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月額600円で遊び放題な「Apple Arcade」の4Gamer的ベストセレクション。100タイトル以上のなかから厳選した22作品を一挙紹介
【その11】「Pilgrims」
テキストは一切表示されず,キャラの会話内容は吹き出しのなかにイラストで示される仕組みだ。また,入手したアイテムなどは画面下部にカードとして並べられ,必要なときは,それを画面内にスワイプする形で運用する。
たとえば,茹でた魚を欲しがっている相手には,湖で魚を釣り,鍋に水を汲み,たき火にくべて茹でる。これらの各操作を,カードを通じて行うのだ。
ストーリーを進めると,主人公の放浪者のほか,お婆さん,悪党,悪魔などが加わり大所帯となる。彼らが織りなすストーリーや,謎解きの解決方法は割と斜め上なことが多く,キャラクターのリアクションなども含め,海外の童話を見ているような気分にさせられる。
エンディングを見るだけなら30分から1時間で済むが,実はマルチストーリー展開となっている。各チェックポイントの通過時に獲得できるイラストがこれまた味わい深く,ついコンプしたくなってしまうのだ。キャラクターデザインに抵抗がなければオススメ。
「Pilgrims」公式サイト
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【その12】「Cat Quest II」
タップやスワイプで移動を行い,敵をタップすると自動で攻撃し続ける。また,ダブルタップでダッシュ(緊急回避)も可能だ。それぞれの動作はキビキビしており,画面の小さなスマホ端末でも軽快なアクションを満喫できるだろう。
プレイヤーキャラは2匹セットで行動し,その片方を操作しながら,適宜スイッチして戦う。操作していないほうの猫はオートで移動や戦闘を行うシステムで,この2匹が暴れ回る様を見ているだけでも楽しい。ちなみに,Bluetoothコントローラが2個あれば,ローカルでのマルチプレイにも対応しているそうだ。
猫を扱ったカジュアルゲームはそれはもう山ほどあるが,本作はアクションRPGとしての基本部分がとてもしっかり作られている。それでいて,結局は猫なので必要以上にシリアスにならず(なれず),ほんわかとした雰囲気が終始続くのだ。
「Cat Quest II」公式サイト
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【その13】「Assemble with Care」
主人公のマリアは世界を旅しながら,アンティークなどの修理を生業としている。これらの品々は町の人々が大切にしているものだが,実はバラバラになっていたのはそれだけではないことに気付かされる……という内容だ。
修理するアンティークはラジカセやカメラ,レコードプレイヤーなど。修理したのに動かないと思ったらネジを1本閉め忘れていたとか,中身が飛び出したカセットテープに対し,リール部分に鉛筆を差し込んで巻き戻すとか,パズルゲームとしての動作が妙に細かい。
登場するアンティークの品々やBGM,淡い色調のグラフィックスなど,全体的にノスタルジックな味わいのあるゲームになっている。1980年代前後に青春を過ごしたようなゲーマーは,ゲームプレイを経て昔のことなども思い出すかもしれない。
「Assemble with Care」公式サイト
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【その14】「EarthNight」
ジャンプの落下時は敵を踏みつぶすことができ,これを連続して成功させるとスコアアップだけでなく体力回復も行える。ステージ構造はランダムで生成され,次々とあらわれる敵を臨機応変に踏みつけて切り抜けるのが面白い。
基本システムに限っていえばもはや古典的といえるものだが,本稿であえてピックアップした理由は,その独特なセンスにある。
本作のゲーム内世界では龍によって地球が滅ぼされており,人類は宇宙に建設したコロニーに追いやられている。そうしたなかプレイヤーキャラは,コロニーからダイブして龍の背中に飛び乗り,そこを舞台にしたステージを駆けぬける。これを繰り返して地球を目指すのだ。
一方でゲームそのものは丁寧に作られており,チップチューンのBGMも耳に残る。古さと新しさが入り交じった不思議なプレイフィールの作品となっている。
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【その15】「グラインドストーン」
同じ色(種類)をした怪物は,縦,横,斜めのスワイプで連続して倒せる。また,たくさんの敵をまとめて倒すことで,“グラインドストーン”なる特別なパネルが出現。これをスワイプで経由することで,違う色のモンスターにもつなげられるのだ。うまく利用することで,画面内の大半モンスターも一層できるだろう。
こうやって一筆書きで攻略するパズルゲームは,「Dungeon Raid」をはじめ名作が多数存在している。もはや定番のジャンルのひとつなので,未経験者はこの機会に触れておくとよいだろう。
「グラインドストーン」公式サイト
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【その16】「Lifeslide」
ジャイロによる傾き操作のほかタッチ操作でもプレイ可能だが,どちらの場合も挙動は繊細で,常に集中していないと地面や障害物にぶつかったり,あるいは推力を失ったりしてしまいがち。プレイ中は緊張感があるが,それだけに,うまく飛ばせたときは格別だ。
また,グラフィックスはシンプルながら,細部に目をやると鳥が羽ばたいたり,水面上では魚が跳ねたりしており,丁寧な演出も好印象を受ける。
画面上部には紙飛行機の耐久力と残り時間がゲージで示されており,コース上に浮遊しているマーカーを回収することでそれぞれ回復可能だ。また,青色のマーカーを回収し,それと引き換えに紙飛行機の各種パラメータの強化も行える。ゲームバランスは少々シビアなものの,繰り返し挑戦することで,少しずつ飛距離を伸ばせるだろう。
「Lifeslide」公式サイト
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【その17】「Monomals」
プレイヤーキャラは釣り糸の先端に付けられたルアーのような形状をしており,水中にいる敵に体当たりしたり,ちょっとしたパズルを行ったりしてステージクリアを目指す。
また,上記のアクションパートとは別に作曲パートも用意されている。最初にドラムシーケンスを作成し,それにベースラインやメロディを乗せ,ディレイやリバーブなどのサウンドエフェクトを追加するなど,思いのほか本格的な内容だ。これらの作曲パートで用いる音色などを,アクションパートで集めるという流れなのだ。
音楽を楽しむことがメインに据えられているため,アクションパートの難度はそれほど高くない。水中を舞台としたゲームだが,「深世海」などと比べても動きはキビキビしており,ライトゲーマーでも比較的プレイしやすいだろう。BGM単体だけでもクオリティが高いと思うので,興味を持ったらとりあえず以下のムービーを確かめてほしい。
「Monomals」公式サイト
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【その18】「Cricket Through the Ages」
画面をホールドしている最中は,プレイヤーキャラが腕をブンブンと振り回す。そのまま手に持った武器で相手を殴りつけるか,あるいはリリースすることで相手に投げつけて見事命中させれば勝利というルールだ。
登場する武器はクリケット用のバットだけでなく,剣,骨,テニスラケット,ライフル銃などなど。各ステージも石器時代で恐竜を相手に戦ったり,宇宙空間で命綱を振り回したりといった有様だが,真面目にツッコんだら負けという気もする。そもそも,まともにプレイしようとしても,明後日の方向に武器が飛んでいく可能性が高い。
とはいえ,こういった無邪気に遊べるゲームは子供受けが良さそうにも思える。スマホ1台でのマルチプレイにも対応しているので,小さなお子さんがいる4Gamer読者は試しに対戦プレイを行ってみてはどうだろうか。
「Cricket Through the Ages」公式サイト
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【その19】「Lifelike: 第1章」
プレイヤーは宇宙空間に漂う光の弾をスワイプで動かすのだが,それを他の光の群れに接近させると,さまざまな変化が起こる。プレイヤーキャラを追従したり,放射状に広がったりするのだ。それらを利用しつつ,チェックポイントを通過するとストーリーが進むという内容だ。
光源のエフェクトや色彩の変化など,光の群れが織りなす画面エフェクトは圧巻で,これが本作のすべてといっても過言ではない。ゲーム内にメッセージは一切表示されないが,タイトル名にもあるように,これが“生命の誕生”と言われると,なんとなくそんな気持ちにさせられる,雰囲気たっぷりの作品だ。
とくにタブレット以上のディスプレイサイズを利用している人は,他のApple Arcade作品の合間に,息抜きとして遊んでみるとよいだろう。
「Lifelike: 第1章」公式サイト
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【その20】「Spek.」
このゲーム内空間には3Dオブジェクトが設置されており,プレイヤーが見る角度に応じた“輪郭”が,太い枠線として示される。また,プレイヤーはスワイプで視点を変更でき,枠線もリアルタイムで変化する。円柱を例に挙げると,その枠線は「円」にも「四角」にもなるわけだ。
また,もうひとつのルールとして,ゲーム内空間には複数のオブジェクトがあり,それらが重なる部分は枠線が表示されない。これらのルールにのっとったうえで,枠線の上をマーカーが走っており,それをどうにかして空間内のチェックポイントを通過させるというゲームなのだ。
上述のとおり,視点に応じて枠線の形はめまぐるしく変化する。どのタイミングでどの視点に変更すれば,狙い通りの場所へマーカーを移動させるのかを考えるのが要となる。ぜひ,以下のムービーも見てもらいたいが,実際のゲームプレイ中は,普段は使っていない頭脳を酷使している印象だ。
ステージを進めると,マーカーが触れることでオブジェクトを動かすスイッチや,お邪魔キャラなども登場し,パズルゲームとしての手応えもたっぷりある。なお,ARを用いてカメラ越しにオブジェクトを表示させるゲームモードも用意されており,こちらも一見の価値がある。
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【その21】「Manifold Garden」
プレイヤーは,このゲーム内世界の“重力の向き”を変えられる能力を持っている。壁に向き合ってタップを行うと,今度はそれが“地面”となるのだ。それにより,フロア内のオブジェクトや水流などが,さまざまな方向へと落下することになる。
フロア内にあるブロックをゴールまで移動させると,次のエリアへ行くための扉が開かれるというのが基本的なゲーム展開となる。
パズルゲームの内容は比較的シンプルだが,このグラフィックスだけでも一見の価値が十分にあるだろう。幾何学模様の世界が全方位へと無限に続いており,じっくり眺めていると,思わず吸い込まれそうになる。Windows PCなど,画面の大きいディスプレイで4Gamerを見ている人は,とりあえず公式サイトもチェックしてほしい。
「Manifold Garden」公式サイト
「Manifold Garden」ダウンロードページ
【その22】「Takeshi and Hiroshi」
タケシ君はゲームクリエイターを目指す中学二年生で,現在は(架空の)RPG「マイティ・ウォリアー」を制作中だ。まだゲームの完成には程遠いのだが,どうしても今すぐ遊びたいと駄々をこねるヒロシ君のために,タケシ君は裏技を使うことになった。ヒロシ君がRPGを遊ぶタブレットを,タケシ君がリアルタイムで遠隔操作して,モンスターをあてがうことにしたのだ。
仮にモンスターが強すぎたり,逆に弱すぎたりすると,ヒロシ君は“ドキドキ”を得られずにゲームオーバーとなってしまう。適切な強さのモンスターを見極める匙加減が,このゲームのキモだ。
それともうひとつ,本作のストーリーにも注目してほしい。タケシ君とヒロシ君の境遇は次第に変化するのだが,そんな2人のあいだには常にゲームがあり,その絆が丁寧に描かれているのだ。幼少期からゲームにのめり込んでいたような4Gamer読者なら,思わず先のストーリーが見たくなってしまうはず。
ゲームとして新しいチャレンジが感じられ,それでいて必要以上に長い時間を要さずに,清々しい気分で終えられるゲームだ。個人的に,Apple Arcadeには,こういった方向性のゲームを期待している。
「オインクゲームズ」公式サイト
「Takeshi and Hiroshi」ダウンロードページ
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