギ」にも似たようなテイストはあったが,それが16倍くらい強化された印象だ。非常にアグレッシブなゲームとなっており,シールドを展開して敵弾をしのぐより,ショットを撒いてアブゾネットゲージを少しでも早く溜めた方が,被弾を避けやすかったりもする(場合によりけりではあるが)。

メール着信(画面中央下部のメッセージ)も,特定地点での受信ではなく「カラス」のように随時受信するスタイルとなったので,文脈不明なメッセージやスパムメールがバシバシ届く
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ホーム画面のメーラーから着信したメールを閲覧可能。それにしてもカニからメールが送られてくるゲームは本作くらいだろう
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旧作には無かった要素として,断片的なショートショートも流れてくるようになった。続きが気になる……

 本作は横画面で縦スクロールのゲームを成立させるため,後方見下ろし型視点を採用している。この画面構成による弾避けのやりにくさに苦しめられた経験のあるシューターは,ちょっとした忌避反応を起こすだろう(筆者もそうだった)。ただ,そのデメリットは本作ではあまり発揮されない。なにせ「敵弾を消す」シーンこそ多いものの,緻密な操作で「敵弾を避ける」シーンは極めて稀だからだ。

 独特なシステムなので,慣れないうちは面食らうだろうが,難度自体は比較的低めだ。筆者はシューティングゲームが好きだが,プレイが巧いというわけではない。同開発陣による旧作だと「カラス」は裏EDをワンコインクリアできるが,「イルベロ」は表EDをワンコインクリアするのが精一杯で,「ラジルギ」のワンコインクリアは未到達だ。
 それでも,5時間ほどのプレイで(回復の“充”アイテムが多く出る幸運もあったが)本作をクリアできた。もしかしたら今回も裏EDがあるかもしれないが,少なくとも単にクリアするだけならシューティングゲームのスキルはさほど求められないと言っていいだろう。もちろん,ベテランシューターがハイスコアを狙って攻めていく余地はしっかりある。

 アーケードゲームだった「ラジルギ」と比べると小粒になった感は否めないものの,それでも限られたリソースが目指したコンセプトにしっかり投じられており,完成度は高い。本作の税込価格は2000円で,アーケード的な概念で言えば20コイン。「元を取れるか?」と問われたら,「むしろアーケードじゃないから財布的には助かる!」というのが筆者の回答だ。

それにしてもタダヨとシズルの仲はどうなったのだろうか。かつて(左画像。「ラジルギ」EDのカットを加工したもの)は和気あいあいとしていたが,本作の“おまけ”(右画像。スクリーンショットにモザイク加工を施したもの)では……
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「ラジルギスワッグ」公式サイト

任天堂公式サイトの「ラジルギスワッグ」紹介ページ

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