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Intel,ノートPC向けの単体GPU「Intel Arc A」シリーズを正式発表。エントリー市場向けは4月,高性能モデルは2022年夏に登場
いずれも,Microsoftの「DirectX 12 Ultimate」で規定されたリアルタイムレイトレーシング技術に対応するレイトレーシングユニットや,AI処理向け命令「XMX」に対応する演算ユニット,そして高画質なビデオコーデック「AV1」のハードウェアエンコードに対応したビデオ処理ユニット「Xe Media Engine」といった機能を備える。AI処理ユニットを活用したIntel独自の超解像技術「XeSS」にも対応しているなど,現代のゲームグラフィックス向けGPUに必要とされる要素は,もらさずカバーしているといえよう。
Intelが2022年に投入するゲーマー向けGPU「Xe HPG」は,レイトレ&超解像機能搭載でミドルクラス並みの性能か
2021年8月に行われたIntelのイベントでは,同社が開発中のゲーマー向けGPU「Xe HPG」の概要が公開となった。2022年第1四半期登場予定の新GPUは,リアルタイムレイトレーシングとAIベースの超解像機能を搭載するという。その見どころを紹介しよう。
発表と同時にリリースされたArc 3は,「Intel Arc A370M」(以下,A370M)と「Intel Arc A350M」という2種類の製品があり,どちらも解像度1920×1080ドット(以下,1080p)での快適なゲームプレイを目標としたエントリー市場向けの単体GPUとなっている。基本的に数字の大きいものほど高性能と理解していい。
そのほかに,ミドルクラス市場向けとなるArc 5には「Intel Arc A550M」,ハイエンド市場向けとなるArc 7には「Intel Arc A770M」「Intel Arc A730M」という製品がラインナップされる予定だ。
競合他社のGPUとの性能比較をIntelが公開していないため,たとえば「GeForce RTX 30シリーズと比較して,どれくらいの性能があるのか」といったことは分からない。ただ,Intelは,既存の第12世代Coreプロセッサが搭載する統合GPUでは,1080pで60fpsのフレームレートが出せないゲームであっても,A370Mであれば60fpsを上回るフレームレートで表示できると主張している。
さらに,比較的グラフィックス表示の処理負荷が低い「Fortnite」や「Grand Theft Auto V」「Rocket League」などでは,1080pで90fpsを上回る表示が可能であるという。
Arc Aシリーズについての詳報は,後日レポートする予定だ。
また,Intelは,Arc Aシリーズを搭載するデスクトップPC向けグラフィックスカードも,2022年夏にリリースする予定であることも明らかにしている。搭載GPUの製品名やスペックは明らかになっていないが,Intelがゲーマー向けに投入する単体GPUということで,ゲーマーの注目を集めることになりそうだ。
Intelの当該プレスリリース(英語)
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Intel Arc(Intel Xe)
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