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Intel,統合型グラフィックス機能が無効の「F」モデルをデスクトップPC向け第9世代Coreに追加
いずれも今月中にも市場に登場するとのことだが,注目は,6製品中5製品で統合型グラフィックス機能(以下,iGPU)が無効になっていることだろう。
- Core i9-9900KF:8C16T,最大5.0GHz,定格3.6GHz,TDP 95W,共有L3キャッシュ容量16MB,iGPU無効,デュアルチャネルDDR4-2666
- Core i7-9700KF:8C8T,最大4.9GHz,定格3.6GHz,TDP 95W,共有L3キャッシュ容量12MB,iGPU無効,デュアルチャネルDDR4-2666
- Core i5-9600KF:6C6T,最大4.6GHz,定格3.7GHz,TDP 95W,共有L3キャッシュ容量9MB,iGPU無効,デュアルチャネルDDR4-2666
- Core i5-9400:6C6T,最大4.1GHz,定格2.9GHz,TDP 65W,共有L3キャッシュ容量9MB,UHD Graphics 630,デュアルチャネルDDR4-2666
- Core i5-9400F:6C6T,最大4.1GHz,定格2.9GHz,TDP 65W,共有L3キャッシュ容量9MB,iGPU無効,デュアルチャネルDDR4-2666
- Core i3-9350KF:4C4T,最大4.6GHz,定格4.0GHz,TDP 91W,共有L3キャッシュ容量8MB,iGPU無効,デュアルチャネルDDR4-2400
iGPUが無効となっているモデルには製品型番の末尾に「F」が入ることが分かる。また,Intelのプロセッサ情報データベース「ARK」を見る限り,今回発表になった6製品では共通して,
- 業務におけるPCの運用効率を上げるというvPro Technology
- 分散データベースにおけるトランザクション処理用命令セットであるTransactional Synchronization Extensions New Instructions(TSX-NI)
- 企業におけるPCシステムの互換性および安定性向上を図るStable Image Platform Program(SIPP)
- ハードウェアレベルのセキュリティ機能であるTrusted Execution Technology(TXT)
が無効になっているようだが,ゲーマーの立場からすると,F付きモデルはシンプルに「iGPUが無効になった製品」という理解でいいように思われる。
原稿執筆時点で1000個ロット時価格は不明だが,「iGPU搭載モデルより高くなる」というのはさすがに考えにくい。上位3モデルの「F」付きモデルは,そもそもiGPUを搭載していない競合のRyzen 2000シリーズへ,価格面で少しでも対抗するためのバリエーションモデルというニュアンスがあるのかもしれない。
また,Core i5-9400とCore i5-9400FでTDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)65Wを実現している点と,見るからにカジュアルなオーバークロック向けといった雰囲気の4コア4スレッド対応モデルとしてCore i3-9350KFがラインナップへ加わったのもトピックと言えるだろう。
もっともCore i3-9350KFはECCメモリをサポートしていたりもするので,Intelとしてはサーバー向けの安価な選択肢としても考えているのかもしれないが。
Intel ARK(英語)
IntelのCES 2019プレスリリース(英語)
- 関連タイトル:
第9世代Core(Coffee Lake Refresh)
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