連載
マフィア梶田の二次元が来い!:第554回「ウルフェンシュタインで催される超次元ドッジボールと逆襲の星野源」
今回はさらに「わしゃがなTV」らしい企画に巻き込んでいこうというコンセプトで,「呪術廻戦」グッズの開封動画をお届けしました。
6月23日には星野さんの12th Singleである「不思議/創造」も発売。そちらもぜひチェックしてください!
星野源オフィシャルサイト「不思議/創造」
「RADIO 4Gamer Tap(仮)」の第170回では,Electronic Artsの対戦型ドッジボールゲーム「Knockout City」(PC / PS4 / Xbox One / Nintendo Switch)を特集。ゲストを招かずにいつものメンバーでプレイしました。
超次元ドッジボールとでも言うべきエキセントリックなゲーム性が注目されている本作。ボールをパスでつなぐ,構えて溜めるなどして球速を高めることができ,敵がある程度近ければ自動的にロックオンしてくれます。いわゆる“エイム”を鍛える必要はほとんどありませんが,その代わりに相手から放たれたボールをキャッチするのがとても重要。慣れてくると変化球やフェイントを織り交ぜながらの駆け引きも展開できるようになるので,なかなか奥が深いです。カジュアルかつ一風変わった対戦ゲームに興味がある人は,ぜひ遊んでみてください。
「Knockout City」公式サイト
季節の変わり目でスッキリしない天気が続くものですから,ここらでストレス解消になるようなFPSでもプレイしたいなぁと,思ってのチョイスが大当たりでしたね。
「Wolfenstein」といえば,FPSというジャンルを確立したとも言われている超名作。シリーズを通してナチスとの戦いを描いており,2014年にベセスダ・ソフトワークスからリブートされた「Wolfenstein: The New Order」からは,「ナチスが第二次世界大戦で勝利してしまった世界」におけるレジスタンスの抵抗が描かれています。
「ナチス勝利後の世界」というのは架空戦記の定番でもありまして,近年では「高い城の男」や「SS-GB ナチスが戦争に勝利した世界」が映像化されていますね。すべてが架空の題材なのではなく,現実の歴史をなぞることで“あり得たかもしれない物語”に対する興味と畏怖を喚起する点が,ナチスに限らずこういったジャンルのミソではないかと思います。
その点で言えば,本作におけるナチスは少々……いや,だいぶトンデモな設定ではあります。超越的な科学力と軍事力を有しており,第二次大戦時点で戦場に人体改造を施したスーパーソルジャーや巨大ロボット兵器を投入していますから。
ただ,特筆すべきはフィクションレベルが高いものの,それをギャグ的に茶化すような雰囲気ではないという点。ナチスは思想も何もかも狂っているのですが,強固に統率された極めて厄介な敵として設定されており,実際のところナチス兵は末端に至るまで精強で,FPSとしての難度もなかなかのモノです。
ゲーム中,入手できる新聞記事などからナチス統治下における社会情勢を知ることができるのですが,徹底した言論統制と思想教育によって,見事に“ナチス化”された民衆の様子に空恐ろしさを感じました。
「Wolfenstein II: The New Colossus」では,実際にナチスの軍事パレードが行われている,アメリカ南部・ロズウェルへと潜入するミッションがあり,そこでは民衆がナチスを熱狂的に出迎えており,平然と奴隷売買について談笑し,白装束を身にまとったKKK(クー・クラックス・クラン)のメンバーが我が物顔で練り歩いています。
そこにあるのは,醜悪な人種主義を“当たり前のもの”と受け入れた先にある日常。本作におけるナチス統治下の世界は,ただ笑い飛ばすにはリアリティのありすぎるディストピアとして描かれています。
……だからこそ! 両手にマシンガンを携えて奴らを蹂躙していくのはキモチイイ! 主人公の「B.J.ブラスコヴィッチ」は狂った世界に対する反抗の象徴であり,その苛烈すぎる殺しっぷりで,ストーリーが進むほどに“テラー・ビリー”として都市伝説化していくのも痛快です。なんとなく,その辺の雰囲気は「DOOM」における「ドゥームガイ」と似たようなモノを感じますね。
少し前の作品にはなりますが,もしFPSが好きでまだプレイしていないならぜひ。「Wolfenstein」でしか味わえない世界観が確実にありますので,強くオススメしたいところです。
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