プレイレポート
[プレイレポ]スマホ版CBTで分かった「BLUE REFLECTION SUN/燦」のゲーム性。絶望と戦う少女たちが紡ぐ群像劇と美しいビジュアルに注目だ
そんな「BR燦」のクローズドβテストが2022年12月,スマートフォン向け(iOS / Android)に実施された。現時点での“ブルリフ”の集大成という「BR燦」はどのようなゲームに仕上がっているのか。CBTに参加して確認したので,そのレポートをお届けしよう。
「BLUE REFLECTION SUN/燦」公式サイト
※記事に使用しているゲーム画面はCBTのもの。正式サービス時と異なる場合があります
儚くも強い絆で“滅び”に抗う少女たちの物語
世界は今,崩壊に向かっている──。「BR燦」の物語は,“破滅の刻を紡ぐ少女”と主人公が出会い,語り合うシーンで始まる。
物語を読み進めていくことで,少しずつ謎が解明されていくのだろう。これまでのシリーズ作品に触れた人であればピンとくるワードも出てくるが,会話の内容は全体的に不明なところが多い。重要なキーワードとなりそうな言葉も散りばめられており,その謎は深まるばかりだ。
シリーズのファンであれば,これまでのシリーズ作品とのつながりも気になるところだろう。オープニングシナリオに司城来夢が出てくることで,さらにその興味がわいてくる。
司城来夢は,1作目「BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣」の登場以来,すべてのシリーズ作品でその姿を見ることができるキャラクターだ。物語の鍵を握るキーパーソンであり,「BR燦」ではナビゲーター役として主人公を補佐してくれる。
発表時に大きな話題にもなったとおり,主人公はシリーズ初となる男性キャラクターである。その素性はやはり謎が多く,司城来夢との初めての出会いのシーンでは「顔は一緒……でも,今回は男の子なのね」と言われるなど,主人公の存在そのものが物語の重要なファクターになっていることがうかがえる。
物語は「BR燦」オリジナルキャラクターである瀟 美岐,高岡由紀子,星谷かんなたちとの会話シーンののち,敵である異灰(テスタ)との戦いへと突入する。導入部分の世界観の見せ方やすぐにバトルが始まる展開は実に小気味よく,プレイヤーを飽きさせることなくゲームの世界に導いてくれる。
冒頭の物語を簡単に説明すると,この世界では,人の活力を奪う謎の灰によって,治療法のない死の病「灰病」が蔓延している。その灰によって生まれる異形の者であるテスタは,普通の人間では太刀打ちできない力を持つ,人類にとって脅威の存在だ。
これに対抗できるのは,灰病によって「イローデッド」となり,特殊な力と異形化能力を得た少女たち。プレイヤーは,このイローデッドの少女たちを率いてテスタと戦いながら物語を進めていき,世界の謎を解いていくわけだ。
過去作品に比べるとその設定や雰囲気は暗く,シリアス一辺倒になりそうな気もするが,気が滅入るような話ばかりではないのでそこは安心してほしい。主人公や少女たちは戦いに挑むときこそ厳しい表情になるが,“等身大の日常”は和やかであり,お年頃な少女たちらしいノリも垣間見られる。絶望的な状況の中にあっても強く生きる彼女たちの姿はとても魅力的だ。
ビジュアル面に目を向けてみよう。岸田メル氏が描く少女たちは,キャラクターデザインとイラストのクオリティは言わずもがな,ゲーム内の3Dグラフィックスも妥協なく,岸田氏の儚げで透明感のあるタッチが上手く表現されている。
カメラアングルやライティングにも並々ならぬこだわりが感じられ,さすがはガストブランドの作品といったところ。日常的な場面もバトルシーンも,そのどちらも岸田氏や本シリーズのファンにとってたまらないものがあるはずだ。
「BLUE REFLECTION」シリーズの大きな特徴となっているのが,登場人物一人ひとりを深く掘り下げて描いているところだろう。「BR燦」も,登場人物たちを深掘りするようなサブシナリオが充実している。
その一つが「交流」だ。メインクエストをある程度進めると開放されるコンテンツだが,「おでかけ」や「レッスン」などでメインストーリーとは違った少女たちの姿が見られる。
一定レアリティ以上の「フラグカード」を入手すれば,そのカードイラストに関連した特別なシナリオも。女の子たちの日常や意外な一面(?)を覗き見できるフラグカードでの“キャラの深掘り”も楽しみだ。
シンプルで分かりやすいバトルとやり込みがいのある育成要素
ゲームの流れは,時間の経過で回復するスタミナ(ST)を消費してクエストに挑戦し,それをクリアすることで物語が進むというシンプルな仕組みだ。
クエストで入手した素材でキャラクターを育成し,強敵が待つ次のシナリオを進めていく……というのもおなじみのもの。バトルパートとシナリオパートが完全に分けられているので,空いた時間や移動中にバトルを進め,落ち着いた時間に開放されたシナリオを一気に読むということも可能だ。
このあたりの“遊びやすさ”の徹底ぶりは,スマホでも遊べるゲームならではだと言える。
バトルシステムはターン制のコマンド選択型を採用している。パーティは最大4人で編成でき,各キャラクターが持つメインスキルやサブスキルを駆使して戦っていく。基本的には通常攻撃で敵を攻撃してエーテル(スキルの使用に必要なポイント)を溜め,それが溜まったら状況に応じたスキルを発動させるという流れになるだろう。
バトルのポイントになるのは,「属性」とその相性だ。相手が苦手とする属性スキルで攻撃することで「ブレイクゲージ」をより多く削ることができ,ゲージをすべて削ると1ターン行動不能にすることができる。どうしてもクリアできないステージが出てきたら,属性相性を考えたパーティ編成を考えてみよう。
キャラクター育成は,バトルへの参加や強化用アイテムを使ったレベルアップなどでの能力の底上げがベースになる。
ユニットとなるキャラクター,装備することでキャラクターを強化できるフラグカードは「限界突破」で上限レベルを開放できるので,それによってレアリティが低いキャラクターやフラグカードでも戦力として使えそうだ。
キャラクター育成を進めるうえで重要になりそうなのが,「交流」の1つである「ココログラム」での能力アップだろう。
いわゆるスキルツリーのような要素で,入手したアイテム(ハート)でマスを開放していくと,そこに記載されたパラメータやスキルが強化される。絆が力になる,「BLUE REFLECTION」ならではのキャラクター育成要素と言えるだろう。
育成は複数の手段があり,リソースの集め方もそれぞれ異なる。基本的に,物語やバトル,そして女の子たちとの交流を楽しみながらじっくり育てていく形となりそうだ。
メインクエストの序盤は,ゲームを進める流れで育成をしていれば詰まることなくクリアできるバランスになっていた。正式サービス時には調整が入るかもしれないが,こういったゲームに不慣れな人やストーリーをメインに楽しみたいというシリーズファンも,安心して楽しめるのではないだろうか。
ときおり強敵が出現することもあるが,先ほど説明した属性の相性をしっかり確認して編成すれば,クリアできないということはなさそうだ。ほかのプレイヤーのキャラクターを1人ゲストとして使えるので,どうしても勝てないときは高レベルの助っ人を呼ぶといいだろう。
もちろん「育成とバトルをやり込みたい」という,DMM GAMES作品のファンが満足できる要素もたくさん用意されている。
メインクエストには高難度の「HARD」クエストがあり,階層を1つずつ登っていく「タワー」やプレイヤー同士で勝敗を競う「ランク戦」といったバトルコンテンツも盛りだくさんで,育成したパーティの力を試したいというプレイヤーも満足できそうだ
「正式サービス前のCBTだし,冒頭のストーリーとバトルを少し触れるくらいかな」と思いきや,すでに多くのコンテンツが盛り込まれており,正式サービス開始時からこれだけのものが楽しめるのかと思うと期待が高まる。
これまで明かされていた世界観がダークで退廃的なイメージだったため,シナリオは暗いものになるのかと思いきや,少女たちはしっかり青春している様子で,ドキッとさせてくれる日常シーンなどからも“ブルリフらしさ”を感じられた。
キャラクターイラストや3Dモデル,演出といったビジュアル面はさすがというクオリティで,シリーズファンや岸田氏のファンにはぜひチェックしてほしい。今冬の正式サービスまで,今後の展開がとても楽しみな作品だ。
「BLUE REFLECTION SUN/燦」公式サイト
- 関連タイトル:
BLUE REFLECTION SUN/燦
- 関連タイトル:
BLUE REFLECTION SUN/燦
- 関連タイトル:
BLUE REFLECTION SUN/燦
- この記事のURL:
キーワード
(C)2021 EXNOA LLC / コーエーテクモゲームス All rights reserved.
(C)2021 EXNOA LLC / コーエーテクモゲームス All rights reserved.
(C)2021 EXNOA LLC / コーエーテクモゲームス All rights reserved.