プレイレポート
ハッキングと潜入。異なる立場で協力するスパイアクション「Operation: Tango」のインプレッションをお届け
本作は,ハイテク化した近未来を舞台に,エージェントとハッカーの2人1組が悪事を働く企業の証拠をつかむべく潜入していくCo-op型スパイアクションゲームだ。潜入といっても2人で一緒に行動するわけではない。エージェントは企業に直接潜入し,ハッカーは企業のネットワークに侵入し遠隔からエージェントをサポートする。それぞれのプレイヤーは異なる立場,視点でゲームを進めていくわけだ。
本作のプレイはボイスチャットができる環境が必須となっている。相手の視点が見られない状態で相手の状況を把握し,説明していく必要があるためだ。ゲームの基本的な構造としては「完全爆弾解除マニュアル」(原題:Keep Talking and Nobody Explodes)が近いが,スパイをテーマとした本作はまた違った面白さがある。
本作は2021年6月1日にリリース予定だが,Steamではデモ版が配信されており,最初の1ステージを遊べる。今回はプレビュービルドの先行プレイなので,そのさらに先のステージをプレイできた。
まず,ゲームを開始するとキャラクター選択の画面から始まる。プレイヤーは企業への潜入を担当する“エージェント”と,企業のネットワークに侵入する“ハッカー”のどちらかを選択する。現時点でマッチングシステムは用意されておらず,ゲームコードを入力して相棒と合流するスタイルだ。
エージェントは物理的に潜入し,物的な証拠を回収する。セキュリティドローンや防衛タレットに見つからないように動くステルスアクションもあり,直感的にもゲームを楽しめる。
一方,ハッカーはネットワークに侵入し,監視カメラや内部情報をハッキングしたり,電子的なセキュリティを破ったりできる。エージェントが目的地にたどり着けるようにサポートしよう。
自分が得ている情報を相手に伝える難しさ
前述のとおり,本作のキモとなるのはエージェントとハッカーでやることがまったく違うことだ。目的自体は同じでもそのアプローチ方法は違い,見ている景色も得ている情報も違う。例えばハッカーには強固な赤外線セキュリティが見えていても,エージェントの目には何もないように見えるなど,伝えなければならない情報はたくさんある。
基本的にギミックはどこかにヒントがあり,そこまで難しくはない。ただ,そのヒントがハッカーならエージェントに,エージェントならハッカーにあり,お互い口頭で伝える必要がある。それが意外と難しい。
時間制限があるギミックなどは情報をすみやかに伝える必要があり,それはもう大パニックだ。その分,ギミックをクリアしたときの達成感も大きい。相手に伝わったとき,また相手の情報を理解してギミックを解いたときの喜びは格別だった。
エージェント視点 |
ハッカー視点 |
こちらはエージェントが平面の画面にタイルを付け足して道を作りハッカーをゴールに導くタイプのギミックだ。一方,ハッカーの視点は一人称でゴールへ進むアクションチックなものになっている。ハッカー視点のみ見えている行く手を阻む障害もあり,片方のプレイヤーが見えていない要素があることに気がつかなければ,攻略に時間がかかりそうだ。
エージェント視点 |
ハッカー視点 |
エージェントは進行を妨げるセキュリティドローンをかいくぐって奥の部屋への侵入を目指す。エージェントの視点ではセキュリティドローンの位置や動きがわからないが,ハッカーの視点ではセキュリティドローンの規則性や部屋の間取りを把握できる。ハッカーはエージェントに進むタイミングや行き先を誘導しよう。
協力しなければ攻略ができない
これまでCo-opゲームをやってきた読者の中で,相方のプレイスキルや謎解きによって,自分は何もせずにクリアしてしまったという経験はないだろうか。もちろん,友人と話しながらCo-opゲームをするのは楽しいが,どこか物足りなさのようなものを感じることもあるだろう。
しかし,本作の攻略にはボイスチャットでお互いに自分の情報を伝えつつ,相手がどういう状況にあるのかを考える必要がある。協力なしでは攻略できないゲームとなっているため,そんな心配は無用だ。
本作を始めるまでは伝える力に自信があったが,いざやってみると伝わらないことも多く,スマートなハッカーとは言えない結果となった。そして,聞き手側の想像力も攻略のカギとなっており,ギミックの説明を受けたときにイメージができないと攻略に時間がかかってしまうかもしれない。とはいえ,今回の先行プレイで挑んだ2つのミッションに関しては,難度自体はそこまで高くなく1ミッションあたり15分〜30分程度でクリアできた。
普段から一緒にゲームをしている仲間とやることで盛り上がること間違いないだろう。まだリリースはしていないが,前述したようにデモ版がSteamで配信中だ。UIや字幕はしっかりと日本語に対応しているので,気になった人はそちらを試してみてほしい。
「Operation: Tango」公式サイト
- 関連タイトル:
Operation: Tango
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オペレーション:タンゴ
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(C)2020 Clever Plays
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