プレイレポート
剣戟バトロワ「NARAKA: BLADEPOINT」のグローバルテストレポート。完成度の向上と,新たな要素の追加によりバトルがより熾烈に
筆者も前回に続き参加してみたので,本稿ではその様子をレポートする。なおゲームの基本的な内容はクローズドβテスト時と共通なので,未読の人は当時のレポートも合わせて参照してほしい。
東洋風剣戟アクション「NARAKA: BLADEPOINT」のCBTレポートを掲載。バトロワに剣戟とパルクール要素を持ち込んだ野心作
PC向けオンラインバトルロイヤルゲーム「NARAKA: BLADEPOINT」のクローズドβテストが,2020年11月17日から23日にかけ行われた。人気ジャンルであるバトロワものに,剣戟とパルクールの要素が加わった本作だが,そのプレイフィールはいかなるものか。βテスト時点でのプレイレポートをお届けする。
「NARAKA: BLADEPOINT」公式サイト
新要素「魂玉」と「タレント」が追加されたグローバルテスト
まず,基本システムをごく簡単にまとめておこう。
本作は最大60人のプレイヤーが1つのマップに集まり,徐々に狭くなるフィールドの中で戦ったり隠れたりしながら,最後の1人まで生き残れば勝利という,いわゆるバトルロイヤル形式のアクションゲームだ。
見てのとおり戦闘は剣戟がメインだが,弓や銃といった飛び道具も侮れない威力を持っており,さらにキャラクターはそれぞれ固有スキルがあるため,戦闘は近接戦闘に留まらない。また剣戟においても3すくみが存在するので,むやみやたらに得物を振り回しても勝つことも難しい。一定の腕前が問われる戦闘システムとなっている。
またパルクール要素もあり,キャラの機動力はかなり高めなので,どちらかといえば隠れて待ち伏せるより,アクティブに動き回る方が戦いやすい印象だ。ステータスのアップは主に装備やアイテムの充実でおこなうが,武器には耐久度があるため,適時交換したり修理したりが必要となる。
プレイモードはスタンダードなソロプレイと,最大3人でチームを組んで戦うトリオが用意されており,両者のプレイフィールはかなり異なる。また異なるモードとして「無尽の試練」と呼ばれる時間制限制のポイントバトルもあって,こちらはフィールドが狭まるようなギミックのない,シンプルにバトルにフォーカスしたプレイが楽しめる。
さて今回のグローバルテストでは,前回のクローズドβテストの要素に加えて,「魂玉」(Souljade)と「タレント」(Talents)という2つの新要素が登場した。どちらも主に戦闘時に効果を発揮するフィーチャーとなっている。
「魂玉」は,クローズドβテストでは「魂器」と呼ばれていた光る宝石のようなもので,取得するとライフや攻撃力が上昇するという,純粋なステータスアップアイテムになっていた。長く生存して,順次性能が高い物を取得していけば順当に強くなれるので,キャラ自体の成長要素の薄い本作において,一種のレベルのような存在だった。
それが今回のテストでは,ステータスアップ機能は残しつつも,コンボ攻撃時に体力を回復したり,足音を消したりといった,戦場での立ち回りに影響を及ぼすタイプのものが追加された。対戦中に入手できるかはランダムなので,それを前提としたプレイができるわけではないが,運良く手に入れられれば戦術の幅が広がり,ライバル相手に有利に立ち回れるだろう。
場合によっては,入手した魂玉によって装備する武器を変える判断もアリかもしれない。ちなみにレア度が高いものは,(一種の隠しエリアのような)見つけ出すのが難しい場所に落ちていることが多いようだった。
もう1つの「タレント」は,キャラクターごとの固有のスキルを,プレイヤーの好みに応じて変化させるもの。こちらはアイテムなどではなく,バトル開始前に任意のものを選ぶ仕組みになっており,一度ゲームが始まってしまうと途中で変えることはできないようだった。
こちらは強化ではなく変化なのがキモで,スキルの純粋なパワーアップではないのが特色となっている。例えば女性キャラの1人である胡桃(Kurumi)は,ヒーリングのスキルを持ち,自分や味方の体力を回復させることができる。だがタレントを変更することによって,回復する対象をアーマー値にしたり,回復エリアを発生させず瞬時回復に変化させたりといった,スキルのバリエーションが生まれていた。
また金剛力士に変身できる天海(Tianhai)は,味方を掴んで回復させたり,地面を叩いて自分を回復したりと,攻撃からサポート的な能力に変更するタレントが採用されており,キャラの特性がかなり変わりそうだ。
タレントはゲーム内の報酬アイテムを消費する形でアンロックする仕組みになっていて,今回のテストでは詳しい性能を確かめるまではできなかったが,製品版では同じキャラクターでもタレントの違いで,かなり違う戦い方ができそうだ。
それ以外の変更点では,チュートリアルが強化され,最初のハードルが下がったのも大きいと感じた。前回のテストでは本当に最低限の操作練習のあと,すぐに本番の戦いに飛び込む必要があったのだが,今回はアイテムの取捨選択などマルチプレイでも必要な動作も体験できるようになり,実用性が向上している。
また完全な練習モードも追加され,NPCを相手に任意の装備やアイテムを組み合わせて戦闘できるなど,初心者に嬉しい要素が増えていた。バトルロイヤルというジャンルの関係上,実戦で色々と試すのは難しい部分があるので,こういう変更は純粋にありがたい。
システム面以外にもグラフィックスの向上やエフェクトの強化,そしてキャラクターの部分的なカスタマイズも可能になるなど,全体的な作り込みにも強化が見られた。対戦時,ほかのプレイヤーの動きが少しおかしいと感じるような問題点もなくはなかったが,ゲーム自体の最適化は着実に進んでいるようだった。
剣戟×バトルロイヤル×パルクールと,さまざまな要素が意欲的に盛り込まれた本作だが,全体的なバランスはうまく取られていて,人気を集めるポテンシャルは十分にあると感じられた。更なるクオリティアップと製品版のリリースを楽しみに待ちたい。
「NARAKA: BLADEPOINT」公式サイト
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