NetEase Gamesの最新作「Disorder」とは？　謎多き新作について，開発チームへのインタビューを実施

　NetEase Gamesは，「Game Developers Conference 2019」（以下，「GDC 2019」）にて，スマートフォン向け新作アプリ「Disorder」（iOS / Android）を発表した。


　NetEase Gamesといえば，日本市場でも勢いのあるタイトルをいくつか抱えているが，なかでも「荒野行動」は突出しており，スマホ向け“バトロワ”のパイオニアとも言える存在だ。

　そして今回発表された「Disorder」は，“チーム競技射撃ゲーム”と銘打たれており，協力プレイに特化している印象を受ける。
　今回4Gamerでは，そんな本作について，開発チームにインタビューする機会を得た。本稿にて，その模様をお届けするのでぜひチェックしてみてほしい。
　なお今回は，「個人ではなく，ゲームに焦点を絞って紹介したい」というNetEase Gamesの強い希望から，対象者の名前が出てこない点はご容赦いただきたい。

「Disorder」公式サイト

スピード感が重視されるNetEase Gamesで

1年以上かけて作られている最新作とは？

4Gamer：
　今回は「GDC 2019」で発表された「Disorder」についてうかがいたいと思います。発表後の手応えや，期待している人からの反応はいかがでしたか。

開発チーム：
　現在もフィードバックを集めているところですが，ゲームの遊び方を知りたがっている人が多いですね。

4Gamer：
　個人的には，「荒野行動」と同じジャンルに属している気がしましたが，開発チームはつながりがあるのでしょうか。

開発チーム：
　まさに一部のメンバーは，「荒野行動」の開発チームに所属していましたね。また，開発チームメンバーのほとんどは，シューティングゲームのコアプレイヤーでありながら，シューティングゲームの開発にも関わってきたエキスパート達です。


4Gamer：
　スマホアプリといえば，マネタイズで売上げが大きく変化するイメージですが，本作ではどういった仕組みを予定していますか。

開発チーム：
　正直なところ，現在はより良い作品を作ることだけ考えているので，まだ決まっていないんです。

4Gamer：
　確かにマネタイズに引っ張られてゲーム内容に影響が出てしまっては元も子もないですよね。では，本作を開発することになったきっかけについて教えてください。

開発チーム：
　同じジャンルの既存ゲームには，地形が代わり映えしなかったり，使われる武器が偏ってしまったりと“共通の問題点”があるんですよ。
　「Disorder」の開発チームは，この手のゲームをやり込んでいる人ばかりで，実際にそれを肌で感じており，それを解消するゲームを作りたいという想いから，この企画が立ち上がりました。


4Gamer：
　ちなみに，開発期間はどれくらいかけていますか。

開発チーム：
　2018年2月頃に始まったプロジェクトなので，すでに1年は超えていますね。ただ，まだまだ追求できる部分があるので，配信はもう少し先になりそうです。

4Gamer：
　とはいえ，今回発表したのは「ある程度の目処がたった」からだと思っていました。

開発チーム：
　鋭いですね（笑）。実はすでにゲームの根底が固まったプロトタイプが完成し，テストを重ねて，現在ではクオリティアップを行う段階に入っています。まもなくβテストを実施する予定ですよ。日本は私たちが非常に関心を持っている市場なので，具体的な情報があればできるだけ早くみなさんにお伝えしたいと考えています。

4Gamer：
　意外と早い段階で遊べそうですね。具体的にはどういったプレイサイクルになるのでしょうか。例えば，荒野行動のように約100人が搭乗した飛行機から好きなタイミングで降下し，そこから最後の1人（もしくはチーム）になるまで戦う，など。


開発チーム：
　ここはまだ話せない部分なんです……。ただ，ゲームを始めればすぐに理解してもらえる作りになっていますよ。

4Gamer：
　では，ゲーム特徴についても聞かせてください。

開発チーム：
　「Disorder」の戦闘システムは，遊び心地やテンポの面において，既存のスマホ向けシューティングゲームとは異なります。具体的にはまだ言えないのですが，キーワードとしては，「立体的な体験」「モバイル端末でのゲーム体験の最適化」といったところですね。

4Gamer：
　「モバイル端末でのゲーム体験の最適化」とのことですが，PCやコンシューマへの展開は予定されていないのでしょうか。

開発チーム：
　モバイル端末以外での展開については今後の情報にご注目ください。

4Gamer：
　まだまだ謎が多いですね。ほかに話せる部分はありますか。


開発チーム：
　キャラクターのストーリーにも力を入れているのは，この手のゲームでは珍しいかなと。

4Gamer：
　言われてみれば，この手のゲームでストーリーを重視しているタイトルはあまり聞きませんね。シングルモードなどもあるのでしょうか。

開発チーム：
　シングルモードに関連するモノはありますね。一般的なシングルモードであるかどうかは，続報を楽しみにしてもらえればと。それと，公式から発信される情報には注目してほしいですね。サプライズがあるかも……？

4Gamer：
　サプライズの予想がまったくつきませんが，こうした場でお話ししていただけるということは，きっと期待を超えてくる何かであると思い，楽しみにしています！　ストーリーや世界観と言えば，Disorderは近未来の戦争をコンセプトにしているんですよね。


開発チーム：
　ゲームらしい作りにしつつも，できるだけリアルに近づけたいと思い，近未来戦争をテーマに掲げ，2030年を舞台としました。戦争は常にどこかで行われ，人間についてまわるものですが，それがいかに残酷なものなのか，このゲームを通じて伝えられたらと思っています。

4Gamer：
　ああ，なるほど。それでストーリーを重視していると。確かにプレイヤー同士が撃ち合うだけでは戦争の残酷さなどは伝わりませんよね。近未来が舞台ということは，登場する武器も……。

開発チーム：
　現代風の兵器がメインですね。飾りが多い現代武器を使用し，それぞれのキャラクターの個性に合わせてリフォームしました。どの武器にもモチーフがあるので，現実で探せば必ず元ネタが見つかるはずです。


4Gamer：
　キャラクターの話題があがりましたが，公開されている画面から推測すると，キャラクターごとに特徴がありそうな気がしています。戦いにおける各キャラクターの役割などもあるのでしょうか。

開発チーム：
　現在公開さているのはごく一部のキャラクターで，実際にはさらに多くのキャラクターが登場します。各キャラクターの具体的な特徴はまだお話しできないのが残念です……。

4Gamer：
　それではそろそろお時間ということで，最後に本作を期待する読者へ一言お願いします。

開発チーム：
　「Disorder」は私達が心を込めて作っている作品で，みなさんに新しいゲーム体験を提供できればと思っています。もし何かアドバイスや意見があれば，公式サイトを通じてお気軽にご連絡いただければと思います。

4Gamer：
　本日はありがとうございました。

――2019年3月22日収録

「Disorder」公式サイト