東京ゲームショウ2019のソニー・インタラクティブエンタテインメントブースで,miHoYoが2020年に発売を予定しているPlayStation 4用ソフト「
原神」をプレイしてきた(今回の試遊時間は15分だった)。
整理券を受け取って指定の時間に並んでいると,スタッフから「
『イージー』と
『ハード』のどちらにしますか?」と尋ねられたので,てっきり敵の攻撃力や防御力が違うのかと思いきや……。
- イージー:ゲームの序盤をチュートリアル込みで体験できる
- ハード:仲間もある程度そろった状態でダンジョン攻略などが体験できる
と,触れられる要素が異なるものになっていた。
そんなわけで今回,イージーとハード,それぞれ一度ずつ試遊してきたので,そのレポートをお届けしよう。なお,本作のスマートフォン版については,以下のプレイレポートも合わせて参照してほしい。
関連記事
「イージー」はチュートリアル的な内容で
ストーリーの一端を垣間見ることができる
本作の舞台となるのは
「テイワット」と呼ばれる幻想世界。さまざまな個性や属性(元素)を持つキャラクターで4人のパーティを編成し,場面に応じてリアルタイムにキャラクターを切り替えながら攻略していくのがポイントだ。
“イージー”での試遊は,ゲームの序盤ということもあり,最初に操作できるキャラクターは主人公(女)のみ。ナビゲート役のマスコットにうながされながら,画面左上のマップに表示される黄色い「!」に向かってフィールドを進んで行くと,そこでイベントが発生する。今や当たり前の仕様ではあるが,オープンワールドでありながら目的地がきっちり表示されているので,どこに行けばいいのか分からなくて困る……といったことがない安心設計だ。
途中に出現するザコと戦ったり,フィールドを駆け回ったり,水場を泳いだりしていると,地面に大きな黒い影が現れる。カメラを操作して上空を見上げると,何やら巨大な龍のようなものが飛んでいた。
そこからさらにマップに表示されている目的地へ進んで行くと,先ほどの龍が地上におり,謎の少年と向かい合っている。少年は龍と何らかの関係があるようだが,この時点では謎のまま。きっとストーリーが進むにつれて,さまざまな登場人物達が抱えた物語が,少しずつ紐解かれていくのだろう。
そんなシーンを終えてさらに進むと,アンバーと遭遇。会話イベントを経て仲間にすることができた。以降,主人公とアンバーを切り替えながら遊べるのだが,残念ながらここで試遊時間が終了となった。
「ハード」はなかなかの初見殺し
キャラクターを切り替えながらの戦闘が熱い
“ハード”では,最初から4人のキャラクターが操作可能。パーティメンバーは,miHoYoブースで試遊できるスマートフォン版と同じで,大剣使いの
「ディルック」,弓使いの
「ウエンティ」,魔法使いの
「リサ」,そして魔法剣士のような
「ガイア」の4人だ。それぞれ,炎,風,雷,氷といった元素を操ることもできる様子で,好きなキャラクターだけを使うのではなく,敵の属性に応じて有利な元素を持つキャラクターを使うと効率良く戦えるだろう。
試遊では,何やら古めかしい建物に突入すると,スライム状の敵が複数登場。それぞれ色が異なっており,これが相手の属性を示しているようだ。これを退けると次のエリアへ。
怪しげなオブジェに向けて属性攻撃を仕掛けるとギミックが発動し,宙に浮かぶ床が動き出す。これに乗って次のエリアへ行けるのかと思いきや,途中から道がない。下を見ると雲海で,何も考えずにジャンプをしてみるも,あえなく死亡。ところが,ジャンプ中にもう一度ジャンプボタンを押すと,キャラクターが滑空を始め,無事,向こう岸にたどり着くことができた。
その先では,火を放ちながら回転する罠のようなものや,これまでに見たことのないような,ゴブリン風の敵も出現。罠が放つ炎に触れると,プレイヤーキャラクターの服にも火がつき,継続してダメージを受けてしまう状態に。そこで近くの水に飛び込んでみると,無事に消火ができた。
また木の盾を持った大型のゴブリンとの戦闘中,画面には「木でできた盾は燃える」といったメッセージが表示されていた。おそらくここはディルックの元素の力を使って,うまいこと盾を燃やすのが攻略の糸口になると思われる。しかし,
ディルックは先に落下死していたため,ほかのキャラクターでは太刀打ちできず,パーティは全滅。そうなる前に,回復アイテムを使うなどすれば良かったのだが,使い方が分からなかったので仕方ない(その後,スタッフに教えてもらえたのだが,時すでに遅し)。
ちなみに,アイテムの選択や使用はポーズ状態で行えるため,戦闘中にリアルタイムで回復アイテムを使うのが苦手な人でも落ち着いて操作できる点は,個人的に非常にありがたく感じた。ともあれ,そうこうしているうちに,試遊時間は終了となった。
ある程度のゲームシステムは情報として事前に知っていたものの,筆者が原神をプレイしたのは今回が初めて。操作方法で戸惑う場面はちょこちょこあった(回避アクションはないのか……など)が,アニメ風のグラフィックスは想像していた以上に美しく,独特な爽快感を演出しており,そこで駆け回るキャラクターはどれも魅力的だ。日本語化も進んでいて,会話シーンのちょっとした小ネタにもにやりとさせられる。
そして何より,キャラクターを切り替えながらの戦闘は非常に戦略性とアクション性が高く,キャラクターごとの武器や元素などをよく理解したうえでプレイすれば,やみつきになりそうな気配を感じた。
今回は短時間しか触れることができなかったが,腰を据えてじっくりと遊んでみたいと思えるような試遊であったことは間違いない。2020年の楽しみが,また一つ増えた。