連載
ハロー!Steam広場 第265回:「Bastion」の開発陣が手掛けるローグライクアクション「Hades」が,やっとSteamに
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,協力プレイ前提難度のGTFOをソロで制覇する上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
今年最後のハロー!Steam広場となる第265回は,死の神であるハデスに支配された地下世界からの脱出を目指して,迫り来る敵と戦いながらダンジョン探索を繰り広げていく,斜め見下ろし視点のローグライクアクション「Hades」を紹介しよう。開発は「Bastion」のSupergiant Gamesだ。なお,12月28日にSteam広場の番外編を掲載するのでお楽しみに!
4Gamer公式キュレーター
「Bastion」の開発陣によるギリシャ神話がテーマのローグライクアクション「Hades」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は「Bastion」や「Transistor」などを手掛けたSupergiant Gamesの「Hades」を紹介しよう。2018年12月にEpic Games Storeでアーリーアクセスをスタートした本作が,ついにSteamにやってきたのだ。この「Hades」を取り上げるために,連載を 「ハローEpic広場」変えようかと思ったことがあったが,踏みとどまってよかった。
本作はギリシャ神話の世界観を持つ斜め見下ろし視点のローグライクアクション。プレイヤーは,死の神であるハデスに支配された地下世界からの脱出を目指して,迫り来る敵と戦いながらダンジョン探索を繰り広げていく。
ゲームの世界は,Supergiant Gamesの持ち味であるコミック調のアートワークで描かれ,爽快なアクションとノリの良いBGMがゲームプレイ全体を盛り上げてくれる。
ダンジョンにはさまざまなモンスターが跋扈し,主人公のザグレウスが死亡するたびに再構成される仕組みだ。死亡したザグレウスは拠点にある血の噴水で復活し,持ち帰ったリソースを使って基礎能力を高められる。最近のローグライク(またはローグライト)作品に多く見られる,死にまくってキャラクターを強くしていくタイプのゲームだ。
本作の基本的なアクションは,通常攻撃(左クリック),魔法攻撃(右クリック),特殊攻撃([Q]キー),ダッシュ([Space]キー)の4つである。序盤は大剣と弓という2つのプレイスタイルが用意されており,そのほかの武器はダンジョンで手に入るカギを集めてアンロックしていく。
ダンジョンでの目的は,部屋にいるモンスターを倒して報酬を手に入れることだ。部屋のモンスターを一掃すると,次の部屋に続く扉が複数現れる。扉にはその部屋で手に入る報酬も書かれており,いずれかを選んで奥へと進んでいく。ここでの選択はダンジョン攻略において重要なポイントになるはずだ。
報酬の内容は,「一時的な強化」と「永続的な強化」の2つに分けられる。一時的な強化は神からの恩恵という設定になっており,3つの候補から1つを選ぶ形だ。剣から光刃が飛ぶようになったり,ダッシュに衝撃ダメージが加わったりと,強くなったことをハッキリと感じられるものが多い。
一方の永久的な強化は,拠点に持ち帰れるリソースのことだ。前述したとおり,このリソースを拠点で消費することで,最大HPを上げたり,ダッシュの連続回数を増やしたり,新しい武器をアンロックしたりできる。
一時的な強化は体感でいきなり強くなる印象があるが,序盤ですらすぐに限界を感じることになるはず。地味でもまずは,永続的な強化の報酬が得られる部屋を選んで,コツコツ能力を底上げしていこう。ある程度の基礎能力が付いてくれば,一時的な強化の組み合わせ次第でとんでもなく無双できることもある。
多少の運の要素はあって,恩恵の候補がどの部屋もイマイチということもあるが,それでもリソースは持ち帰れるので,その挑戦が無駄になることはない。
実質は1年ほどのアーリーアクセス期間を経ていることもあって,目立ったバグやそれに伴う不満点などもなく,今購入しても満足感は高めだ。正式なリリースは「2020年のいつか」とザックリしているが,あと2〜3回のメジャーアップデートがあるそうなので,コンテンツはさらに増えそうな気配である。日本語への対応も検討中とのことだが,言語依存性が高いゲームでもなく,現状でもとくに気にせずプレイできるはず。興味のある人はぜひ遊んでみてほしい。
(C)Supergiant Games, LLC 2020-2021. All rights reserved.
(C)2019 Valve Corporation.All rights reserved.