紹介記事
「Bloodstained: Curse of the Moon 2」アルファ版のインプレッション。正統派ACTの骨太なプレイ感と,個性豊かな仲間との役割分担が楽しい
本作は,個性豊かな仲間を使い分けて進む横スクロールアクションだ。8ビット風のプレイフィールも懐かしく,しっかりと遊び応えのある作品となっている。
かつて,「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」を手がけ,探索型アクション“メトロイドヴァニア”の潮流を生み出したのが五十嵐孝司氏。氏が独立後に制作した「Bloodstained: Ritual of the Night」PC / PS4 / Xbox One / Nintendo Switchと世界観を同じくする最新作が,先日アナウンスされたばかりの「Bloodstained: Curse of the Moon 2」だ。前作と同様,ファミコンゲームを彷彿とさせる8ビット風の横スクロールアクションゲームであり,懐かしくも歯ごたえのあるプレイを楽しめる。
主人公は前作と同じく“東方の退魔師”「斬月」で,イギリスの地に現れた「魔塔」に挑む。今回体験したのは序盤の4ステージで,新たな仲間であるエクソシストの「ドミニク」,銃使いの「ロバート」,魔導アーマーに組み込まれたコーギー犬「ハチ」と合流して戦うことになる。
8ビット風アクションゲームの雰囲気を再現した本作は,攻撃ボタンを押してから実際に技が発動するまでにほんのわずかな間があるため,しっかりと間合いを見切ってタイミングよく「技を置く」ことが大事だ。
敵の配置は横スクロールアクションに定評のあるインティ・クリエイツらしく練り込まれている。前述の「技を置く」感覚と合わせて,状況を素早く判断して正確に動く,手堅いプレイが求められるといった印象だ。
難度は高めで,このジャンルが好きな人にはたまらないのではないだろうか。とはいえ,「CASUAL」モードは今回も健在。残機が無限になる上,ダメージを食らった際に吹き飛ばされることもなくなる。
また,敵を倒した際に体力回復アイテムの出る確率が高くなっているようだ。とくに吹き飛ばされなくなる効果は大きく,攻略が楽になるので,まずはCASUALモードでゲームに慣れるというのもいいだろう。
斬月は個性豊かな仲間と合流していくが,戦闘中はいつでも彼らと交代できる。仲間はそれぞれ独立した体力ゲージを持ち,全員がやられると初めて残機が減るという仕様だ。
今回は斬月+仲間3人で合計4人のパーティを組めたが,人数が増えてもゴリ押しは難しい。というのも,操作しているキャラクターが倒れてしまうとチェックポイントまで戻されるからだ。
加えて,倒れたキャラクターはステージをクリアするか,ドミニクの特殊なサブウェポンで復活させる,あるいは全滅するまで行動不能になる。その場に合わせた仲間を選ぶのはもちろん,体力回復アイテムを取る際は消耗した者に切り替えるといった采配が重要だ。
仲間の特殊能力を使い,ステージの特殊な仕掛けを突破していくのが本作の面白さとなる。仲間はそれぞれ特徴的なメインウェポンとサブウェポンを持つのはもちろんのこと,高くジャンプできたり,一定時間空中に浮遊できたりする。斬月では到達できない場所も,仲間なら大丈夫というわけで「この場所は誰なら行けるのか?」と頭を捻るのが楽しい。
●斬月
前作からお馴染みの主人公。メインウェポンは「Bloodstained: Ritual of the Night」で重要な役割を果たした「斬月刀」だ。射程は短いが素早く振れるため,しっかりと敵に密着できれば一気にダメージを与えられる。敵の攻撃を見切って一気に接近して斬りつけ,次の攻撃が始まるまでに退避するという緩急の効いた立ち回りがスリリングだ。
ステージ4の終盤では,斬月刀をパワーアップするアイテムを入手した。3連攻撃「連続斬り」が使えるようになるのだが,残念ながら今回のプレイはここまで。その威力のほどは確認できなかった……無念。
●ドミニク
「Bloodstained: Ritual of the Night」にも登場したエクソシスト。メインウェポンの「槍」はリーチが長く,上方を攻撃可能。また,常時ハイジャンプが可能なうえ,敵や障害物を踏んで飛び跳ねられるため,うまく使えばアクロバティックに戦える。サブウェポンでは仲間を回復・復活できるため,パーティの要となるだろう。
●ロバート
メインウェポンである「マスケット銃」は遠くから敵を一方的に撃てる。体力はかなり少ないため,敵の攻撃を一切受けないくらいの慎重さと覚悟が必要だ。壁を使って三角跳びすることもでき,新たなルートを開拓できる。
●ハチ
「魔導アーマー」に乗ったコーギー犬。パンチが強力なうえ,体力も高い。加えて,滑る床やトゲの床を無効化でき,一定時間空中に浮遊できるため,とても頼もしい。しかし,巨体が災いして姿勢の低い敵は苦手にしている。得意と不得意がハッキリしているキャラクターだ。
新たな仲間は前作以上に個性が際立っていて,役割分担がハッキリしている。敵が遠くにいればロバートに任せ,足場が悪ければハチを呼び,高い所に行く際はドミニクに頼むといった感じで,状況に合わせて切り替えていくのが楽しい。
ボスの中には上から攻めてくる者もいるので,普段の攻めは体力のある斬月でしのぎ,ボスが上に来た時だけドミニクに交代して突いてもらう……というように,激しいアクションの最中に切り替えを求められる場合もある。
役割分担という本作のコンセプトをまさに体現しているのが,ドミニクになるだろう。仲間を回復・復活できるサブウェポンが便利で,道中でしっかりとランタンを壊して「WP」(サブウェポン用のリソース)を集めておけば,仲間が傷ついても立て直すことができる。おまけに長射程の槍やハイジャンプといった攻略に便利な技も持っているため,ついつい頼りがちになる。
しかしながら,ドミニク自身の体力は低い。仲間がしっかりとフォローしてあげる必要があるというわけで,このあたりはRPGのパーティプレイのように感じられた。
今回プレイしたのは序盤の4ステージだったが,以上のように新しいコンセプトをしっかりと理解することができ,練り込まれたステージ構成と相まって,大いに期待が高まった。
また,ドット絵で描かれたハチの可愛らしさも印象的だ。ステージの合間には,魔導アーマーから降りて仲間と絡むデモシーンもあり,彼が幸せなエンディングを迎えることを祈りつつ,発売を待ちたい。
「Bloodstained: Curse of the Moon 2」公式サイト
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