このゲームの読者の評価
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海外産JRPG 55 - 投稿者:あれですよ(男性/30代)
- 投稿日:2022/06/22
- 良い点
- ・低価格
・ターン制に軽く戦略性を足してある - 悪い点
- ・日本語字幕は期待しない方がいい(日本語音声あり)
・デバッグしてないのかと思うくらい細かい不具合がある
・基本的に一本道 - 総評
- ノーマル48時間でクリア済み。
JRPGの影響を大きく受けている作品であるが、悪い部分の影響が多い感じは否めない。
基本的に通行止めや一本道で進む構造、その分ストーリーが際立つかと言われるとそうでもない。
小規模スタジオなので大手に比べると、演出やCGや表情や言動など見劣りする部分は確かに多い。
ゲーム開始から長い拘束でストーリーが展開されるが、出だしのイメージはあまり良くない。
最初はキャラが弱いので戦闘のテンポが遅いし、演出もそうでもないし、大手の品質感覚だと特に。
ストーリーも終盤までほとんど進展しない点も印象を悪くしている。
基本お使いの内容でアイテム掘りや宝箱探しの探索くらいだし。
しかし、低価格のインディーゲームとして見れば悪くはない出来と思う。
戦闘はフィールドがそのまま戦闘マスになるので、開始場所によってバフデバフ回復マスや設置兵器が使えたりとシステムはなかなか良い。
戦闘で条件や縛りがあり、達成すると追加ドロップが貰える仕様もよかった。
中盤くらいになると使える魔法(物理も全て魔法カテゴリ)が増えるので、少し戦略要素が追加されてくる。
強化要素は、クリスタル強化がシャッフル(無制限)強化なので、キャラごとに必要なステータスと魔法と上昇値を合わせる作業が正直めんどくさかった。
武器強化はフィールド素材やドロップ品を使ったりするが、NPCで購入できた点は楽だった。
日本語対応しているが、翻訳の部分で英語がまだ少し残っていたり、キャラの字幕口調が逆になってる時があったり、選択肢の2択が逆の時があったり、翻訳がいまいちだったりがある。
それ以外もシステム的な細かい問題点は何個かあったり、説明がもうちょっと欲しい部分なども。
クリスタルの+強化は同ランクだけと思っていたら、+5で1つ上のランクを強化が可能だったり、終盤のクリスタルは同ランクのみみたいだが。
クリスタルが街で1点物として数点店売りされているが、時間経過で補充されるとか終盤まで気付かなかった。
戦闘でクリスタル報酬が出るまで逃げて集めたりしてたのに…。
最後に価格を考慮すればまずまずの内容かなと思います。 - プレイ時間
- 40〜60時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 2 3 3 3 3 -
お使いと雑用に明け暮れるJRPG 40 - 投稿者:キリコ(女性/30代)
- 投稿日:2022/03/27
- 良い点
- ■戦闘システム
懐かしのアクティブタイムバトルをベースに、SLG的な移動や地形効果を絡めていて、本作では数少ないオリジナリティが見いだせるシステムになっています。
一回の戦闘が長くなりがちな欠点を加速機能で補っているのもありがたいです。
■グラフィック
この「JRPG」というジャンルはどうしてもスクウェアエニックスやバンダイナムコを筆頭にまさに百戦錬磨の大手がライバルになってくるのが厳しいところ。
さすがにそれらの大手と比べると粗が目立ちますが、インディーゲーでありロープライスゲーだという点を考慮すれば信じられないクオリティを実現していると言っていいでしょう。
■BGM
BGMは「ザ・JRPG」といった感じで良かったと思います。特にエンディングテーマは良かったな〜。
■クラフト
宝箱から手に入るレシピをもとに装備を作るシステムはスタンダードながらやっぱり楽しかったです。素材がほとんどお金で買えるのもお手軽で良かったですね。 - 悪い点
- ■ゲームプレイの密度
プレイ時間としてはサブクエを適度にこなしていくと50〜60時間というフルプライス並みのボリュームを備えているのですが、RPG体験としては薄いと批判するしかありません。
ハンティングクエストで討伐数に対して配置数が少ない敵を探して延々フィールドを目的もなく走る(しかもシンボルエンカウントです)とか、何もストーリーに関わりのない純粋な使いパシリのようなサブクエストのために広大なフィールドをマラソンとか。
プレイ時間の大半はそんな感じです。
■細かなバグ
・戦闘中に馬の足音のようなものが爆音で鳴り続ける
・表示言語を英語にしたはずが起動時に一瞬日本語で表示されてから英語に変わる
・装備画面が時々固まる
・戦闘開始とともにフリーズ
・ボイスが鳴らない、BGMが止まる
・てんかんを起こしそうな白フラッシュが止まらなくなる
私が経験しただけでこれくらいあります。プレイ続行不可能なわけではないけれど、このバグの数はちょっと目立ちます。
■シナリオが退屈
イントロ部分の状況説明がサクサクと終わるテンポは良かったのですが、本編開始後は誰々に会うためにどこどこへ向かえと回り道回り道でちっとも物語が進まないので退屈に感じました。とにかく進行がとてもスローでちっともストーリーが面白くなって来ないがつらいところです。
メインクエストを追いかけて広大なマップをマラソンしている途中、雑用クエストを放り込まれているうちに何のために目的地に向かっていたのか忘れてしまいそうになりました。
母親の病気を治す旅がそのまま世界を救う旅に繋がるわけですが、母親と主人公とのエピソードがほとんど無いため感情移入も難しいです。
もっとシナリオの展開に逼迫する感じや、スピード感が欲しかったです。
またシナリオを終えても納得できない部分が多く残り、消化不良な感じも否めません。
■サブクエストも退屈
多少のジョークを入れつつ(これが全く面白くない!)退屈させないような工夫は見られるものの、結局することはお使いばかりなのでどうしても退屈です。
やたら広いマップを延々マラソン、探索させるようなクエストのオンパレードで、段々うんざりしてきます。
時折到達時点では到底実行不可能な難易度のサブクエストもあったりするのもいただけません。
■ジェムストーンが手に入らない
本作は武器にジェム(マテリアみたいなもの)を埋め込むことでステータスの上昇やスキルをカスタマイズできるシステムになっています。これは効果も大きく、しっかりジェムをカスタマイズして装着していくとかなり強くなるのでとても良い要素だと思います。
が、肝心のジェムの入手手段が限られ過ぎていて、カスタマイズを楽しむことが難しくなっています。宝箱と稀に戦闘の目標達成でもらえるのですが、ファームと言えるファームの手段がありません。 - 総評
- 価格や制作規模を考えると信じられないレベルのクオリティと言っていいと思います。デベロッパーが本作を愛していることはひしひしと伝わってきます。ただそれにクオリティが追い付いてこなかった、というのが私の感想です。
プレイステーションで発売するようですが、ひどいとしか言いようのない日本語翻訳、バグの数、細かなところに手が届いていないゲームシステムには開発のマンパワーの不足が目立ち、これらをコンシューマのユーザーが許容してくれるか甚だ疑問です。
アーリーアクセスやロープライスのインディーゲームに慣れているPCプレーヤーなら開発サイドに立ってそういったところには寛容な傾向はありますが、ある程度改善したうえでのリリースになることを願います。
■以下、プレイしていて感じたことをとりとめもなく書いてみます。
私が思うに、JRPGの醍醐味というのはレベルを上げたりハクスラしたりスキルを覚えたりジョブチェンジしたりといった育成にあると思うんです。
そして育成したキャラクターで敵を圧倒する快感みたいなものがJRPGの究極的な楽しみなんじゃないかなと。覚えたスキルを組み合わせたりタンクとアタッカーに分けてより効果的に戦ったりといったシナジーにしても究極的には「育成と圧倒」のための手段という位置づけであるような気がします。
海外のデベロッパーがJRPGを名乗る時、それはたいていアニメ調のキャラクターであったりとか、ターンベースであったりとかするのですが、その「育成」に力を注いだゲームというのは意外なほど少ないんですね。育成やビルドに力を入れたゲームというとどうしてもDIABLOライクなハックアンドスラッシュになってしまう。
例えばFF6やクロノトリガーなんかはJRPGの代表選手ですが、これらのゲームって戦闘ギミックや難易度のゲームバランスはさほど良くなかったりすると思うんです。ダメージが簡単にカンストしたり、FF6に至っては素早さにブーストをかけてゲームを進めたりすれば敵にターンを回すことさえ稀になってくる。
でもそれが醍醐味だったんじゃないかなと思うんです。「育成」して敵を「圧倒」する。
元々、大昔日本で「ゲーム」といえば、魔界村のようなアクションゲームや、グラディウスのようなシューティングゲームを指していて、どちらも「上手くなければクリアできない」ものが主流でした。それを引きずり下ろして「ゲーム」の主役に立ったのがドラクエのような「時間をかければ誰でも最後までいける」ことをコンセプトにしたいわゆるJRPGだったわけですね。
そういった背景もあり、JRPGというのは基本的にプレーヤーが技量を高めなくてもいいように設計されていて、だからこそ育てまくれば敵を簡単に「圧倒」できたりするわけです。
海外のデベロッパーの考える「ゲーム」というのはそういった「圧倒」ではなく、計算されて練られた戦闘ギミックを楽しみ、勝てるかどうかわからないギリギリの戦闘をアイデアやギミックといった「プレーヤーの技量」でクリアする喜びに力を入れている傾向があるように感じます。
昨今ダークソウルがオールタイムのベストタイトルに輝いたことからも、海外のゲーマーの需要というのは「時間さえかければ誰でもクリアできる」JRPGではなく、「プレーヤーの技量を高めてクリアする」ゲームにあるのかな、と思います。
このズレは実はオンラインゲームなどで日本人がPvEによる「共闘」を好み、海外のプレーヤーはPvPによる「対戦」を好むといった傾向にも表れているのじゃないかなとも思うのですがこれはまた別のお話として。。。
なんでこんなことを長々と本作Edge of Eternityのレビューで書いているのかというと、本作は紛れもなくJRPGリスペクト作品であり、JRPGらしさの溢れるゲームなんです。でも多分JRPGプレーヤーは本作にイマイチしっくりこないんじゃないかと予想します。
そしてその理由がこの長々と書いてきたズレにあるような気がするからです。
本作はレベルを上げても敵を「圧倒」できません。攻略するには、クリエーターの想定したゲームバランスの範囲でクリエーターの想定した「手順」を読み解いてクリアしていく必要があります。
例えばFF5のようにひたすら戦闘を逃げ続けてチキンナイフを駆使して低レベルクリアを目指したり、FF6のようにレベルを抑えつつ進めて魔石を駆使して無敵の戦士を作るようなプレイはできません。
ガワはJRPGっぽいのですが、最もJRPGらしい部分が欠如していて要の部分で洋ゲーなんですね。
では洋ゲーらしいスリルやシビれるようなプレッシャーが本作の戦闘にあるのかというとそれもまた難易度が低すぎて足りないという、完成度は決して高いとは言えないゲームですが、「海外のJRPGファンが全力で作ってみたJRPG」というコンセプトでプレイしてみると違った楽しみ方が見いだせるかもしれませんね。 - プレイ時間
- 60〜100時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 4 4 2 1 5
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