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Fate/stay nightを題材にしたボードゲームなどの話題で盛り上がった「ゲームマーケット2019春」ディライトワークスのステージをレポート
今回のステージでは,以前から制作が明らかにされていた「Fate/stay night」をテーマとしたボードゲーム「Dominate Grail War -Fate/stay night on Board Game-」と,同社が以前に発売したカードゲームとTVアニメのコラボ作品「盾の勇者の成り上がり × The Last Brave」に関する情報が公開された。
本稿においては,会場で知ることができたゲームの内容を紹介するとともに,1日目にあたる25日に実施されたステージの様子をお届けしていく。
「Dominate Grail War -Fate/stay night on Board Game-」ステージ
まずは「Dominate Grail War -Fate/stay night on Board Game-」の情報から見ていこう。発売日が8月3日,価格が6480円(税込)に決定したことは先に掲載した記事でお伝えした通りで,ブースではゲームを構成するコンポーネント(内容物)の展示も行われていた。
展示からは,多数のカードやゲームボード,打ち抜き型の厚紙タイルなどの封入を確認できた。内箱の仕切りもしっかりと作られているようで,同じ価格帯のボードゲームと比較しても遜色ない豪華さを感じられた。
そんな本作を題材とする最初のステージには,本作のゲームデザインを担当したBakaFire氏が登壇。ゲーム内容を紹介するとともに,それぞれのシステムに込めた想いを語ってくれた。
BakaFire氏によると,本作は正体隠匿要素を含んだバトルロイヤル形式のゲームになるという。プレイヤーは「Fate/stay night」に登場するマスターのひとりとして,召喚したサーヴァントと共に聖杯戦争に挑む。
重要なポイントは,召喚されるサーヴァントはランダムであり,最初の段階では情報(真名)が非公開という点だ。自身の真名を隠すことで有利に立ち回れるだけでなく,自ら真名を公開することで「宝具」が使用可能となるため,効果的に公開するタイミングを見極める必要がある。
自身も「Fate」シリーズのファンだというBakaFire氏は,こうしたルールによって「Fateらしい体験の再現」を狙ったと解説。続けて「『stay night』で最もジューシーな体験が得られるのは,英霊の代名詞でもある宝具と共に真名が明らかになる瞬間です。物語の中でかつて体験したそのワクワクを,ボードゲームの中で再現しました」と語った。
また,プレイヤーはそれぞれのマスターとサーヴァント別に用意されたカードセットを受け取り,それを組み合わせることで完成するデッキを使って戦うことになる。この組み合わせによって戦略も変化するため,行動による予測を難しくするとともに,ゲーム展開に多様性を生み出しているのだ。
ステージ上では,本作に参戦するマスターとして「遠坂凛」「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」「間桐慎二」「言峰綺礼」の能力が紹介された。いずれも原作を知っているとニヤリとできる能力を持つだけでなく,能力自体がゲームとしての戦略性の幅広さにつながっているのが分かる。
●「遠坂凛」
宝石トークンを消費して様々な特殊アクションを実行できる固有能力「宝石魔術」を持ち,固有のデッキにも強力なものが揃う器用なキャラクター。ただし,ゲーム開始時に3つ配布される“令呪”が1つ少ないというデメリットを背負っている。
●「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」
カードを消費するための“魔力”が非常に豊富で,圧倒的なリソース差で相手をねじ伏せる戦い方を得意とするマスター。強力な宝具を連打することも可能で,BakaFire氏は初心者にオススメのキャラクターとして紹介していた。
●「間桐慎二」
間桐慎二は他のマスターと比較するとやや性能に劣るため,直接的な勝負で勝つのは難しい。ただし,ゲーム中に敗北することでマスターが「間桐桜」に交代することが可能となり,その状態で一定ラウンドまで到達すると強烈な能力を発揮する。BakaFire氏いわく「マスターの中でも最も難しい,上級者向けのキャラクター」とのこと。
●「言峰綺礼」
聖杯戦争の監督官であるため,他のマスター同士の戦いを自由に偵察できる。他人の情報を集めることで優位に立ち,戦わずして勝利への道を探せる唯一のマスターだ。ただし,サーヴァントの真名が明らかになった後はマスターとして戦うことになる。
解説が終わったところで,今回のステージも終了となった。現在は公式サイトもオープンしており,ゲームの基本的な遊び方やビジュアルなどをチェックできる。同社の公式ストアページで予約購入をすると,収納に便利な「トークン入れ特製マスターポーチ」がもらえるので,確実に手に入れたい人は早めに予約を済ませておこう。
「Dominate Grail War -Fate/stay night on Board Game-」公式サイト
「盾の勇者の成り上がり × The Last Brave」ステージ
続いては「The Last Brave」と「盾の勇者の成り上がり」のコラボ作品である「盾の勇者の成り上がり × The Last Brave」トークステージの内容に移ろう。
こちらのステージでは,アナログゲームデザイナーのカナイセイジ氏と,アニメ関係のゲームやグッズ展開を行うスロウカーブの宮川知幸氏が登壇し,本作の特徴と魅力を紹介した。
まずは基本情報をおさらいしておこう。本作はそのタイトルの通り,TVアニメ「盾の勇者の成り上がり」と,ディライトワークスによるアナログカードゲーム「The Last Brave」のコラボ作品だ。価格は2300円(税抜)で,イベント当日より発売となる。
ベースとなった「The Last Brave」は,“職種,属性,武器”の組み合わせによって構成されるキャラクターを駆使して戦うカードゲームだ。ルールについては先に掲載した記事で紹介しているので,気になる人はそちらを参照してほしい。
「The Last Brave」「CHAIN somnia」が発表されたディライトワークス 新作ボードゲーム発表会&メディア向け先行体験会をレポート
ディライトワークスは2018年11月12日,オリジナルボードゲームの発表イベント,およびメディア向け先行体験会を実施した。このイベントでは,同社の新作ボードゲーム「The Last Brave」と「CHAIN somnia」が発表され,試遊もできたので,そのレポートをお届けしよう。
デザインに携わったカナイセイジ氏によると,本作は「The Last Brave」と基本的なルールを引き継ぎつつ原作の要素を取り入れたものになっているという。
単純に名称が異なるだけでなく,主人公の「盾の勇者」は防御性能が高い代わりに攻撃力が「-1」と,非常に極端なステータス設定となっていたりと,原作に沿った楽しみ方ができるようになっている。
また,ステージでは盾の勇者専用のサポートカードとして登場するヒロインのラフタリアも紹介された。ラフタリアには「信頼度」という独自のステータスが搭載されており,プレイヤーがダメージを受けるごとに信頼度カウンターが増加していく。信頼度が一定以上に達すると“成長”が発生し,能力が大幅に向上するのだ。
カナイ氏はラフタリアの使い方について「成長したラフタリアは強力ですが,場に出すと皆のヘイトが集まるので育成を完遂するのは難しいですよ。公開するタイミングを見計らうのが重要です」と,来場者にアドバイスしていた。
以上のトークを経て,今回のステージは終了となった。それぞれのタイトルの詳細が知りたい人は,公式サイトやディライトワークスのTwitterアカウントなどを確認しよう。
「The Last Brave」公式サイト
- 関連タイトル:
Dominate Grail War -Fate/stay night on Board Game-
- 関連タイトル:
The Last Brave
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