「D_CIDE TRAUMEREI」先行プレイレポート。クトゥルフ神話の要素が盛り込まれた“ゾクっとする”ストーリー展開に期待大

　サムザップ，ドリコム，ブシロードの3社共同プロジェクトとしてサービス予定のスマートフォン向け新作アプリ「D_CIDE TRAUMEREI」（ディーサイドトロイメライ，iOS / Android）は，「ノワール・ジュブナイル」「クトゥルフ神話」「ノスタルジック」といったキーワードを前面に押し出した独特な世界観が特徴のタイトルだ。


　プロジェクト全体のテーマソングには東京事変，コンセプトアート・キャラ原案にはくっか氏，ストーリー＆キャラクターコンセプト設計に「ペルソナ」「カリギュラ」の里見 直氏が起用されるなど，豪華な顔ぶれが並んでいるのも注目のトピック。今回4Gamerは，配信に先駆けてゲームを体験させてもらえたので，先行プレイレポートをお届けしよう。

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— D_CIDE TRAUMEREI（ディーサイドトロイメライ／トロメラ）公式 (@dctm_pj) June 30, 2021

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Spineを活用した演出が見どころのコマンドバトル

　まずは，本作のバトルシステムから紹介していこう。

バトルは最大4キャラ編成で挑む。2Dだが奥行きを感じさせるグラフィックスが印象的だ

　バトルはコマンド形式で，毎ターンの始めに編成キャラが使用する技を選択し，敵と戦っていくという流れになっている。技には，敵単体への攻撃や全体への攻撃，そして味方の支援など，さまざまな種類が存在する。

　技によってはクールタイムが発生するため，使いどころを見極める必要があるほか，与えるダメージは属性の相性によっても左右される。


　バトル中に注目したいのは，敵が持つ二つのゲージだ。赤色のゲージは「ダウンゲージ」で，攻撃を与え続けることで敵を一時的にダウンさせられるというもの。攻撃をたたみかけるチャンスとなる。


　赤色のマークは，敵が強力な攻撃を仕かけるまでの猶予を表している。マークがすべて点灯すると高威力の技を使用してくるので，その前にダウンを奪うというのが基本的な戦術となるだろう。


　バトルを華やかに演出する，必殺技や切り札的なシステムも忘れてはならない。各キャラはターン経過に応じて奥義ゲージが溜まり，最大に達すると「星辰波導（アストラルフォース）」を発動できる。さらに発動後はオーバーモードに突入し，持続ターンは短いが，キャラがパワーアップする。発動時のアニメーションカットや演出も非常にカッコイイ。


　なお，キャラには「星辰思念（アストラルレコード）」や「アーティファクト」といったアイテムを装備させられる。「アストラルレコード」には装備者に新たなスキルを使えるようにする効果もあるので，バトルにおけるキャラの役割を伸ばしたり，広げたりできる。
　「アーティファクト」はいわゆる強力な装備アイテムであり，強敵に挑むコンテンツの報酬などを通じて手に入れられる。


　キャラの育成関連はシンプルにまとまっている。レベルアップのほか，集めた素材でステータスを上昇させて，バトルを有利に進めていきたい。


　「アーティファクト」の解説で少し触れたが，ある程度ストーリーを進めると，強敵に挑むコンテンツ「討伐クエスト」も開放される。「討伐クエスト」には複数の難度が用意されているので，戦力に応じて挑戦し，報酬をいただいていこう。

平凡な生活に忍び寄る不気味な存在

奇妙で続きの気になるストーリーは必見

　「クトゥルフ神話」や「ノスタルジック」などの要素が盛り込まれたアドベンチャーパートでは，非常に読み応えのあるストーリーが展開していく。

　物語の舞台は，雄大な自然が残る由良島。大自然の中を走る電車や，寂れた雰囲気の商店街など，由良島は確かに「ノスタルジック」だ。

　主人公は，友人とのすれ違いなど，多少の問題を抱えながらも，平凡な毎日を過ごしているふつうの高校生，古堅蘭堂。臆病な性格ながら，虐められている生徒を助けようとするといった善良な一面が見られるキャラだ。


　平和な島での生活とは一転して，主人公は奇妙な存在と遭遇し，戦う夢を何度も見ることになる。夢の中の描写はホラーテイストな部分もあり，読みながらゾクリとさせられる場面もあった。謎の存在のデザインも秀逸で，見ているだけで危険信号が脳内に鳴り響きそうな造形をしている。


　平和な島での生活と，不気味な存在に襲われる夢の出来事。その二つが重なるような出来事をきっかけに，主人公は戦いの中に身を投じていく……というのが，本作の導入部分だ。

　夢で見た猟奇殺人が実際に発生するなど，夢が現実を侵食していくような奇妙なストーリーは非常に読み応えがあり，先が気になる展開が続く。「クトゥルフ神話」の要素が含まれていることもあり，この先に待ち受けていそうな絶望をなんとなく予見させる，落ち着かない雰囲気が魅力だった。


　古びた民家と空を飛ぶ巨大なクジラが描かれているタイトル画面をはじめ，幻想的な世界を堪能できる「ディーサイドトロイメライ」。世界観の構築にはかなり気合を入れているのが見て取れた作品なので，ぜひ配信を楽しみにしてほしい。

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— D_CIDE TRAUMEREI（ディーサイドトロイメライ／トロメラ）公式 (@dctm_pj) July 2, 2021

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