プレイレポート
「ウォッチドッグス レギオン」の最新DLC“ブラッドライン”インプレッション。エイデンとレンチに再び会える,ファンに嬉しい物語が展開
今回はそのインプレッションをお届けするが,序盤のネタバレが含まれるので,注意してほしい。
昨年10月に発売された「ウォッチドッグス レギオン」は,近未来の監視社会をテーマとしたオープンワールドアクションゲームのシリーズ3作目だ。権力に抑圧された近未来のロンドンで,叛逆のハッカー集団「デッドセック・ロンドン」を指揮し,大規模爆破テロの真相を探っていく。
「ブラッドライン」の時系列は本編の前(正確には本編プロローグからキャンペーンが始まるまでの間)にあたり,大規模爆破テロで壊滅したデッドセック・ロンドンは未だ復活していない。
「ブラッドライン」の主役は,初代作「ウォッチドッグス」(PC / PS4 / Xbox One / PS3 / Xbox 360)の主人公であるエイデン・ピアースだ。裏社会の仕事を請け負うフィクサーであるエイデンは,人型警備ロボットにまつわる,あるモノを手に入れるべく,ロンドンのハイテク企業に忍び込む。
そんなエイデンの前に「ウォッチドッグス2」(PC / PS4 / Xbox One)に登場したデッドセックメンバー,レンチが現れた。映画オタクにして優れたハッカーであるレンチは,エイデンの獲物を奪い取り,どこかに姿を消してしまった。エイデンは甥であるジャクソンとともにレンチの足取りを追跡する。
……というのが「ブラッドライン」序盤のあらましだが,「ウォッチドッグス」シリーズのファンならより楽しめるので,前2作を“予習”しておくのもオススメだ。
ファンにとっての見所は,人気キャラクターたちの共演とその関係性だろう。初代作から30年ほどが経ち,中年だったエイデンも初老の域に。トレードマークのキャップに覆面,そして優れた戦闘能力で敵を処理していく様は健在だが,今の世の中についていけない所もあるようで,時間の流れが感じられる。
初代作の時点では子どもだった甥のジャクソンは,立派に成長している。身体と頭脳を鍛え上げ,危険を承知でロンドンを良くするためのデモに参加する,自分の意志と信念を持った大人になったのだ。エイデンに対しては,長らく連絡を取っていなかったことを怒る一方,抑圧されたロンドンのために戦う姿には尊敬の念を抱いているようで,2人の絆がどのように修復されていくかも楽しみだ。
かつてのキャップも手に入れ,ロンドンでの新たな戦いが始まる |
エイデンはやはり強く,武装した敵も難なく倒してしまう |
そんなエイデンと夢の共演となるのが,「デッドセック・サンフランシスコ」の愛すべきメンバーであるレンチ。スクリーン付きのマスクで顔を隠し,飄々とした振る舞いで相手を煙に巻く様が懐かしく感じられるファンも多いだろう。同じ標的を狙っているという点で利害が衝突するものの,人を苦しめる権力を憎むとこえおはエイデンと相通じるものがある。単純に敵対するわけではなく,自分のせいで敵に捕まったエイデンを助けるなど,その関係性はどこか奇妙だ。エイデンとレンチが最終的にどのような関係になるのか,こちらも見所になるだろう。
ゲームシステムについても,本編から変化している。「ウォッチドッグス レギオン」にはいわゆる“主人公”がおらず,ロンドン市民であれば誰でもスカウトして操作できるのがウリだった。しかし,「ブラッドライン」にはこうしたフィーチャーはなく,プレイヤーはエイデンを操作し,ミッションに失敗した場合も,入院や投獄されることなく,チェックポイントからの再スタートとなる。これまでのシリーズと似たプレイ感になったといえるだろう。
「ブラッドライン」のロンドンにも様々なミッションが存在しており,こなしていくことで新たな装備やハッキングが解禁されていくため,マップをあちこち巡るオープンワールド的な楽しさも味わえる。
それでいて,戦闘やスキルのシステムは「ウォッチドッグス レギオン」のものになっている。エイデンとレンチは固有の装備やスキルを持っており,その特性を理解することで戦闘が有利に運ぶ。本編のキャンペーンでも特殊な「プレステージ工作員」としてスカウトできるため,攻略の役に立ってくれるだろう。
エイデンは「フォーカス」「ガンスリンガー」のスキルを持つ,戦闘のエキスパートだ。フォーカスは,テイクダウン(武器を持った状態で敵に接近しての一撃技)を決めると時間の流れがスローになり,対応するボタンを押すと,自動で近くの敵に照準を定めてくれる。スロー中に銃撃するもよし,状況を判断するもよし,さらに接近戦を仕掛けるもよし……と使い勝手が良い。
フォーカスと組み合わせて役立つのがガンスリンガー。リロード中に特定のボタンをタイミング良く押せば,銃の攻撃力がしばらくアップする。スロー中なら落ち着いてボタンを押せるし,威力が上がった弾も自動照準効果でキッチリ当てていける。加えて,空陸両用の「マルチドローン」や,周囲の電子機器を一斉にダウンさせる「システムクラッシュ」といったガジェットを持っている。
レンチは「セルゲイ召集」「レディ・スマッシュ」が面白い。セルゲイ召喚では,専用のドローンを呼び出す。乗り物として便利な上,非殺傷型のグレネードを装備しており,空中から爆撃できる。地面で皆が右往左往しているのを見るのはなかなかに爽快だ。
巨大なハンマーを振るうのがレディ・スマッシュで,周囲の電子機器に影響を及ぼす。例えば,車道の真ん中でレディ・スマッシュを使うと,近くの車が一斉に妙な方向へ走った上にシステムダウンするのが壮観。敵の追撃から逃れたい時などに役立ってくれるだろう。エイデンとレンチのどちらも,本編のキャンペーンでも存分に活躍してくれそうだ。
「ブラッドライン」で手ごわいのが,敵の人型警備ロボット。武器の使い分けと位置取りという2つの点で,ひねりが加えられているのが面白いところだ。
ロボットを倒すには,ただ撃つだけではなく2段階のステップが必要。まずは攻撃を加えてオーバーヒートさせ,その後に背部のバッテリーを壊さなければならない。オーバーヒートさせるには,通常兵器よりLTL(非殺傷)武器の方が有効となる。
見事オーバーヒートさせるとロボットの動きが止まるが,背後に回らないとバッテリーを撃てず,しばらくすると回復してしまう。そして,ロボットが放つ超音波攻撃は障害物を貫通してこちらにダメージを与えて来る。要するに障害物に籠もってガン待ちし,チョコチョコと撃つだけの消極的な戦法では倒せないということ。オーバーヒートさせるためにLTL武器を用意し,オーバーヒートしたら背後に回り込んで通常兵器に持ちかえ,ロボットが回復したら超音波攻撃を食らわないように動き回る……というわけで,なかなかスリリングに感じられた。
エイデンとレンチの新たな物語を楽しめるだけでなく,本編のキャンペーン攻略も楽になるというユニークなDLCが「ブラッドライン」だ。過去作をプレイしていてまだ今作を未プレイの人は,本DLCをきっかけにプレイしてみるのもよさそうだ。
「ウォッチドッグス レギオン」公式サイト
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