プレイレポート
仮想空間でジュエルをマイニングしたり,乱闘したり!「大乱盗!ジュエルウォーズ」プレイレポート
「大乱盗!ジュエルウォーズ」公式サイト
「大乱盗!ジュエルウォーズ」の舞台は西暦2039年の日本だ。仮想通貨の普及から紙幣や硬貨が消えた世界で,怪人二十面相,アルセーヌ・ルパン,鼠小僧次郎吉,石川五右衛門の子孫である「遠藤悠市」「ルパン・フレデリカ・美奈」「根津吉治郎」「石川詩絵瑠」の4人は義賊チームを結成。警察が隠す裏金の謎を追って仮想世界へとダイブし,仮想通貨を盗んで回る。
ジャンル的には見下ろしフィールド型のアクションゲームで,義賊チームの1人を操作して仮想空間(マップ)のあちこちにある「ポイント」から仮想通貨「ジュエル」を採掘(マイニング)する。これを「サポーター」へ届けてお金にしてもらい,所持金が目標額以上になったら出口へ飛び込めばクリアだ。
敵となる警官もマップ上を巡回しており,警官の視界内に入ってしまうとこちらを追跡してくる。捕まるとジュエルを没収され,一定時間が経たないと復活(リスポーン)できないので注意が必要。ステージの制限時間が切れると大量の警官が出現し,この時に捕まると即座にゲームオーバーとなってしまう。
加えて,ステージによっては別の義賊チームが現れる場合がある。勝手にポイントから採掘する上に,こちらを攻撃してくる。攻撃を食らうと持っていたジュエルをばらまいてしまうため,こちらも警官に負けず劣らず厄介だ。
逆に,警官や敵義賊に攻撃を当てればジュエルをばらまくので,壁で跳ね返るボールを放つ「射撃」や,直接相手を殴る「攻撃」,移動攻撃「体当たり」で対抗しよう。公式ジャンル名「奪い合いバトルアクション」は伊達ではないのだ。
本作で重要になるのがお金だ。“ジュエルを手当たり次第にかき集めてサポーターに持っていく”というやり方でもクリアはできるが,マイニングしてはサポーターに運び,またマイニングしてはサポーターへと繰り返すため,時間も手間もかかってしまう。
各ステージのミッション(お題)に「マイニング○回以下でクリアする」「○秒以下でクリアする」という項目もあることだし,ここは怪盗の子孫らしく,最小の手間でエレガントに済ませたい。その際に注意したいのがジュエルの色だ。
ジュエルは黄・青・紫の3種類があり,サポーターで換金した際の値段もこの順番で高くなっていく。さらに,同じ色のジュエルが多いほど換金する際の値段に倍率が掛かり,最大で2倍にもなる。プレイヤーが持てるジュエルの数は最大で10個なので,紫ジュエル10個を一度に換金すると効率がいい。
しかし,物事はそう簡単には運ばない。一度手に入れたジュエルを安全に捨てることはできないし,ジュエル10個を持った状態だとそれ以上のマイニングができなくなる&足が遅くなるといったペナルティがつく。無闇にジュエルを拾いまくると,あまり効率が良くないわけだ。
また,サポーターによって換金してくれるジュエルの色が異なる上,誰かがサポーターを使うと消えてしまい,一定時間が経過しないと復活しない。せっかくジュエルがあるのにサポーターがいないということも起こるわけだ。敵義賊が先に目標額を達成してマップから脱出するようなこともあり,ペナルティはないものの,なかなかに悔しい。
欲しいジュエルを持つ者が近くにいれば射撃や体当たりで奪い取り,換金できるサポーターがいないなら狙う色を変え……と臨機応変に対応しつつ盗みを働いていこう。とはいえ,無闇に暴れ回っては危険だ。射撃で投げたボールが自分に当たったり,体当たりした際に壁にぶつかると自爆となり,敵にやられたのと同様にジュエルをぶちまけてしまう。
つまり,軽いパズル要素とバトル要素が合わさっているというわけで,プレイフィールはレトロゲーム的なものがある(個人的には1980年代後半のゲームっぽいと感じられた)。
こうして手に入れたお金は,悠市が携わる美術品保存活動に寄付することができる。保存修復された美術品には「最後の晩餐」ならぬ「最後のハンバーグ」,「ヴィーナスの誕生」ならぬ「美ナスの誕生」などパロディ名画がいっぱいで,見ていてクスリとなるだろう。
最大4人での対戦も可能だ。残念ながらオンラインには対応していないものの,Joy-Conのおすそわけプレイや,ローカル通信で楽しむことができる。ルールは,本編と近い「誰よりもたくさんお金を入手せよ!」,換金がなくジュエルの数を問われる「誰よりもたくさんジュエルを入手せよ!」,ひたすらバトルする「誰よりもたくさんフィールド外へ吹き飛ばせ!」の3つ。チームバトルも可能で,「誰よりもたくさんジュエルを〜」なら,ジュエル回収役と敵との戦闘役に分かれたりするなど,独特の戦略も楽しめる。
価格は999円(税込)ということで,内容的にもボリューム的にもお値段相応といったところ。週末にプレイするカジュアルなゲームを求めている人や,気の合う仲間と気軽に遊びたい人にはオススメできるゲームだ。
「大乱盗!ジュエルウォーズ」公式サイト
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