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「NBA 2K21」,開発者への合同インタビュー。陽光の下でバスケを楽しむ「2Kビーチ」など新情報も
※8月31日18:00追記:2Kビーチ紹介トレイラーを掲載しました。
●「NBA 2K21」開発者合同インタビュー出席者
マイク・ワン氏(ゲームプレイ・ディレクター)
ベン・ビショップ氏(シニア・ディレクター)
エリック・ベニッシュ氏(エグゼクティブ・プロデューサー)
チェン・ユー氏(製品開発ディレクター)
ジョン・スミス氏(プロデューサー)
バスケットボール選手の息子となって父の背中を追い,「2Kビーチ」で太陽を浴びてバスケを楽しむ
「NBA 2K21」は,定番バスケットボールゲームのシリーズ最新作。NBA選手自身の動きや表情をキャプチャし,リアルに再現することでも知られている。
今回は,選手を操作する「プロコントロール」が大きく改良され,右スティックを使うことでドリブルムーブの種類が大幅に増加するなど,操作性が向上。シュートもタイミングメーターではなく,「NBA 2K17」の照準システムを改良した形式となり,よりスリリングでプレイヤーの腕前が反映されるプレイを楽しめる。また,ポイントガードの身長は最高で203cmとなり,新しいシグネチャームーブと合わせて体格の良い選手の存在感が増しているという。
選手カードをコレクションする「マイチーム」モードでは,週末ごとに変化するレギュレーションでチームを編成する「マイチーム・リミテッド」をはじめとし,1年を通して楽しめるよう様々な施策が展開。課金をしなくともプレイの中で最高レアリティの「ピンクダイヤモンド」カードを手に入れられるという。また,新登場の「エクスチェンジ」機能では,複数のカードをピンクダイヤモンドのカードに交換するなど,カードに新しい使い道が作られた。昨年話題を呼んだ「進化カード」も変化を遂げ,一部の進化カードは自分で進化を選択可能になっている。
なお,PlayStation 4やXbox Oneといった現世代機でプレイしたデータはPlayStation 5やXbox Series Xといった次世代機へ移行できる(関連リンク)。
作成した選手でNBA人生を楽しめる「マイキャリア」モード,今年のタイトルは「The Long Shadow“その道の先に待つもの”」だ。
主人公は,バスケットボール選手の息子。NBA行きが叶わなかった父を追うように,自らもバスケットボールを始め,選手への道を歩んでいく。
10の大学プログラムから公認を得たことにより,高校から大学,NBAへと至るキャリアを体感できるようになっている。かのマジック・ジョンソンの出身校であるミシガン州立大学,UCLAの略称で知られる名門・カリフォルニア大学ロサンゼルス校など10の大学を選んでキャリアを積み,NBA入りした後も評価を高めていくのだ。
ストーリーには有名俳優やNBA選手たちも多数登場。ジェシー・ウィリアムズさん(「グレイズ・アナトミー 恋の解剖学」),マイケル・ケネス・ウィリアムズさん(「THE WIRE/ザ・ワイヤー」,「ボードウォーク・エンパイア 欲望の街」)をはじめとする豪華キャストに加え,カバー選手であるデイミアン・リラード選手とザイオン・ウィリアムソン選手も出演し,物語を彩ってくれるという。
マイキャリアモードのキャラクターを使い,他のプレイヤーと交流を楽しめる「ネイバーフッド」も,もちろん登場。今年は「2Kビーチ」で,太陽の光を全身に浴びてバスケットボールを楽しむ体験ができるという。「2Kビーチ」は開発元があるカリフォルニア南部のビーチを再現したフィールドで, 様々なイベントが展開されるとのこと。
また,「MyGM」「MyLEAGUE」では,自分のプレイに応じてゲームの進行が変化するという。
コロナ禍,コービー・ブライアント氏の逝去……様々な事件を乗り越えて作られた「NBA 2K21」。開発チームオンラインインタビュー
この日,開発チームからはマイク・ワン氏,ベン・ビショップ氏,エリック・ベニッシュ氏,チェン・ユー氏,ジョン・スミス氏が出席。メディアから寄せられた質問に答えた。
――「マイキャリア」モードの見所はどこでしょうか。
ベン・ビショップ氏(以下,ビショップ氏):
10の大学プログラムから公認を受けたところでしょうね。大学リーグとプロリーグでは,コートの内外を問わず特性が異なっています。そんな大学リーグを経てスタープレイヤーになっていく展開は高揚感とともにお楽しみいただけるでしょう。
――今回は「“マンバ フォーエバー” エディション」として,今年1月に事故で亡くなったコービー・ブライアント氏をフィーチャーしています(関連記事)が,ユーザーからの反響はどうでしたか?
エリック・ベニッシュ氏(以下,ベニッシュ氏):
氏を(亡くなったことではなく)別の形でフィーチャーできれば良かったのに……とは思っています。“マンバ フォーエバー” エディションには大変な反響があり,氏の情熱をレガシーとして残す一つの形であり,こうした取り組みができたことをありがたく思っています。
――選手のシュートやドリブルを操作する「プロコントロール」を大幅改修したそうですが,その理由を教えてください。
マイク・ワン氏(以下,ワン氏):
操作性を向上させ,技術があるプレイヤーに対し,これに応じたリワードを出したいと考えたことです。一方,初心者も楽しめるようにするバランス調整には苦労しました。
――過去作から比べて,ビジュアル面での変化はありますか?
ベニッシュ氏:
やはり「2Kビーチ」ですね。実在のビーチが再現されていて,本当に新しい「ネイバーフッド」となっていますよ。ビジュアルもより魅力的になっていますので,楽しみにしていてください。なお,“マンバ フォーエバー” エディションをお買い上げいただければ,PlayStation 4版ならPlayStation 5版,Xbox One版ならXbox Series X版というように,同系統の次世代機版が手に入りますよ。
――新型コロナウイルスの渦中における開発となりましたが,どんな苦労がありましたか?
ベニッシュ氏:
直接会って会議ができないので,通常と異なった形でコミュニケーションを取らねばならず,普段よりも大変な開発になりました。ただ「NBA 2K21」チームはこうした状況に適応し,非常に良いものを作れたと思っています。こうした経験はシリーズ全体の財産になりました。
――シリーズでは選手本人をモーションキャプチャしていますが,今回再現が難しい選手はいましたか?
ワン氏:
今回の「NBA 2K21」でも,モーションキャプチャを使っての制作を継続しています。新型コロナウイルスの影響がありますので,選手にはマスクを着用していただいていますね。
――通常「NBA2K」シリーズはその年のシーズンが終わった時期の発売となります。しかし今年は新型コロナウイルスの影響により,ゲームが発売される9月にもプレーオフが続いていますが,こうした点についてどう思われますか?
ベニッシュ氏:
プレーオフ期間中はNBAへの意識が高まっているので,そうした意味ではプラスに働いたと考えています。
――現実のNBAがいつものスケジュール通りに試合を進められていませんが,選手のレーティングについてはどうしているのでしょう?
ベニッシュ氏:
確かにイレギュラーなシーズンではありますが,我々には豊富な知識があります。なので,選手の能力の上下についても,これまでの経験でフォローできていると思います。
――現在NBAでは無観客での試合が行われていますが,ゲームの中でも観客はいないのでしょうか?
ベニッシュ氏:
観客はいます。観客がいることによる空気感や高揚感がプラスに働くと考えたからです。
――NBAにおいて,無観客試合を彩るために「NBA 2K」の音声を流すという案があったそうですが,これはNBAと2Kどちらからのはたらきかけだったのでしょう?
ベニッシュ氏:
NBA側からアプローチがありました。
――シリーズ初心者が「NBA 2K21」を買ったとして,どのモードから始めればいいですか?
ワン氏:
どんなことができるかを把握する意味でもチュートリアルの「2KU」モードでしょう。ポップアップで操作を教えてくれますよ。
――では,最後にメッセージをお願いします。
ベニッシュ氏:
例年なら我々が直接日本に赴いてお話しさせていただくんですが,今年はそうもいきませんでした。来年にはまた日本へ行ければと思っています。日本や世界のファンに感謝しつつ開発を進めた「NBA 2K21」ですが,良くなったところが非常に多いので,ぜひプレイしてみてください。
――ありがとうございました。